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リリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~

作者:setuna
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第九十九話 力を求めて

 
前書き
ダークマスターズとの初戦終了。

すずか「リリカルアドベンチャー、始まります」 

 
選ばれし子供達とパートナーデジモン達は新たな敵、ダークマスターズと激闘を繰り広げていた。
マグナモンとピエモンが激突する度にその衝撃波によって闘技場の壁が粉砕される。

ムゲンドラモン[カタストロフィ!!]

ムゲンドラモンが全身からミサイルを放つがワーガルルモンX達には掠りもしない。
自身の近くにいるため、必殺の砲撃が使えないムゲンドラモンは苛立ちが増してくる。

ピノッキモン[ブリットハンマー!!]

アルフォースブイドラモン[甘い!!テンセグレートシールド!!]

ピノッキモンの攻撃をアルフォースブイドラモンはバリアを張ることで防いでみせた。

アルフォースブイドラモン[今度はこちらの番だ!!アルフォースセイバー!!]

Vブレスレットから発現した光刃がピノッキモンのハンマーを両断した。

ピノッキモン[よくも!!フライングクロスカッター!!]

背中にあるブーメランをアルフォースブイドラモンに向けて投げるが、超スピードでかわされる。

ダスクモン[そら、攻撃をしてみろ]

ブルートエボルツィオンを軽く振りながら挑発するダスクモンにメタルシードラモンは怒りの形相でダスクモンに突撃する。

ダスクモン[ふん…]

嘲笑いながら瞬間移動のゴーストムーブで突進を回避。
そしてメタルシードラモンはムゲンドラモンに激突した。

ムゲンドラモン[グア!?]

メタルシードラモン[ぐっ!!]

不意を突かれたムゲンドラモンは大きく仰け反る。

ムゲンドラモン[グウウ!!]

ムゲンドラモンは左腕のクローをアルフォースブイドラモンに向ける。

スバル『やらせない!!』

メタルグレイモンX[トライデントアームVER9.9!!]

スバルの能力と併用されたトライデントアームの一撃がムゲンドラモンのクローを粉砕した。

ムゲンドラモン[グアアアアア!!!!]

ムゲンドラモンに出来た隙をブラックウォーグレイモンは見逃さない。

Bウォーグレイモン[ブラックトルネード!!]

漆黒の竜巻となったブラックウォーグレイモンはムゲンドラモンに突撃し、胸を貫いた。

ムゲンドラモン[ガアアアアアアア!!!!]

デジコアを破壊されたムゲンドラモンは粒子となって消えた。

メタルシードラモン[ムゲンドラモン!?]

ピノッキモン[嘘!?]

ピエモン[馬鹿な!!]

メタルシードラモンとピノッキモン、ピエモンはムゲンドラモンが死んだことに驚愕した。

マグナモン[エクストリーム・ジハード!!]

その隙を逃さず、マグナモンは最大の必殺技を放った。
ピエモン、ピノッキモン、メタルシードラモンは光に呑み込まれた。

アリサ『よし片付いたわ。』

フェイト『これでもう大丈夫だね』

一輝『やれやれ、この程度ならわざわざ俺が出ることもなかったな』

遼『はは、さて…これで全て終わってくれれば…』

選ばれし子供とデジモン達の間に安心感のような空気が流れた。

ピエモン[ふ、ふふふ…まだ…終わっていませんよ…]

ピエモンの声を聞き、バッと振り向く一同。

ピノッキモン[まさか僕達が此処まで追い詰められるなんて…君達を少し甘く見てたよ…]

メタルシードラモン[ムゲンドラモンが倒されたのは予想外だったがな…]

マグナモンのエクストリーム・ジハードを受けた為に傷を負っているが、まだ余力を残しているピエモン達。
しかし余力を残しているのはこちらも同じ。

ルカ『あなた達は馬鹿ですか?こちらは殆ど無傷なのにも関わらず、あなた方は一体欠けた。どちらが有利かなんて一目瞭然だと思いますが?』

ルカの正論にダークマスターズは歯ぎしりする。
再び戦いが始まろうとした瞬間、地響きが起こる。

全員【!!?】

大輔達が目を見開くと、地割れが発生し、地面が何処かに吸い込まれていく。

はやて『何やの!!?』

すずか『あの山に吸い込まれていく…』

遼『スパイラルマウンテンだ。やばいな、巻き込まれると面倒だ。』

大輔『退避だ!!』

巻き込まれる前にこの場を離脱する大輔達。






























離脱し、ピラミッドに戻った大輔達は息をつくと、椅子に座った。

ナノモン[どうだった?]

