転生とらぶる
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マブラヴ
0845話
フレイヤの起爆で産み出されたエネルギー球体により突撃級の殆どが消滅し、次の瞬間には突撃級やその周辺にある大地、そして空気諸共に消滅したエネルギー球体の存在していた空間へと周囲の空気が流入する。
その勢いに飲み込まれるかのように生き残っていた突撃級が引き寄せられ、仲間の装甲殻により突撃級の弱点でもある後ろの部分に刺さり、あるいはすり潰されていく。
この5個軍団のBETAの群れの中で、突撃級の数は約1万。その9割が最初のフレイヤの爆発により消滅し、残る1割もその殆どが空気の流入により1ヶ所へと吸い込まれるように集まっていく。
「じゃあな」
その言葉と共に、強制的に一ヶ所へと集まっていた突撃級の群れへと向けて後方のヒュドラに内蔵されているメガ・バスターキャノンのトリガーを引く。
ニーズヘッグから放たれた莫大なビームは、フレイヤに続けとばかりに文字通りの意味で残っていた突撃級を纏めて消滅させる。
こうして、1万匹以上存在した突撃級はニーズヘッグただ1機によりその全てが消え去った。
……あ。今更気が付いたが突撃級を全部纏めて殺してしまった以上、BETAのサンプルを欲しているレモンに怒られそうだな。まぁ、それは戦闘終了後に考えればいいか。
「マリュー、前衛の突撃級は見ての通り消滅させた。残るのは中衛と後衛だ」
『そうね。……ただ、国連軍、アフリカ連合軍と中東連合軍から抗議の通信がひっきりなしに来てるわよ。無断で核兵器を使うとは何事かってね』
「……核兵器?」
いや、確かに分類上ではフレイヤは核兵器の仲間だ。だが、既存の核兵器とは違って全く放射能関係の汚染は存在しないし、何よりもこの世界の技術でフレイヤを核兵器と見破る事が出来るのか?
あるいは単純にあれだけ巨大な爆発を引き起こすのは核兵器しかないからこそ、フレイヤを核兵器だと判断したのかもしれないな。
……まぁ、それが合っている辺り何とも言えないが。
「こちらは国連から独自の行動を認められていると返答してくれ。それと、さっきの爆発はお前達の知っている核兵器ではなく、汚染の類も一切存在しないと」
取りあえず、嘘は言っていない。
だが、そもそも戦術機が使う弾丸は36mmにしろ、120mmにしろ、その全てが劣化ウラン弾だ。そして、このアラビア半島は長年BETAとの戦いの舞台になってきた。つまり、核兵器云々の前に放射能で汚染されていると思うんだが。
「ともあれ盾となる突撃級が消滅したんだから、これでBETAはもうボロボロだろう。後は後衛部隊の重光線級と要塞級という、BETAの中でも強力な個体を倒せばいい。その2種類はどちらも強力な分、他のBETAに比べて数が少ないし。それと光線級はどうした?」
『ほぼ壊滅だ。攻撃の射程は優れているが、それでも前もって聞いていた通りに攻撃力自体は弱いし、防御力も弱い。多少の素早さはあるが、基本的には固定砲台と考えてもいいだろう。私達は続いて重光線級の排除に移る』
俺の質問に答えたのは、マリューではなく光線級の掃除をしていたコーネリア。
この辺の指揮は慣れたものなのだろう。
ムラタのトリニティゲインが振るう五大剣が重光線級を縦に真っ二つにし、イザークのヒュッケバインMk-Ⅲが放ったグラビトンライフルの重力波砲が数匹の重光線級を纏めて飲み込んでいくのが見える。
『それとエザリアから連絡が来たわ。ニヴルヘイムの出撃準備が整ったそうよ。転移座標の指定を聞いてきているけど、どうする?』
ヒュドラから放たれる18門のビーム砲。そこから放たれたビームの雨が、地上へと雨如く降り注がせて要撃級や戦車級、そして闘士級や兵士級を瞬く間に消滅させていく。
向こうは殆どのシャドウミラー機のように空を飛んでいる機体へと向かっては攻撃手段を持たない為、一方的に攻撃され続けている。それでも数は全く減った様子が無いのはBETAの物量故だろう。
勿論数が減ったように見えないのは俺の錯覚だ。こうしている間にも、1秒単位で数十、下手をすれば百を超えるBETAがニーズヘッグのビームや、シロガネの連装副砲、連装衝撃砲、多連装ビーム砲により死体を地上に晒しているのだから。
