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転生とらぶる

作者:青竹
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マクロスF
  0795話

「へぇ、ここがネギま世界か。こうしてみると多少の違いはあっても、フロンティア船団とそう大して変わらないな」

 ゲートでネギま世界に転移し、そこから見えた麻帆良の景色を眺めてのミハエルの最初の一声がそれだった。
 世界樹の件について不思議に思わないのか? 学園結界の影響で身体の調子が悪いのに眉を顰めつつ、内心で首を傾げ……すぐに納得する。
 そもそも移民船団で銀河を旅しているマクロス世界の住人にしてみれば、あの程度の大きさの木は特に驚くべきものではないのだろうと。
 まぁ、ゼントラーディ、プロトデビルン、バジュラといったものがある世界なんだから、ある意味当然と言えば当然か。

「これが……地球の、空……」

 周囲を物珍しそうに見回しているミハエルとは違い、アルトは呆然と空を見上げている。いや、この場合は見惚れていると表現するのだが正しい。
 オズマにしろ、ルカにしろ、アルト程では無いが、興味深そうに空を見回している。唯一ゼントラーディのクランはと言えば、空では無く麻帆良を見回していた。
 とは言っても、ゲートが設置されているのはあくまでも麻帆良女子寮の裏にある丘の上だ。一応建物で管理されているとは言っても、見ていて面白いものでは無いだろう。
 確か麻帆良の方から案内人が来るとか言っていたんだが……
 そう思った、その時。こちらへと近づいてくる4つの気配を感じ取る。
 って言うか、これは……
 誰が来たのか。そして案内人として派遣されてきたのかを悟り、思わず溜息を吐く。ただまぁ、確かに迂闊な魔法使いを案内人として寄越してアルト達と問題を起こしてしまえば、麻帆良の責任が大きくなる。特にミハエル辺りは色々と問題を起こしそうだし。
 それを思えば、俺に関係のある人物……具体的に言えば、将来的にシャドウミラーに所属するのは確実と思われる人物を案内人として派遣するのは、麻帆良の責任者でもある近右衛門としては当然と言えば当然か。

「おい、案内人が来たぞ」

 取りあえず何だかんだ言いつつ、周囲の景色を楽しんでいる面々へと声を掛ける。
 ちなみに、俺の隣にいるシェリルの口元には面白そうな笑みが浮かんでいた。
 理由は言うまでも無く、こちらに向かってきている案内人が誰なのかを見て取ったからだ。
 こちらに近づいてくる4人。その全ては女であり、年齢的にもアルトやミハエルと同い年くらいで、ルカよりは年上だろう。
 先頭を歩いているのは、金髪でプライドの高そうなお嬢様風。その隣で柔らかな笑みを浮かべているのは、赤みがかった茶髪でとても女子高生とは思えない程に男好きのするボディラインをしている、お淑やかな外見のお嬢様。黒いショートカットをした、強気な雰囲気を発している活発そうな外見の女。コーネリアよりも薄い紫の髪をしており、瞳を強い好奇心で光らせている、いかにも今風の女子高生といった雰囲気の女。
 言うまでも無いが、あやか、千鶴、円、美砂の、通称従者組と言われる俺の恋人候補の4人だった。

「へぇ、また随分と綺麗な子達を揃えてくれたね。このネギま世界の責任者ってのは、随分とサービス精神が旺盛だと見える」
「……ふふっ、ある意味ではそうかもしれないわね」
「シェリル……?」
「このっ、このっ!」

 既に慣れたという訳では無いだろうが、まるで地団駄を踏むかのような勢いでクランに足を踏みつけられながらも、ミハエルはこちらに近づいてくるあやか達4人を見て嬉しげに笑みを浮かべる。
 そんなミハエルを見て面白そうな笑みを浮かべるシェリルと、そんなシェリルを訝しげに眺めるアルト。
 オズマは我関せずといった様子でここから見える麻帆良の景色を眺め、ルカはいつも通りのミハエルとクランのやり取りに苦笑を浮かべている。

「フロンティア船団の方々ですわね。ようこそ麻帆良へ。私は今日の案内をさせて頂く雪広あやかと申します。そちらは右から那波千鶴さん、釘宮円さん、柿崎美砂さんですわ」
「なるほど。貴方のように美しい女性に異世界を案内して貰えるとは、非常に嬉しい限りです。ああ、申し遅れました。私はミハエル・ブラン申します」
「あら、お上手ですわね。オホホホ」
「いえいえ。貴方達のように魅力的な女性に出会ったのは初めてなのですから、是非ともお近づきになりたいと思うのは当然では無いでしょうか」
「あらあら、ウフフフ」

