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フレッシュ&スウィート フルーツプリキュア!

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ウエスターこそ裏切り者
武器提供キュアスティック
  第12話

 
前書き
 今回もタイトルは記載しません。テレビ本編と同一ですから。
 ウェスターがついに、民衆を大喜びさせてしまう不祥事を起こしてしまい、プリキュアが怪物を討伐するまで一時、不幸のゲージが満タンが100の場合何と、5まで低下したのです。これには、メビウス総統を本気で怒らせてしまい、再逮捕されます。やっぱり、裏切り者はウェスター君ではありませんか。 

 

 桃園家ラブの部屋 

今日もピルンの特典アプリを用いてシフォンに食事を与えるラブ。すると突然、大きな毛玉のようなバケモノが姿を現した。
 「ラブはん。」
 「何コレ。」
 「キュア。」
 「ラブはん、シフォンはん、似合いまっか。」
 「しゃべったーーーーーあ、バケモノ。」
 「フィリップ~ゥ。」
 「何言うてんねん。わいやわいや、タルトやで。」
 「タルト、おどかさないでよ。」
 「キュア。」
 「ヘッヘッヘッ。オトンから被せてもらったねん。」
 「お父さん。」
 すると父、圭太郎が姿を現した。
 「いやあ~ぁ、ラブ。ペット用のカツラの開発を行っていて、タルト君に実験台に立ってもらっているのだよ。」
 「お父さん、またそんなことして迷惑する人や動物もいるわよ。」
 「そうか、まあ、無理に被せたりはしないけど。」
 「ダメよ。迷惑被って不幸にしたら。」
 「そうは言っても、かなり開発が進んでいるのだよ。」

 翌日、夕方前 赤塚公園内ドーナツカフェ

 美希も祈里も、ラブちゃんと合流していた。更に、タルトもいた。
 「私のお父さん、カツラの開発とセールスになるとやたらハリキルんだから。」
 「あら。」
 「どうして。」
 「あたしの家にも圭太郎さんファッションウィックとしてよくお届けに来るわ。非常によくできていてママも絶賛よ。」
 「パパも携わっているのでしょ。動物のカツラらしいから。」
 「そうよ。私の幼少時は大変だったのよ。実験台にされいろんなカツラを被されたから。」
 「それは仕方ないね。お父さんの本職だから。」
 すると、カオルちゃんが近付いて来た。
 「お嬢ちゃん、オイラもいろんなカツラ被ってみたいでい。」
 「カオルちゃんも被ってみたいの。」
 「そうでい。男前のオイラ、たまには不細工な男と言われてみたいんでい。」
 「あーら、カオルちゃんが不細工になったら、みんな怖がって皆逃げて行くわよ。」
 「そうなんでい。」
 カオルちゃんは移動販売車に戻った。
 「ラブちゃん、大変だね。」
 「今度はタルト君に回って来たのよ。」
 「ヘエ、そうでっせ。でも、おもろかったで~え。ラブはん、シフォンはんビックリしてたんやで。」
 「そうだったの。」
 「本当に大ビックリしたのだから。」
 すると、北入口からカツラを被った犬が姿を現した。
 「キャッ。」
 「出た。」
 「バケモノ。」
 「やあ。」
 「お父さん。」
 「パパ。」
 圭太郎と正は公園へ入って来た。
 「動物君の見映えを見ていただく目的で散歩してるよ。」
 「おっ、祈里も帰って来ていたのか。」
 「パパ。」
 「ガハハハハ。動物たちの健康状態をチェックする目的で行動しているぞ。」
 「新商品名考えたぞ。」
 「どんなの。」
 「名付けて軽快痛快『ペット君2世』。」
 「何、それ。」
 「いや、初代の1世を尊重し、後継商品として2世と名付けたのさ。」
 「全く。」
 「明日良かったら、荒川の堤防で試着を実施しようと考えているのだが、どうだ。」
 「お断りしま~す。」
 「君たちは。」
 「遠慮します。」
 「そうですか。それでは、僕たちは失礼します。」
 「祈里よ、気を付けて帰るのだぞ。」
 「ハイ。」
 圭太郎と正は、散歩中の犬を連れて公園から去った。
 「大丈夫かな。」
 「動物たちに無理矢理被せて不幸にしないか心配だわ。」

