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転生とらぶる

作者:青竹
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マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
  0918話

「……さすがに竜騎兵だけで攻めてくるような真似はしなかったか」

 アルヌスの丘にある基地の中で、俺は映像モニタに映し出されている映像を見ながら呟く。
 ロゥリィとの模擬戦を行ってから2日程。さすがにワイバーンを操る竜騎兵というべきか、アルヌスの丘から数km程離れた位置に第一陣として到着していた。
 それでも竜騎兵だけで攻めてくる気は無いらしく、現在は向こうに野営地を作って待機している。
 時々空を飛びながらアルヌスの丘にやってきてはいるが、上空近くに来るとメギロートが出撃しているのですぐに逃げ帰っていた。
 当然撃破しようと思えば撃破出来るし、向こうの野営地に関しても丸々お見通しの状態ではある。だが、今回の目的は帝国の中に幾つもの不穏分子を生み出す事にある。
 つまり今回戦力として集められた、かつて帝国に吸収された国々の戦力というのは出来るだけ傷つけずにこの戦いを終わらせる必要がある訳だ。
 特にワイバーンを操る竜騎兵ともなれば、当然軍隊の中ではエリート的な扱いだろう。
 そうである以上、幾ら現時点で倒せるし、あるいは捕獲出来るとしてもそれを行うような真似は避けるべきだった。
 ワイバーンの類に関しては、ホワイトスターに侵攻してきた軍勢やその時に門のこちら側で待機していた部隊から十分に捕獲しているから、無理にこれ以上集める必要はないしな。

「帝都でサラマンダーの姿を見ているんでしょ? VFが空中を飛ぶ速度を知っているのなら、同じ空を飛ぶ兵種として竜騎兵とやらも無理は出来ないんじゃないの?」

 俺から少し離れた場所で映像を見ていたレモンが呟く。
 一応この場は異世界間連合軍が帝国から派遣されてきた部隊に対する軍事行動を議論する場だ。そうなれば当然他の世界から派遣されてきている者もいる。
 で、俺はこの連合軍の司令官という扱いになっている以上、シャドウミラーの席じゃなくて軍の首脳部がいる位置に座っている訳だ。
 ……もっとも、他の世界から派遣されている部隊はそれ程多くないので、当然の如く主力はシャドウミラーになっている訳だが。

「確かに1度痛い目に遭っている以上は……しかもそれを間近で見ているのであれば、そう簡単には出てこないだろうね」

 ネギま世界から派遣されている高畑が、レモンの言葉に同意するように呟く。
 高畑だけであの竜騎兵部隊はあっさりと全滅させられそうな気がするんだけどな。
 まぁ、高畑の場合は全滅って言っても皆殺しじゃなくて全員気絶だろうが。

「ふむ、では遠征軍の士気は低い……と見てもいいのでしょうか?」

 SEED世界から派遣されたキサカの言葉に頷きを返す。
 まさかオーブからキサカが派遣されてくるとはな。何だかんだとアフリカでの戦いから付き合いは長い。
 更にオーブ軍の指揮官は……

「なら提案なんだけど、あの竜騎兵部隊とやらに密使を送ってみてはどうだろう? 帝国の軍事力は大きく下がっていて、こちらとしては今回集められた君達と戦うつもりはないと告げておけば、以後の行動もスムーズに進むのではないかな?」

 そう。オーブ軍の指揮官として派遣されてきたのは、砂漠の虎、アンドリュー・バルトフェルドだった。
 ……ここは砂漠じゃないけどな。
 そもそも、バルトフェルドはザフトを抜けた後は世界を放浪していた。
 コーヒー豆を求めて南アメリカに行って内戦に巻き込まれたり、フェイトと協力して独自のブレンドを開発して売り出したり、といった風に。
 オーブに協力的ではあっても、オーブ軍の軍人ではなかった訳だ。
 だが、それが今回の件で変わった。
 あの時の帝国のホワイトスター襲撃によってコーヒー関係での知り合いが行方不明になったらしい。そして今回の門世界に対する異世界間連合軍の話を聞き、臨時的にオーブ軍の所属となった。
 普通であればそんな真似は出来ないのだが、前大戦でシャドウミラーとオーブに協力した事や、ザフト所属時の高名、アスランやカガリからの推薦といった要素が複雑に絡まり、何とか実現したという話だ。
 もっとも少し前に話した時には、この門世界にもコーヒー豆があるかもしれないからそれを見つける為だと冗談めかして言ってたけどな。

「竜騎兵部隊に密使を送るにしても、当然向こうにも帝国軍から派遣された監視役がいるのでは?」

 そう発言したのは、ギアス世界から派遣されてきた人物。
 確か星刻の下で働いているのを何度か見た記憶があるが、名前は何だったか。
 ともあれ、その人物の言葉にバルトフェルドも同意するように頷くが、次の瞬間にはニヤリとした笑みを浮かべる。

