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リリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~

作者:setuna
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劇場版:僕らのウォーゲーム 急

 
前書き
ディアボロモンとのファイナルバトル 

 
猫のせいで一気に形勢不利に陥った子供達。
ルカが急いで再起動させようとする。

はやて「ルカ君、まだ再起動せんの!?」

猫への粛清を終えたはやてがルカに尋ねる。
ちなみに猫はぼろ雑巾のような有り様になり、蓑巻きにされていた。

エリオ「(可哀相に…)」

猫からしてみればただ通り掛かっただけなのだろうが、運がなかった。
再起動が終了し、画面を再び見るとマグナモン達が激しく傷ついた状態で電脳空間に浮かんでいた。
いくらマグナモンとベルゼブモンでも複数の仲間を守りながら戦うというのは無理があったようだ。

フェイト「アルフォースブイドラモン!!」

大輔『フェイト!!はやて!!それにルカ達も何やってたんだよ馬鹿野郎!!』

スバル「ウォーグレイモン…ウォーグレイモン!!……ウォーグレイモ~~ン!!!!」

ウォーグレイモンX『ス、スバル…』

ウォーグレイモンXは僅かに反応するもののダメージが蓄積しており、身体を動かせないようだった。

ティアナ「私達が側にいればこんなことなんかに…」

ルカ「…“また負けちゃったの!?”」

はやて「何やて!?」

ルカ「今のはキャンベラから。“折角勝てそうだったのに何してるんだ”これはベルリン…」

はやて「この…!!」

ルカ「届いたメールを読んだだけですが?」

冷たいくらい冷静な声にはやては我慢出来なくなったのか、表情を怒りで歪める。

はやて「ルカ君…あんた…」

大輔『いい加減にしろ!!喧嘩している場合じゃねえだろ!!よく考えろ!!』

はやて「ふん…何がメールや…」

エリオ「ディアボロモンからメールが来ましたよ!!“トケイヲモッテイルノハダーレダ?”…これは一体…」

ギンガ「時計…?」

ルーテシア「どういうこと?」

すると、パソコンには00:10:00:00から始まったカウントダウンと分裂していくディアボロモンの姿が映し出された。

賢『あぁ…コピー、した…』

フェイト「この数字は…」

スバル「やだ。なんか悪い予感がする…!!」

キャロ「…どうしよう。」

フェイト「どうしたのキャロ!?」

キャロ「ペンタゴンに潜り込んだ台湾の中学生さんからの話だと、今から30分前、アメリカの軍事基地から核ミサイルが発射されたそうなの!!」

なのは「ええ!!?」

大輔『何だと!?』

フェイト「核ミサイル!?何で!?」

ルカ「発射管制コンピューターのミスで…。もちろんディアボロモンの仕業です!!」

フェイト「じゃあ、この数字は…!?」

ルカ「恐らくこのミサイルが目的地に達するまでの時間でしょう…」

はやて「嘘やろ…!?」

ルカ「核ミサイルはどうやら1発…。ピースキーパーという名前らしいです。射程は2万km。ほぼ地球全体。最高速度は1500マイルアワー。」

スバル「それって時速何キロ?」

ルカ「(マッハ23)って書いてありますよ」

ギンガ「マッハ…」

ティアナ「23……」

ユーノ「でも、目的地は分からないよ。今どこを飛んでいるのかも…。ただ、世界中のどこかで爆発するよ、9分後に!!何とか9分以内に何とかしないと!!」

はやて「こいつら全部倒せるはずないやろ……!?」

子供達はそのとてつもなく恐ろしい状況にただ、呆然としていた。

ルカ「核ミサイルは信管さえ作動しなきゃ爆発しないそうですよ。もしこれがディアボロモンの言う通りゲームならば、時計を持っているのは1体だけ。そいつを倒せば信管は作動しないはずですよ」

スバル「この中からどうやってその1体を見つけるの?」

ルカ「え?…そ、それは…1体ずつ倒して行くしか…」

はやて「そんなことしてたら日が暮れてまう!!」

相手は究極体で数もどんどん増え続けている上に、こちらのデジモンたちは傷ついている。
それはあまりにも絶望的だった。
しかし、それしか方法はないのであった。

ルカ「でも…それしか方法がないでしょう…?」

はやて「……それは」

カオスデュークモン『はやて…はやて…はやて…!!』

はやて「え…?」
































カオスデュークモン[はやて!!しっかりするんだ、はやて!!私達に任せておけ…!!]