 いきなり始まったミハエルの口説き文句に、千鶴がにこやかな笑みを浮かべながら受け止める。
 その横では、円と美砂がジト目を向けていた。……ただし、ミハエルではなく俺に、だが。
 目は口ほどにものを言うとはよく言ったもので、その視線はあからさまにミハエルを何とかしろと告げていた。
 まぁ、確かにこう言うのもなんだが、自分達が将来的に付き合いたいと思っている相手の前で他の男に口説かれるというのは、いい気分がしないのだろう。
 小さく溜息を吐き、あやかや千鶴へと流れるように口説き文句を口から吐き出しているミハエルの肩に手を乗せる。

「ん? なんだよアクセル。悪いが、今はこのお嬢様達との話で忙しいんだ。急用じゃないなら、後にしてくれないか?」
「あー、そうじゃなくてだな」
「アクセル君、ここは私がはっきりと口にさせて貰いますわ」

 俺の言葉を遮ったあやかが、お嬢様らしい優雅な笑みを浮かべて口を開く。

「お誘いは嬉しいのですが、残念ながら私は既に予約済みなので、申し訳ありませんが辞退させて下さいませ」
「何と。いえまぁ、貴方のように美しい華であれば多くの人の目につくのも当然。ですが、美しい華であるが故にその蜜を吸える者も選ぶべきかと」
「ふふっ、それが貴方なのですか?」

 あやかに代わり、面白そうだとばかりに笑みを浮かべつつ尋ねる千鶴に、ミハエルは当然と頷く。
 ……横で半ば目が据わっているクランの様子には、全く気がついた様子も無く。
 円や美砂も、それを見てミハエルとクランがどのような関係なのか理解したのだろう。先程のジト目から表情を変え、悪戯っぽい笑みを浮かべて様子を見守る。

「勿論ですとも。自慢ではありませんが、私達の世界……えっと、マクロス世界という名称になったんでしたか。とにかく、そのマクロス世界でもトップクラスの実力を持つスカル小隊という場所に所属してますし、これまでにも多くの女性を楽しませてきた……が、ぐ……」

 自慢そうに自らをアピールしていたミハエルだったが、その股間にクランの蹴りが命中すると、そのまま地面へと崩れ落ちた。
 子供状態とは言っても、さすがに今のは……
 俺と同様に感じたのか、オズマやアルト、ルカもまた同様に眉を顰めている。

「あー、その……大丈夫か?」

 さすがにこの状況で声を掛けない訳にもいかず、ミハエルの肩を叩いて落ち着くのを待つ。
 そのまま5分程。微妙に嫌な沈黙が周囲を包む中、クランはへそを曲げてミハエルへジトリとした視線を向けていた。
 それでもようやく何とかなったのか、立ち上がったミハエルに向かい、あやかが口を開く。

「その、お誘いは嬉しいのですが……残念ながら私も、そしてここにいる他の3人も相手がいるので、申し訳ありませんが、辞退させて下さい」

 呟き、チラリと視線を俺に向けてくるあやか。
 それは他の3人も同様であり、薄らと頬を赤くしている円が妙に印象的だった。
 それを見て、さすがにミハエルも事態を理解したのだろう。勢いよく振り返り、驚愕の視線を俺へと向けてくる。

「お、おい。お前……まさか……あのホワイトスターであった人達やシェリル以外にも……」
「その、なんだ。……まぁ、そうなる」
「うそ、だろ……? アクセルがハーレムを築いている、だと……?」

 愕然とした表情でこちらを見るミハエルに、その後ろでこれ以上無い程の笑みを浮かべているクラン。
 そのまま自失しているミハエルの腰の辺りをバンバンと何度も叩く。

「狙った獲物は逃さない、恋のスナイパーとかなんとか言ってたけど、アクセルに負け続けだな? え? え? あはははは!」
「ぐっ、ぐぐ……」

 妙にテンションの高いクランに、ミハエルは悔しそうに俺とクランを見比べる。

「つ、月夜の晩だけと……思うなよ……」

 それだけを何とか口に出し、がっくりと肩を落とす。

「ふふっ、アクセル君のお友達は面白い人が多いですね」
「確かに私達の周りにはいなかった人種よね」
「あら? でも円ったら、以前どこかの男子校の人に口説かれてなかった?」
「ちょっ、そ、それは! すぐに断ったの見てたでしょ!」

