ソードアートオンライン VIRUS
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再会とクリア
前書き
無理やりキリトを入れました。
翌日、今日も中央広場であるボスの説明会に向かっていた。そのとき、思いにもよらない人物と再開した。それは、あちらの世界での幼馴染、桐ヶ谷和人だった。
「お前……カズか?」
「久しぶりだな、優。いや、こっちではゲツガって言ったほうがいいな。昨日、お前を見たときは本当にびっくりしたよ」
「本当、久しぶりだなカズ!昨日見たなら声かけてくれても良いじゃんか!!」
リアルでの親友に出会ってテンションが上がる。しかし、和人はすぐにテンションを下げるように言った。
「おい、ゲツガ。リアルの名前をここで言うな。て言うか、テンションを下げろ。そして、こっちではキリトって呼べよ」
「悪い、て言うか注文が多いな」
そんな他愛の無い話をしてると、キリトが急に話を変えてきた。
「ゲツガ、どうしてSAOにお前がログインしてるんだ。買いに行ったとか、βテスターだったとかじゃないだろ。なのにどうしてお前がこの中にいるんだ」
「ああ、懸賞に応募して当てたんだよ。お前がテスターでの経験を聞いたら、気になるし自分もやりたいと思うだろ」
「それもそうだが……俺の話のせいでこの世界に囚われたんだし、ここで死んだら本当に死ぬかもしれない……」
キリトがいきなり暗い話をしだしたので、軽く背中を叩いて言った。
「気にするな。これも決まってたことなのかもしれない。それに、俺は死なねえよ」
するとキリトは、少し驚いたような顔をしてから微笑んだ。
「やっぱ、お前は強いよ。あったときからずっと。俺の及ばないくらい」
「キリト……男に対して微笑むのはホモにしか見えないからやめろよ」
「せっかく良いこと言ったんだから返しもちゃんとしろよ!」
「はいはい。それよりフレンド登録しようぜ」
「……OK」
キリトは少しジト目でこちらを見ながらもフレンド登録をちゃんとした。そして世間話をしながら歩いているとすぐに中央広場に着いた。
「キリト、前のほうに俺は行くけど、お前はどうするんだ?」
「う~ん、俺はいいよ。後ろのほうにいるから」
「そうか。じゃあまた後でな」
そう言って自分は前、キリトは後ろに行き、その場で分かれた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
今日はボスについての話であった。説明と自分の記憶からボスの名前は《イルファング・ザ・コボルトロード》で武器は挑んだときは、斧と盾、そして背中に剣のようなものを携えている。そして、取り巻きに、《ルインコボルトセンチネル》が最初に三体。見た感じだと一ゲージに減るごとに三体またリポップすると感じていたがどうやらそうらしい。
しかし、アルゴはこのことによって彼女自身の首を締めることになる。もしかしたら彼女はテスターかもしれないと。しかし、今は攻略メンバーは、リーダーのディアベルの意見に任せている。
待つこと数秒でディアベルが叫んだ。
「━━みんな、今は、この情報に感謝しよう!」
聴衆がさわさわと揺れる。その発言は、βテスターとの対立ではなく融和を選ぶとも取れるからだ。
「出所はともかく、このガイドのお陰で、二、三日はかかるはずだった偵察を省けるんだからな。それに一番死ぬ可能性のある偵察だったからさ」
広場のいろいろなところで賛成などの声が聞こえる。そしてボスのステータスについて説明を終える。そしてディアベルが声を上げて言う。
「━━それじゃ、早速だけどこれから実際の攻略作戦会議を始めたいと思う!何はともあれ、レイドの形を作らないと役割分担もできないからね。みんな、まずは仲間や近くにいる人とパーティーを組んでみてくれ!」
(パーティーを組むのか……)
しかし、自分は昨日の出来事があるためパーティーに入れてもらえるか分からないしもしかしたらあぶられる可能性もある。まあ、パーティーメンバーが最高人数が六人だし、もしもの時はあぶられ組に入れてもらえばいいだろう。
そんなことを考えていると、声をかけられた。
「よう。お前はまだパーティー組んでないのか?」
話しかけてきたのは、昨日βテスターのことを代弁してくれた巨漢のプレイヤー、エギルだ。
「ああ、昨日のこともあるからな。仲間になってくれる奴がいるか考えてたんだ」
「確かにな。それなら俺たちのパーティーにはいらないか?もともと五人だったから一人足りないんだよ。お前さえよければ入るか?いいだろ、みんな?」
