転生とらぶる
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マクロスF
0785話
「ん……アクセル……」
不意にそんな声が隣から聞こえてきて、急速に意識が目覚めていく。
レモンとシェリルが両腕を枕にしている状態なので迂闊に動けないが、それでも顔だけは動かせる。……って言うか、普通の人間だったらまず間違いなく腕が痺れて感覚とか無くなってるよな。幸い俺の場合は問題無いけど。
身体の左右から触れてくる柔らかく暖かい感触を楽しみつつ、ようやく帰ってきたんだという実感を覚える。
正直、こういう事で実感を云々とかムウ辺りに知られたら間違いなく色々と突っ込まれるのは間違いないだろう。
ああ、でもそういうムウにしても昨日はナタルとお楽しみだったのかもしれないな。戦闘で生存本能とかが刺激されただろうし。
そんな風に考えながら周囲を見回し、コーネリアとマリュー、スレイの3人も全員が全裸のままで毛布1枚だけを掛けた状態で寝ているのを確認してから、次に時計へと視線を向ける。
そこに表示されているのは午前07:34分。そろそろ起き出さないと色々と不味いな。フロンティア船団との交渉に、レオンの件、それとギアス世界、SEED世界、ネギま世界に対して俺が戻ってきた事を知らせないといけないし、何よりもネギま世界のあやか達には会っておかないといけない。
にしても、1年半か。となると、既にあやか達は高校2年な訳だ。そして後1年半で高校を卒業して、シャドウミラーに来るかどうか……そして、俺と共に生きるかどうかの判断を迫られる事になる。
あやか達がどんな判断をしたとしても、俺は決して後悔はしないだろう。勿論、否と言われればそれなりにショックではあるが……向こうがそれを望むのなら笑って送り出せる……ようにしたいとは思う。
ともあれ、もう1年半……否、まだ1年半あるのだから、そちらに関してはすぐにどうこうって訳じゃ無い。
ああ、ネギま世界と言えば火星の方がどうなっているかが心配だな。修羅達と魔法世界の住人が妙な化学反応を起こしてなければいいんだが。
ともあれ今日は色々とやるべき事は多いし、このまま寝坊するわけにはいかないだろう。……例え、昨夜寝るのが色々とあってそれなりに遅い時間だったとしてもだ。
「レモン、シェリル、そろそろ時間だ。起きろ。マリュー、コーネリア、スレイ。お前達も起きてくれ」
腕を枕にしながら、半ば抱きついている形のレモンやシェリル達へと声を掛ける。
「ん……んん……もう、朝……?」
呟きつつも最初に目を覚ましたのはシェリルで、そのまま上半身をベッドの上で起こして大きく伸びをする。
その際、マクロス世界でファンを魅了するシェリルの身体が一糸纏わぬ姿で目の前に晒される。
それに気がついたのだろう。シェリルの目が悪戯っぽい光を宿してこちらへと向けられた。
「なーに、あたしの身体なんて今まで何度も見てきたでしょ?」
「確かにそうだが、それでも見飽きたなんて事は無いな。こうしていつまででも見ていたい気分になる」
そう告げた瞬間、誰かが俺にしなだれかかってくる。
身体に触れる柔らかく、暖かい滑らかな感触。そのまま耳元で囁く。
「あら、なら私の身体はもう見飽きたのかしら?」
「そんな筈無いだろ。マリューの身体も、それこそレモンやコーネリア、スレイも同様にいつまででも眺めていたい気分にさせてくれるよ」
「ふふっ、朝からあまり甘い言葉を口にしないの。これが本当の甘言って言うのかしら」
「いや、甘言ってそう言う意味じゃないからな? そもそもマリュー達の場合は甘言でどうにか出来るようなタイプじゃないだろ」
基本的にマリュー達は頭がいいし、要領もいい。何かあった時の対応力も高い。それは俺がマクロス世界に転移して1年半も行方不明になっていたのに、シャドウミラーが全く何の影響も無く動いていたというのが1つの証明としてあるだろう。
いやまぁ、元々シャドウミラーの運営そのものには俺が殆ど関わっていなかったと言われればそれまでなんだが。
とにかく……
「今日は色々と忙しくなりそうだから、そろそろ皆を起こして朝食にするか。どうする? 何だったら俺の空間倉庫の中にあるのを適当に出すが」
「いいわよ、折角アクセルが帰ってきた初めての朝なんだから、きちんと私が作るわ」
「……それこそいいのか? 体力的にはまだ完全に回復はしていないだろ?」
「貴方が言う?」
クスリ、と小さな笑みを漏らすマリュー。いやまぁ、実際にこの5人の体力をここまで消耗させたのが俺である以上は言い返せないが。
そんな風に言葉に詰まっていると、右腕でグニュリとした柔らかい存在がつぶれ、ひしゃげる感触。
「なら、あたしも手伝うわ。こう見えてもアクセルと暮らしていた時に少しは料理を教えて貰ったんだから、その腕を披露してあげる」
カプリと俺の肩へと軽く歯形を付けながらシェリルが告げる。
……もしかして、シェリルがV型感染症の薬の副作用を殆ど感じなかったのって、実は俺が抱いた云々じゃなくて、俺に噛みついた際に口にした血が原因だったりするのだろうか。
普通なら有り得ない事だが、そもそも俺の血には数滴で封印されていたエヴァの魔力を全開に近い程まで回復させるだけの魔力が内包されている。それを思えば、あるいは必ずしも間違いとは言えない……か?
