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転生とらぶる

作者:青竹
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マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
  0917話

 ロゥリィは拾い上げたハルバートの石突きを草原に突き、俺の方をマジマジと見つめてくる。どこか信じられないような、そんな表情。

「本当にぃ、精霊なのぉ?」

 確認するように尋ねてくるその言葉に、頷きを返す。

「ああ。とは言っても、人間以上……つまり元々は人間だ。それでちょっとした出来事があってな。その結果、こんな状態になったんだよ。……そうだな、こうすれば分かりやすいか?」

 呟き、パチンッと指を鳴らす。
 同時に俺の身体全体が白炎と化し……次の瞬間には、混沌精霊本来の姿とも言える姿に変わっていた。
 側頭部と額から天を突くように伸びる3本の角、後頭部から生えている2本の角は、側頭部の下を通って前に突き出されている。
 背中からは悪魔の如き羽が、腰からは竜尾が生える。
 普通の人が今の俺の姿を見れば、どう見ても精霊とは言わないだろう。寧ろ、悪魔とか魔族とか、そういう風に捕らえる筈だ。
 だが……当然の事ながら、目の前にいる亜神は驚きに目を見開いてはいるが、変化と言えばそれだけだ。

「どうだ? この姿だと、さすがに人間には見えないだろ?」
「……さっきの状態でも人間に見えなかったけどぉ、今は尚更ねぇ。……こう見えても戦闘力には自信があったんだけどぉ、貴方とまともに戦ったら勝ち目が思い浮かばないわぁ」
「……何?」

 ロゥリィの口から出た言葉に、思わず問い返す。
 今、戦闘が得意だと言ったのか?
 ムラタと互角程度の戦闘力で?

「ちなみに聞いておくが、本気……だよな?」
「何がぁ?」

 俺の言っている意味が分からないとばかりに尋ねてくるロゥリィ。
 ……どうやら本当に本気で言っているらしい。
 となると、この世界の神や亜神についてもう少し考え直す必要がありそうだな。
 門を作り出した以上、神と呼ばれるだけの力があるのは事実だろうが、恐らくはそういう特殊能力に特化しており、純粋な戦闘力ではそれ程のものでもない……とかか?
 まぁ、その辺は追々解明していけばいいか。

「確かにムラタはシャドウミラーの中でもかなり強い方に入るが、それでもトップって訳じゃない。上にはまだ何人もいるし、シャドウミラーと交流を持っている世界には子供でもムラタより強い相手は何人もいる」
「……嘘ぉ?」

 信じられないといった表情でこちらを見てくるロゥリィだが、残念ながら完全なる事実だ。

「……事実だ」

 ムラタが特に表情を変えるでもなく、そう告げる。
 以前ならともかく、今のムラタは自分より強い相手がいる事をあっさりと受けいれられるようになっているんだから、随分と成長したと言えるだろう。

「貴方達の世界ってぇ……とんでもない場所なのねぇ」

 しみじみと呟くロゥリィ。
 そんな亜神を眺めつつ、口を開く。

「そう言えば、ロゥリィは何でムラタと一緒に行動を共にしているんだ? 亜神なんだろう?」
「別にぃ、特に意味はないわぁ。ちょっと興味深かっただけぇ」
「興味深い、ねぇ」
「俺も丁度同じ腕くらいの修行相手が欲しかったからな」

 俺の言葉に被せるようにしてムラタが告げてくるが……実はロリコンに間違われているのに薄々気がついていたりするのか? いやまぁ、戦っている光景を見れば、本気で馬鹿な判断をする奴はいないと思うが。
 ……からかう的な意味でそう言ってくる奴はいるかもしれないが、ムラタの場合はこの強面だ。余程の事が無い限り……何かムウとか普通にやりそうだ。

「それにしても、お前達2人にどういう出会いがあったのか……ちょっと気になるな」
「別にぃ、そんなに珍しくもない話よぉ?」
「俺としては十分珍しかったんだがな。まさか、本物の盗賊の類をこの目で見る事になるとは思わなかった」

 そう口にしたムラタの話によると、折角だからとアルヌスの丘を離れてゴブリンやオークといったモンスターともっと生身で戦ってみたいと考えてうろついていたら、商人が乗っていたらしい1台の馬車が10人程の人物達に襲われていたらしい。
 ムラタは強面の顔をしていても、OGs世界の出身。最初は気が付かなかったが、弓を馬車に射かけて、剣を振り下ろしている光景を見て盗賊の類だと判断したのだとか。
 で、そのまま瞬動を使って距離を詰め、斬り捨てていった訳だ。
 最初は商人も強面なムラタの顔を見て新しい盗賊の類だと思ったらしいが、特に襲ってくる様子は無かったので言葉を交わし……その途中でロゥリィが姿を現したらしい。
 ロゥリィも盗賊に手を出そうと思っていたらしいが、瞬動を使ったムラタが突然現れたせいで何をするでもなく、ただ見ているだけだった。
 そんなムラタの事が気になり、話し掛け……結果的に何故か意気投合して今に至る訳だ。