大輔「正直に言わせて貰えばキメラモンカオス…現実世界で戦った究極体よりは弱い。けど…」

[けど?]

大輔「少し鍛えてみようと思うんだ。選ばれし子供達は全員集まったし。そろそろ全員を鍛えておく必要がある。いずれ何かあるか分かんねえしよ…余裕があるうちにしておきたい…少なくても完全体で究極体とやり合えるくらいには…」

一輝「まあティアナのチビに至っては完全体以前の問題だしな」

ティアナ「うっ…」

はやて「そやった。ティアナちゃん、超進化はまだ出来ないんやったな」

賢「ああ、戦闘慣れもまるでしていない。実戦経験はヴァンデモン戦とキメラモンカオス戦だけ…ギンガより少ないから殆どないに等しいね」

ティアナ「あうう…」

ティアナ・ランスター、周りの声に撃沈。

ルカ「大丈夫ですよティアナ。君より年下のスバルやアリシアだって出来たんですから、君にも出来ます。絶対にね」

ティアナ「うん…」

ルカ「大輔さん、ティアナの特訓ですが、僕が付きっ切りでやりたいんですが、いいでしょうか?」

大輔「ああ、目茶苦茶強くしてやれ」

ルカ「はい!!」

ティアナ「特訓だよね…?虐待じゃないよね…?」

特訓の内容が気になり、ティアナは恐怖からか涙がちょちょ切れる自分を感じた。

大輔「まあ、大体二年だな。二年特訓したら終わりにするよ」

ユーノ「に、二年!!?だ、大輔さん…そんなにかかっては…」

大輔「大丈夫、時間の概念がない空間でやるから時間に関しては心配不要だ」

フェイト「デジタルダンジョンだね」

スバル「でじたるだんじょん?」

はやて「デジタルダンジョンは、私らが偶然発見した場所なんよ。あそこじゃ時間が流れないから二年くらい余裕でイケるはずや!!」

アリサ「成る程ね」

大輔「じゃあ、皆。デジタルダンジョンに行くぞ!!」

全員【おう!!】

パソコンの画面が光り、デジタルダンジョンに向かう大輔達。

ナノモン[さて、本当に強くなって戻って来てくれるといいんだがな…]
































緑と黒を基調とした空間、時折、壁や床らしきものが明滅した、久しぶりに来たデジタルダンジョン。

なのは「ど、どうなってるのここ?」

ユーノ「な、何も無くてとてつもなく広い…」

永遠と続く光景…。
まだ入って数分も立たないがそれを見るだけで気が狂いそうだった。

大輔「賢曰くサーバ大陸並の広さらしい。気をつけろ、遠くに行き過ぎるとここを探せず迷って死んでしまうかもしれない」

アリサ「こんなとこで二年間も特訓するわけ?」

賢「この世界では時間の概念がないから空腹はないから食事の心配はないよ。思う存分進化しても構わない」

一輝「成る程な」

過酷であればある程燃える一輝は既に笑みを浮かべていた。

ユーノ「大輔さん、フェイト。僕となのはを鍛えてくれませんか?」

大輔「え?」

ユーノ「この中で一番強いのは大輔さんとフェイトです。なら二人に鍛えて欲しいんです。特訓するなら格上の人に鍛えて貰った方が伸びがいいと思うんです」

フェイト「確かに…」

フェイトがなのはを見ると、なのはも決意したように頷く。
そして頼むように頭を下げた。

大輔「分かった。思いっ切り鍛えてやるよ。今までの戦いがお遊びだったと思えるくらい厳しくするからな」

ユーノ、なのは「「はい!!」」

元気よく返事をするユーノとなのはに、大輔とフェイトも満足そうにする。

大輔「皆、デジタルダンジョンには広い空間が別々にあるから二人一組でやれ、キャロとルーテシアも頑張れ。一輝兄ちゃん、エリオの相手を頼めるか?兄ちゃんは遼さんよりベテランだろ?」

