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転生とらぶる

作者:青竹
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マブラヴ
ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
  0916話

 アウルをある種の生贄として残してきた後、俺の姿は封鎖された交流区画にあった。
 当然行く先は門世界だ。
 不老ではあっても、不死ではない俺の上位存在ともいえる不老不死。そんな相手を是非1度見てみたいと思ったからだ。
 ……別にレモンやエザリアから小言を言われるのを嫌っての事じゃない。
 見た事も無い相手と知り合ったのなら、シャドウミラーの代表でもある俺が一度面通しをしておくのが当然だろう。
 既に帝国軍が攻めて来て壊れて散らかっていた場所は大分片付けられており、血の跡なども綺麗に拭き取られている。
 まぁ、門世界に向かう場合はゲートで転移出来ない影響でここを通らないといけない以上、当然だろう。
 ちなみに、この区画を囲むように配置されているイルメヤ、メギロート、生身の量産型Wに関しては、未だにそのままだ。
 殺されもせず、捕らえられもせずに逃げ出した奴がいないとも限らないからだ。
 帝国軍が攻めて来てから随分と経つし、それはもういいんじゃないかという意見もあったんだが、何度かあの戦いで捕獲されずに逃げ続けていたゴブリンが見つかっている以上、まだ封鎖を解除する訳にもいかない。
 戦闘力ではオークと比べると大分劣るゴブリンだが、頭の良さに限って言えばオークに勝る。
 実際、ここでの戦闘が終わった直後にオークが1匹で行動しているのをイルメヤのスパイダーネットで何匹も捕獲されているが、それに比べるとゴブリンは自分の戦闘力が低いというのを理解し、更には自らの背が小さいのを利用して建物の隙間とかに隠れて捕まっていないのも存在していたのだから。
 そんな風に考えていると、やがて巨大な門へと到着する。
 今ではゲートと同様に……いや、それ以上に厳重に守られていた。
 何しろ、ゲートを使わずに他の世界へと直接移動出来るような存在だ。現在は技術班がマブラヴ世界のアンバールハイヴで入手したG元素と共に集中的に調査、研究されている。

「アクセル代表、向こうに行かれますか?」

 門を守っている量産型Wの言葉に、小さく頷きを返す。

「分かりました。では、どうぞ」

 そのまま門を潜り抜け……すると次の瞬間には俺の目の前には青空が広がっていた。
 視線を空から地上へと向けると、そこには7割方は出来上がっている基地の姿。
 基本的には物資集積所としての性格の強い基地だが、当然相応の防衛力は持っている。
 今の7割という状態でも、基地の外側にはメギロートやイルメヤ、あるいはシャドウが警備しており、防壁の上側部分にはシャドウが使っているビームガトリング砲を備え付けられ、人が直接乗って基地の外に向かって掃射出来るようになっている。
 ちなみにこの基地の動力は、既にシャドウミラーのお家芸とも言えるブラックホールエンジン。
 マブラヴ世界のオルタネイティヴ5派閥の者や、あるいはG弾信者辺りが見たら腰を抜かしかねない代物だ。
 向こうの重力制御技術は、まだまだ未熟だしな。
 ……いや、そもそも1997年の時点でその辺の技術が既に発展している事は、ある意味驚きなんだけど。
 こういうのを見れば以前レモンが言っていた、戦争が技術を進化させるというのはそれ程間違っている訳じゃないんだろう。

「ムラタがどこにいるのか分かるか?」

 門世界側で門の警備についている量産型Wへと尋ねると、すぐにどこかに連絡を取り……やがて判明したのだろう。ヘルメット越しの視線をこちらへと向けて口を開く。

「居場所が判明しました。現在アルヌス基地の側にある草原にて訓練中との事です」

 自主訓練中か。これはある意味で丁度良かったか?

「その自主訓練ってのはトリニティゲインを使っての訓練か? それとも生身での訓練か?」
「生身でこちらの現地人と共にいる模様です」
「そうか。場所はどっちの方だ?」
「あちらです」

