フリージング 新訳
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第1話 Untouchable Queen 1
前書き
短いですが、更新です。この作品はこんな感じで、なるべく短いスパンで、内容もなるべく濃く短くな感じにしていきたいと思いますので、なにとぞ、よろしくお願いします。
「出て行け‼︎」
うるさい……
「おそろしい。」
黙れ……
「あれは人の子ではないぞ。」
違う………
「まるで悪魔の子。」
俺は………
「悪魔なんかじゃない‼︎」
******************
ガバッと、布団の中から飛び上がる。
身体は汗でビッショリだ。最悪だ。気持ち悪い。
ゴキリと首を鳴らして、布団から這い出る。
転生してから、早くも15年がたった。僕は、アオイ・カズトとして、新たな生を実感していた。
ここまで生きてきたことで、この世界についてわかってきたことが幾つかある。
まず一つ目。異次元体ノヴァ。2012年から2015年の足掛け4年間に毎年出現して、人類を滅亡に追いやったのを皮切りに、慢性的に出現しては人類に被害を与えている存在。
二つ目は、パンドラのこと。パンドラとは、ノヴァと戦う少女達のこと。彼女達は、一般人とは異なり、驚異的な身体能力と、治癒能力を持った人間の事だ。
彼女達は、聖痕という特殊な細胞組織を体内で熟成させ、その力の使い方をゼネティックスという学園で磨き、やがては、シュバリエという組織で、対ノヴァの戦力として、従事していくものらしい。
そして、最後の一つなのだが……これはまた今度。
布団をたたみ終え、前夜に用意してあった鞄を持ち上げる。
あまり執着もない家だが、出て行くとなると、やはりクルものが少しくらいはある。
「いよっし。行きますか!」
そして、僕はある場所へと向かう。
そこには、俺の唯一であり、最愛の姉が眠っている場所だった。
アオイ・カズハ。四年前に起きたノヴァクラッシュで、故人となってしまった俺のたった一人の家族。
この世界で、身寄りのなかった俺を引き取ってくれた恩人。
「お久しぶりです。カズハ姉さん。」
花束を墓に備え、その場に座り込む。
「しばらく、ここに来ることはできないかもしれません。
「でも、心配しないでください。
「やっと、俺ができること見つけたんです。
「だから、行ってきます。」
そして、俺は旅たつ。目指すは、パンドラ養成機関。
ウェストゼネティックス学園。
後書き
次回 Untouchable Queen 2
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