転生とらぶる
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マクロスF
0793話
「……こうして改めて見ると、凄いな」
視線の先には無数のメギロートが飛び交っている。その足に抱えているのは各種の建設資材であり、それを見れば分かるように戦闘行動では無い。
「確かに凄いわね。ただ、フロンティア船団の人にしてみれば、バジュラと見間違えたりしない?」
俺の隣で呟くシェリルに、小さく首を横に振った。
「さすがにそれは無い……と思いたい。生物的だったバジュラに比べて、メギロートは見たまま虫型の機体だしな」
「そうね、実際にあの戦闘でもメギロートをバジュラと間違えて攻撃したという話は聞かないし、問題無いんじゃないかしら」
レモンの言葉に、その隣に立っていたマリューが首を傾げる。
「どうかしら? あの戦いの時は新統合軍の人達もS.M.Sの人達も、結局メギロートとはそれ程接触するような事は殆ど無かったでしょ? 基本的にシャドウミラーはここで戦っていたんだし。一応シロガネで宇宙に出たものの、最後だけだったし」
確かにマリューの言葉も事実だが、それはあくまでも軍人に関してだ。バジュラについて対抗する手段を持たなかった一般人は……いや、どのみち一般人がここまで来る事は無いか。
空中を飛び回りつつ、建築資材を指示された場所に次々に積み上げていくメギロート。量産型Wがシャドウを使ってそれを整え、基礎工事を行っていく。
正直な話、こんな事にシャドウを使うのもどうかと思うが、一応量産型Wやシャドウはデータを集めれば集める程に行動を最適化し、より賢くなっていく。それを思えばどんな行動でもシャドウを動かす事は決して無駄じゃないんだろう。
そう、見れば分かるように現在俺達……正確には俺、レモン、マリュー、シェリルの4人は現在バジュラ本星に足を運んで都市計画の通りにメギロートや量産型Wが街を作り出していくのを眺めていた。
この街の中心にあるのは、当然の事ながらゲート。俺がバジュラ本星に降下してゲートを設置したのは森の中だったのだが、その森に関しても戦闘で焼き払われて完全に消え去っている。
その跡地を利用して、こうして都市開発を始めた訳だ。
数日前に地球の首都でもある新統合政府との交渉で、こちらの要望は殆どそのまま認められた。
……まぁ、欲した土地が都市1つ分程度だったというのも大きいだろう。バジュラとの戦いで勝利を決定づけたのが俺達シャドウミラーだったこともあって、資源に関してもこちらが大幅に有利な条約となった。
もっとも、一方的にこっちが有利な訳では無い。マクロス世界との交流に関しての話も当然進んでいるのだから、それはこの世界の者にとって有益だろう。
ともあれ俺達が得る土地の話は決まった訳で、早速こうして都市を作り始めている訳だ。今はまだメギロートやシャドウでの基礎工事の段階だが、これが終わればいよいよ建物の建設に入る予定だ。L.A.Iの支社やフロンティア政府の出先機関なんかもこっちに入るし、新統合政府との条約によりこの世界で希望する企業の支社も入る予定だ。
既に新統合政府の政治家や、あるいはL.A.I、フロンティア政府を通じて数社からの打診が来ていると聞いて、昨日の今日で……と企業のフットワークの軽さに驚いたのは数時間前の話だったりする。
有名どころでは、VFのエンジンを開発している新中州重工、VF-19の開発で有名であり、VF-25やYF-29の開発にも関わっていた新星インダストリー、それと技術系の会社ではないが、S.M.Sのオーナーがこちらと接触してきているらしい。近いうちにエザリアが会うとか言ってたが、恐らくS.M.Sもここに支社を出す予定なのだろう。
俺が知ってる有名な会社でもざっとこれだけの会社名がすぐに出てくる。俺が知らない会社も含めると、その数は膨大な物になる筈だ。
ちなみに、ランカがバイトをしていたり、リン・ミンメイの生家である事でも有名な娘々も出店予定らしい。……超包子辺りと競争させてみるのも面白いかもしれない。
……まぁ、異世界との行き来が出来て、その世界の技術を入手出来るかもしれないとなれば、ここで出遅れたら間違いなく企業間の競争に取り残されるだろうから無理もないのだが。
ただ、企業の中でも優先されるのは俺と縁の深いL.A.Iだと既に決定済みだ。単純に縁故採用ってだけではなく、俺がS.M.Sで使ってきたVF-25、YF-29を開発してきた経緯もある。他にもMDE弾頭やディメンジョンイーターとか。
まぁ、後者に関してはバジュラがいなくなってしまった以上はフォールドクォーツを入手するのは難しくなったのを考えると、この先の発展は無いだろう。
