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大陸の妖精

作者:sinの妖精
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風と大地

線路上 クローバー駅近く


エリゴール「見えてきた・・・あの町がクローバー・・・魔風壁で使った魔力も回復した事だし・・・とばすか」


エリゴールのすぐ目の前にはクローバーの町が見える


クローバーの町を確認すると、エリゴーは風に乗って飛ぶ



エリゴール「我らの仕事と権利を奪った老いぼれどもめ・・・待っていろ、ララバイの音色で全員殺してやる!」


アルト「そんな事させねえって言ったろ!」


エリゴール「!?」


アルトがエリゴールの背後から声をかける




アルト「よう、死神」


エリゴール「キサマ・・・このオレのスピードに追い付いて来やがったのか!?」


アルト「俺の足の速さをなめんなよっ!これでも昔からフェアリーテイルいちの逃げ足の速さと言われてきたんだぜ!」


エリゴール「ハッ・・・バカな野郎だ!わざわざ殺されに来やがったのか!」


アルト「やってみろよ!そよ風野郎!!」





――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


ルーシィの星霊「バルゴ」に穴を掘ってもらい魔風壁を突破したエルザたちは鉄の森一味であるカゲヤマを連れてエリゴールとアルトを追っていた


ナツ「・・・うぷっ」


ルーシィ「やっぱりこうなるのねぇ・・・」


カゲヤマ「な・・・なぜ僕をつれていく・・・?」


グレイ「なんでって・・・お前仲間から裏切られて重傷負ってんじゃねえか」


ルーシィ「そうよ!しょうがないじゃない、町には誰もいなかったんだから・・・クローバーのお医者さんに連れてってあげるって言ってんの、感謝しなさいよ」


カゲヤマ「違う!何で助ける!敵だぞ!!」


グレイ「そんなに死にてえなら殺してやろうか?」


ルーシィ「ちょっとグレイ!?」


グレイ「生き死にだけが決着の全てじゃねえだろ?もう少し前を向いて生きろよオマエ等全員さ・・・」


カゲヤマ「・・・・・」


グレイの一言にカゲヤマは黙り込む



ナツ「・・・・・うぷっ」



エルザ「ぐっ・・・目がかすむ・・・魔力を消耗しすぎたか・・・?」


魔動四輪車は最高スピードを保ちながら進む

いかにフェアリーテイル最強の女戦士エルザといえど魔力消耗は避けられない



エルザ「アルト・・・エリゴールを止めてくれ・・・!!私たちが行くまで頼んだぞ、奴を止めなければこの辺りのマスターは全滅する!!」




―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



アルト「かかって来いよ!そのクソみてぇなデザインの笛ごと砕いてやる!!」


エリゴール「まったくうっとおしいハエどもだぜ!!」


刀印を結んだエリゴールの指先から突風が吹き荒れる



アルト「!!」


ひるむアルトにエリゴールは追加で風の塊をぶつける


アルト「ぐおっ!!」


エリゴール「ザコが・・・消えろ」


アルト「てめぇがだっ!!」


アルトは突風の中を突き進みエリゴールに接近する



エリゴール「速い!!!」


アルト「砕破掌!!」


アルトの拳から放たれた衝撃波がエリゴールの体内で拡散する



エリゴール「う゛ぶっ・・・!!?」


アルト「まだまだァア!!」


エリゴール「ぐがぁぁぁあああ!!」


ラッシュとアッパーでエリゴールを空中へ殴り上げる



エリゴール「ち・・・調子にのるなハエがっ!!」


再び印を結ぶエリゴール



エリゴール「ストーム・ブリンガー!!!」


大きな竜巻がエリゴールの両腕から放たれ、アルトに直撃する



アルト「ぐっ・・・!!」


エリゴール「終わりだ」


アルト「誰がだよっ!!」


エリゴールは大鎌を取り出し、アルトの首めがけて振り下ろす


しかし、アルトは自らの拳で鎌の刃を砕き、その後鎌をへし折る



エリゴール「バカなっ・・・刃を素手で・・・!?」


アルト「さっきの攻撃は中々の威力だったぜ・・・お返しだっ!!」


大きく息を吸い込むアルト



エリゴール「まさか・・・口から魔法だと!?」


アルト「地龍の・・・咆哮ォォオ!!」


エリゴール「!!?」


アルトの口からは直線的な衝撃波が放たれるが、エリゴールは飛んでよける


よけられた咆哮は線路上近くの大きな岩を貫通し破壊する



アルト「あ、やべっ・・・」


エリゴール「チッ・・・随分な魔法使いやがる・・・」


アルト「やっぱ見様見真似じゃ上手くいかねぇな・・・」


