リリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~
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第百二十一話 ピクニック
前書き
たまにはゆっくり。
フェイトは湖の側にシートを敷き、重箱に入った弁当などを並べてゆく。
暖かな日差しと涼しい風が頬を撫でてゆき、お腹がいっぱいになったら眠くなりそうな環境である。
ブイモン[なあ、まだ?俺腹減ったよ]
腹を摩りながらブイモンがジットリと弁当を見つめる。
アリシア「もう、ブイモンは食いしん坊なんだから。」
フェイト「はいはい。用意できたから食べよう?」
チビモン[はーい]
プロットモン[美味しそうね]
エア[うはー。本当だ]
シートに並べられた弁当にデジモン達が歓喜の表情。
大輔「それじゃあ、頂きます!!」
全員【頂きます】
フェイト「はい、どうぞ」
手を合わせて挨拶すると、がつがつと物凄い勢いで弁当を食べ尽くしていく。
キャロ「こっちのお母さんの料理も本当に美味しいよ!!」
エリオ「本当に美味しいですよ母さん」
フェイト「ふふ、ありがとう二人共」
ルカ「おや?フェイトさん達ではありませんか?」
声のした方を向くとルカとスバルがいた。
大輔「おお、ルカとスバルか?特訓していたのか?」
スバル「うん。今日は私の番だから」
チビモン[特訓もいいけど、たまには休まないと駄目だよ]
フレイモン[そりゃそうなんだろうけどな。何つーか、何かしてないと落ち着かないんだよ。]
大輔「まあ、一緒に飯食おうぜ」
ルカ「あ、はい。それじゃあ…」
スバル「今日は私が作ったんだよルカ兄」
シートを敷くと、スバル手製の弁当が置かれる。
スバルとルカのはどれもこれもビッグサイズだが。
ルカ「頂きます」
スバル「召し上がれ」
スバルが作った巨大おにぎりにぱくつくルカ。
中身はリクエストしたツナマヨ。
アタリを引いたことにルカは笑みを浮かべる。
スバルはウインナーを口に運ぶ。
大輔「へえ、そっちはどれもこれもでかいけど美味そうだな」
ルカ「駄目ですよ。これはスバルが僕のために早起きして作ってくれたんです。だからこれは僕のです」
弁当箱を隠すルカに、大輔は笑みを浮かべた。
初めて会った時は死んだ魚のような目をしていたルカが…。
人間変わるもんである。
ルカ「スバルの料理は本当に美味しいです。ギンガとティアナの料理もとても美味しいですが…スバルの料理が僕の味覚に合うようですね」
スバル「えへへ…」
嬉しそうに笑うスバルに大輔達も笑みを浮かべる。
大輔「うんうん。まあフェイトやアリサも料理美味いし、俺に尽くしてくれる。俺は本当に果報者って奴だな」
大輔の発言にルカが少しムッとした表情になる。
何故かは分からないが、対抗意識が出てきたので言い返す。
ルカ「スバルもギンガもティアナも献身的に僕に尽くしてくれます。僕の要求にも応えてくれる素晴らしい人達です」
すると大輔も対抗するかのように口を開く。
大輔「何だと?」
ルカ「僕は事実を言ったまでです」
バチバチと二人の間に火花が散る。
フェイト「だ、大輔…?」
スバル「ルカ兄…?」
大輔「何だと?フェイトやアリサもな…」
ルカ「いえいえ、スバル達だって…」
やがて二人の間で互いの嫁自慢合戦が始まった。
その様子をブイモン達は呆れながら、そして話の渦中にあるフェイトとスバルは顔を赤らめながら見ていた。
そして…。
海鳴市の森林で、ユーノは…。
ユーノ「はあ…まさか雨が降るなんて」
運悪く雨が降り、雨宿りするはめになったのだ。
しかも雨は止むどころか雷まで鳴る始末。
ユーノの近くで雷が落ちた…。
落ちた…?
ユーノ「女…の子…?」
金髪の…アリシアやスバルくらいの年齢の女の子。
直ぐに抱えて翠屋に向かう。
ユーノ「桃子さん!!」
桃子「あらユーノ君。どうかしたの?」
ユーノ「この子、倒れていたんです!!布団と着替えを貸して下さい!!」
なのは「ただいまー。まさかいきなり降って来るなんて思わなかったよ。」
タイミング良く…いや、この場合は最悪と言った方がいいかもしれない。
なのはが帰ってきた。
そして自分の部屋に戻ると。
なのはの視界に入ったのはユーノが横たわっている見知らぬ、スバルやアリシアくらいの女の子の服を脱がそうとしている光景。
一瞬、時間が止まったように感じられながらも、ユーノは一言呟いた。
ユーノ「ご、誤解だよ…」
なのは「ユーノ君、チョット頭冷ヤソウカ?」
ユーノ「ぎゃあああああああ!!!!?」
その直後、血の雨が降り、ユーノの悲鳴が高町家に響いたのは言うまでも無い。
楽屋裏
大輔「血の雨が降ったな」
フェイト「ユーノも可哀相に…というか遂にあの子が来たんだね…」
はやて「ユーノ君、生きてるんやろうか…?」
賢「多分死んではいないはずだけど…」
ルカ「死んだら02編にいけないままここで終わってしまいますよ、ユーノさんメインキャラなんですから…」
スバル「多分、次話には復活してるんじゃないかなあ…?」
大輔「だといいんだけどな…」
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