 慌てて俺の方を見ながらそう千鶴に言い返す円だが……そうだよな、こうして改めて見ると、中学生の時に比べると随分と大人っぽくなっている。女としての艶が出てきたというか、そんな感じだ。
 確かに少しでも見る目のある男なら、口説きにいってもしょうがないだろう。
 勿論それを理解してはいても、面白くないのは事実だが。

「はい、皆さん。取りあえずお話はその辺で。今日はフロンティア船団の皆さんに、麻帆良を体験して貰う為にやってきて貰ったのですから。場所を移動しますわよ。……えっと、そちらもよろしいでしょか?」

 さすがに従者組のリーダー格と言うべきか、あやかが混乱しつつある場を収束してフロンティア船団の中でもお目付役だと目を付けたオズマへと声を掛ける。

「っと、ああ。そうしてくれ。うちの馬鹿が済まないな。俺はオズマ・リー。この馬鹿共の引率を引き受けている」
「ふふっ、まぁ、アクセル君のお知り合いですから、このくらいの事は予想してました」
「……アクセルと一緒にされるというのは、微妙に複雑だな」

 ボソリと呟くアルトだが、それはどういう意味だ。
 ともあれ、騒動も一段落した俺達はあやかの案内に従って麻帆良の観光を始める。
 さすがに惑星上……それも異世界とは言っても地球というだけあって、興味深そうに周囲を見回しながらの観光となっていた。特にアルトはひたすらに空を見上げ、ルカは何故か存在している麻帆良大学工学部の多脚戦車とも言うべきロボットに唖然とする。
 オズマはその全てに興味深そうに視線を向け、最初のダメージがでかかったのかミハエルは足取りが覚束ない様子で、それでもクランと共に周囲を見て回っていた。

「こうして見る限りだと、やっぱりアイランド1とそれ程変わらないな」
「そうなんですか? でも、宇宙を旅しているのに、麻帆良と変わらないってのはちょっと違和感がありますね」

 呟くオズマに円が意外といった表情をして尋ねるが、それに戻ってきたのは苦笑だった。

「俺達の世界は一度滅亡に近い状況になっているからな。文明に関しても宇宙を旅する程の技術を持っていても、無くなった文化とかが多いんだよ。実際、このネギま世界に俺達が来ることになったのも、こっちの世界で無くなった技術を甦らせる為って理由も大きい」
「ふーん、でも、なんで私達の世界に? SEED世界とかギアス世界とかあるのに」

 円とオズマの会話に興味を覚えたのか、美砂も口を挟む。
 そんな美砂に言葉を返したのは興味深そうに麻帆良大学工学部の多脚戦車のような機体を見ていたルカだった。

「僕達の世界で一度地球が全滅寸前までになったのが、このネギま世界に近い時代だったからですね。アクセル君から聞いた話では、SEED世界はかなり未来になりつつあるという話ですし、ギアス世界は歴史そのものが僕達の知っている世界とは大きく違っているという話ですから」
「なるほど、色々と大変ですのね。では、後で雪広財閥が誇る図書館に行ってみるというのはどうでしょう? そちらの世界では失われたものが色々と見つける事が出来ると思いますし、それを集めるのに協力は惜しみませんわ」
「いや、それは助かるが……いいのか?」

 太っ腹とも言えるあやかの言葉に、戸惑ったように呟くオズマ。
 ……まぁ、実際にあやかに向かって太っ腹とか言うと、間違いなく怒るだろうから口には出さないけど。

「ええ、アクセル君がお世話になった方々の為ですもの。雪広財閥の力を結集してでも協力させて貰いますわ」
「……そうか、こう言うのもなんだが、正直助かる」

 口元に笑みを浮かべるあやかに、オズマが頭を下げる。
 にしても、分かってはいたが想像以上に大事になりそうだな。
 火星に関してのテラフォーミング計画を発表して以降、雪広財閥や那波重工は画期的な技術を幾つも発表して、着々と力を付けてきた。
 それは俺がマクロス世界に行っていた1年半の間も当然続けられており、既にこのネギま世界で雪広財閥と那波重工は日本経済はおろか、世界経済そのものに影響力を与える程の力を持っている。
 それを思えば、あやかが言っていた雪広財閥の力を使って云々というのは決して絵空事ではない。恐らく、考えられる限りのデータやら物資やらを集める事になるだろう。
 はてさて、今回の取引で得をするのは誰なのやら。
 そんな風に思いつつ、麻帆良の街の見学が再開されるのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:1405
格闘:278
射撃:298
技量:288
防御:288
回避:318
命中:338
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:1114 
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