 占いの館

 「どうすれば、不幸のゲージが効果的に上昇できるのか。」
 「ああ、情けないねえ。」
 「これが中将と少尉の差なのか。」
 「ウーーーーッ、ウグーーーーッ。やっぱり、何も思い付かん。」
 「国立大学出ていない者が。」
 「普通、高卒なら幹部にしない。どう出世しても曹官止まりよ。」
 「イース様、サウラー様。」
 「何だよ。」
 「畏まって。」
 「どうか、この俺に知恵を貸してください。」
 「やっぱり、階級の差が出たわね。」
 「ウェスター、本気か。」
 「どうかお願いします。何卒、知恵をお貸し願います。」
 「どうする、イース。」
 「分かった。1つ提言しよう。」
 「ありがとうございます。」
 「不幸のネタを探すなら、町を散策するのが一番だよ。」
 「そうですか。」
 「人がたくさんいるから、その中に不幸な思いをしている人々を見つければいいよ。」
 「ああ、そうだ。」
 「ウェスターよ。じっくり見渡せば不幸の要素は必ず見つかるはず。明日、実行してみよう。」
 「畏まりました。」

 翌朝

 新高島平駅では例の如く、山吹夫婦と蒼乃レミが圭太郎、美希、祈里の3人のお見送りに来ていた。
 「おはようございます。」
 「圭太郎君、今日もしっかりご同行お願いしますぞ。」
 「先生、朝礼を受け、上司に報告をした後、この駅へ戻って来ます。」
 「分かったぞ。その時間になれは、再びここへ来る。」
 「畏まりました。改めて君たちにもう一度尋ねる。よろしければ帰り、荒川の堤防へ来ていただきたい。」
 「美希、お友達のパパたちの仕事ぶり見てあげなさい。」
 「ハイ、ママ。」
 「祈里、帰り立ち寄ってあげなさい。」
 「ハイ。」
 「それでは出発します。」
 「気を付けて行くのだぞ。」
 「ハイ。」
 圭太郎、美希、祈里の3人は改札口へ向かった。

 桃園家 ラブの部屋

 「ラブはん、早よう起きなはれ。」
 「う....う.まだ寝たい、眠い。」
 「フィリップ~ゥ。」
 「コロン、ドテッ。」
 「うわっ、何なの。」
 「オトン、もう行ったで。はよ、朝食食べなはれ。」
 「エッ、もうこんな時間。」

 ラビリンス首都ピョンピョン陸軍本部
 
 ウェスターは、戦闘の申請手続きに入った。

 数十分後、総統官邸内謁見の間

 「お願いします。」
 「何々、出動したいだと。」
 「ウェスターよ、その気になったか。」
 「ハイ。」
 「相分かった。行くがよい。」
 「ハッ。」
 ウェスターは去った。

 数時間後四ツ葉町

 ウェスターは占い稼業で不評であり、西隼人として便利屋を営んでいる。
 「ブオーーーーッ。カクッ。パカッ、ドン。」
 「荷物、こっちへ運んで。」
 「ハイ。」
 西隼人は、車に積んだお客様の荷物を指示された場所へ運び始めた。

 しばらくして

 「ヨイショ、ヨイショ。アーーーッ、これで全部運んだぜ。」
 「ありがとう。私はとっても幸せだよ。」
 「そうですか。では、これにて失礼します。」
 ウェスターは去った。

 新高島平駅プラットホーム

 「キューーーーンキューーーーンキューーーンキューーーンキューーーーウーーーーーゥーーーッ。プシュ、ピンポンピンポン。」
 「ピューーッピューーッ。」
 「新高島平、新高島平。」
 「さあ、戻って来たぞ。先生、改札口で待っているかな。」
 圭太郎はエスカレーターで降り改札口へ向かった。
 「圭太郎君。」
 「先生。」
 「ピッ....バタン。」
 「待っていたぞ。」
 「カツラをいろいろ持って来ました。」
 「そうか、これか。」
 「それでは、荒川河川敷へ行きましょう。」
 圭太郎と正は荒川河川敷へ向かった。

