転生とらぶる
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マクロスF
0792話
オウカとの件があってから数日。最初の1日だけはオウカも色々と様子がおかしかったが、今はもう普通に戻っている。
勿論内心では色々と思うところがあるのだろう。だが、それを表に出さないようになっていた。まぁ、時間があれば魔法球に入って過ごしていたという話だし、その辺はもう心配していない。
イザーク経由の情報だと、エザリアに恋愛相談をしてるとか言ってたんだが……エザリアの夫、イザークの父親ってどうなったんだろうな? 恋愛結婚だったりしたらエザリアにもアドバイスは出来るんだろうが。
いや、俺の立場としては早く別の相手を見つけてくれた方がいいんだけどな。
そんな風に思いつつも、現在の俺はフロンティア政府の中でエレベーターに乗っていた。目的地は以前グラス大統領と会談をした場所。
「……何か今、不愉快な事を考えませんでしたか?」
「いや、まさか。ただ、地球にいるトップとやり取りすると思ったらちょっとな」
そう告げ、何故かジト目で俺の方へと視線を向けているエザリアに答える。
まさか恋愛云々で女の勘とかを使って悟ったわけじゃないだろうな。
「今日はあくまでも向こうに対して魔法を見せるというだけです。それに交渉に関してはこちらで引き受けますので、安心して下さい」
「勿論信頼してるよ。……ああ、そう言えば例の件についても話を詰めておいてくれ」
「レオンですか」
「ああ。このままだとエザリアが色々と忙しくなりすぎるだろうからな。それにこのフロンティア船団とシャドウミラーじゃ政治や外交も色々と違うだろうし。暫くは研修期間的な感じでエザリアと一緒に行動して貰うことになる。もっともさすがにマクロス世界以外でだが。ともあれ鵬法璽についても、新統合政府やグラス大統領の了解を得られたらすぐに使う予定だ」
「ええ、そうして下さい。こちらとしても外交や政治の他にとある女の子の恋愛相談とかを受けているので、色々と忙しいんですよ」
やばい。藪蛇だったか。
と、そう思った時に丁度タイミング良くエレベーターが止まり、扉が開く。
さすがに以前のようにグラス大統領が直接出迎えるような真似はしなかったが、それでも秘書と思しき人物の案内に従って会議室に案内される。
ふぅ、取りあえずは助かったが……まぁ、今はオウカに関しては忘れて、外交だな。
にしても、今はしょうがないと言っても、やっぱりこの手の仕事は性に合わない。シャドウミラーの代表である以上やらなきゃいけないのは分かってるんだが、それでもやっぱり俺は現場で動いている方が向いてるよな。
そんな風に考えつつ、会議室の中へと入る。
そこにはグラス大統領以外にも、以前いた政治家や以前はいなかった政治家、そして映像モニタには100人以上の人物が映し出されていた。
他にも多種多様なモニタが表示されているが……そっちは何だ?
そんな俺の疑問に気がついたのだろう。ここまで案内してきた秘書が後ろでそっと囁く。
「大勢いるのが地球、少ない人数の方は他の移民船団の責任者の方々です。……ただし、フォールド断層の影響で連絡が付かない船団もありましたが」
ほう? その言葉を聞き、船団組の映像モニタへと素早く視線を巡らせる。だが、そこには俺が期待した人物でもある、マクロス7船団のマックスやミリアの姿はどこにも存在していなかった。
いないか。となると、フォールド断層が間にあるんだろう。
ただまぁ、リアルタイムで見られないと言っても、映像そのものはマクロス7船団にも送られる筈だしな。あるいは、その関係でいずれ話す機会はあるかもしれない。
「では、彼も来た事ですし早速紹介させてもらいます。彼が異世界の国家シャドウミラーのアクセル・アルマー代表です。その隣が外交担当のエザリア・ジュール女史となります」
『うむ。……しかし異世界という割には自分と私達マイクローンと同じ姿ですな。我々人類はこれまで同じ世界の存在と色々と接触してきましたが、その中でもアクセル代表は余程人間らしい』
グラス大統領の言葉に頷いた、一番大きな通信モニタに映し出されている大勢の中から1人の人物がそう声を掛けてくる。その座っている位置から考えて、かなり高い位置にいる人物だろう。
「シャドウミラーは平行世界の地球が母体となっている集団でな。そこに様々な平行世界から参加して成り立っている。中には当然人間以外の存在もいるよ」
フェイトは人形だし、エヴァは吸血鬼、修羅だってある意味では人間じゃ無い。そして……
「フロンティア船団から連絡がいってると思うが、俺も人間じゃない」