そう言って後ろの4人のプレイヤーに聞くとみんな笑顔で賛成してくれた。
「ありがとな。それなら遠慮なく入れさせてもらうぜ。昨日も言ったと思うが、俺の名前はゲツガ。よろしくな」
「こちらこそ。俺も昨日言ったと思うが、エギルだ」
みんなと自己紹介を交わす。メンバーは四十四人だから、六人パーティーを組むにしても二人余る。キリトは余ってないだろうか?、と思い、辺りを見渡すとキリトは赤いケープを着た細剣使いとタッグを組んでいて、パーティーを組めていなかったらしい。ドンマイと思いながらボスモンスターでのルールを聞いて今日の会議も終わった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
次の日、攻略のためボス部屋と向かっていた。しかし、何処となく今のパーティーの雰囲気が気に入らなかった。なぜなら、ほとんどのものが浮かれているからである。命を懸けて戦うのにほぼまったくといって緊張をしていないのだ。
「どうした?そんな顔して?」
ゲツガの不服そうな顔を見てか、エギルが話しかけてくる。
「かなり浮かれすぎてる気がしてな。今から命をかけて戦うのに緊張感がなさすぎる。こんな遠足気分みたいな雰囲気で本当にいけるとは思えないんだ」
「それには同意だな。少し浮かれすぎている」
エギルたちもそう思ってるらしい。その雰囲気のままボスのいる二枚扉についた。そしてディアベルが扉の前に立ち、パーティーごとに隊列を整える。そろったらディアベルはたった一言、口にした。
「勝とうぜ!」
そう言って扉の中心に手を置き、ゆっくりと扉を開けた。
「行くぞ!」
部屋の中に入ると、そこは長方形の部屋で奥行きが百メートルくらいある。そして、その奥にこの前、一度戦った《イルファング・ザ・コボルトロード》が見えた。コボルト王はこちらの姿を捉えたのか、椅子に座っていたコボルト王が高々と飛び十メートル先ぐらいに着地して、
「グルルラアアアッ!!」
獣らしく大きな叫び声を上げる。この叫びが開戦の合図のように第一層ボス攻略戦が始まった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
今回、壁としての役割についている自分は、エギルや他の仲間とともにボスのタゲをとっている。それを何度も繰り返してどんどんゲージを減らしていく。しばらくしてスイッチと叫び、壁役が交代する。
「よし、いい感じだぞ」
エギルが声をかける。それに答えて、ポーションを飲もうとする。そのとき、
「ゲツガ後ろだ!!」
エギルと同じパーティーの仲間プレイヤーがゲツガの名前を叫ぶ。素早く後ろに振り返ると、目の前のところまで取り巻きの《ルインコボルトセンチネル》が迫っていた。
「ッチ!!」
舌を打ちをし、ぎりぎりのところ剣先を髪を斬ったが何とかスウェーで回避する。しかし回避するだけでは意味がない。だから、避けた体勢から、あごを蹴り上げる。すると弱点の首元が出てきた。そこにあまり時間をかけずに、両手剣スキル《ディサイド》を食らわせる。
このスキルは、横一文字に斬りつけるスキルだ。そのスキルを食らったセンチネルはHPを空にしてポリゴン片に変わった。
「ありがとう。助かった」
礼を言った後、またすぐに交代をした。そしてようやく最後のゲージ間で減らすことができた。するとコボルト王が、突然、自分の持っていた武器を上空に投げ捨てたのだ。
ココからが正面場。コボルト王が曲刀に持ち変える。そして、そのままスキルを放とうとする。それに備えようとしたが咄嗟にキリトの声が聞こえた。
「だめだ、下がれ!!全力で後ろに飛べーーーーーーーッ!!」
その言葉に反応し後ろに大きく飛ぶ。すると今さっき自分の立っていた場所に深紅の輝きを帯びた何かが通り過ぎる。それはコボルト王の持っている物だと分かった。
その攻撃を受けたディアベル率いるC班の奴らがバッドステータスの一時行動不能状態に陥った。自分のいるB班はそれを助けようとするが間に合わなかった。
ディアベルがソードスキルの連続攻撃を食らい後ろへと突き飛ばされた。
そのあと、わずかな静寂、そして後ろからはガラスの割れるような音がした。このガラスが割れるような音はなんだと思い後ろを見ると先ほどディアベルが飛ばされていた場所にキリトがいて固まっていた。
ディアベルの姿が確認できない。つまり、先ほどの攻撃でディアベルのHPがなくなり死んだ。そう思った瞬間、一人が叫びだした。
「うわぁあぁぁぁぁぁああ!!」