そんな風に思っている間にも、我が家の食を握っているマリューがさっさとシャワーに向かい、それを見送った俺とシェリルが残りのメンバーを起こす。
レモンは寝起きで気怠げにしており、コーネリアとスレイはある程度寝起きがいい。……普段なら、だが。昨夜は1年半ぶりという事もあって色々と頑張りすぎたせいで体力がまだ完全には回復していないらしく、この2人もレモンと同様に気怠げな表情を浮かべている。
「ほら、レモン。マリューが朝食を作ってくれているから、早く起きなさい。あたしも手伝いに行くんだから、あまり手間を掛けさせないでちょうだい」
「……ん……ええ、分かってるわ……」
昨夜の件でお互いの間に多少なりともあった溝は取り外され、すっかりシェリルもレモン達の中に入っていっている。こういうのも何だが、裸の付き合いってのはやっぱりお互いを理解し合うのに一番なんだろうな。
……いや、それは意味が違うか?
けど、どこの誰が言っていたのかは忘れたが、肌を重ねるのが最高のコミュニケーションで、お互いをわかり合う方法だというのもあったし、あながち間違いでは無いんだろう。
ともあれ、今日は昨日に引き続き色々と忙しくなるのは事実だ。ここで時間を取ると色々と不味い事態にはなりそうなので、手に触れる柔らかさや、滑らかさ、あるいは寝起きのせいで上げられる艶っぽいようにも聞こえる声を何とか無視して、まだ疲れの取れていない3人を起こすのだった。
「へぇ、このベーコンステーキはシェリルが作ったのか」
多少の騒動はあったが、何とか全員を起こして朝食の席。時間もあまりなかったという事もあって、今日の朝食はトーストにオムレツ、ボイルされたウインナーや、厚めに切られたベーコンのステーキ、コンソメスープ、牛乳、サラダとデザートという、典型的な洋風のメニューだ。
ただ、色々と違うのは朝食を食べる人数が多く、更に俺という存在がいる事で食事の量がかなり多めだということか。
恐らく10人程度なら余裕で満足させられる量の料理が並んでいるテーブルで食事をしていると、スレイがベーコンステーキを口に運んでシェリルに感嘆の声を上げる。
「まぁ、アクセルと暮らしていればこの程度の料理は自然と出来るようになるのよ。それよりスレイの方はどうなの?」
「そ、それは……まぁ、追々だな」
「お兄さんがいたんでしょう? 料理くらい作って上げたりしなかったの?」
オムレツを口に運びながら尋ねるシェリルだったが、それを聞かれたスレイは言葉に詰まる。
スレイの場合はフィリオの夢を叶える為にプロジェクトTDに必死になっていたからな。その辺の事情を考えれば、ある意味でしょうがない。
「そ、それよりもだ。今日の予定はどうなっているんだ? 昨日の今日なんだから、やるべき事は多いだろう?」
「あ、誤魔化した」
「誤魔化してないっ!」
いや、誤魔化してるだろ。確かにその辺についての話はしておかなきゃ色々と不味いけどな。
シェリルもそれは分かっているのだろう。小さく肩を竦めると、ベーコンステーキへと手を付ける。
「そうだな。まず最重要なのはやっぱりフロンティア船団のグラス大統領との会談だろうな。ただ、こっちに関しては俺と外交担当のエザリアが行く」
「……ねぇ、アクセル。変な事を聞くようだけど、あのエザリアって人には手を出していないわよね?」
「何だいきなり」
「いや、だってあのエザリアって人は美人だし、昨日のマクロス・クォーターでの会談の時にもアクセルと仲が良さそうに見えたし」
そんなシェリルの言葉に、レモンが面白い話を聞いたとばかりに笑みを浮かべる。
ただし、その笑みは決して友好的な笑顔ではない。寧ろ肉食獣が獲物を前にした時の笑みだった。
「へぇ、アクセル。その辺の詳しい話を聞かせて貰えるかしら? 私達と1年半ぶりに会ったっていうのに、それにも関わらずエザリアに手を出していたの? シェリルの件に関しては納得したけど、幾ら何でも節操がなさ過ぎない?」
「違う。いや待て、誤解だ。別に俺とエザリアはそんな関係は一切無い」
