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リリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~

作者:setuna
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第百五十三話 疑惑

 
前書き
改心したタケル…だが 

 
大輔と共に現れたタケル。
頭を下げて謝罪をして、太一達は長い付き合いのためか、水に流してくれたが、フェイト達は疑いの目を向けていた。
無理もないと、大輔は思う。
フェイトやはやて、そして敵としてしか面識がないアリサ達が我が身可愛さにパートナーを否定したタケルを信用出来るかと言われれば断じて否である。

ルカ「大輔さん。本当に信じて大丈夫なんですか?」

太一達に聞こえないくらい声を低くして大輔に尋ねるルカ。
表情には“信じられません”と正直に書かれている。

大輔「信じられないなら見ていればいいさ」

実際大輔もまだタケルを完全に信用しているわけではない。
友達であるなっちゃんを否定した奴を好意的に受け止めるのは無理なことだ。
しかし、始まりの町でタケルが変わり始めたのも事実。
仲間としては認められないが、そこだけは認める。

アリサ「まあいいんじゃない?私達は基本的にあいつらと関わらないし」

心底どうでも良さそうな表情で言うアリサ。
彼女のタケルに対する感情はマイナスをぶっちぎっているため、とても冷たい態度だった。
それどころかフェイト達も、あの温厚なユーノですらタケルに対する不信感を出していた。

ティアナ「まあ、別にどうでもいいや…」

無関心という言葉がピッタリという声音で、ティアナはパソコンを見つめる。
そしてホーリーストーンのあるエリアを発見、大輔達はそちらに向かう。

タケル「…………」

フェイト達の冷たい視線に気づいていたタケルは大輔達がいなくなるのと同時に俯いた。

信用出来ない。

また同じ事をするのでは?

逃げ出すに決まってる。

自分には関係ない。

そう言われているようで…いや、実際そう思われているんだろう。
いくら鈍感なタケルでも自分に突き刺さる冷たい視線に気づかない程、馬鹿ではなかった。
大輔はまだマシな方だが、仲間としては一切認められていないだろう。
自分の偏見や思想を押し付けた結果が大輔達からの冷たい態度に現れている。

ヤマト「頑張るんだろ?」

空「一緒に頑張りましょう?」

一緒に償おうとしてくれる仲間や兄がいる。
今はそれだけで充分だった。
信じてくれる仲間がまだいることが何よりの救いであった。

































大輔「…………」

デジタルワールドに行き、ホーリーストーンを封印した子供達は、デジタルワールドにあるモチモンの村に行き、名物料理の芋煮を食っていた。

フェイト「本当に大丈夫なの大輔?」

大輔「ああ、一応監視はしとくし、大丈夫だ」

不信そうな表情を大輔に向けるフェイトだが、大輔は芋煮を食いながら答える。
あのフェイトですらタケルに対する感情はマイナスをぶっちぎっている。
はやてに至ってはタケルの存在を完全に無視して眼中にない。

賢「まあ、彼の気持ちは分からなくはない。幼少期からの様々な要因で歪んだ…僕のようにね」

兄への強烈なコンプレックス。
そして兄ばかり見る両親への嫌悪感をつけ込まれてデジモンカイザーになってしまった自分。
もしかしたら、もし運命が違っていたら彼がデジモンカイザーに…。

賢「…馬鹿馬鹿しい」

リイン「とーさま?」

芋煮を食べているリインが不思議そうに父を見上げる。

賢「何でもない。明日はお祖父ちゃんとお祖母ちゃんの所に行こう。休みだからね」

リイン「はいです~」

Bテイルモン[お祖父ちゃんとお祖母ちゃんって歳でもないでしょうに…]

一応写真を見せてもらったが、どう見ても賢の両親は孫がいるような歳ではない。
少しばかり微妙そうな表情を浮かべるブラックテイルモンだが。

ブイモン[どうしたブラックテイルモン?]

Bテイルモン[何でもないわ♪]

ブイモンに話しかけられたブラックテイルモンは嬉しそうに笑う。
チビモンはそれを見て凄まじい威圧感を放った。
































おまけ

大輔「とうとう太一さん達と一応和解した訳だが」

賢「和解したところでやることは全く変わらないけどね」

フェイト「あ、うん。確かにそうだね」

はやて「寧ろ邪魔されなくなった分、やりやすくなった訳やからな」

ユーノ「これから彼はどうなるんですかね…」

なのは「さあ?でもしばらくは様子を見てみようよ」

全員【賛成】

































更におまけ

ヒカリ「ねえ、聖竜学園じゃ、デジモンも一緒に勉強するんだよね?」

大輔「そうだけど?」

京「一体どういう風なの?寮生活って大変じゃない?」

ルカ「それについては僕が簡単にご説明します。通っている生徒はミッドチルダ、異世界ウォーゲームを見たり、テイマーとしての条件を満たしてパートナーデジモンを得た子供達が生徒としています。授業は基本的に国語、算数など殆ど同じだと思います。後はデジモンとの関係などについても授業として出ます。学年に関してはまだ選ばれし子供もあまり多いとは言えませんが、複数の校舎があり、初等部→中等部→高等部の順に。寮生活は確かに大変なこともありますが、互いのパートナーの育て方についてなどの相談、年が近いから気安い雑談も慣れれば簡単に出来ます。寮は男子、女子に分かれてはいますが、あまりそういうのはキツくはないのでかなり出入りがありますね。」

ヒカリ「へえ」

大輔「色んな考えのテイマーも集まるからある意味ここほど、デジモンの育成に向いている場所はないんじゃないかな?」

ヒカリ「私も通いたくなってきたな…」

大輔「手続きとか面倒だからお薦めしないけどな。たまには遊びに来なよ。フリーパス出しとくからさ」

ヒカリ「ありがとう」 
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