そしてBETAは、戦場の奥にいる国連軍、アフリカ連合軍と中東連合軍には向かわず、最も数の多いBETAの群れの中衛に存在しているイルメヤへと攻撃を集中させている。
高度な機械に対してBETAが引き寄せられるというのが理由だろう。この世界の戦術機とイルメヤではその技術レベルの開きには相当なものがあるから、この光景も無理はない。
更に光線級がほぼ全滅、重光線級もコーネリア達に狩られていっている以上、空中にいる俺達に対する攻撃手段はほぼ皆無。
……そして、BETA達に対して更なる絶望を告げる報告がたった今、マリューからもたらされた。
テスラ・ドライブで空中高くまで上がり、戦場の様子を一望する。
国連軍、アフリカ連合軍、中東連合軍はニューヨークの国連本部からの指示でもあったのか、さっきのフレイヤに対するクレーム後は特に何をするでも無く後方で戦力を纏め上げている。
メギロートが突撃級を押さえていた為にフレイヤの起爆した場所からかなりの距離があり、その結果被害はほぼ皆無らしい。
恐らくは少しでもこちらの情報を欲しているのだろう。
突撃級は全てがフレイヤとメガ・バスターキャノンによる一撃で消滅しており、ニーズヘッグのレーダーで探索する限り生き残りは1匹も存在していない。
中衛にいる要撃級、戦車級、闘士級、兵士級の4種類に関しては未だに数え切れない程に存在している。ただし、中衛の中でも光線級はほぼ全てが撃破されているのが救いと言えば救いか。
後衛に関しては現在重光線級が急速に数を減らしており、まるでそんな重光線級を守るかのように要塞級が前方へと出てきている。
だが、幾ら60mを超える大きさを持つ要塞級でも自分と殆ど差がない大きさを持つ特機3機を相手にしては勝ち目が無く、ヴァルシオン改の放つクロスマッシャーに数匹纏めて貫通されていた。
更に凄いのはトリニティゲインだろう。自らに振るわれた要塞級の尖った足の一撃をシシオウブレードで受け止め……否、そのまま切断し、後ろに長く伸びている要塞級の胴体を五大剣で真っ二つに切断する。
勿論活躍しているのは特機だけではない。アシュセイヴァーのソードブレイカーがレーザーブレードを展開したまま重光線級のレーザー発射口でもある巨大な単眼のように見える場所へと向かって突撃し、次の瞬間にはあっさりとそこを貫き、次の敵へと向かっていく。
スレイの操るシャドウは、ビームガトリング砲で手当たり次第に重光線級を貫き、撃破していく。
当然、メギロートや量産型Wの操るシャドウもBETAへと襲いかかっては撃破している。唯一空を飛べないイルメヤが中衛の敵の集中攻撃を受けてはいるのだが、スパイダーネットを使って動きを止め、あるいは尾から放つビームガトリング砲により撃破している。
ともあれ、全体的に見ればある意味では予想通りにシャドウミラーが圧倒していると言ってもいい。だが、問題は戦況がこのまま推移するかどうかだ。
恐らく数が減ればBETAも撤退するだろう。いや、突撃級、光線級、重光線級の殆どを失ったのだから、今にも撤退してもおかしくはない。
そして、BETAは航空機対策として光線級、重光線級を産み出した実績がある。それを考えると、出来ればこの場で15万を超える全てのBETAを皆殺しにするのがベストだ。下手にここにいるBETAをハイヴに帰して、こっちのビームや重力波砲といった攻撃方法に対策されても困るし、何よりEフィールドやG・テリトリーのようなバリアを貫くような攻撃方法を持ったBETAに出てきて貰っても困る。
となると……
チラリ、と改めて戦場を見渡してからニヴルヘイムが転移すべき場所を決定する。
「マリュー、ニヴルヘイムはBETAの群れの最後尾、要塞級の後ろに転移するようにエザリアに連絡してくれ。そして転移終了後は即座にBETAを後ろから包囲するような形でメギロートとイルメヤ、シャドウを発進。殲滅しろと」
『いいの? 逃げ場が無いと知れば、恐らくBETAも本気でこっちに攻撃を仕掛けてくるわよ? それこそ、窮鼠猫を噛むって事に……』
そんなマリューの言葉に、首を横に振る。
確かに普通なら包囲殲滅されそうになればそうなるかもしれない。だが、恐らくこのBETAというのは明確な意味では生命体では無い筈だ。
理由としては、倒しても撃墜数の数値が上がらない事にある。バジュラと戦った時でも撃墜数が上がったにも関わらず、だ。
