リリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~
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第百五話 メタルエンパイア軍を迎撃せよ
前書き
書いた後でタイトルのフレーズがどっかで見た覚えがあるような気がする…。
一輝「ああ、あれか…リリカルアドベンチャー、始まるぜ」
子供達は砂漠地帯を通り、かつてムゲンドラモンが支配していた街のエリアに来ていた。
大輔「奇妙な所だな…」
アリサ「アメリカ、イタリア、フランス…見たことがあるものがごっちゃごちゃになってるわね」
フェイト「そうなの?」
イタリアやフランスを知らないフェイトはちっとも理解していないが。
ブイモン[腹減ったな…]
チビモン[私もお腹空いたな…]
フェイト「かなりの強行軍だったからね。」
子供達は殆ど休息なしで街のエリアに来たのだ。
大輔「あ、あっちにコンビニがあるぞ。」
ユーノ「…ファ○リーマート……何でこの世界に」
なのは「何でもアリだねデジタルワールド…」
子供達はコンビニの中に入っていくと涼しい空気が子供達の火照った身体を冷やしてくれる。
大輔「皆、ここで飯にしよう。丁度コンビニの電気は生きてるから好きな物を選んで食べよう」
全員【はーい】
子供達とデジモン達はそれぞれ食べたい物を手に取ると食べ始める。
ティアナがサンドイッチを食べていると大輔が隣に腰掛けてくる。
大輔「一緒に食っていいか?」
ティアナ「え?あ、うん…」
大輔は箸を持つと弁当を食べ始める。
持ってきた飲み物を手に取り、ティアナに渡す。
ティアナ「(苦い飲み物かなあ…?)」
もしそれだったらご遠慮したい。
だが大輔が手渡したのはカフェオレだった。
コーヒー系統の物でも甘い飲み物だ。
甘いのは好きだから助かる。
大輔が手にしているのはミルクも何も入っていない無糖のコーヒーだった。
大輔はブラックコーヒーを飲み始める。
ティアナ「…苦くないの?」
あんなに苦いブラックコーヒーを普通に飲む大輔をティアナは信じられない物を見るような目をする。
大輔「ん…?別に苦くない。まあ俺も最初は苦手だったんだけどな。海鳴市に来る前までは」
ティアナ「?」
大輔「海鳴市で眠気覚ましによくブラックコーヒーを飲んでいたのさ。今じゃあお気に入りだぜ」
ティアナ「…少し頂戴?」
大輔「ああ」
ティアナは容器を受け取ると一口、コーヒーを口に含んだ。
ティアナ「ゔ…苦い…」
顔を顰めながら容器を大輔に返すティアナ。
大輔はニヤリと意地悪そうに笑う。
意地悪だ。
ティアナは大輔を涙目で睨みながらそう思う。
大輔「なあ、ティアナ。」
ティアナ「何?」
急に真剣な顔つきになる大輔にティアナも釣られて真剣な顔つきになる。
大輔「キメラモンカオスとの戦いであの時一緒に戦った子供全員にパートナーデジモンが現れたよな?」
ティアナ「うん。」
今でも覚えている。
他の子供達にパートナーデジモンが現れ、そしてその力を1つにした時の幻想的な光景を。
大輔「多分、ミッドチルダではこれから先、他の子供達にもパートナーデジモンが現れるだろう。ミッドチルダの人達が使い魔か何かだと思っている間ならまだいい。もしデジタルワールドの存在を時空管理局に知られたら時空管理局はデジタルワールドとデジモン達を管理すると言い出すかもしれない」
ティアナ「え?どうして?」
大輔「こう言っちゃあ失礼かもしれないけどな。時空管理局は良いように言えば危険物、ロストロギアを回収して平和を守る組織。けど逆を言えば、危険と判断したものは一方的に回収、管理する組織でもある。パートナーを持たない管理局の…そうだな、古株連中みたいな奴らから見れば、デジモン達…特にマグナモンやアルフォースブイドラモン、ベルゼブモンやダークマスターズのような究極体デジモンは、ロストロギアクラスの危険物と判断するだろうな。そうなったら自由に生きているデジモン達を管理し、下手をすれば危険だと言う理由で排除するかもしれない。」
ティアナ「そんな…確かにデジモンには悪い奴もいるよ?でも優しいデジモンだっているんだよ!?」
ティアナは納得出来ないように言う。
大輔「確かに悪いデジモンはダークマスターズのように全体で極一部だし、それを言えば、人間も同じだ。俺達選ばれし子供はデジタルワールドだけでなく人間達の世界を守るのも仕事だ。…だけどもし万が一、古株連中にデジタルワールドの存在が知られたら管理すると言い出すのは間違いないだろうな」
