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ドリトル先生と学園の動物達

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第六幕その七

「それ位食べているから」
「お菓子をあげなくても」
「皆お腹を空かせていないよ」
「そうですよね」
「だからね」
 それで、というのです。
「お菓子をあげないで欲しいね」
「かえって太って」
「しかもこうしてね」
「虫歯にもなりますし」
「そのことをお願いしよう」
 お菓子をあげている人を見付けてというのです。
「その人を見付けて」
「そうしましょう、これから」
「さて、アシカ君達の歯も治療して」
 あまりないにしてもあることはあるのです、虫歯が。
「それからだね」
「はい、別の子達のところに行きましょう」
「是非共」
 こうお話してでした、そのうえで。
 先生次の動物のコーナーに向かうのでした、ですがその前に。
 水族館の館員の人にです、こう言われました。
「あのお昼ですが」
「はい」
「うちの食堂に行かれてはどうでしょうか」
「水族館のですか」
「実はうちの水族館はシーフードが充実していまして」
「水族館だけにですね」
「勿論ここの子達ではありませんよ」
 水族館にいる動物が食材になっていることは絶対にないというのです。
「八条水産から仕入れたです」
「新鮮な海の幸ですか」
「はい、それが実に美味しくて」
 先生にもお勧めしているというのです。
「如何でしょうか」
「そうですか、しかし」
「しかしですか」
「実は今日はお弁当を持って来ていまして」
 それで、というのです。
「申し訳ありませんが」
「左様ですか」
「はい、そちらを頂きます」
 お弁当をというのです。
「そうさせて頂きます」
「わかりました、それでは」
「はい、また今度ご馳走になります」
 こう館員さんにお断りしてでした、先生は皆と一緒にお昼を食べるのでした。その場所は水族館の建物の外の席でした。
 憩いの場のその席に座ってです、先生が開いたお弁当はといいますと。
「今日は幕の内だね」
「はい、本を見て美味しいと思いましたので」
 トミーが先生ににこりと笑って答えました。
「それでなんです」
「作ってくれたんだ」
「先生もお弁当お好きですよね」
「日本に来てから特にね」 
 好きになったとです、先生も笑顔で答えます。
「好きになったよ」
「そのこともありまして」
「今日は幕の内なんだ」
「作りました」
「じゃあ今日はね」
「皆で食べましょう」
 その幕の内をとです、トミーとお話してでした。
 先生は皆と一緒にお弁当を食べはじめました、動物の皆もトミーが持って来たそれぞれの御飯を食べます。そして王子も。
 自分のお弁当を出して食べます、彼のお弁当はといいますと。
「サンドイッチだね」
「うん、野菜サンドに卵サンドにね」
 王子はサンドイッチを食べつつその味に満足しながら先生に笑顔で答えます。
「それとツナサンドもあるよ」
「ああ、あのサンドだね」
「そう、鮪を挟んだね」
 このお魚の肉をというのです。 
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