「まさかぁ、私と互角に戦える人がいるとは思わなかったわぁ」

 ロゥリィのこの台詞を考えれば、この門世界では個人の戦闘力というのはやはりそれ程高くないのだろう。少なくても同じような世界観のネギま世界にある魔法界とは大いに違うと考えていい。

「まぁ、ムラタに興味を持ったのは分かった。それでこれからどうする気だ?」
「これからぁ?」
「ああ。俺達がこの世界、門世界にやって来たのはあくまでもこちらの世界に侵攻してきた帝国に対する懲罰の意味が強い。実際、今このアルヌスの丘に向かって帝国が集めた軍が向かってきているしな。このままここにいれば、恐らく巻き込まれる事になるぞ?」

 あるいはこの言葉で去っていくかもしれない。そう思いつつ口にするが、本人は全く気にした様子も無く……いや、寧ろ乗り気で目を輝かせているように見えた。

「私が仕えているのはぁ、死と断罪の神エムロイ様よぉ。戦いを否定するような真似はしないわぁ」

 ……なんともはや。死と断罪の神とか。普通に考えれば邪神とかに分類されそうな神だな。
 まぁ、ファンタジーな門世界なんだから、わざわざそれを口に出すような真似はしないが。
 ただ……これだけは言っておく必要があるあだろう。

「ここでこれから行われる戦いは、お前が期待しているような戦いにはならないと思うけどな。どちらかと言えば、一方的な蹂躙に近いものがある」

 一応帝国に吸収された国家に独立してもらい、帝国の勢力を弱めつつアルヌスの丘に対する注意を逸らそうという狙いがあるので、虐殺するような真似はしない。
 だが、それでも異世界間連合軍と帝国から派遣されてきた軍隊の戦いはどう考えても一方的なものにしかならいないだろう。
 死と断罪の神に仕えているという目の前の亜神がそれを許容出来るかどうか。
 だが、そんな俺の言葉に返ってきたのは、予想外の言葉だった。

「別にぃ、そんなのは関係ないわよぉ。そもそもぉ、私がムラタと一緒にいるのは彼が気になったからだしぃ」

 その、気になったというのがどういう意味なのか、非常に気になる。単純に異世界人だからこそというのならまだいい。だが、男として気になったとかだったりしたら……本格的にシャドウミラー内でのムラタの評判が悪くなるかもしれない。
 エヴァと……ああ、そう言えば。

「女にこういうのを聞くのはどうかと思うんだが、年齢を聞いてもいいか? 亜神ってのはかなり長く生きているんだろ?」
「そうだけどぉ、女に年齢の事を聞くなんていい度胸してるわねぇ。……961歳よぉ」
「……なるほど」

 エヴァよりも年上か。
 そういう意味では1度エヴァに会わせてみたい気はするな。
 600年を生きた真祖の吸血鬼というのを売りにしているエヴァと、約1000歳の亜神。色々と面白い組み合わせになりそうではある。

「ま、そっちが問題無いんならムラタと付き合ってやってくれ。こいつも丁度修行相手が出来て嬉しいだろうし」
「そうねぇ、興味深い相手だし了解しておくわぁ。……でもぉ」

 そう告げ、ハルバートの先端をこちらへと向けたロゥリィは口を開く。

「貴方とも一手ぇ、お手合わせ願えないかしらぁ?」
「……俺と?」

 冗談か? そうも思ったが、俺に向けられるロゥリィの瞳は真剣そのものだ。

「と言ってもな……混沌精霊の俺には魔力や気の類が伴っていない物理攻撃は無効化されるぞ?」

 ムラタと互角の戦いを演じる事が出来るロゥリィにしても、その攻撃手段がハルバートしかないとなれば、俺にとっては無意味に近い。寧ろ、気を伴ったムラタの方が俺に対しては有効的な攻撃を行えるだろう。
 神鳴流の桜咲とかに鍛えて貰っている影響か、幾つかそっち系統の技も使えるようになっているらしいし。
 だが、そんな俺の言葉にロゥリィは笑みを浮かべてハルバートを持ち上げる。

「それなら大丈夫よぉ。このハルバートはぁ、神鉄という神秘の金属を匠精と呼ばれた亜神が打ったものなんだからぁ」
「……へぇ」

 その言葉に興味を覚える。
 神鉄というのは、初めて聞く金属だ。
 つまり、G元素やサクラダイトといった物質と同じようにこの世界固有の物質なのだろう。
 だとすれば話は別だ。