 視線を向けたのは、アルヌス基地の北の方。草原となっている場所の1つ。

「そうか、助かった」

 それだけを告げ、空中へと浮かび上がる。
 この世界では竜騎兵という存在がいるので、機体を使っての飛行ならともかく、こうして生身の状態で空を飛ぶというのはあまり好ましくはない。
 だが、そもそもネギま世界からの魔法使いもこちらに派遣されている以上、その辺の規則も曖昧になっている。
 帝国軍の飛行戦力が現在確認されている限り竜騎兵だけというのも大きいんだろうが。
 ともあれそういう問題もあり、生身で空を飛ぶのは好ましくないとしながらも半ば黙認されている状況となっていた。
 上空から地上の基地を見つつ、量産型Wに示された方へと向かう。
 するとやがて、視線の先に2人の姿が見えてくる。
 草原の上で激しく動き回りつつ、己の持っている武器を打ち合う。
 片方はムラタ。ガッシリとした体格をしており、その手に持っているのは日本刀。
 だが、その厳つい顔には殆ど余裕がない。
 ……まぁ、無理もないか。あれだけの相手とやり合っているのだから。
 内心で呟きつつ、ムラタとやりあっている方へと視線を向ける。
 背の高さはムラタの胸程くらいまでしかない少女。年齢はレモンの言っていた通り、10歳少々。……12~13歳くらいか? ともあれ、そんな少女が自分の背丈よりも高いハルバートを大きく振り回しつつムラタの日本刀と打ち合っているのだ。
 もし何も知らない者が見たら、あるいはムラタが少女に襲い掛かっていると判断するだろうか? だが、あれだけの長物を自由自在に操っているのを見れば、その辺は微妙だろう。
 だが……なるほど、亜神ね。
 ムラタは気を使って肉体を強化し、日本刀その物をも強化している。
 そうでもなければ、斬り裂くという使い方をする日本刀でああも金属の塊であるハルバートと打ち合う事は出来ないだろう。
 自らを高める事を何よりもストイックに求めるムラタだけに、シャドウミラーの中でもネギま世界や俺のような例外を除けば、生身での戦闘力に関してはトップクラスだ。特に最近は気を使いこなせるようになっており、その戦力は下手なネギま世界の魔法使いよりも高い。
 そのムラタと互角に渡り合っているという時点で、あの少女はただ者ではないのは間違いない。間違いないんだが。それでも……

「この程度、か?」

 地上へと降りながら小さく呟く。
 確かにあの体格でムラタと渡り合っているのは驚嘆に値するし、どちらかと言えばムラタの方がやや押され気味といってもいい。だが、それにしたって俺の予想していた亜神という存在の能力に比べるとかなり低いと言ってもいい。
 ぶっちゃけ、身体能力が多少高いだけの少女にしか見えないのだから。
 確かにムラタは強い。生身での戦闘であれば、シャドウミラーの中でもトップクラスと言ってもいい。だが、あくまでもトップではないのだ。
 上を見れば、エヴァやフェイトといった者がいるし、俺もまた同様だ。
 ぶっちゃければ、ムラタはネギにも勝てないし、小太郎、桜咲といった者達にも勝てないだろう。ムラタの本領があくまでもPTを始めとした機体乗りである以上、それはしょうがない。だが……そのムラタを相手に押し切れないというのか? 亜神と呼ばれる存在が?
 あるいは手加減をしているのかと思いきや、その表情は真剣そのものであり、とてもではないが手加減をしているようには見えない。だとすると、本気であの程度なのだろう。
 ……いやまぁ、よく考えてみれば亜神というのは人と神の間にいる存在だ。
 人から亜神となり、それから1000年程の時を経て本当の神になる。それが亜神という存在らしい。亜神ではなく見習いの神と考えれば、この程度の実力しかないのはある意味当然なのかもしれない。
 それに戦闘力自体は低くても、不死であるというのは事実なのだろうし。
 恐らくあの少女は戦いは不得手なのだろう。そう考えれば、納得出来なくもない……か?
 そんな風に考えながら、地上へと降りていく。
 にしても……レモンから聞いてはいたが、あの亜神の格好は物凄いな。
 いわゆるゴスロリ。しかも黒。
 確かにエヴァが好みそうな服装ではある。
 ……よくこの文明的に遅れている世界で、あんな服を作れたものだ。
 この辺は、恐らく神様だからこそ手先の器用な人物に作らせたとか……あるいは、それこそあの少女自身が芸術の神を目指している亜神という可能性が高い。
 ああ、なるほど。確かにそれを考えれば、亜神と言う割にあの戦闘力の低さに関しては納得がいく。
 振るわれるハルバートと日本刀が金属音を幾度となく周囲へと響き渡らせる。
 ムラタの袈裟懸けの一撃をハルバートで弾き、受け流し、カウンターの如くハルバートの斧の部分を振るう。
 それを身を沈めて回避するムラタ。
 まぁ、幾ら気で強化していても、あれだけの重量のある武器をまともに受ければ日本刀の方が駄目になるだろうしな。
 身を沈めたまま斬り上げる一撃を放つムラタだったが、亜神はハルバートの柄の部分でそれを受け止め、ムラタの体を大きく弾き飛ばす。
 膂力に関しては中々だ。
 体重にして、自分の2倍……いや、3倍はあろうかというムラタを吹き飛ばせるのは、確かに凄い。
 そうしてお互いに向き合い……次の瞬間、2人同時に俺の方へと視線を向けてくる。
 息を吐くムラタ。
 こちらは俺の正体を知っているからこか。
 だが、亜神の方は何故か驚愕の視線を俺の方へと向けていた。
 そんな2人へと向かって近づくと、ムラタが口を開く。