一応ランカの下にバジュラが1匹残っているみたいだが、その1匹で全てのフォールドクォーツを賄う事はまず無理だ。
ちなみに、俺達が惑星上で倒して集めたバジュラの死体については既に全て回収済みであり、早速魔法球の中で技術班の面々が調べている。
フォールドクォーツを変な風に作り出したりして、擬似的なディメンジョンイーターで魔法球を破壊……なんて事にならないといいんだがな。
一応エキドナがいる以上はその辺の暴走は大丈夫だと思うけど。
「簡単とは言っても街が出来るまではどのくらい掛かるの? こうしてみる限りだと、かなり速いペースで都市整備が進んでいってるみたいだけど」
メギロートが建築資材を運んでいくのを見上げながら尋ねるシェリルに、レモンが周囲を見回し、数秒程考えた後で口を開く。
「そうね。取りあえず住めればいいという感じでなら半月以上、一月未満ってところかしら。そこまで行けば、少しでも早く私達と交渉を持ちたい会社もこぞってやってくるでしょうね。で、半ば建設中の状態のままで街が発展していくと思うわ」
「また、随分と早いのね」
どこか呆れたように呟くシェリルだが、それに答えたのはマリューだった。
「何しろメギロートは無人機だしね。夜通し働く事も可能だし、それは量産型Wも同じ事よ」
「ま、俺達シャドウミラーの主戦力だしな」
「あのね、主戦力を使って都市設計とか……普通は考えないわよ?」
ついでのように呟く俺の言葉に、シェリルは呆れたように言葉を返す。
だが、機体を動かせば動かす程にAIが学習していくんだから、やれるならやっておいた方がいいだろう。
「ああ、そう言えばフロンティア船団から色々と要望が来てたわね。そっちはどうするの? 私としてはL.A.Iとの技術交流に関してはそれなりに興味があるんだけど」
「そう、だな。……レモンの言いたい事も分かるが、その辺はまだもう少し我慢してくれ。シャドウミラーとフロンティア船団や新統合軍、新統合政府との間で正式な条約を結んでからになる。今エザリアが動いているから、数日中には大まかには決まる筈だ」
「そう? 残念だけどしょうが無いわね」
「それまではYF-29の解析の方を頼む」
「あら? そっちならもうとっくに終わってるわよ? その気になればすぐにでも同じ機体を作り出せるわ。……もっとも、フォールドクォーツの関係でフォールドウェーブシステムは搭載出来ないけど」
だろうな。高純度のフォールドクォーツが必要な以上、それは分かりきっていたことだ。だが……
「エネルギーの問題については、時流エンジンを使えばどうにかなるだろ? それと、ISCだ。こっちの解析と開発を最優先にして欲しい。将来的にはシャドウミラーの幹部達の機体全てに高性能のISCを、量産型Wが乗るシャドウには量産型のISCを取り付けてくれ。フォールド通信の技術も必須だな。これに関しては全機標準装備にしたい」
「なるほど、NジャマーⅡね?」
さすがに開発しただけあって、鋭い読みだ。
これまでNジャマーⅡは敵味方を識別出来ず、無条件で味方の通信もジャミングするという厄介な欠点があった。だが、それはあくまでも通常の通信であり、フォールド通信はジャミングされない。つまり、戦闘になった時にNジャマーⅡを使用すれば敵は通信が出来ない孤立無援の状態の中、俺達だけが通信出来るという状況にする事が出来る。
正直、フォールド通信も含めたフォールド関係の技術を習得出来ればかなり大きい。残念な事にYF-29はフォールド出来ないから、転移装置としてのフォールドに関してはL.A.Iから手に入れなければならないんだが。
「ああ。あの技術は俺達にとって非常に有用だからな。少しでも早くこちらのものにしておきたい」
もっとも、そのフォールド通信もルカがやったようにジャミングする事は可能だ。だからこそ、あくまでも通常の通信システムも搭載しておくのだが。
「任せておきなさい。魔法球の方であの機体に関しては完全に解析してあげるから。ただ、そうなるとニヴルヘイムの方はちょっと後回しになるわね」
「それはしょうがない。と言うか、次に何らかの戦いが起きた時に使えるようにしておいてくれればいいさ」
そう告げそのまま暫く4人で空を幾多ものメギロートが飛び回っているのを確認してから、ホワイトスターに戻ることにする。
その後は、レモンとマリューは早速魔法球に向かってYF-29の解析の続きを。シェリルは久しぶりに歌いたくなったと言ってどこかに消え、それぞれが自分のやるべき事、やりたい事を行うべく去って行く。
その後ろ姿を見送った俺は、影のゲートを展開してその中に沈み込んでいくのだった。
「相変わらず静かな場所だな」
俺が現在いるのは収容区画。ある意味では当然だが、ここには見張り以外の者は殆ど存在しない。
