戦国†恋姫~黒衣の人間宿神~
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
二十四章
トレミーにいる奥方衆
一方トレミーでは、大部屋での最終調整をしていた。各机には黒神眷属の目録にピンマイクに飲み物が置いてある。あとは机に名札を置いてあるけど。桃香たちは今までは現代の服を着ていたけど、ここでは久しぶりの自分の服を着ていたのだった。まあ黒の駒を入れてからは身長や体型が変わった者もいるけど、それに合せて再度発注しといたお陰なのか、朱里や雛里とかは大喜びだったけど。
「愛紗ちゃん、この格好は久しぶりだね。いつぶりだろー」
「分かりませぬ。ですが、ご主人様からの命で着る事になったのですから。鈴々のその姿も久しぶりだなー」
「お兄ちゃんのお陰で、久しぶりに着れるから元気一杯なのだー!」
「あたしもさ。この服装になれと言われたときはマジ?と思ったほどだ」
「姉様もそうだけど、ホントに久しぶりー。特に朱里や雛里は体型が変わったから、着れるのかなーって心配していたよ」
とか言っていたけどね。蜀は騒いでいたけど、魏と呉は普段通りだったが久しぶりの服なのか緊張した面々もいた。ブラック・シャーク隊の俺の妻たちも化粧とかの最終調整をしている最中だった。で、大部屋では正室兼家族と側室兼仲間たちにも目録が準備されていたのだった。これから会う愛妾となった者たちの名前や顔についてとか、一真による紹介文が載っていたのだったけど。これを作成したのは、長尾と武田の戦が終わった後に作成したのだった。
「詠美ちゃん、準備終えた?」
「吉音さんこそ、その服装を見るのは久し振りね。みんなもそうだけど」
まあ吉音と詠美の格好も久しぶりに見るなーとは思う。あとは他の面々もだけど。
「ふむー。この格好は久々じゃのに、採寸が合っているのはどういうことじゃ?スケにカク分かるかの?」
スケとカクは光姫の剣魂だ。まあ知っている人には知っているが、剣魂と書いてけんだまと読む。これは吉音たちがいた世界の技術の一つだ。wikiによると、徳河財閥の科学の粋を集めて開発したサポートマシン。学園島の中央に聳え立つスカイツリーから発せられる特殊な粒子で形成されるナノマシンの集合体で、剣の柄に登録している剣魂コードにより様々な生物へと形成されてゆく。大ダメージを食らうと飛散し、再び形成されるまで多少の時間がかかると書いてあるが。
「きっと一真さんがわざわざ私たちの体型に合わせて発注してくれたんですよー、光姫様」
「俺のもだぜー。一の字が俺様に合せて発注するとは、さすがだな」
「銀次さん、暑苦しいですよ。というか、ここは女性用の着替え室ですよー!何でいるんですか!」
「いいじゃねえか、別に見られて減るもんじゃねえよ。椿姫もそう言ってるぜ・・・・。でもまあ皆の目が怖いから退散するぜ」
瞬く間にいなくなった銀次だった。というか、こんな忍者いねえよと思ったけど。
「にしても、あたいらの服もだけど剣魂まで連れて来れるとは思わなかったけどなー」
「剣魂は確か特殊な粒子で形成されるナノマシンの集合体のはずなのですけど、ふむふむ。イオリによると、特殊な粒子はGNドライブの応用編で粒子の代わりをしていると言ってますね。この船全体に剣魂を召喚できる粒子を撒いているんだと思います」
「想の言う通りだと、あたいも思うね。おかげでタマによる鍛錬もパワーが上がっているんだから」
「私たちの服装は、「怪盗猫目」の格好じゃなくて普通に制服なのね。私も体型は変わったから、「怪盗猫目」の服装は着れないと思ったのかしら?」
「AIゼロさんによると、その服も発注してあるんだって。でも今はその時じゃないと言ってるよ、お姉ちゃん」
「っていつの間にゼロと話しているのよ?まさかハッキングしたんじゃないわよね?」
「んな訳ないでしょ結真。この船は一真さんの船であり母艦なんだから、たぶんここ用の端末を貸してくれたんだと思うわ」
まあそうだなと思ったし「怪盗猫目」の格好もあるけど、今回は出番はないと思うから持ってきていないだけ。それに子住姉妹は回復役だからな、だから制服の方を用意した訳ではあるけど。
「まあまあ、それに剣魂を持ってこれたのは一真さんなのですから」
「そうだぞ。にしても私も久々に火盗の格好になるとは、思わなかった。まあ後で一真に甘い物をごちそうになるからいいとするか」
「私も久々に目隠しするとは思いませんでした。まあ一真さんからの注文ですからね」
「はじめは目隠ししてもしなくても歩けるのにな、なぜなんだと私も不思議に思いたいよ」
「ああそれなら、これから会う人達の机に私たちのことを自己紹介する目録を作成したからだと思うわ。だから顔だけじゃ覚えられないのだと思うの」
「詠美ちゃんの言う通りだよー。それにここでの最後の大戦は楽しみにしてたんだからー」
とまあ大江戸チームはこんな感じだった。ホントは恋姫チームも全員分出したかったが、人数の多さにより代表として蜀の代表者たちだったけど。紫苑たちもだけど、胸も前より大きくなったと聞いたからな。前の服が着れないと聞いたから、新しく発注=創造で創ったというのは俺だけの内緒だ。皆のスリーサイズを知っていると知れたらタダではアカンと思う。
「ところで私たちのはIS学園の制服なのか?てっきり普段着かと思ったのだが」
「ああそれなら一真から聞いているが、私たちの紹介文を書いた本を作成したと聞いたのでな。おそらく顔だけでは覚えられないと判断したと思うぞ」
「まあ千冬さんの言う通りではありますけど」
「あたしたちの体型も変わったと思うのに、ちゃんと合っているようわね」
「たぶんそれに合せて発注したからじゃないの?」
「うむ。それに関しては私も思うぞ、さすが私の嫁だな。おっと昔のセリフが出てしまった」
「でも今回はお姉さんも呼ばれるとは思わなかったわよね?簪ちゃん」
「まあ私たちも戦力になるから呼ばれたんだと思う。本音と束博士は私たちのISの調整をしてくれているし」
「久々に銀の福音が使えると思ったけど、サバーニャも悪くないかも」
「我々のISは、機体名を言うと一度装甲を破棄してからの再生で機体名の通りになるシステムだったな。一部の者以外はこのシステムを素にしたISだからなのか」
今回はISは機体名を言うと、その機体通りの装甲に武器が展開されるようになる仕組みだ。前からの試行錯誤だったけど、そのシステムが完成してからは機体の特徴や武器とかをインストールで入れるだけだ。あとのヴァーリチームと英雄チームと奏たちは、いつもの服装を着てからの待機状態ではあった。
ページ上へ戻る