「アクセル、どうしたのだ? 俺に何か用か?」
「いや、お前が亜神と呼ばれる人物を連れてきたと聞いてな。ちょっと様子を見に来たんだ。……レモンやエザリアが微妙な表情を浮かべてたぞ」

 それを聞き、どんな風に言われているのか理解したのだろう。ムラタの顔に苦い表情が浮かぶ。

「俺は、別にアクセルのような女好きじゃないんだがな」
「……俺が女好きだってのはもうこの際否定しないが、だからと言って子供を相手には……」

 呟き、俺の脳裏をあやか、千鶴、円、美砂の4人の姿が過ぎる。
 そうか、考えてみれば俺があの4人と仮契約を結んだのは、この亜神の少女と年齢的にはそう変わらないんだよな。
 ……世界の違いか、4人が4人とも既に大人に近い体型をしていたが。

「いや、何でもない。で、早速だがその亜神を……」

 紹介してくれないか。
 そう尋ねようとしたが、ドサリと地面に何かが落ちた音がそれを遮る。
 そちらへと視線を向けると、そこには手に持っていたハルバートを草原に上に落としている亜神の少女。
 何故か驚愕に目を見開いてこっちに視線を向けているが……なんだ?

「ねぇ、ムラタ。この人は誰ぇ?」

 特徴的な語尾で告げるその声に、ムラタもまた戸惑ったのだろう。その厳つい顔にどこか困惑した表情を浮かべつつ、こちらに視線を向けてくる。
 だが、そのままでは埒が明かないと判断したのか、ムラタが口を開く。

「アクセル、こっちがロゥリィ・マーキュリー。死と断罪の神エムロイに仕える亜神だ。ロゥリィ、こっちがアクセル・アルマー。俺の所属するシャドウミラーという国の代表で、帝国が門を通して攻め込んだ地であるホワイトスターの支配者でもある。ついでに言えば、この基地を作った異世界間連合軍を纏める立場でもあるな」

 目の前で未だに唖然として俺に視線を向けている亜神の名前はロゥリィというらしい。
 ともあれ、紹介された以上は挨拶くらい……と思ったのだが、再び機先を制するかのように、ロゥリィが先に口を開く。

「ねぇ、貴方ぁ。人……じゃ、ないわよねぇ。かといって私と同じ亜神にも見えないしぃ」

 ……ほう。一目見ただけでそれを察知するか。この辺の能力を見る限りでは、やっぱり戦闘に長けた亜神という訳じゃなく、戦闘補助に長けた能力を持っているのだろう。
 ともあれ、ロゥリィの言葉に小さく笑みを浮かべてから右手を前に差し出し……次の瞬間、腕そのものを白炎と化す。

「っ!?」

 それを見たロゥリィは反射的に後ろへと跳躍してハルバートを構えるが……なるほど、中々に様になっているな。
 感心しながら口を開く。

「安心しろ、別に敵対する気はない。改めて自己紹介といこうか。ムラタの説明にあったようにシャドウミラーの代表をしているというのは間違いじゃない。ただ、言葉が足りなかっただけでな。俺の種族はお前が見抜いた通り人間じゃない。この門世界で通じるかどうかは分からないが、混沌精霊という種族だ」
「混沌……精霊? 精霊? じゃあ、エルフのお仲間なのかしらぁ?」

 決して警戒を緩めた訳ではないだろう。だが、それでも徒に敵対心を抱くような真似はせずに尋ねてくるロゥリィに、黙って首を横に振る。
 そう言えば、この世界ははファンタジー世界のお約束的にエルフが存在していたんだったか。しかも、そのエルフは精霊種とも呼ばれているらしい。
 それを思えば俺をエルフだと勘違いするのも無理はないか。

「いや、どちらかと言えば人間の上位種族的な感じだな。そういう意味では、お前のような亜神と似た存在かもしれない。もっとも、不老ではあっても不死ではないが」 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:170
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:1143 
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