はやて『カオスデュークモン…!!』

ボロボロで動くことも辛いはずのカオスデュークモンが立ち上がる。

マグナモン[ディアボロモンの…奴のいる場所は分かるか?]

大輔『マグナモン…』

マグナモンに続いて、アルダモン達も立ち上がる。

アルフォースブイドラモン[大丈夫だ…私達を信じてくれ…]

アルフォースの自己治癒能力でも間に合わない程のダメージを受けているのにも関わらず凛とした声…。

ルカ『皆…今からアドレスを送るよ!!』

アルダモン[頼む…!!]

ネットの中にディアボロモンへと通じるであろう入り口が開かれた。

ベオウルフモン[…急ごう!!]

ライヒモン[これ以上、奴の好きにはさせん…!!]

激しく傷ついた身体を押してディアボロモンの元に向かうマグナモン達。






























はやて「そうやな…やるしかないんや…ごめんなルカ君…」

ルカ「いいえ…僕の方こそすみませんでした」

スバル「ウォーグレイモン…頑張って…負けないで…」

スバルは胸の前で両手を組んで祈った。

賢『諦めるものか…最後まで…』

大輔『絶対に諦めるもんか…!!』

フェイト「私達が…救って見せる…!!」

エリオ「あんな奴に…負けてたまるもんか…」
































マグナモン達がしばらく進むとディアボロモンの大群のいる部屋に辿り着いた。
その光景を見て、子供達は愕然とする。
四方八方、上下左右、どこを見てもディアボロモンがいるのである。

賢『こいつら…一体何体いるんだ…』

ルカ『4000、8000…!またコピーした!!16000…どんどん増えています!!!』

キャロ『そんな…こんな数が相手じゃ、いくらブラックインペリアルドラモンでも…』

ルーテシア『来る!!』

なのは『皆、避けてえ!!』

ディアボロモンは一斉にマグナモン達に向かってエネルギー弾を放つ。降り注ぐ幾千、幾万の攻撃。
マグナモン達は何とか避けていくが、動きが変だ。
次第にマグナモン達はディアボロモンのエネルギー弾をまともに喰らう。

ギンガ『ブラックウォーグレイモン達の動きが変だよ!!』

ルカ『世界中からのメールの所為です!!大量のメールが、こっちの処理速度を下げているんですよ!!』

スバル『ルカ兄、これじゃあやられっぱなしだよ!!』

ルカ『世界中の皆さん!!アルダモン達のレスポンスが下がってしまいます!!メールを送らないで下さい、頼みますから!!!!』
ルカの言葉を理解し終わらない間に、デジモン達の攻撃が止んだ。
煙の中から現れたマグナモン達の姿に子供達は愕然となった。





























賢『ああ…』

大輔『マグナモン…』

ルカ「そんな…っ!!」

ティアナ「嘘…嘘だよこんなの…」

傷だらけになったパートナーの姿があった。
ただ宙に浮かんでいるだけで、微動だにしないマグナモン達。
現実世界の子供達は無意識に手を伸ばす。
どうにかして、パートナーを助けたい。
どうにかして、近くに行ってあげたい。
その一心だった。






























気づいた時にはそこは現実世界ではなかった。
今までいた場所と違うということで、混乱はしなかった。
そこは今1番行きたかった場所、パートナー達がいるところなのだから。

大輔「マグナモン…!!」

キャロ「ごめんね、ブラックインペリアルドラモン…」

フェイト「一緒に戦いに来たよアルフォースブイドラモン…!!」

ルカ「アルダモン、待たせてすみませんでした…もう大丈夫ですよ…」

なのは「後、少し…後少しだけ頑張って!!」

はやて「カオスデュークモン…しっかりするんや…私も一緒やからもう大丈夫やで…!!」

ティアナ「ごめんねベオウルフモン…1人にして…もう大丈夫だから。私はここにいるよ…もう1人で戦わせないから!!」

大輔「皆…。来たよ、俺も来たよマグナモン…。お前と一緒に戦いに来たんだよ!!…俺が側にいる、一緒に戦おう、マグナモン!!」

マグナモン[ああ…!!]