 数分後、荒川河川敷

 「それでは、ペット連れの人たちコンタクトしてみますか。」
 「やってみよう。」
 「あのオッサンたち何を考えているのだろう。」
 ウェスターも様子を見ていた。しかし、あまりに退屈だったため、ラブの高校が放課後迎えるまで占いの館へ戻ることにした。

 都立四ツ葉高校 放課後

 「ああっ。今日も授業終わった。」
 「ラブ。」
 「由美ちゃん。」
 「今日もあの娘たちと待ち合わせするの。」
 「いいえ、今日はお父さんの仕事ぶりを見に行くわ。」
 「あら、珍しい。」
 ラブは学校を出て、荒川の河川敷へ向かい始めた。
 「出て来たな。後を追うぜ。」
 西隼人は歩いて後を付け始めた。

 私立鳥越高校 校門

 美希は、校門を出て東中野駅へ向かった。
 「今日も、池袋駅のホームで待ち合わせね。下車も久しぶりに新高島平駅になるね。」
 いつもドーナツカフェで逢う約束をしていたから、帰りは高島平駅で降りていた。

 私立白詰草女子学院 校門

 祈里も校門を出て大崎駅へ向かった。
 「パパ、大丈夫かしら。荒川の河川敷、帰りに行くなんて。」

 一方、ラブは

 「あら、ラブちゃん、今日は駅を通過してどこへ向かうの。」
 「荒川の河川敷。」
 「そんなとこ行くの。珍しいわね。」
 「じゃあ、私たちここで失礼するわ。」
 地下鉄で通うクラスメートたちと分かれた。

 更に数分後

 ラブは荒川の堤防に到着した。
 「お父さんどこにいるの。アッ、いたいた。お父さーーーーん、おじさーーーーん」
 「オッ、ラブか。」
 「早いな。地元の都立高校へ通っているから。」
 「そうよ、おじさん。」
 「ラブ、かなり評判が良いぞ。」
 「そうなの。」
 「数人、飼い主さんときちんと話をし、承諾した上で被せていただいております。」
 「私の存在が大きいのです。」
 「おじさん、獣医さんだからね。」
 「その通り。疑いあればいつでも診察しますから。」
 「おかげで、疑う飼い主さんは1人も現れず、信用して被ってくれます。」

 池袋駅 山手線外回りホーム

 「ブッキー。」
 「お待たせ。」
 「これから2人で新高島平駅へ行こう。」
 「うん。」
 「ピコピコピコピーーーン。」

 荒川河川敷

 「それでもお父さん、あまり強引に被せたらダメよ。」
 「分かっている。」
 「飼い主さんが迷惑し、動物たちも嫌がって不幸にしてしまうから。」
 「何、不幸にしてしまうだと。よし、これだ。スイッチ・オーバー。」
 「ボン。」
 「ガハハハハハハハッ。我が名はウェスター。ラビリンス一の力持ち。ナケワメーケ8号、我に仕えろ。」
 「シューーーーーッ、ペタッ。」
 「圭太郎君。」
 「お父さん。」
 「カ、カツラが.....」
 圭太郎が持っているカツラが動き出した。カツラはナケワメーケ8号になった。
 「ウィーーーーーック。」
 「ヤレッ。」
 「カポカポカポ。」
 「何だこれ。」
 「フサフサになってる。」
 「私はモコモコよ。」
 「ガハハハハハハ。もっと泣けワメけ。」
 「待て、ウェスター。」
 「行くぞ。」
 ウェスターとナケワメーケ8号はワープして去った。