呟き、視線をグラス大統領に向けると、小さく頷きを返される。
それを確認してから指をパチンッと鳴らすと、次の瞬間には俺の全身は白炎に包まれ、角が伸び、羽や尾が生え、一瞬にして混沌精霊としての姿へと変わっていた。
『おおおおおおおお』
そんな風な驚きの声が聞こえてくる中、会議室の中にいるフロンティア船団の政治家達も、その殆どが驚愕の表情を浮かべている。
まぁ、初めて見る者が殆どなんだし無理もないか。
「ご覧の通り、俺は人間ではない。種族名、混沌精霊という」
そこで再び指を鳴らして全身を白炎に包み込み、元の20代の姿へと戻る。
さすがに混沌精霊の状態で交渉をするとなると、色々あっちが混乱するかもしれないしな。
「さて、見て貰ったように俺が異世界の存在だというのは理解して貰えたと思う。まだ何か聞きたい事は……」
そう、告げた時だった。
『異世界というのは具体的にどのような世界なのか』
『資源に関してどのようなものが主流なのか』
『VFよりも高性能な機体を使用していたというが、それはこちらに売って貰えるのか』
『魔法に関してはこちらの世界の者も使えるとの事だが、具体的にどの程度の練習期間が必要なのか』
『シャドウミラーが希望している資源に関しては、どうしても必要なものなのか』
『L.A.Iと既に交渉を始めているという話を聞くが、それでは公平性に問題があるのでは無いか』
『こちらの世界で失われた文化を提供して貰う事は可能か』
途端に色々な映像モニタからそんな風に一斉に質問がされる。
いやまぁ、俺達の存在を認めてくれたというのはありがたいが、いきなりこれはな。
再び指を鳴らし、会議室の中に幾つもの白炎の塊を作り上げる。
それと見ると、映像モニタに映し出されていた者達もさすがに黙り込む。
「悪いが、外交交渉に関しては俺じゃ無くてこっちのエザリアと頼む。シャドウミラーの外交担当は彼女だからな」
その言葉に、俺の隣にいたエザリアが1歩前に踏み出して小さく頭を下げる。
「初めまして、シャドウミラーの外交担当のエザリア・ジュールです。さて、では早速ですが、先程の質問に対する答えを述べさせて貰うと……」
そう告げ、それぞれの質問をしてきた相手に対して順番に答えていく。この辺の如才なさはさすがだ。
「いや、どうにかこうにか平和に話が進んでいるようで何よりだよ」
エザリアを横目に、グラス大統領が笑みを浮かべながら近づいてくる。
今エザリアと話している者達と違って、フロンティア船団は俺達シャドウミラーと一番近しい存在だからな。既に色々と話も進んでいるらしいし、それを思えば向こうのように慌てる必要は無いのだろう。
だが……
『待ちたまえ。君達シャドウミラーについては、こちらでも幾つかの情報を得ている。何でも、色々な世界での戦いに参加したという話だが、もしかして君達の言う、このマクロス世界でも戦いを巻き起こすつもりかね?』
当然シャドウミラーの戦力を危険視する者も出てくるのは当然だろう。
いや、寧ろ遅かったとも言える。
40代程の中年の男の言葉に、エザリアは笑みを浮かべつつ口を開く。
「勿論そんなつもりはありません。ですが、どうしても我々シャドウミラーがこの世界に存在するのが嫌なのだとしたら、マクロス世界から撤退して金輪際接触しないという選択肢もありますが……そちらをお望みですか?」
『べ、別にそこまでは言っていない。ただ懸念を口にしただけで、曲解はして欲しくない』
その返しに慌てて弁解の言葉を紡ぐ。
まぁ、自分の言動が原因で異世界との接触が途切れたとなっては、あの男の政治生命は完全に終わりだからな。マクロス世界で初めて出会った異世界人――プロトデビルンを別としてだが――を、自分の言葉で追い払った。そんな事が世間に知られたら……
この場合、俺達シャドウミラーに圧倒的なアドバンテージがある。何しろ、俺達としてはマクロス世界というのは技術的にも魅力的な世界ではあるが、それでも無数にある世界のうちの1つでしか無い。いざとなればこの世界との接続を断って別の世界を探すという手段がある。
そんなシャドウミラーとは違い、マクロス世界は俺達としか他の世界に対する接触手段が無いのだから。やはり全ての中継地点とも呼べるホワイトスターをこっちで握っているのは大きい。
「そうですか、それは何よりです。私達シャドウミラーとしても、侵略者に間違われてまでその世界と関係を持とうとは思いませんからね」
エザリアのその一言は、間違いなく楔だった。
自分達に対して敵対的な態度を取るのなら、即座にこの世界から引き上げると暗に告げる楔。
「はっはっは。彼女の舌鋒は鋭いな」