「確かにその通りだろう。けど、竜騎兵部隊の人数が50人程度だと考えると、監視役というのはまず数人程度……多くても10人はいないと思われる。それ以上の人数がいるのなら、帝国軍で部隊を編成出来るだろうしね。なら戦場で部隊行動をしている時ならともかく、現状で竜騎兵部隊の全てを完全に監視する……なんて真似は出来ないだろう? 特にこの世界では科学技術が発展していないんだ。監視カメラの類なんかも当然無いだろうしねぇ。……ただ、それとは違って監視するための魔法はあるかもしれないから、注意が必要だろうけど」

 バルトフェルドの言葉を聞いていた者達が頷き、やがてその視線が俺の方へと向けられていく。
 この場にいる者なら当然俺の影のゲートについては知っているだろうから、無理もないんだが。隠密行動をする上であれ程頼りになるものはないし。
 ネギま世界の出身者……と思いきや、転移魔法を使えるのってこの場には俺くらしいかいないんだよな。何だかんだ言って転移魔法はかなり高度な魔法だし。
 俺が知ってる限りだと、水のゲートを使うフェイト、影のゲートを使うエヴァの2人しか転移魔法の使い手はいない。
 ネギですら転移魔法を使えないというのを考えれば、どれだけ転移魔法が高度な……あるいは術者の才能や相性によるものかが分かるだろう。
 代わりに転移札という奥の手もあるが、あれはかなり高価な代物だし。
 一応シャドウミラーとしてもある程度の数ストックしているが、あまり消費したくない。そう考えると、やっぱり俺が行くべきなんだろうな。

「ちょっと待って下さい。さすがに連合軍の司令官を密使として向かわせるのは不味いのでは?」

 そう発言したのは、マクロス世界のS.M.Sから派遣されている人物。……俺は見覚えがないところを見ると、S.M.SはS.M.Sでもブリッジクルーやスカル小隊、ピクシー小隊の関係者ではないのだろう。
 あるいは最近入った新人か?
 ただ、言っている事には納得出来ないでもない。
 連合軍の司令官である俺が気安く向こうに顔を出すとなると、色々と問題が多いのも事実だ。

「しかし、転移魔法を使える人物が少ないのも事実です」

 先程のギアス世界の人物がそう言葉を返すと、マクロス世界の人物は理解していると頷く。

「確かにその通りでしょう。ですが、転移魔法を使える人物と密使が必ずしも同一人物である必要はないのでは? 例えば、アクセル代表には転移魔法のみに専念して……言い方は悪いですが、足として動いて貰うとか」
「……なるほど、それは確かにいいかもしれませんね」

 結局そのままの流れで話は進み、最終的には俺が転移魔法で密使である高畑を向こうに送り届ける事になる。
 ちなみに高畑が選ばれた理由は、当然の如くその穏やかな人柄が最大の理由だ。
 他にも何かあった時に1人でどうとでも切り抜けられる戦闘能力もあるが。
 また、本来であれば向こうの様子をもう少し探ってから密使を送るのがベストなのだろうが、今は巧遅よりも拙速の方が重要という事で、その日の夜には向こうの陣地に忍び込むことになった。





 そして、夜。俺は高畑と共に遠征軍の竜騎兵が作った陣地の中の影から姿を現す。
 ぶっちゃけ、高畑が密使として出向くんなら普通に瞬動やら気配を殺してやらで進めば俺の影のゲートはいらなかったんじゃないかとも思うが……まぁ、隠密性では直接野営地に出る事が出来る影のゲートに勝るものはないしな。

「じゃ、アクセル君……いや、アクセル代表。僕は早速行ってくるから、ここで待っててくれ」
「ああ。出来れば向こうの独立心を煽るような形で頼む」
「分かっているさ。それより君は連合軍の司令官なんだから、くれぐれも妙な真似をしないようにね」
「その、子供に言い聞かせるようなのはやめて欲しいんだがな」
「あははは。ごめんごめん、どうしても僕の中だと君は麻帆良に通っていた時の印象が強くてね」
「……源にある事無い事吹き込んでやろうか」
「それは困るな」

 そう、この高畑。実は少し前に源と婚約していたりする。
 色々とあった2人だが、見事来年辺りにはゴールインするらしい。
 それを知った神楽坂は荒れたとか荒れなかったとか。
 もっとも、本人は既に高畑に対する気持ちは吹っ切っているらしいから、それ程心配はいらないと思うけど。

「ならとっとと行ってこい。今回の密使の件を無事に済ます事が出来たら、源に対する密告は無しにしてやる」
「密告って……別に僕は何らやましいところはないんだけどな」

 頭を掻きつつ、タバコを口に咥え……

「やめろ、馬鹿」

 先端の尖ってない影槍で軽く突っ込みを入れる。

「これから密使として出向くっていうのに、わざわざタバコの匂いをさせてどうする」
「ああ、ごめんごめん。ついいつもの癖でね。……じゃ、これ以上何かドジをする前に行ってこようかな」