 都営地下鉄巣鴨駅

 「急ごう、新高島平へ。」
 「うん。」
 「ピッ....ピッ。」

 高島平駅前広場

 突然ウェスターと8号が姿を現した。
 「駅前商店街へ通じる広場で一番賑わう場所だ。ヤレッ、8号。」
 「ウィーーーーック。」
 「カポカポカポカポカポカポカポカポ。」
 「キャーーーーッ。」
 「何コレ。」
 「抜けなーーーーい。」
 「ガハハハハハハハ。もっと泣けワメけ。エッ....。」
 「ピーーーーーッ。」
 「キャハハハハハ。何よこの頭。」
 「あなたこそこの髪、ウケル。可愛い。」
 「ガーーーーン。」
 「エーーーーッ、なぜだ~ぁ。もう1回。」
 「カポカポカポカポカポカポカポカポカポカポ。」
 「あらまあ、マルちゃん。可愛い格好にしてもらって。」
 「何だい。あんた随分男前に上がったねえ。」
 「ハハハハハ、そうかい。粋な頭じゃないかと言われているぜ。」
 「あら、そう。」
 「ところでお姉さん、どこのお姫様でい。」
 「ゲッ、何でだ。」
 「ピーーーーッ。」
 「どうなってんだ、もう1回。」
 「カポカポカポカポカポカポカポ。」
 「アハハハハハハハハハハハハ。」
 「もう1回。」
 「カポカポカポカポカポカポカポ。」
 「アハハハハハハハハハハハハ。」
 「もう1回。」
 「カポカポカポカポカポカポカポ。」
 「アハハハハハハハハハハハハ。」
 「も~う1回。」
 「カポカポカポカポカポカポカポ。」
 「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ。」
 「ダメだ。8号、勝手にしろ。俺は知らん。」
 「何と、ウェスターは去って行った。」
 「ウィーーーーック。」
 ナケワメーケ8号は赤塚公園へ向かった。

 桃園家

 「何や、笑い声がよう聞こえまんなあ。」
 「フィリップ~ゥ。」
 「こ、これはテルンはん。」
 「キイーーーッ。」
 「ウェスターが放棄して怪物を勝手にウロつけさせてるって。」
 「キイーーーッ。」
 「一緒に追っかけるんでっか。」
 「キイーーーッ。」
 「勝手にしなはれ。」
 シフォンがテルンと共に窓から外へ出た。タルトは窓を閉めた。

 占いの館内不幸のゲージのある部屋

 常時、部下兵士(戦闘員)が見張っている。
 「イー(どうだ異常はないか)。」
 「イー(ありません)。」
 すると、その直後
 「ゴボゴボゴボゴボッ。」
 「ガクーーーーン。」
 「イーーーッ(大変だ)。」
 「イーーーーッ(不幸のゲージが急降下した)。」
 「イッイッイッイーッ(これは上官に知らせないと)。」

 占いの館内指令室

 「もしもし、曹長。」
 「何、不幸のゲージが急降下したって。」
 「エッ、イースどうした。」
 「サウラー、大変よ。不幸のゲージが急降下したって。」
 「何、ちょっと、代われ。」
 「あいよ。」
 「もしもし、サウラーだが、不幸のゲージに何があったんだ。」
 「これは、サウラー中将。私は、イース曹官隊曹長○×と申します。」
 「詳しい話を聞かせてくれ。」
 「何かよく分からないですけど、ゲージを見張っている士官隊の話では突然、不幸のゲージが急降下したそうです。」
 「あの男、何かやらかしたな。」
 「あの男って誰ですか。」
 「ウェスター少尉だよ。」
 「高卒で幹部に昇格した方ですか。」
 「その通りだ。ところで、メビウス様に報告を入れたのか。」
 「只今、1等曹官が1人謁見の間へ向かっております。ラビリンスに取って一大不祥事ですから。」
 「相分かった、イースに代わるぞ。」
 サウラーはイースに携帯を返還した。
 「もしもし、曹長。」
 「ハッ、イース中将。」
 「報告に向かっているのだね。」
 「その通りです。」
 「分かったわ。ウェスター少尉については、ここへ戻って来た時詳しい事情を聞いてみるわ。それでは切るよ。」
 「ハッ。」
 イースは通話を切った。
 「大それたことしたなぁ、ウェスター。」
 すると、ウェスターが帰って来た。
 「ギギーーーッ。」
 「ウェスター。」
 「やっぱり、お2人さんいましたか。」
 「いるわよ。」
 「ウェスター、一体、何をやらかしたんだ。」
 「それが、そにょあにょ~お~.....。」

