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ドリトル先生と二本尻尾の猫

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第一幕その八

「お食事も健康的になって」
「じゃあ僕は健康になったのかな」
「なっていますよ、ただ」
 ここでトミーは苦笑いになって先生にこうも言いました。
「体重は」
「それはだね」
「変わっていないですね」
「ううん、体型はね」
 それは、です。先生の場合は。
「何かね」
「どうしてもですね」
「僕は変わらないね」
「そうですよね」
「甘いものが好きだからかな」
「ティーセットのせいじゃないの?」
 こう言って来たのはジップでした。
「先生そもそも運動しなくて」
「甘いものをだね」
「うん、毎日食べているよね」
「三時のティータイムはね」
 それこそです、先生にとっては。
「絶対のことだから」
「それも三段の」
「うん、どうしてもね」
 スコーンやクッキーにケーキにマフィン、フルーツといった甘いものが先生が好きなティーセットのお友達です。
「必要で」
「そして紅茶には」
「ミルクティーでね」
「お砂糖を欠かさないよね」
「どうしてもね。ただね」
 ここでまた言う先生でした。
「最近日本のお茶菓子もいいね」
「ああ、最近そういえば」
「先生日本に来てからね」
「日本のお茶飲んでね」
「日本のお菓子で」
 その日本の組み合わせでなのです。
「お茶飲んでるよね」
「お茶の時間は」
「イギリス風だけじゃなくて」
「日本風もね」
「そっちもあるよね」
「その場合も」
「うん、その場合はね」
 日本のお茶を飲む場合はといいますと。
「お茶にお砂糖を入れないよ」
「あと日本のお菓子はね」
「日本のお菓子はイギリスのお菓子より甘さ控えめでね」
「実際に糖分少ないし」
「そっちの方がいいんじゃ?」
「先生の体型のことを考えたら」
 動物の皆は暖かく笑いながら先生に述べました。
「さもないとね」
「先生いい人だけれど、凄く」
「それでもね」
「もうちょっと痩せたらね」
「相手の人出来るから」
「どうかな」
「ううん、どうなのかな」
 苦手なお話になったから困る先生でした。
「痩せることはね」
「まあ先生健康だけれどね」
「糖尿病でも高血圧でもないし」
「太ってはいてもね」
「健康だけれどね」
 お医者さんだけあってです、先生は健康にも気をつけています。
「けれどね」
「太っていることは確かだから」
「だからね」
「そのことはね」
「少しでもいいから痩せて」
「そうしたらよ」
 それで、というのです。
「もっとね」
「ダイエットして」
「そしてね」
「女の人にアピールして」
「相手をゲットしよう」
「是非共」
「日笠さんだって」
 ポリネシアはこの人のことを言うのでした。
「あの人最近先生と距離近いけれど」
「その機会を逃せば駄目だよ」
 トートーもはっきりと指摘します。 
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