リリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~
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第百三十五話 最悪のクリスマスⅣ
前書き
最悪のクリスマス最終話
大輔「それで次はピエモンなんだろ?」
ゲンナイ『おお、その通りじゃ。よく分かったのう?』
大輔「分かるって、デビモン、エテモン、ヴァンデモンの次はピエモンだろ?」
画面を見ると、ホーリーエンジェモンがトランプソードで磔にされている。
ゲンナイ『うむ。次はピエモンじゃが、お前達なら大丈夫じゃろ。』
アリサ「その根拠のない自信はどこから出て来るのよ?」
ゲンナイ『じゃあ聞くがお前達はピエモンが怖いか?』
全員【いいえ、全然】
即答である。
かつては恐怖の象徴であったピエモンが哀れである。
ゲンナイ『それこそがお前達の強みじゃよ。自分に自信を持ちながら決して慢心せずに精進する心。お前達だからこそ、このようなことを頼めるのじゃ』
大輔「はいはい。それにしてもピエモンか。今となっては大した敵でもねえなあ。」
アリサ「実際あんた、キーホルダー人形状態でピエモン相手に無双したでしょ」
ブイモン[まあ、そろそろ行こう大輔。そろそろ小腹が空いてきた]
大輔「そうだな。ブイモンの腹が完全に空く前にちゃちゃっと片付けるとしようか」
シャウトモン[モガーモガー!!]
後ろを見遣ると全身ロープでぐるぐる巻きにされ、ガムテープで口封じされている。
前回ではシャウトモンの超絶音痴の歌のせいで全員が過去に行くというとんでもないハプニングが起きてしまったために当然と言える。
大輔「じゃあ、行ってくる」
賢「気をつけてな」
ギルモン「え?賢は行かねえのか?」
賢「ああ、リインフォースの妹を作っているから徹夜ばかりだから眠くてね」
はやて「正確にはうちと賢兄の子供なんやけどな」
全員【子供?】
ヴィヴィオ「リインお姉ちゃんが生まれるの?」
はやて「せや。リインフォース・ツヴァイ。リインフォースの妹兼、うちらの娘や。因みに分かりやすくするためにリインフォースはアインスと呼ぶことにしてるんや」
全員【成る程】
大輔「じゃあ行ってくる」
全員【行ってらっしゃい】
大輔とブイモンは過去に向かう。
そして過去に行き、ちゃちゃっと片付けるためにマグナモンに進化して、舞い降りた。
大輔「よう」
ピエモン[ん?ほう、ヴェノムヴァンデモンを倒した選ばれし子供ですか。]
ヒカリ「大輔君…」
ピエモン[助けに来たようですが、遅かったですね。皆人形にしてしまいましたよ。ところでもう一人は何処です?]
大輔「ん?ああ、賢なら最近寝不足だから今回は来ないみたいだ。今頃仮眠中だろうよ」
マグナモン[それからお前の言う人形とはこれのことか?]
マグナモンの掌にあるのは、太一達とウォーグレイモン達のキーホルダー人形。
ピエモンは目を見開くと、人形を付けていたはずの場所を見る。
ピエモン[い、いつの間に!!?]
いつの間にかキーホルダー人形を奪われていたことに驚愕するピエモン。
マグナモン[かなり前からだ。せめて奪われていたことくらい気づけよ]
呆れたように言うマグナモンはヒカリ達にキーホルダー人形を投げ渡す。
奪い返そうとするピエモンに蹴りを入れて吹き飛ばす。
マグナモン[さてと、少し小腹が空いてきたんでな。さっさと終わらせてやるか。]
ピエモン[エンディングスペル!!]
マグナモン[お?]
ピエモン[トイワンダネス!!]
片手から放たれる連続の衝撃波。
しばらく放たれたが、ピエモンは静かに衝撃波を放つのを止めた。
ピエモン[ふ、ふははは!!どうだ、いくら実力が上でもこれだけ喰らえば一溜まりもあるまい!!]
マグナモン[笑わせるなよ。そんな下らない単純な攻撃が通じるか。]
ピエモン[なっ!!?]
マグナモン[俺のスピードも随分と舐められていたようだな。そんな攻撃で倒せると思ってたなんて…残念だったなピエモン]
ピエモン[あ…うう…]
マグナモン[大体な、進化時のスペックに頼りきりで自分を鍛えようとしなかった奴に負けるほど…俺は落ちぶれてないんだよ!!]
一気に距離を詰めるとピエモンの顔面に突き刺さるマグナモンの右ストレート。
吹き飛んだピエモンにそのままラッシュ攻撃。
ピエモン[がはあ!!?]
マグナモン[攻撃ってのは、相手の体勢を崩してから放つのが常識だシャイニングゴールドソーラーストーム!!]
ピエモンに向けて放たれる無数のレーザー光。
ダメージで動けないピエモンは為す術なくレーザー光を喰らう。
着弾点から凄まじい爆発が発生した。
ピエモン[が…うぅ…]
チラリとホーリーエンジェモンを見遣り、ギガヒールをかけてやるとホーリーエンジェモンは立ち上がる。
ホーリーエンジェモン[す、すまない…]
マグナモン[いい。さっさと終わらせればいいだろ]
ホーリーエンジェモン[その前に…ホーリーディスインフェクション!!]
光がキーホルダー人形に降り注ぎ、太一達とウォーグレイモン達が元に戻る。
これだけピエモンを弱らせれば大丈夫だと思い、元の時代に戻る大輔とマグナモン。
ヒカリ「みんな元に戻った!!」
タケル「お兄ちゃん!!」
真っ先にヒカリとタケルが駆け出し、それぞれの兄の胸へ飛び込んだ。
太一とヤマトは大切な妹と弟の体をしっかりと受け止めてやる。
ヤマト「ありがとう、よくやったぞ!!」
タケル「だってお兄ちゃんが励ましてくれたから!!」
ヤマト「え?」
ヒカリ「お兄ちゃん、大輔君とマグナモンが助けてくれたの…」
太一「またあいつが…一体どうして…?」
ヒカリ「マグナモンがピエモンを追い詰めてくれたの。ほら!!」
ヒカリが指差した先にはボロボロの瀕死のピエモンの姿。
あれだけ恐ろしい強敵のはずのピエモンがまるで芋虫のように動くことしか出来ないくらいに痛めつけられていた。
太一達は少しだけ恐ろしさを感じながらピエモンにとどめを刺すべく動き出す。
後書き
本当にウォーミングアップくらいにしかならないなあ…
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