 赤塚公園

 「ウィーーーック。」
 「カポカポ。」
 「何でい、髪が変でい。」
 カオルちゃんは自分の手鏡で顔を見た。
 「ハハハハハハハハハ。おもしろいでい。」
 「カオル、何かあった。」
 「こ、これはジュリアーノ。」
 「カオル、その髪何よ。」
 「ジュリアーノ様、あなたの髪も変ですよ。」
 「エッ。」
 カオルちゃんは、ジュリアーノに手鏡を渡した。
 「キャアーーーーッ。何、この髪型。」
 「クスクスクスクス。」
 「何、笑ってるのよ。ところで、何か飛んで来なかった。」
 「そう言えば、大きな毛玉のようなバケモノが飛んで行ったような気がします。」
 「それだよ。でも、本当におかしいわね。」
 「ハハハハハハハハハハハ。」

 都営三田線西高島平行き車内
 
 美希の祈里が乗車している地下鉄が高島平駅へ近付いて来た。
 「ブッキー、あれを見て。」
 「なんか皆、変な髪形している。」
 ホームにかかった。そして....
 「プシュ、ピンポンピンポン。」
 「ピューーッピューーッ。」
 「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ。」
 「すごい笑い声。」
 「駅の放送、全然聞こえない。」
 「ハハハハハハーーアーーーハハハハハハーーアーーー。」
 「プシュ、ピンポンピンポン。」
 「ハハハハハハハンハハハハハハハン。」
 地下鉄は出発した。
 「何なのアレ。効果音まで笑い声になってる。」
 「これもラビリンスの仕業なの。」
 「次は新高島平、新高島平。お出口は左側です。」

 一方
 
 ラブは新高島平駅にいた。
 「ウェスターのクソゴリラとナケワメーケはどこへ行ったのだろう。とりあえず、ミキタンとブッキーと合流して3人で探そう。」

 占いの館

 「全く、幸せと不幸の意味がよく理解していない。」
 「部下たちはメビウス様に報告をいれたそうだ。」
 「そ、そんなあ。」

 新高島平駅プラットホーム

 「キューーーーーーッキューーーーッキューーーッキューーッキューーウーーーーーゥーーーッ。プシュ、ピンポンピンポン。」
 「ピューーッピューーッ。」
 「新高島平、新高島平。2番線、西高島平行き電車です。」
 「ラブちゃん待っているかしら。」
 「とにかく急ごう。」
 美希と祈里は階段を降り始めた。
 「地下鉄が到着した見たいね。来るかしら。」
 すると
 「いた。ミキターーーン、ブッキーーーーーィ。」
 「ラブちゃん。」
 「シフォンもいるわ。」
 美希と祈里は改札を通過した。
 「ピッ....ピッ。」
 「どうしたの、ラブ。」
 「アフロのような髪をして。」
 「プヨンプヨンプヨンプヨン。」
 「シフォン、来てくれたのね。」
 すると
 「ピイーーーーーーッ。」
 「ナケワメーケ。」
 「いつものナケワメーケとは違うね。」
 「小さくて可愛い。」
 「ウィーーーーーック。」
 「カポカポッ。」
 「あれ、何か変わっている。」
 「私も変よ。」
 「ミキタンの髪、素敵。」
 「ブッキーの髪もしっとりとしたいい感じ。」
 「何で、私はこの髪形なの。」
 「あら、それはそれで良いんじゃない。」
 「シフォンちゃんも気にいってるみたいだし。」
 「思い出した。ナケワメーケを追わなきゃ。」
 「荒川の方角よ。」
 「お父さんたちのいる方向よ。急ごう。」
 ラブたち3人は荒川の堤防へ向かった。