 そう告げ、予備の武器やら何やらが置かれている、野営地の中でも外れの方にあるこの場所から去って行く。
 さすがに高畑と言うべきか、気配の類は消し去られている。
 これなら、直接その目で確認されない限りは騒ぎになる事はないだろう。
 ……で、俺は高畑が戻ってくるまではここで待機、と。
 にしてもやるべき事がないな。
 そんな風に考えていたが、情報収集の1つでもするべきかと判断して空間倉庫からスライムを出し、0.01mm程度の細さにしながら野営地中へと張り巡らせていく。
 そうして、至る所から聞こえてくる兵士達の声へと耳を傾ける。

『ったく、何だって俺達が……』
『おい、あまり飲み過ぎるなよ。アルヌスの丘の奴等がいつ攻めてくるか分からないんだ』
『んな事言ったってよ。お前も見ただろ? 帝都での出来事。帝国軍の竜騎兵があっという間に殺されちまったんだぞ? それも肉片になる程にだ。あんな魔法攻撃、どうやって防げってんだよ。帝国から派遣された奴だって、テントに籠もって全く出てくる気配が無いじゃねぇか』
『声がでかい。奴に聞かれれば、どんな目に遭わされるか分かったもんじゃないぞ』

 ……なるほど。まぁ、科学技術の類が発達していないんだから、ビームバルカンを魔法と見間違えても無理はないか。それに、ビームバルカンだけに実弾が残ったりもしないしな。
 そして案の定帝国から監視名目で派遣されている奴はいるが、こっちを怖がってテントに閉じこもっている……か。

『俺達を派遣するにしても、糧食の類まで持参しろってのは何か違わねぇか?』
『あー……まぁなぁ。その辺に関してはうちでも文句が出ていたな。特に最近は帝国からの税金徴収が厳しいらしくて』
『それは俺の所もだな。まぁ、今回軍を派遣すればある程度は免除するって話だったけど』

 こちらの情報もありがたい。
 てっきり帝国の命令で強制的に軍を派遣させられたのかとばかり思っていたが、一応飴の類も用意されているのか。
 もっとも、こっちで集めている帝国の評判を考えればあっさりと反故にしそうだけど。
 何しろ俺達との戦いで帝国軍は大幅に戦力を減らしている。となると、戦力を立て直すために資金は幾らあっても足りないだろう。そんな状況で税金の徴収を免除したりするだろうか?
 寧ろ、ここぞとばかりに大量の税金を持っていって、帝国に逆らえないようにするんじゃないか? ……ああ、でもそうすれば従属国が反発する可能性もあるのか。
 現状の帝国軍でそれを押さえきるのが難しいというのは、そもそも今回の俺達の作戦の胆になっている部分だしな。
 その辺が上手くいくといいんだが。
 そんな風にスライムを通して、この野営地にいる兵士達の情報を集めていく。

『くそっ、くそっ、くそっ、次期男爵の私が何故このような……あ、あんな化け物共を相手にしろだと? 生き残る……私は絶対に生き残ってみせる。幸いマルクス伯爵からもこいつらを捨て駒にしてもいいと言われてるんだ。絶対に……私は絶対にここでは死なない』

 なるほど、これは恐らく帝国から派遣されているという監視役だろう。
 にしても、色々と酷い。

『……貴公等を本当に信じてもよいのだな?』
『ええ、勿論です。今話した通り、こちらからの攻撃ではそちらの兵力を殆ど減らさないようにします。その代わり……』

 ん? これは高畑の声だな。
 どうやら高畑と話している人物が、この竜騎兵を率いている指揮官らしい。

『分かっている。いや、寧ろ望むところだと言わせて貰おう。帝国の従属国となってからの屈辱の日々……それを本当にどうにか出来るのだとしたら……だが、その前に貴公等の力を発揮して見せて貰いたい』
『そう言われましてもね。こちらが本気になればそちらの被害は大きいですよ?』
『その辺はきちんと考えている。実質的にこちらが攻勢に出るのは後方の部隊が追いついてからになるだろう。その時、帝国の友好国を相手に実力を示して欲しい。その結果を持って、私も他の従属国の者達に対して話を通させて貰おう』
『……分かりました。では、これを』
『これは?』
『このスイッチを押せば、アルヌスにある基地と連絡が取れます。何かあったらすぐに連絡して下さい』
『何と、遠くの相手と連絡が出来るマジックアイテムですか』
『いえまぁ……そのような物だと思って貰えれば』

 どうやら今回の件は上手い具合に話が進んでいるようだな。
 何よりだ。
 会話の内容に安堵しつつ、俺は更にスライムを野営地へと張り巡らせて情報収集を行うのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:170
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:1143 
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