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フリージング 新訳

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第2話 Untouchable Queen 2

 
前書き
はい。今回も短いですが、投稿です。皆さんクリスマスは誰とお過ごししましたか?私は、家族と仲良く過ごしました。
今回は、あのお方が登場です。メインヒロインだからという理由もありますが、作者はあのお方が大好きです。では、どうぞ。 

 
荒廃した街並み。まるで、世紀末の様なその世界に、ガキィンと金属がぶつかり合う音が響く。
そこにいるのは、数名の少女達。そして、単独でそれらを相手にしている少女の姿だった。

単独の少女は、日本人ではあり得ない程の美しい金色の長い髪に、鋭く光る青い瞳を持ち、その肢体は、他の少女達を寄せ付けない程の完成度を持っていた。
しかし、そんな容姿よりも目に入るのは、彼女の持っている大型のブレードだった。
他の少女達も、それぞれ違う武具を持ってはいるものの、金髪の彼女と比べたらどれも見劣りするものだった。

「くっ、このぉ‼︎‼︎」

少女の1人が、金髪の彼女に襲いかかる。
だが、そんなものは意にも返さず、軽々と、大型ブレードを振り抜き、敵を薙ぎはらう。

「ハァッ!」

そして、走り出す。その姿はまるで、金色に輝く悪魔ようだ。
少女達も、応戦はするが 、

「キャア‼︎」

通用しない。

砕かれ、

壊され、

叩き潰される。

圧倒的な力の前には、どんな技も能力も無意味なのだ。
それだけには、止まらず、彼女は少女達の体を切りつける。ザクリと、ズパンと、動けなくなるまで、負かす。

「貴様ぁ‼︎」

生き残りの1人が、彼女に掴みかかるが、その瞬間に彼女の目つきが今まで以上に鋭く光った。
掴んできた腕を掴み返し、ギリギリと捻る。

「私に……」

そして、ブレード。ノヴァ・ブラッドを振りかぶり……

「触るな‼︎」

敵を切り裂いた。

彼女の名は……
『接触禁止の女王』
サテライザー・エル・ブリジット。

****************

「ということです。分かりましたか。アオイ・カズトくん。」
「ええ……大体は……」

現在、俺こと、アオイ・カズトは、ゼネティックス学園生徒会長であるシフォン・フェアチャイルドさんと、学園に向かっている。

彼女に対する第一印象は、優しそうだった。微笑んだように見えるその目はどこか安心感をもたらし、彼女の醸し出す雰囲気は、争いごととは無縁の世界を覗かせるようで、近くにいると安心できる人


だと思ってましたが!
実際に話していくと、なんだか、底が知れないと言うか、真意を隠しているように見えるのだ。だから、怖い。

「どうかしましたかぁ?」
「い、いえ。なんでも。」

会長の言葉をうまくいなして、少し席を開ける。
嫌いなわけではないのだが、なんだか、距離を取らずにはいられない。
美人なので近くにいられると、ドギマギするし………

「それでは、行きましょうか〜」

ボンヤリしてると、会長が立ち上がり、手招きをする。
ガタリと椅子から立ち上がり、学園へと向かう。

「えっと…とりあえず、どこ行けばいいですかね…?」
「そうですねぇ。まずは…」

会長の案内のもと、歩いていた。その時だ。

パリィィィィィン‼︎

その音と共に、空から彼女が、降ってきた。

「え?」

身体中に傷を抱えながらも、その右手に大型の刃を構えている年上そうな彼女。
綺麗に輝くブロンドの髪は、着地した衝撃でユラユラと靡く。
彼女の見据える先には、俺よりも年上で、ブロンドの彼女と同じくらいだろう、赤毛のツインテールの少女がいた。
その赤毛の彼女も、4本程度の、巨大な鎖を持っている。

確かに、赤毛の彼女も目を引く美人だが、そんなものより、俺の目には、ブロンドの彼女しか、写っていなかった。

「まさか…そんな……」

よろよろと、彼女のもとへと歩く。

「行けません、アオイ君‼︎」

会長が何か言っているが、そんなもの無視だ。
今は何よりも、彼女のことの方が重大なのだ。

だんだんと歩くのが早くなり、次第に走り出していく。
ドクンドクン、と鼓動は天井知らずに跳ね上がる。
お願いだ……どうか、どうかそうであってくれ……

ブロンドの彼女の手を掴み、此方を向けさせる。少し乱暴だが、気にしてられない。
彼女の方も、何がなんだかわからない表情で、その頬は赤く染まっている。

「なっ、あなた、一体……」
「あんた!姉さんなのか⁉︎」

流れるように言葉を紡いだ。
会長は、呆れたような表情をしており、
ブロンドの彼女は、困惑している。

そして、俺は、ただただ必死だった。
彼女の後ろ姿は、カズハ姉さんと、何よりも似ていたのだ。

だから、気づかなかった。何時もなら避けれるであろう、その襲撃に……

ジャラジャラと、鎖を鳴らす音。

それによってようやく気付いた。

もう一人の少女の襲撃に

「最悪だ……………」

きっと、この台詞は、ブロンドの彼女が言うべき言葉だろう。
彼女と、共にその鎖の攻撃が直撃する。

そこで、俺の意識は途絶えた。
最後に見えた景色は、ブロンドの彼女が、俺を助けようとしている姿だった。

見間違いだと思うけど……

 
 

 
後書き
はい。いかがでしたか?原作では抱きつきましたが、本作ではもう少し理性的です。ここで、アンケートですが、原作では不憫ながらも、幸せになってくれたホーリーさん。
本作では、ハーレムに加えようと思うのですが、どうでしょうか?
では、また次回。

1/26、間違いがあったので、訂正しました。 
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