子供達とデジモン達は光に包まれていく。
光が収まった時にはデジモン達の傷が癒え、あるデジモンは新たな力を得ていた。






























アリサ「何よこれ…?」

すずか「進化した…?」

翠屋に来たアリサとすずかがパソコンを覗き込み、驚愕した。

アリサ「ベルゼブモン・ブラストモード、ウィルス種、究極体。精神を極限にまで高め、覚醒したベルゼブモンの真の姿。その眼は深紅から深緑へと変化し、右腕と一体化した陽電子砲と二対の黒翼を持つ。必殺技は宙に描いた魔法陣を砲口に破滅の波動を放つ“カオスフレア”。」

すずか「アルフォースブイドラモン・フューチャーモード、ワクチン種、究極体。アルフォースブイドラモンが人間の未来を信じる心によって得た新たな形態。必殺技はVブレスレットから発現する強化されたアルフォースセイバーで敵を一刀両断する“アルフォースVセイバー”」

アリサ「デュークモン・クリムゾンモード、ウィルス種、究極体。秘めたる力を開放したデュークモン。真紅の鎧を纏い、光輝く5対の翼を持つデュークモンの隠された姿。フルパワーなので、長くは戦えない。“デジタルハザード”を封じたデジコアを持ち、エネルギー状の剣ブルトガングと槍グングニルを装備する。必殺技は、全力を持ってグングニルを投擲し相手を電子分解する“クォ・ヴァディス”。」

すずか「カイゼルグレイモン、バリアブル種、究極体。大地に流れる九つの龍脈を身体に宿しているといわれ、九龍の力を制御することが出来れば計り知れない能力を発揮し、大地をも支配できると予言されている。その力を制御するため、龍の魂が封印されているとされる龍魂剣を持ち、それを使った接近戦を得意とする。必殺技は大地に宿りし8つの龍脈を解放し、自らが最後の龍となって敵を大剣で討ち砕く“九頭龍陣”。」

アリサ「マグナガルルモン、バリアブル種、究極体。全身に火器を搭載し、レーザーサイト搭載の胸部アーマーと、右腕の遠距離射撃兵器・スナイパーファントム、左腕の中距離射撃兵器・ストライクファントムを持つ。また背中の飛行ユニット装着時は亜光速で飛空することが可能。これらは分離することで身軽な武装解除状態になれるが速度がさらに上昇する反面、火力が著しく低下するという欠点が存在する。また、胸部のレーザーサイトは空中を旋回中に使用することで、地・空、全てのターゲットにロックオンが可能。遥か上空を旋回してターゲットを捕捉後、総攻撃を仕掛けるためマグナガルルモンから逃れることは出来ないとされる。必殺技はロックオンした全てのターゲットに全身に満載した火器による一斉砲撃を行い、メインターゲットを高速で強襲、破壊する“マシンガンデストロイ”。」

すずか「オメガモンX、ワクチン種、究極体。オメガモンが“X抗体”を取り込み、デジコアに影響を与えたことで、未知の力を引き出した姿。極限まで高められたその力“Omega-Gain-Force(オメガインフォース)”による相手の動きを先読みする能力を手にした事によって、理論上このオメガモンを倒すことは不可能。必殺技はグレイソードに刻まれた名の通り全てを消し去る。“オールデリート”」

アリサ「ブラックインペリアルドラモン・ファイターモード。ウィルス種、究極体。闇の力でコントロールされたブラックインペリアルドラモンの竜人型形態。“恐怖の皇帝竜”と呼ばれ、恐れられている。己の正義のために闇の力を使い、破壊を行う。存在自体が伝説でまず見ることはなく、出会ったら命の保証はできない。必殺技は右腕の砲塔を胸の竜の顔に接続し“メガデス”以上の消滅光線を放つ“ギガデス”」

D-3で変化したマグナモン達のデータを見つめるアリサとすずか。
メールの力を受け、金色のオーラを纏うマグナモンも今までとは桁外れの力を得ていることに気づいた。
































そして、それを見たディアボロモン達は一斉にマグナモン達に向かって攻撃を仕掛けるが、マグナモンのバリアで防がれた。
そして即座に反撃に移る。

オメガモンX[オメガブラスト!!]