「確かに前々からエザリアが魅力的だ云々ってのはたまに口に出してたわね。私も聞いた覚えがあるわ」
マリューがジト目でそう告げ、それに同感だとでも言うようにコーネリアとスレイが頷く。
「待て。とにかく待て。一旦待て。お前達も知っての通り、エザリアはイザークという子供がいるんだぞ。そんなエザリアと俺がどうこうなる訳が無いだろ」
「……じゃあ、エザリアに魅力を感じた事は無いと誓える?」
「そ、それは……」
レモンの言葉に思わず言葉を詰まらせる。
実際、エザリアに魅力があるかどうかと言われれば、否とは言えないのは事実だ。コーディネーター特有の年齢を感じさせない容姿や、理知的で鋭い性格を持っており、更には受け身では無く攻めの姿勢で外交が出来るというのもポイントが高い。
他にも自らの子供であるイザークや、エクステンデッドの3人を引き取っているように身内に深い愛情を持っている。
……ん? これだけ並べると悪い要素は1つも無い?
「……これは……やっぱり後できちんと話を聞いておかないといけないようね」
そんな俺の表情を見ていたレモンの言葉で我に返り、慌てて首を横に振る。
「シェリルの悪戯を本気にするなよ。別に俺とエザリアはそんな関係じゃ……」
タイミングがいいのか悪いのか、丁度そこまで口にしたところでリビングにある通信機が通信の受信を伝えてきた。
咄嗟にテーブルから立ち上がり、通信機のスイッチを押すと……
『おはよう、アクセル。あら、そちらは朝食の時間だったの? ちょっと悪いことをしたわね。でも用件があったから』
その言葉と共に通信画面に映し出されたのは、銀髪と理知的で整った顔立ちの人物。つい先程まで噂になっていたエザリア・ジュールその人だった。
……タイミングがいいのか悪いのかじゃなくて、完璧に悪いとしか言えないな、この状況だと。
背後から感じるプレッシャーを意図的に無視し、エザリアへと言葉を交わす。
「問題無い、ある意味では助かったからな。……それで用件というのは?」
『助かった? ……ああ、なるほど。ふふっ、自業自得ね。で、用件なんだけど、昨日言っていたレオン・三島とかいう人との面会をしたいのだけど。どうかしら? 今はホワイトスターの中にいるんでしょう?』
レオンの名前が出てきた時に一瞬だけシェリルの視線が鋭くなったが、特に何を言ってくる様子も無い。……いや、隣にいるスレイに話し掛けているところをみると、レオンの件について聞いているんだろう。
「ああ、問題無い。収容区画の中に全員纏めて入れてあるから、量産型Wに言えば会えるだろう。言うまでも無いが、護衛として量産型Wは連れて行けよ」
『勿論よ。それと、少し前にゲートを通してフロンティア船団から連絡があったわ。交渉を行いたいそうよ』
「予想していたとは言っても、さすがに俺達を放ってはおけないか。昨日の今日で動くとはな」
『別に早くはないでしょう? 遅くもないけど』
まぁ、グラス大統領に関しては誠実さが売りだからな。政策を動かしていたレオンは既にいないし。
それに元々グラス大統領との会談なり交渉なりはこっちから申し込むつもりだったしな。
「それはともかく、何時からだ? 当然俺も行く必要があるんだろう?」
『ええ。昼食を兼ねてとのことだから、午前11時過ぎくらいにこちらを出るわ。こちらから出るのは、私とアクセルだけでいいのよね?』
「待って。あたしも行くわ」
『えっと、貴方は確か……』
「アクセルの恋人のシェリル・ノームよ」
左手の薬指に嵌まっている時の指輪をエザリアへと見せ、そう告げるのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:1405
格闘:278
射撃:298
技量:288
防御:288
回避:318
命中:338
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
???
撃墜数:1114
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