 荒川河川敷

 「圭太郎君、大変なことになっているぞ。」
 「インターネットニュースですか。」
 「そうだ。1ドル240円まで円安になっているぞ。平均株価も3万円台まで上がっているぞ。」
 「本当ですか。僕も携帯でフラウザを開けてみます。」
 「君の会社の株を見てみるぞ。」
 「どれどれ。」
 「オッ、5万円台まで上がっているぞ。」
 「本当ですか。どれどれ。」
 「これはもしかして。」
 「カツラバブル。」
 「今のうちに株売ろう。」
 「僕も。」
 圭太郎と正は、株の売り注文の手続きをした。
 「これはボロ儲けだ。」
 「本当だ。」
 すると
 「ピーーーーーッ。」
 「来たぞ、あのカツラ。」
 追って来たラブたち3人は堤防の外にいた。
 「ここで変身よ。」
 「OK。」
 ラブたち3人は、リンクルンを出し横に開き外部メモリーを差し込み90度に捻った。
 「チェーーーーンジ。プリキュア・ヒーーーーートアーーーーッッップ。」
 ラブ、美希、祈里の3人はプリキュアに変身した。そして、飛び立った。
 「あれは。」
 「プリキュア隊。」
 「どうやら東の方へ向かっているぞ。」
 「追おう。カツラを破壊されては困る。」
 圭太郎と正は戸田橋の方向へ走り始めた。

 一方、ナケワメーケ8号シフォンとテルンは
 
 なぜか仲良く飛び回っていた。
 「ピーーーー。」
 「キィーーーッ。」
 「キュアキュア。」
 「いたいた。」
 プリキュアの3人は着地し名乗り始めた。
 「ピンクのハートは愛ある印。」
 「パンッ。」
 「もぎたてフレッシュ、キュアピーチ。」
 「ブルーのハートは希望の印。」
 「パンッ。」
 「摘みたてフレッシュ、キュアベリー。」
 「イエローハートは祈りの印。」
 「パンッ。」
 「とれたてフレッシュ、キュアパイン。」
 「レッツ!プリキュア!」
 「プリキュア隊。そのカツラを攻撃するのはやめてくれ。」
 「攻撃してはダメなの。」
 「そんなあ。」
 「ピーーー。」
 「やめるんだ。軽快痛快ペット君2世。君は、君は誰かを傷つけるたまに生まれて来たんじゃない。」
 「じゃあ、どうすればいいの。」
 すると、ピーチのリンクルンに着信が入った。
 「もしもし、ショコラ。」
 「ああ、ショコラだ。圭太郎氏が望むことはカツラを元に戻したいのだ。ここは、倒すのではなく確保することだ。さほど、害ある行動していない上、怪物としては小さい。シフォンともあんなに仲良くなってる。とても臆病な怪物だ。」
 「確かに、こんな小さいナケワメーケは初めて見たけど。」
 「だからこそ、確保第一に考えろ。」
 「確保ですか。」
 「そうだ。父の気持ちに配慮しろ。」
 「分かりました。」
 通話を切られた。今度はパインのリンクルンに着信が入った。
 「もしもし、ショコラ。」
 「ショコラだ。君は確保役を担当してもらう。タモ網を出すファイルを追加した。」
 「タモ網。」
 「そうだ。これでナケワメーケ8号の身柄を確保し、一気にフィニッシュ技を決めろ。」
 「分かりました。」
 「それでは、成功を祈る。」
 通話を切られた。
 「頼む、攻撃を加えないでくれ。」
 「分かりました。お任せください。」
 「タモ網用意するわ。」
 「それで捕まえるのですか。」
 「その通りよ。」
 「それは良い。危害を加えることなく確保できるワケだ。」
 「では、やってみるわ。」
 「プリキュア隊の皆様、お願いします。」
 こうして、ナケワメーケ8号の確保が始まった。
 「こんなに素早い子よ。」
 「ピーーーー。」
 「時魔法で行くわね。プリキュア・ストーーーープ。」
 「シューーーーン。」
 「ウィーーーック。」
 効かなかった。
 「何。」
 「簡単に止めることはできないね。」
 「今度はこれだ。プリキュア・スローーーーウ。」
 「ウィーーーーック。」
 効かなかった。
 「時魔法全然効かなーーーい。どうすればいいの。」
 「ピーチ、さっき弱点を解析してみたけど、水に弱いらしいの。」
 「み、水。」
 「そうか、水を含ませて重くすれは良いんだ。おじさん、水をかけても良い。」
 「み、水ですか。」
 「圭太郎君、水に濡らすぐらいよろしいだろ。」
 「分かりました。水をかけてもいい。」
 「プリキュア隊、水で攻撃してもよいぞ。」
 「やったぁ。ベリー、お得意の水攻撃仕掛けて。」
 「OK。プリキュア・ウォーターシューーート。」
 「ピューーーーゥ。」
 「ヒョイ。」
 簡単に回避された。以後、同じ動作が5回繰り返した。
 「ダメだわ。こんな水攻撃簡単に避けられる。」
 「広範囲に及ぶものない。」
 「広範囲ね。」
 「オイ、大雨でも降らせるのか。」
 「それしかないわ。」
 「ちょっと、雨露を防ぐ場所へ下がるぞ。」
 「仕方ないなあ。」
 「プリキュア・レインコーーーール。」
 「ピーーーーッ。」
 ぶ厚い雨雲が近付いて来た。
 「ポツポツポツ、ザーーーーザーーーザーーーー。」
 「ウィーーーック。」
 「ダメだわ。」
 「戸田橋の下でしのがれたわ。」
 「フォーンガランガランガランガランバチバチガランガランガランガランバチバチガランガランガラン(新幹線が通過する音)。」
 「フォーーーーン、ガタンゴトンガタンゴトンガタンゴトンガタンゴトン(埼京線電車が通過する音)。」
 しのいだ場所は、戸田橋の道路橋梁下だった。
 「こうなったら、霧を発生させるしかないわ。」
 「それが良い。」
 「でも、大動脈に霧をかけるワケには行かないわ。戸田橋と笹目橋の中間がいいね。」
 「シフォンちゃんに誘導してもらおう。」
 「それが良い。シフォーーーン。」
 「フィリップ~ゥ。」
 シフォンは、笹目橋の方へ向けて誘導し始めた。
 「オオッ。」
 「カツラがこっちへ向かっている。」
 「ベリー。」
 「何。」
 「同時に魔法を唱えて相殺して霧と虹を発生させるわよ。」
 「OK.」
 「プリキュ・ウォーターシューーーート。」
 「プリキュア・サンウインド。」
 「ピューーーーッ。」
 「ゴォーーーーツ。バチッ。」
 「やったあ。霧が発生したわ。」
 「虹も発生したよ。」
 8号は、虹の美しさに引かれるかのように向かって来た。
 「フィリップ~ゥ。」
 「ピーーーー。」
 「シフォン、霧の中へ突っ込まして。」
 「キュア。」
 8号は霧の中へ入って行った。
 「ウィーーーック(見えない)。」
 「やったわ。霧の中へ入ったわ。」