一輝「俺がか?まあいいけどよ。エリオも構わねえか?」

エリオ「はい!!」

ジョグレスパートナー同士で訓練させ、より絆と力を高め、マグナモン、アルフォースブイドラモンの次に強いダスクモンの相手をベテランの一輝とレオルモンに任せた。

ルカ「行きますよティアナ。」

ティアナ「あ、うん。」

ティアナとともに訓練場所を探すルカ。
スバルとギンガも訓練場所を探し始め、賢ははやて、アリサとすずか、アリシアと遼も訓練場所を探しに行った。

大輔『…さてと…掛かってこい』

フェイト『遠慮はいらないよ』

ユニゾンエボリューションとワープ進化で究極体に進化したマグナモンとアルフォースブイドラモンの威圧感に気圧されるユーノとなのは。

大輔『どうした?訓練にならねえだろ?』

ユーノ『…行きます!!』

ミスティモンが燃え盛る剣を構えて突撃する。

マグナモン[この程度か?]

ミスティモンの剣を指一本で受け止めて見せた。

ワーガルルモンX[カイザーネイル!!]

アルフォースブイドラモン[遅いぞ!!]

ワーガルルモンXの必殺技をアルフォースブイドラモンは神速の速さで回避する。

マグナモン[マグナムパンチ!!]

ミスティモン[ぐっ!!]

アルフォースブイドラモン[シャイニングVフォース!!]

ワーガルルモンX[うわあ!!]

圧倒的なまでの力の差にミスティモンとワーガルルモンXはあっさりと吹き飛ばされる。

大輔『どうした?これで終わりか?』

なのは『そんなわけない!!』

ユーノ『まだまだこれからですよ!!』

マグナモン、アルフォースブイドラモン、ミスティモンとワーガルルモンXの激突が続く。
そして。






























別々の所で特訓している賢達。

アリシア『フェイトに負けるもんかああああ!!私がお姉ちゃんなんだからああああ!!』

遼『そ、そうか、まあ頑張れ』

一輝『エリオ、もっと本気出せ!!』

エリオ『はい!!』

キャロ『完全体で今のお父さんとお母さんに近づく…よおし、やってやるんだから!!』

ルーテシア『私だって!!絶対強くなってやる!!』

アリサ『すずか、やるわよ!!』

すずか『うん、お願いアリサちゃん!!』

はやて『絶対に今の大輔さんやフェイトちゃんより強くなって見せるで!!』

賢『勿論!!』

スバル『特訓だね!!』

ギンガ『うん、今よりもっともっと強くなって驚かせてやろう!!』

ルカ「ティアナ、まずストラビモンを超進化させます。本格的な特訓はそれからです。」

ティアナ「うん…ひょっとして私…ルカの特訓の邪魔になるんじゃ…」

ルカ「はい、最初のうちは」

ティアナ「あう…」

キッパリと言い切られ、ティアナはガクッとなる。

ルカ「しかし、ストラビモンが完全体になれば特訓相手としてかなり助かります。フレイモン曰くストラビモンもエンシェントデジモン…エンシェントガルルモンの力の正当後継者ですから、完全体にさえなれれば相当のパワーアップを望めるでしょう」

ティアナ「そ、そうかなあ…?」

ルカ「大丈夫ですよティアナ。僕が付きっ切りで特訓してあげます。君がストラビモンのパートナーに選ばれたのは君自身もそれだけ高い資質を秘めているということなんですから」

ティアナ「うん…」

ルカ「まずは成熟期への進化から慣らしてみましょう。ある程度進化に慣らさないと超進化のエネルギーに身体が耐え切れませんからね」

ティアナ「わかった!!」

全員が強くなるために行動する。
更なる力を求めて。
 
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