その叫び声を合図に次々と悲鳴が出てくる。
しかし、自分は違う。確かに今は司令塔を無くしてもう指揮の無い戦闘になるだろう。だが、ディアベルが言った言葉は、もし一人でも死んだら撤退する。もうこれ以上犠牲を増やさないため叫んだ。
「みんな、撤退だ!!ディアベルが言っただろ!!一人でも犠牲が出たら撤退!!死にたくなきゃ、早く逃げろ!!」
そう叫ぶと、一瞬で辺りが静かになり、その後は各自が生きるために撤退し始める。
「ゲツガ!お前はどうする気だ!?」
すぐにエギルの声が聞こえた。
「俺がボスのタゲを取るからその内に逃げろ!!」
そう叫ぶとコボルト王のほうを向く。武器を構えたとき、後ろから数人の気配を感じた。
「……逃げろって言ったのに何できたんだよ?」
「バカ言え。リーダーの俺が仲間を一人残して逃げれるかっての。なあ、お前ら」
エギルがそう言うとやはりB班の全員が頷く。
「……ッたく、どうなっても知らねえぞ。それとキリト。お前にも聞くが残るのか?」
「当たり前だろ。ボスを一人で倒してかっこつけようとしてんじゃねえぞ、ゲツガ」
軽く笑いながらキリトは言った。そしてもう一人、このゲームの中で始めてみた、女性プレイヤーにも聞く。
「あんたもそれでいいのか?少しでも判断を間違えれば死ぬかもしれないぞ?」
「……そこにいる人に着いていくわ。私はその人のパートナーだから……」
そして全員戦う意思を確認したらすぐに戦闘に入った。キリトと女性プレイヤーがダメージを与えていき、自分のいるエギルの班が壁で二人の硬直時間中を守る。自分にとってまだ知らないスキルは脅威であったがキリトの指示により避けたり弾いたりする。
それを続けてようやくコボルト王のHPが黄色になった。すると武器を変えたとき初めて放ってきたスキルをしてくる。しかし、キリトがさせる前に攻撃してスキルをキャンセルさせる。すると、人型モンスター特有のバッドステータス《転倒》に陥り、一斉攻撃をする。
そして最後は、キリトがソードスキル《バーチカル・スクエア》を食らわせて、コボルト王をポリゴン片へと変えた。
その数秒後、歓喜の声が響いた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ボスを倒したキリトは、床に寝そべっていた。
「お疲れキリト」
「お疲れ様」
「見事な指揮だった」
上からゲツガ、アスナと言う女性プレイヤー、そしてエギルだ。俺とエギルは拳をキリトに向かって突き出す。キリトが拳をつけようとしたとき、誰かが叫んだ。
「━━なんでだよ!!!」
その叫びによって歓喜に満ちた声が一斉に聞こえなくなる。その声を出したのは、ディアベルのいたC班の男だ。その男はキリトがディアベルを見殺しにした叫び、文句を言う。その文句は何でボスの技を使った技を知ってるのか、その言葉に、パーティーメンバーがざわめきだす。
確かに、何でなんだなど聞こえる。そしてE班の奴が来てキリトを指差しながら叫んだ。
「オレ……オレ知ってる!!こいつは元βテスターだ!!だから、ボスの攻撃パターンや色々な有利な情報を持ってんだ!!」
そしてどんどん、βテスターの話しになって行き、最終的にアルゴにも被害が及びそうになったときキリトが何か浮かんだような顔をした。しかしゲツガには分かった。それは、自分ひとりが背負うことになると。
「おいキリト、やめ……」
「ちょっと、あなたね……」
「おい、お前……」
自分にアスナそれにエギルが言おうとするがキリトはそれを手を出して制す。
そして、キリトは自らを標的にすることで他のβテスターの敵意を散漫させることを選んだ。キリトが自分をあわせた三人以外に自分は誰も到達できなかったフロアまでいき、いろんなスキルや情報などをゲットしたことを言う。
そして自分のことを《ビーター》と呼び、ドロップ品かと思われるコートを着て二層の扉に行った。通りすぎるときのキリトの顔は、とても悲しそうに見えた。
「ちょっと、私行ってくる」
キリトが行ってすぐにアスナがそう言う。
「行くのか。なら、伝言を伝えてくれるか?」
「ええ」
「キリト、また一緒にボス戦しような」
そう言うとエギルも同じこと、なぜかキバオウも頼んでいたのが不思議だったがまあいいとする。そしてアスナが行った後、ゲツガらは一層に帰り、迷宮をクリアしたこと攻略に参加していないプレイヤーたちに伝えた。
後書き
修正箇所の指摘をお願いします。
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