 しばらくして

 「ウィーーーック(重い)。」
 「かなり動作が鈍くなったわ。」
 「今度はこれね。プリキュア・ウォーターシューーーーート。」
 「ピューーーーーッ。」
 「やったあ。ヒットした。」
 更に鈍くなった。
 「パイン、確保よ。」
 「OK。」
 パインはタモ網を持って8号を追いかけ始めた。
 「待ちなさい。」
 「ピーーーピーーーーピィーーーーッ。」
 「フオーーン。」
 パインは8号を確保した。
 「やったあ。確保したよ。」
 「まだまだ、もっと弱くして動けなくしないと。」
 「ピーチは、確保した8号を掴みブンブン振り回し始めた。」
 「ブン、ブン、ブン、ブン、ブンブンブンブンブンブンブンブンブン。」
 「クルクルクルクル。」
 「ピーーーーー」
 「さあ、仕上げるわよ。」
 「OK。」
 パインはタモ網を引っ込めた。
 「悪いの悪いの飛んで行け。プリキュア・エスポワールシャワー。」
 「ビューーーン。」
 「ウィック。」
 「悪いの悪いの飛んで行け。プリキュア・ヒーリングブレアー。」
 「シューーーーッ。」
 「ウィック。」
 「キィーーーッ。」
 キュアピーチは、リンクルンを出し横に開き外部メモリーを差込キュアスティックのコマンドを選択した。
 「2秒以上押してください。」
 2秒以上押した。
 「ハッ。」
 「ディスプレイからキュアスティックが出て来た。そして、受け取った。
 「届け。愛のメロディーピーチロッド。」
 「ドレミファソラシド、カチャッ。」
 「悪いの悪いの飛んで行け。プリキュア・ラブサンシャイーーーーン・フレーーーーーッシュ。」
 「シューーーーーッ。」
 「ピーーーーーッ。食べ物ないの。お腹空いた。ハラヘッタ。ごはん食べた~い。」
 「エッ。」
 「何言ってるの。」
 「これは、ラビリンスに住む子供たちの悲痛な叫びでは。」