Bインペリアルドラモン・FM[ギガデス!!]

オメガモンXの巨大なエネルギー弾とブラックインペリアルドラモン・ファイターモードの砲撃が瞬く間にディアボロモンを屠っていく。

アリサ『凄いわ!!』

ディアボロモンも負けじとエネルギー弾を放つが、ライヒモンのシュヴァルツ・レールザッツで無効果する。

Bウォーグレイモン[ガイアフォース!!]

デュナスモン[ドラゴンコライダー!!]

マグナガルルモン[マシンガンデストロイ!!]

カイゼルグレイモン[九頭龍陣!!]

デュークモン・CM[ヴォ・クァディス!!]

アルフォースブイドラモン・FM[シャイニングVフォース!!]

ベルゼブモン・BM[カオスフレア!!]

マグナモン[シャイニングゴールドソーラーストーム!!]

一斉に必殺技を放ち、16000体のディアボロモン達の殆どを殲滅した。

ルカ『いた!!あいつが最後の1体です!!』

マグナモン[よし!!]

マグナモンが掌を向けるがディアボロモンは跳躍し始める。
必死に残りの1体となったディアボロモンを追うが、スピードが速くて追いつけない。

大輔『いない…何処だ!?』

フェイト『そんな…何処に消えたの!?』

ルカ『残り1分を切りましたよ!!』

スバル『そんなっ!!もう時間がないのに!?』

はやて『賢兄、もう時間があらへん!!』

賢『ぐっ…!!』

エリオ『きっと、奴のスピードが速すぎるんだ…このままじゃあパワーで勝ってもレスポンスの差でアウトだ…どうすれば…』

ティアナ『後、30秒だよ!!』

キャロ『そうだ、転送だ…。アリサお母さん!!パソコンにあるメールをディアボロモンのアドレスに転送して!!』
































アリサ「わ、分かったわ!!」

アリサはパソコンを急いで弄るとディアボロモンのアドレスを打ち込み、転送ボタンを押す。

すずか「今だよっ!!!!」































メールの転送が始まった途端、ディアボロモンのスピードが急激に落ちていく。

フェイト『あそこ!!』

大輔『よし!!』

マグナブレードを構えたマグナモンはブースターを限界まで吹かしてディアボロモンに向かう。

全員【いっけええええええ!!!!!!】

奇跡の光を帯びたマグナブレードはディアボロモンの頭部を貫通した。
同時に核ミサイルは海鳴市の海岸に落ちた。
核ミサイルは爆発せず。
どうやら間に合ったようだ。
ディアボロモンは光に包まれたかと思うと、デジタマになって消えた。
こうしてディアボロモンとのウォーゲームは子供達の完全勝利で終わった。






























クラナガンにあるマンションの一室でプレシアが部屋の掃除をしていた。
プレシアが休憩しようとした時、部屋の隅にデジタマが置かれていた。

プレシア「卵?」

プレシアがデジタマを持ち上げた瞬間、デジタマが割れ、クラモンが現れた。

プレシア「あら可愛い」

プレシアはクラモンを撫でるとクラモンはプレシアに擦り寄る。






























色々あって疲れたフェイトはマンションに帰ると部屋の中に入り、プレシアを探す。

プレシア「あらお帰りフェイト」

フェイト「うん、ただい…ま…?」

フェイトがプレシアが抱き上げている物を見ると、それは先程倒したはずのクラモン。

クラモン〈お帰りなさい〉

クラモンがどこから出したのか文字の書かれたプラカードで答えた。
脱力したフェイトは豪快にずっこけたのである。






























しかし、ディアボロモンは撃破したものの、僅かなデータのカスが残り、再び復活を遂げようとしている。
今度はマグナモン達に負けないようにパワーアップをして…。
 
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