エリゴール「見様見真似・・・!?」


アルト「あぁ、俺はドラゴンスレイヤーじゃねぇからな・・・今の技は俺の仲間の技を真似ただけだ」


エリゴール「(なんて野郎だ・・・やる事全部デタラメじゃねぇか・・・これがフェアリーテイルの魔導士か・・・)」


アルト「おい、それよりもてめェ!さっきから手を抜いて戦ってるだろ・・・本気だせよ!」


エリゴール「あぁ、確かに俺は貴様の力・・・少々侮っていたようだ・・・ここからは本気でいこうか・・・「お互いに」・・・な」


アルト「・・・・・!」


エリゴール「ストームメイル」


呪文と同時に突風がエリゴールの身を包む



エリゴール「いくぞ」


アルト「あぁ・・・」










カゲヤマ「あの小僧死んだな・・・」


ルーシィ「なーんでそんな事言うかなァ」


カゲヤマ「肉弾戦の魔導士じゃエリゴールさんには絶対勝てない!ストームメイルがある限りね!」










エリゴール「死ねぇ!」


回転しながら蹴りを繰り出すエリゴールから離れるアルト



アルト「このぉっ!!」


アルトが拳を繰り出すがエリゴールの身にまとっている風によって弾かれる



アルト「ちっくしょー・・・ダメか・・・」


エリゴール「それだけじゃないぜぇ・・・弾かれた腕をよく見てみろ」


アルト「なにっ・・・!!」


見ると、風に弾かれた右こぶしには無数の斬り傷が刻まれていた



エリゴール「ストームメイルは常に外に向かって風が吹いている・・・さらにこの風はただの風じゃねえ・・・刃の威力を持つかまいたちだ!」


アルト「手を出すとコッチがダメージを負うのか・・・!」


エリゴール「力だけじゃ風には勝てねえんだ」


アルト「すげェ風だ!・・・まるで台風だな!!」


エリゴール「これではオレを殴れまい!」


エリゴールが刃を模った風を放つ



アルト「危ねっ!斬れる!!」


風の刃を器用によけていく



アルト「おらぁぁぁ!!」


アルトがエリゴールに急接近する



エリゴール「無駄だ!」


更に風が強くなる



アルト「ぐっ・・・このぉ・・・!」ゴッ


エリゴール「!!」バッ


風に吹き飛ばされるのを耐え、エリゴールに拳を振るう


しかしエリゴールはその拳を受け止める



アルト「ぐあっ!!」ブシャッ


エリゴール「バカめ!手を出せば貴様の腕が切れるだけだ!」


アルト「もういっちょっ!」ドゴ


アルトは更に力を込めてエリゴールを殴る



エリゴール「っ!?(このガキ・・・よくこの突風に逆らって殴ってこられるもんだ・・・)」グッ


アルト「はぁっ!!」バゴッ


エリゴールはかろうじて拳を防ぐ、しかし力負けして後方に吹き飛ぶ



エリゴール「くっ・・・!無駄だと言っているのが分からんのかっ!?」


アルト「くっそー・・・これでもダメかぁ・・・なら!」


アルトがエリゴールに向かって走り出す



アルト「これならどうだぁぁぁあああ!!」


エリゴール「チッ、うっとおしい!ストームアロー!」


矢の形をした複数のかまいたちがアルトを襲う



エリゴール「攻撃を避ければ再びオレの攻撃するチャンスが来る!攻撃を受ければ貴様の拳の勢いがなくなる!」


アルト「うぉぉぉォォオオ!!」ブシャァァッ


アルトは急所を上手く守りながらかまいたちの中を進む



エリゴール「(まともに喰らった!これで奴の勢いは無くなるハズ!)」


アルト「ォォォオオオオ!!」


アルトの服は破け、かまいたちの矢が深く突き刺さっていく


しかしアルトはひるむどころか加速していく



エリゴール「(無くなる・・・ハズ・・・!!?)」


アルト「おらぁぁぁ!!」バキィィッ


アルトの強烈な一撃がエリゴールを殴り飛ばす



エリゴール「ぐぉぉぉァァア!!」


アルト「そんなそよ風じゃ・・・俺の拳は止められねえよ!」ブシュゥゥッ


エリゴールを殴った腕から血が噴き出す



エリゴール「(コイツ・・・正気か!?攻撃をまともに喰らって後退するどころか加速して殴って来やがった!しかもストームメイルを突き破って・・・!!)」


アルト「でも、ようやく分かったぜ・・・どの程度の力で踏み込めばそのそよ風の鎧を突き破れるかって事がな」


エリゴール「(まさか・・・このガキ、最初からそのつもりで・・・!?)」



アルト「よーし、準備運動はここまでだ・・・今度は俺も本気で行くぜ!!」


 
 

 
後書き
エリゴールのストームメイルは原作じゃかまいたちじゃないらしいですね

あとストームアローって魔法も出てきませんね

まぁ・・・そこらへんは見逃してください

 
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