 一方

 四ツ葉町をはじめ高島平、赤塚界隈でカツラを被せられた人々の髪型が元に戻った。

 再び、荒川の河川敷では

 「いや~あ、ありがとう、プリキュア隊。」
 「おじさん。」
 「水に濡らしてしまってごめんなさい。」
 「良いですよ。クリーニングして修理すれば何とかなりますよ。」
 「良かったではないか、圭太郎君。」
 「そうだ、閃きましたよ。」
 「どんなのか。」
 「水に濡れたこと想定していなかった。」
 「そうか。」
 「改良点が見つかりました。それは防水対策ですよ。」
 「なるほど、雨露の時対策がないとダメになるからな。」
 「ハハハハハハハ。」
 「ところで、プリキュア隊の皆様を見ていると24年前のことを思い出してしまうんだよ。」
 「24年前って。」
 「私の妻と圭太郎君の妻は伝説のプリキュアなんだよ。」
 「エエッ、そうなの。」
 「僕たちつくば博でアルバイトしていた時、合間をみてよく見に行ってましたよ。」
 「私が、医大生で救護のアルバイト、圭太郎君は経済学部の大学生で売店のアルバイトをしていたんだよ。」
 「あまりに可愛くて惚れ込んでしまったのですよ。」
 「本当、君たち見ていると当時の伝説のプリキュアソックリでビックリしたよ。」
 「エッ、まさか。」
 「圭太郎君は後にあゆみ扮するピーチと、私は後に尚子扮するパインと一緒に結婚したんだよ。」
 「そう言えば、娘にも似てるね。」
 「ギクッ。」
 「いや、人違いですよ。」
 「後継者が娘とは限らないからな。」
 「ホッ。」
 「プリキュア隊の皆様ありがとう。娘に知らしておくよ。」
 「おかげで改良点が見つかりましたし、これからペット君2号の改善を行い、商品化目指します。」
 「それでは、プリキュア隊の皆様これにて失礼します。」
 圭太郎と正は、なぜか自宅と逆方向の戸田橋の方へ去った。
 「さあ、引き上げようか。」
 「OK。」
 プリキュア隊の3人は飛び立った。

 一方、圭太郎と正しは

 「圭太郎君。」
 「正先生。」
 「ペット君2号の商品開発はまだまだこれからだ。」

 一方、プリキュア隊の3人は

 変身を解き新高島平駅前に差し掛かった。
 「今日のお父さんたちカッコ良かったね。」
 「ラブパパって、本当ラブちゃんに似てるね。」
 「チョット変わったところがあるのはたまにキズだけど。」
 「あれだけ、カツラに情熱を傾けるなんてすごい。」
 「そうかな。」
 「あれこそ、男じゃない。」
 「私たちのダンスもこんな風に傾けないと。」
 「そうねえ、あたしたちのダンスも本気、パパたちの仕事も本気、一生懸命ってこと。」
 「それとこれと違うわ。」
 「違わない。」
 「ソックリよ。」
 「アハハハハハハハハ。」

 ラビリンス総統官邸内謁見の間

 「バカモン。」
 「ヒィーーーーッ。」
 「不幸のゲージを急降下させ、カツラバブルを発生させるとは何事だ。」
 「何がもう1回だ。それを繰り返したことで急降下が起きたのだぞ。」
 「そんなあ。だって、元に戻っているではありませんか。」
 「それは、プリキュア隊によるものだ。」
 「エエッ、プリキュア自身が戻したと言うのか。」
 「その通りだ。許さん、国家反逆容疑で逮捕しろ。」
 「ハッ。」
 「カチャッ、カチャッ、」
 ウェスターは逮捕された。
 「そんなあ、(俺自身)不幸だーーーーーーーーーーーーーあ。」


 
 

 
後書き
 ウェスター君、次のストーリーでは勾留中になります。果たして、釈放されることはあるのでしょうか。 
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