ティアナ「そんな…だからってデジモン達皆が暴走するわけない!!横暴だよ!!」
大輔「人間って言うのは基本的に自分達とは違う物は受け入れられないんだよ。特に長い時間を生きてきた大人は特に。お前の言うことは正しいよ。でもな、それは俺達がデジモンに長い時間触れ合ってきたから言えることなんだ。人間からしてみればいつデジモン達が牙を剥いてくるかと不安になっても仕方がないんだよ。幼年期か成長期ならまだいい。だけど成熟期や完全体は人間にとって脅威以外の何でもない。…寧ろもしそうなっても人間の反応は至ってまともだと思うぜ?」
大輔はそう言うとコーヒーを一気に飲み干した。
コーヒーの香ばしい香りに大輔の口が綻んだ。
大輔「デジモン達は限りなく人間に近い。こうして人間の食い物も食えるし飲み物も飲める。それを戦う力に変えたり、味だって人間と同じように味わえる。ダルクモンのように人間に近いデジモンもいる…繰り返すけど、人間に…特に大人にとって怖いんだよデジモンは、俺達選ばれし子供は現実世界とデジタルワールドを守るためにここにいるんだ…我慢しろよティアナ。どんなに辛くても耐えることも必要だぜ。それにこれは万が一の話だ。」
大輔はティアナの頭にポンと手を置く。
ティアナ「ねえ…」
大輔「ん?」
ティアナ「人間とデジモンが仲良く暮らす世界って作れないのかな…?」
大輔「…難しいだろうな。さっきも言ったけど、人間…特に大人は自分とは違う物を簡単に受け入れることは出来ないんだ。大人は子供と違って俺達よりずっと勉強して常識を学んできたんだ。自分とは違う物を受け入れるのは簡単なようで凄い勇気がいることなんだぜ?」
ティアナ「そっか…」
大輔「でも不可能じゃない筈だ。諦めなきゃいつかきっと人間とデジモンが一緒に暮らせる世界が出来るはずだ。」
ティアナ「うん…そうだといいな…」
大輔「俺達が今することはダークマスターズを倒すことだ。」
ティアナ「うん。」
大輔「よし、皆!!行くぞ…っ!!?」
突如起こった地響き。
そして窓から覗くとメカノリモンやらタンクモンの大群がいた。
[ムゲンドラモン様の仇!!]
[選ばれし子供達、覚悟しろ!!]
[撃てええええ!!]
一斉に放たれる砲弾、直ぐに脱出して構えた。
ブイモン[ブイモンヘッド!!]
メカノリモンの顔面に頭突きを喰らわせ転倒させるブイモン。
ブイモン[痛って~!!]
頭を摩るブイモン、金属の塊なんだから当たり前と言えば当たり前だ。
チビモン[やーいウスノロ~、ウスノロタンクモ~ン]
[何だとお!!]
チビモン[わー、私轢かれちゃう~…アターック!!]
タンクモンに体当たりを喰らわせ、タンクモン達をドミノ状に倒していく。
[撃てー!!撃て!撃て!撃てえええええ!!]
フレイモン[おっとと…ベビーサラマンダー!!]
アグモンX、クロアグモン[[ダブルベビーフレイム!!]]
メカノリモンの大群に必殺技を喰らわせるフレイモンとダブルアグモン。
プロットモン[パピーハウリング!!]
[うぐっ!!?]
ブイモン[今だーーーっ!!]
動きが止まったタンクモンとメカノリモンにブイモン達は一斉に攻撃を放つ。
何体か建物に減り込み、何体かが星となった。
エア[はっはー、グランス、あいつらが俺達を相手にするには10年早いな。]
グランス[うんうん、そうだね]
ストラビモン[貴様ら調子に乗ってあの時のような醜態を曝したら再起不能にしてやるぞ]
エア、グランス[[す、すみません…]]
ベルグモン[ゾーンデリーター!!]
流石に面倒になったのか、纏まっているタンクモンとメカノリモンを異空間に吹き飛ばすベルグモン。
凄まじい勢いで数が減っていく。
エア、グランス[[ジョグレス進化!]]
ディノビーモン[ディノビーモン!!イリタントバズ!!]
ディノビーモンにジョグレス進化し、蟲を大量に召喚し、タンクモンとメカノリモンの群れに突撃させた。
凄まじい勢いでタンクモンとメカノリモンを倒して行き、あっさりと全滅させた。
大輔「一体何なんだこいつら?」
フェイト「ムゲンドラモンがどうとか言ってたからムゲンドラモンの部下じゃない?」
はやて「ムゲンドラモン…ああ、おったなそんなの」
賢「皆、それより此処から離れよう」
全員【おう!!】
ムゲンドラモンの配下を下した大輔達、残るダークマスターズはピエモン。
後書き
殆ど進化せずに撃破とか…
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