一応囚人に何かあった時すぐに対応出来るようになってはいるのだが、そもそも利用者が少ない。数日前までここの利用者はSEED世界で捕らえたブルーコスモスの盟主でもあるムルタ・アズラエルと、ザフトの最高評議会議長だったパトリック・ザラ、そして戦後に捕らえられたロード・ジブリールの3人だけだったのだから。
勿論この3人は完全に隔離されており、話はおろかお互いの顔を見る事すらも出来ない状態になっている。
そんな状態である為に、孤独の余り精神に影響を与えないようにTVについては自由に見られるようになっていた。しかもギアス世界、SEED世界、ネギま世界、OGs世界全ての電波を受信可能な状態で。
マクロス世界のギャラクシーネットにもどうにかして接続したいところだが……技術班の忙しさを考えれば、それは後回しだろうな。
ギャラクシーネットに関しては、他の世界のTV番組同様に受信専用にする必要があるだろうが。
「囚人の様子はどうだ?」
「特に異常はありません。いつも通りです」
近くにいる量産型Wへと尋ねると戻ってくる答えに満足し、量産型Wに案内するよう言って収容区画の中へと入り、そこに用意されているエアカーへと乗り込む。
囚人と言ってはいるが、特に何か作業をさせている訳でもないし、その気になれば食っちゃ寝して過ごすのも可能な場所だ。怠け者にしてみればある種の天国と言えるかもしれない。
まぁ、ここに収容されている奴はそんな性格じゃ無いのは事実だが。
そんな風に思いつつ、量産型Wが運転するエアカーは進み、やがて1つの建物の前で止まる。
「到着しました」
「そうか、じゃあ戻っていいぞ」
「了解」
短く返事をして、特に疑問を抱かずに去って行く。
この辺が今の量産型Wの限界だろう。もしこれがエキドナであれば、戻る時にどうするのか、という風に聞いてくるだろうに。
去って行くエアカーを見送りつつ、建物の中に入っていく。
当然の如く量産型Wがおり、俺を見た瞬間に敬礼してくる。
「開けろ」
「了解しました」
短い命令に従い、早速認証カードとパスワードで扉が開けられた。
ちなみに、脱走防止用として存在しているのは量産型Wだけではない。建物の裏には24時間態勢でメギロートが待機しているので、生身で逃げ出すのはまず無理だろう。
いや、逃げ出してもここがホワイトスターである以上はリュケイオスを使えなければどうしようもないんだが。
尚、リュケイオスに関しては今回の俺の酔っ払って転移したのを受けて、俺限定だが使用時にアルコール反応がある場合は起動しなくなっている。
……まぁ、俺だけにそんな仕掛けがあるのは正直どうかと思うが、さすがにあれだけの失態を晒してしまってはな。
「おや、アクセル代表。お久しぶりですね」
建物の中の、すぐ近くにあるソファへと座り、足を組んでTVを見ていたレオンが俺に視線を向けて声を掛けてくる。
こいつ、随分と寛いでるな。
「貴方が来たという事は?」
「ああ、お前が俺達に従うと判断したとエザリアから聞いていたからな。……言っておくが、魂に直接刻み込まれる契約だ。上手い具合にどうにか誤魔化す……なんて真似は出来ないぞ?」
「ええ、理解してますとも。ですが、このままフロンティア政府に引き渡されるよりは何倍もマシですから」
薄い笑みを浮かべてそう告げるレオンだが、こいつのしてきた事を考えればとても信用出来ない。
ともあれ、嘘か真かはともかく本人の了承を得たので、早速とばかりに空間倉庫から鵬法璽を取り出す。
「これ以後はシャドウミラーに所属し、真摯に向き合い、決して意図的な不利益をもたらさずに組織に忠誠を尽くすのなら、自らの名において誓いの言葉を述べろ」
鵬法璽を見たレオンが、額に汗を浮かべながらこちらを見ている。
封印級のマジックアイテムだ。魔力を感じる能力が無くても、圧倒される何かは感じているのだろう。
だが、やがて唾を飲み込み口を開く。
「シャドウミラーに所属し、真摯に向き合い、決して意図的な不利益をもたらさず、組織に忠誠を尽くす事を、レオン・三島の名において誓う」
その言葉を口にした瞬間、間違いなくレオンの心に楔が穿たれた。
絶対にどうする事も出来ない楔が。
その後、レオンの部下達とも同様の契約を結び、影のゲートを使って居住区画へと戻るのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:1405
格闘:278
射撃:298
技量:288
防御:288
回避:318
命中:338
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
???
撃墜数:1114
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