俺のステータスにある撃墜数は、敵の命を奪って初めてその数値が1上がる。つまり相手が乗っている機動兵器を撃破したとしても、パイロットが生きている限り撃墜数は変わらない。それを思えば、恐らくBETAという存在は生命体という扱いではないのだろう。
そうなれば、当然生存本能のようなものがあるかどうかも疑問だ。
「恐らく反撃はするだろうが、死に物狂いといった風にはならない筈だ。……それに、もしこいつらが死に物狂いで反撃してきたとしても、俺達シャドウミラーを相手にどうこう出来る筈が無いだろ? 何より戦闘機対策として光線級を産み出したように、シャドウミラーの機体に対策されるのは避けたいからな。BETAは一匹もハイヴに帰すな」
『……分かったわ。すぐにエザリアに連絡する』
「頼んだ」
正直に言えば、恐らくこのままシロガネと俺達だけでも時間を掛ければBETAを全て倒す事は可能だろう。だが、その時間というのが問題なのだ。時間を掛ければ掛けただけBETAが逃げ散る可能性が高くなる。
それを思えば、やはりここはニヴルヘイムを呼び寄せて圧倒的な多数でBETAを包囲殲滅……そう、文字通りの意味で殲滅するのがベストな選択だろう。
「とにかく、お前達は邪魔なんだよ。ファントムッ!」
コーネリア達の行動でニーズヘッグやシロガネに向かって飛んでくるレーザーが減ったのを感じつつ、全てのヒュドラが全48基のファントムを射出する。
T-LINKシステムによる制御で自由自在にBETA達の間を動き回ってはビームを発射して戦車級を仕留め、あるいはビームサーベルを展開したままで動き回って一切の速度を緩めずに闘士級、兵士級を次々に駆逐していく。
T.T.キャノンから放たれたビームは、こちらもまたT-LINKシステムによる俺のコントロールで要撃級を貫き、その背後にいる戦車級数匹を纏めて屠る。
ファントムをコントロールしながらBETAの群れの中へと突っ込み、ヒュドラの先端に展開された18本のビームサーベルをT-LINKシステムでコントロールしながら、剣戟の嵐とでも表現出来そうな勢いで次々に切り捨てていく。
要撃級が自慢の前腕でビームサーベルを防ごうとするも、ダイヤ以上の固さを持っていてもビームサーベルを受け止められる筈も無く、あっさりと前腕を切断されていった。
「これはついでだ、取っておけ!」
テスラ・ドライブにより急上昇しつつ、腹部拡散ビーム砲を発射。要撃級、戦車級、闘士級、兵士級が入り交じって50匹以上のBETAが貫かれ、その骸を晒す。
エナジーウィングを使えば更に広範囲の敵を撃破出来るんだが、既に地上ではシャドウミラーとBETAの混戦状況になっている。その殆どが無人機だとしても、さすがに手数が足りないこの状況でわざわざ味方機を撃破するつもりはない。
……イルメヤに関しては実戦で使うのはこれが殆ど初めて――ロゴス強硬派は敵の数が少なすぎたので除く――なので、下手に俺の手で壊してしまったらレモンやマリューからどんな突き上げが来るか分からないし。
「アダマン・ハルパー、ナインテール・モード!」
上空から9条の鞭が振り落とされ、触れる先からBETAを斬り裂いていく。
一振りでおよそ20匹近いBETAが骸を晒し、返す一撃で更に20匹程のBETAが地に沈む。
だが、闘士級と兵士級が集団で存在している場所に気が付き、舌打ち一つ。
小型種だけで纏まっているが、思ったよりも数が稼げない。なら!
クルリとその場で反転し、地上へと降下。そのまま頭部ビームバルカンを連射しながら小型種の集団に突っ込んでいき、至近距離で腹部拡散ビーム砲を発射。
100匹近い小型種を纏めて処分する。
そして……
『アクセル、来るわ!』
マリューからの報告と同時に、シャドウミラーの特機2機により蹂躙されつつ、それでもまだ数を残している要塞級の後方に光の繭が現れ……次の瞬間には、高さ5kmを超えるシャドウミラーの機動要塞、ニヴルヘイムが姿を現していた。
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:25
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
???
撃墜数:1114
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