「そうだな……なら、こうしよう。立ち合いに関しては引き受けよう。その代わり、俺が勝ったらそのハルバートを寄越せ……とは言わないが、ちょっと調べる為に貸して貰えないか?」
「えぇ……どうしようかしらぁ」

 俺の言葉に悩むロゥリィ。

「今も言ったが、別に奪うとかそういう真似はしないから安心してくれ」
「うーん……」

 それでも悩む事数秒。やがてムラタの方へと視線を向けて口を開く。

「ねぇ、ムラタぁ。この人の話を信じても大丈夫ぅ?」
「そうだな。色々と問題の多い奴ではあるが、だからといって約束を破るような真似はしないと思うぞ」

 そのムラタの言葉が決め手になったのだろう。やがて渋々ではあるが、ロゥリィは頷く。

「分かったわぁ。けどぉ、アクセルが勝ったらよぉ? それとぉ、私が勝ったら色々とお願いを聞いて貰うからねぇ」
「……出来れば今のうちに具体的な願いを言って欲しいんだがな」
「まだ考えてないものぉ」

 そう告げ、再度ムラタの方へと視線を向けるロゥリィ。
 その視線を受け、ムラタは小さく溜息を吐いて1歩前に出る。
 ロゥリィが何を期待しているのかを理解したのだろう。
 そして、裂帛の気合いを込めて叫ぶ。

「始めっ!」

 その言葉が発せられると同時に、ロゥリィは地を蹴りハルバートを振りかぶりながら俺との距離を縮めてくる。
 その脚力は、確かに普通の人間として考えれば常識外の速さだ。
 だが、それでも……瞬動を完全に使いこなしている身には、少し驚く程度でしかない。
 ロゥリィもそれは理解しているのだろう。何しろ、瞬動を使いこなせるムラタと共に訓練をしていたのだから。

「やあああぁっ!」

 気合いの声と共に振り下ろされるハルバート。
 その斧の部分の狙いが俺の胴体にあると見極め、片手でそれを押さえようと手を伸ばし……

「ぐっ!」

 ハルバートの柄の部分に触れた次の瞬間、予想外に重い一撃の威力に思わず唸る。
 亜神であるロゥリィが振るっているのだから、その威力が普通のものではないと理解していた。だが、これは……ハルバート自体がとんでもない重量なのか?
 片手で押さえ込もうとした俺の手をねじ伏せようと振るわれるその一撃。
 確かに俺の予想以上の重さだった。だが、それでも……

「舐めるなぁっ!」

 予想していたよりも重い一撃であったのなら、こちらも当初の予定よりも大きな力を振るえばいいだけ。
 そう判断し、力尽くで俺の胴体目掛けて振るわれたハルバートの柄の部分を握りしめる。
 ピタリ、と動きを止めたハルバート。
 ロゥリィは何が起きたのか理解が出来ないとばかりにこちらへと驚愕の視線を向けている。
 それを見ながら、握りしめたままだったハルバートを強引に持ち上げ……同時に、それを握りしめていたロゥリィもまた同様に持ち上げられる。
 本来であれば、そんな状態になる前に手を放していたのだろうが、まさか自分が振るった渾身の一撃を受け止められるとは思ってもいなかったのだろう。

「飛べ」

 呟き、腕を振るってロゥリィをハルバート諸共に大きく放り投げる。
 10m程も飛んだだろうか。だが、さすがに亜神というべきか、空中で身体を捻って足から地面へと着地する。

「信じられない力をしてるわねぇ。このハルバートを私ごと片手で持ち上げて……しかもこんな距離まで投げ飛ばすなんてぇ」

 小さく呟く声が聞こえてくるが、それに小さく肩を竦めて口を開く。

「今度はこっちから行くぞ?」

 その言葉に、ロゥリィは素早くハルバートを構える。俺が何をしてもすぐに反応出来るようにと。
 だが……それは意味を成さない。
 瞬動で地面を蹴ってロゥリィのすぐ横に移動し、そのまま虚空瞬動を使って三角跳びの要領で後ろへと回り込む。
 その速度に微かに反応しそうになったのは見事だったが……次の瞬間にはその首筋へと俺の手がそっと触れ……そこで勝負はついた。
 まぁ、お互いが本気でやれば不死だというロゥリィはこの状態からでも反撃は出来るんだろうけどな。
 不老と不老不死。その差は大きい。
 だが、今回の手合わせはあくまでもロゥリィが俺の実力を体験したいというものだった為か、これの状態で終わりとなるのだった。
 その後、レモンに話を持っていったが今は門や門世界の各種生き物、あるいはG元素のように調査対象が大量にある為、神鉄の調査に関しては後回しとなる。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:170
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:1143 
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