それが理解出来たのだろう。グラス大統領も、笑みを浮かべて交渉の場面を眺めている。
「彼はいわゆるタカ派という奴でね。それと、その周囲にいる者達も同様に好戦的な面々なのだが……」
タカ派と表された面々は、自分達が決定的な亀裂を作りそうになったのを悟ったのか、あるいは周囲の政治家達から鋭い視線を向けられているからか。ともあれ、怒りで顔を真っ赤にしたり、あるいは政治家としての生命が終わりかねなかった恐怖で顔を青くしたりと、普通の状態の者は誰1人として存在していなかった。
ただ……
「そっちはそっちで、色々と忙しくなるだろうな」
「確かに。だが、君達シャドウミラーと接触した時点でそれは覚悟の上だよ。その苦労に見合うだけのリターンもあるしね」
「そうだといいがな。……それで、レオンの件についてはどうなっているのか聞いても?」
「残念ながら、まだこちらでも新統合政府でも意見が紛糾している。事実、彼が行った事を考えれば致し方ない」
溜息を吐くグラス大統領。まぁ、大統領暗殺未遂やギャラクシー船団……より正確にはグレイスと手を組んでいた証拠までが出てきてはな。
『彼の暴言については謝罪しよう。では、改めて聞くが君達は私達の世界、マクロス世界に何を求めるのかね?』
「特にこれといったものはありません。勿論人材や技術の交流のようなものを希望するのならこちらとしても歓迎ですが。そもそも忘れて欲しくないのは、私達シャドウミラーがこの世界と関わる事になったのは、あくまでもシャドウミラーの代表でもあるアクセルが事故によりこの世界に転移してしまった為です。もしそれが無ければ、恐らく私達はこの世界と関わったりはしなかったでしょう」
『……それは、つまり私達の世界に魅力は無いと?』
尋ねてきた政治家の口に不愉快さが滲んだのはしょうが無いだろう。何しろ自分達の世界はあってもなくても同じと言われたように感じたのだから。
だが、エザリアはその言葉に首を左右に振る。
「いえ、そんな事はありません。このマクロス世界には幾つも魅力的な技術があります。特にフォールド技術やテラフォーミング技術といったものは非常に魅力的です。例えば、私達と交流を持っている世界の1つで、現在テラフォーミングを行っている場所があります。そのような場所に対して、この世界のテラフォーミング技術は高い効果を発揮するでしょう」
『では、先程の言葉は一体何だったのかな?』
「確かにこの世界は魅力的な世界です。ですが、異世界を自由に移動出来る我々にとっては、必ずしもこの世界ではなくても似たような世界が同じような技術を持っている可能性が高いということです」
事実ではある。実際にフォールドはともかく、テラフォーミング技術に関しては俺が知ってる限りでも出てくる作品はそれなりに多い。もっとも、だからと言って俺の知っている作品の世界が実在するとは限らない訳だが。
更に言えば、その世界が実在するとしてもリュケイオスで都合良く転移出来るとは限らない。いや、その可能性は限りなく小さいだろう。
アニメや漫画、小説といった作品の世界が無数に存在しているのなら、ネギま世界のように俺が全く知らない世界や、あるいはこのマクロス世界のように、世界観は知っていても話自体は知らない世界に転移する可能性も高いのだから。
当然どの世界に転移するかはランダムだと知っているエザリアは、交渉でこちらが主導権を握る為のブラフとしてああいう風に言っているのだろう。
俺の原作知識云々については全く知らないだろうけど、その辺のランダム性に関しては十分に理解してる筈だろうから。
結局、その日の交渉については数時間程で完了する事になる。
後日、ギャラクシーネットを通じてマクロス世界全てに異世界人であるシャドウミラーについて知らせる記者会見を開くという約束と共に。
ああ、それとバジュラ本星についての交渉も殆ど俺達の要望通りに決まりそうな感じだった。まぁ、自分達の利益を考えた地球側がその程度の譲歩ならいいだろうと、フロンティア政府に圧力を掛けたんだろう。
フロンティア船団は明日にでもバジュラ本星に降下するという話を聞かされたが、それはこちらとしても全く構わない話だったし。
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:1405
格闘:278
射撃:298
技量:288
防御:288
回避:318
命中:338
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
???
撃墜数:1114
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