詩集「棘」
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泡沫の月
どれだけの言葉を重ねても
君に届かなくちゃ意味はない
頭を抱えて悩む僕は
今さえ無常の死出の道
君の声が聞こえない…
君の姿が見えない…
こんな淋しい現実なんて
僕が望んだものじゃない
涙 誘う 泡沫の月
どれくらい君を想えばいいの?
流れゆく雫は地に落ちて
砕け散っては また還る…
嫌味な程の強い陽射しは
隠す心さえ暴きそうで
笑うことさえ厭う僕には
青空にさえ雨が降る
君の温もりがない…
君の心 掴めない…
哀しむだけの未来なんて
僕が望むわけないよ…
痛みに落ちた 泡沫の月
どうしたら君に会いに行けるの?
描いた想いは時の中へと
霧散してっては また還る…
溜め息零すよ 泡沫の月
どうすれば君に愛されるのかな…
泉のように溢れ出す想いは
いつかは涸れて また還る…
君への想い 続いてく…
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