仮想空間の歌う少年
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9行進曲ーferoce (野性的に激しく・荒々しく)
前書き
名前で察して下さい。
…スリュム戦!
それでも問題ないぜ!という方はどうぞ!
最終層に入って僕達は再びアスナに支援魔法をかけてもらう。
そうして玉座の間に踏み込んだ先には。
「総額何ユルドだろう…」
そうリズが言うのも分かるほど黄金製のオブジェクトが数え切れないほど左右にならんでいたからだ。
すると地面が揺れて広間の奥の方から。
「煩わしい羽音が聞こえるぞ。どれ、悪さをする前に、ひとつ潰してくれようか。」
「!」
そこに現れたのは…巨大と言うのがふさわしい。巨人がいた。僕が全力ジャンプしても膝まで届かないだろう大きさだ。…おそらくあれが巨人の王。スリュムだろう。
…オレンジ色のユニフォームの球団の背番号1ではない。
「ふっ、ふっ…アルヴヘイムの羽虫共がウルズにそそのかされてここまで来たか。…あの女の居場所を教えればこの部屋の黄金を持てるだけくれてやるぞ?」
「へ、武士は食わねど…」
「本当にくれるの⁉︎スリュム様!」
「ちょっと⁉︎スノー!」
おそらくクラインがかっこいい言葉を言い放つ前に僕は目を輝かせて言う。それを隣のシノンがびっくりして僕を見る。するとスリュムは立派な髭をさすりながら。
「おう、くれてやるぞ…。
…しかしそこにいるフレイヤ殿の美貌もいいがお前の隣の水色の髪のケットシーもいいのう…。
フレイヤ殿を妻に迎え、その娘を側室にしよう。」
「前言撤回。
この小汚い変態髭ジジイ。黄金はいらない。お前の首だけよこせ。」
僕が少し青筋を立ててそう応え、大鎌を構える。するとみんなも同じ様に構える。…シノン以外のみんなの顔がにやけてるのはきっと気のせいだ。
するとフレイヤは。
「お前の妻など!かくなる上は剣士様と共にお前を倒し、奪われた物を取り返すまで!」
「さすがはフレイヤ殿。しかし気高気のせい花は手折るほど興味深い物。小虫どもを捻り潰した後、念入りに愛でてやろうぞ。」
すると周囲の女性陣が一様に顔をしかめ、クラインが左拳を震えさせながらスリュムに喚く中。僕は言葉の意味が分からず1人ポカーンとしてた。
「?どういうこと?」
と隣のシノンに聞くと。「これ、女の子に聞くことじゃないわよ…」と言いながらも。
「…私達が負けたら私がこの前の事件の時に新川君にされそうになったことさせられるの。あのフレイヤさん。」
「へえー。…。
…このくそジジイィィィィィィィィィィ‼︎マジで首取ってやる‼︎」
シノンがため息をつきながら説明してくれた。…絶対に許さない!
「来るぞ!ユイの指示をよく聞いて、序盤はスノー以外ひたすら回避!スノーは遊撃を頼む!」
そうしてスリュムへイムの最後の戦いが始まった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
スリュム。堅い!僕達の攻撃が足しかダメージを与えられずしかもダメージ量も微々たるもの。そして配下のドワーフを出してくる。
「いくわよ?」
「ほいほい♪」
僕達はスリュムの出したドワーフ生成…12体程だしてきたのを狩り続ける。僕の周りには4体のドワーフ。
「…。」
僕はまず、大鎌を水平に構え。僕の周りに音符が溢れ出す。
「熱く燃えて吠えろ♪」
そう歌った次の瞬間。ドワーフの後ろから音符のナイフが刺さりドワーフの動きを止める。
「楽しくなってきちゃった?♪」
そしてさらにトドメと言わんばかりに『クイックフール』で周りに囲んでいたドワーフを全て切り刻む。
「…⁉︎」
しかしその4体の後ろにドワーフが3体残っている。僕はソードスキル後の膠着で動けないが。
「は!」
その瞬間僕の後方にいるシノンの弓矢による射撃がドワーフを貫いた。
「一つ貸しよ。」
「…ほいよ。」
僕は後ろのシノンに感謝しながらも残りのドワーフを狩る。
すると。
「みんな、防御姿勢!」
僕はそれを聞きとっさに防御姿勢をとったその瞬間。スリュムの口から広範囲のダイヤモンドダストが放たれ。前衛である僕達6人が氷つく。
その後太い雄叫びと共にスリュムが床を踏み、僕達の全身を覆う氷を衝撃波で砕け散りーーー。
視界の端で、みんなのHPが数ミリだということに気づいた。
「パウz…⁉︎」
慌ててHPを回復させるため『指揮者』の魔法を使うが、自分のHPしか回復出来ないMPだった。しかも『休符』以外、高速でHPを回復出来る魔法はない。
マズイ…。
そして追い打ちをかける様にスリュムが前進するが。
火矢がスリュムの顎に刺さり盛大に爆発した。…シノンだ。そうするとスリュムはシノンにターゲットを変更した。
「休符♪」
僕は自分のHPを6割まで回復し、シノンのフォローに回る。
「シノン!スノー!タゲ取りを頼む!」
キリトのその言葉を聞き。
「了解♪」
「任せなさい!」
僕達はそう返事をすると。僕はまたもソードスキル『ラバーズスラッシュ』を放ち、確実にダメージを与える。
そして『奇跡の音符』を硬直の瞬間発動しバックジャンプ。そして…。
「弾丸食べてびびっちゃえ♪ジョンはとても慌てん坊♪」
「は!」
そして僕は大鎌を向け、シノンはその瞬間矢を放つ。僕達の必殺技『ラバーズショット』を決める。さっきのシノンの火属性9割、物理1割の『エクスプロード・アロー』の爆発に光の音符の爆発が包み込みスリュムの髭が真っ白に光り、HPをかなりの数奪い去る。
「シノン!粘るよ!」
「了解!」
こうして僕達はスリュムの攻撃を回避→カウンターの辛い時間が始まった。
「くっ⁉︎」
「シノン!」
僕達はその後、壁際に追い詰められ、シノンに殴りつけのダメージが当たり、壁に当たる。
「マズイ…。」
僕の『指揮者』もMP切れで使えない。僕はシノンを庇う様にシノンの前に立つと。
「………ぎる………」
「ん?」
なんか低い囁きが聞こえて。
僕はふと声の方を見るとフレイヤさんの空中にスパークが瞬いてた。
「みなぎるぞおおおお‼︎」
そう野太い声で叫ぶと全身に電光をまとい筋肉隆々となってどんどん大きくなり…スリュムと同じくらいの筋肉隆々のオッさんになった。
「おっ…」
「さんじゃん!」
なんかあっちで男2人がそんな事を言っている。パーティーメンバーを確認するとトールという名前がフレイヤに変わって入っていた。僕はいつの間かにHPを回復させ隣にきたシノンに話しかける。
「ねえねえ!シノン!スリュムはさ!あのトールってオッさんとさっき説明してくれた事やろうとしたのかな?」
「…そしたら趣味悪すぎるわよ。」
そう、シノンが呟いて。
僕はため息をついて巨大な黄金のハンマーを持つトールと巨人の王スリュムのにらみ合いを見つめた。
後書き
今回言う事は一つ。
なんだこりゃ‼︎
…と。マザーズロザリオ編のEDに涙が出そうになったのは僕だけじゃないはずだ!
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