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転生とらぶる

作者:青竹
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マクロスF
  0786話

「へぇ、ここが魔法のある世界? ……こうして見ると、アイランド1と殆ど変わらないわね。いえ、寧ろアイランド1の方が色々と技術的には上に見えるけど。……どうしたの? 妙に怠そうだけど」
「いや、何でも無い。ここに来ればいつもの事だからな」

 ネギま世界の麻帆良を歩きつつ、学園結界による怠さに微かに眉を顰ながらシェリルに言葉を返す。
 周囲に広がっているのは、麻帆良ならではと言ったお馴染みの光景だ。勿論俺が知っているのは1年半前の光景なのだが、そもそも麻帆良は日々の移り変わりが非常に激しい。そこにあった店が数日後には全く別の店になっているという話は珍しくない。
 俺が聞いた中で最も変わった経歴を持っていたのは、最初がカレー屋だったのが1週間後にはカラオケ屋に、5日後には刃物店に、3日後にはタイ料理専門店に、10日後にはナマコ専門店(食料ではなくペットとして)に、そして最終的には再びカレー屋に戻っていたという、驚くべき変転を繰り返してきた店もある。
 ……ナマコ専門店からカレー屋に戻るとか、一体何があったのやら。
 ちなみに最初のカレー屋は欧風カレーで、最後のカレー屋はインドカレーだったらしい。何か魔法使いが関与してるんじゃないかってくらい目茶苦茶なラインナップだよな。

「ね、アクセル。クレープの屋台があるわ。ほら、あそこ。やっぱりあたし達のデートだったらクレープを食べないとね。行くわよ!」

 そう叫び、俺の腕を引っ張って強引にクレープの屋台まで引っ張っていく。
 ここがネギま世界で、自分を知っている者が誰もいないからなのだろう。フロンティア船団では出掛ける時に欠かさずしていた変装の類は一切しておらず、素のままのシェリルだ。……ただ、当然と言うべきか素のままでもシェリルは人目を引きつけて止まない程の美人だ。更に俺もそうだが、あからさまに外国人の顔でもある。
 幾ら麻帆良だとは言っても、さすがに外国人のカップルがいれば目立つ訳で、何だかんだで周囲からの視線をものすごく感じる。

「ね、見てみて。あの女の人綺麗……でもどこかで見た覚えがあるんだけど」

 もしそれが本当なら、お前の魂はフロンティア船団にでも飛んでたのか?

「何だ? 映画の撮影? おい、もしかして来年の麻帆良祭に使う映画とかか? くそっ、どこのクラスだ? 次こそは俺達の肉々喫茶で……」

 食堂ならともかく、肉と喫茶店とかだと全く流行らないだろうから止めておけ。
 にしても、今は午前中なのに結構な数の生徒がいるな。
 そんな風に考えつつ聞こえてくる言葉に内心で突っ込みを入れ、大きく手を振って俺を呼んでいるシェリルの下に到着する。そして屋台の方へと視線を向けると、思わず声を出す。

「あ……」
「ん? どうしたんだ、兄ちゃん。そっちのお姉さんはブルーベリーチョコを注文したけど、兄ちゃんはどうする? お勧めはゴーヤクレープだ」

 そう。そのクレープ屋の店主は、俺が麻帆良にいた時に何度か会ったクレープ屋の店主その人だった。
 勿論今の俺の容姿はネギま世界にいた時の10歳程とは違って20代だ。それ故に向こうは俺を分からないだろうが、それでもこうして1年半もの間このクレープ屋が潰れてなかった事には思わず笑みを浮かべる。
 この移り変わりの激しい麻帆良で、それでもまだこうして生き残っていたって事は、この店のクレープの味が評価されているからこそなのだから。
 ……この移り変わりの激しい麻帆良で、それでもまだゴーヤクレープを勧めてくるのはどうかと思うが。

「そうだな、この南国風クレープってのをくれ」

 写真に映し出されている、マンゴーやパイナップル、キウイといった果物と生クリームがたっぷりと包まれている、少し高めのメニューを選択する。
 ネギま世界の今は10月で既に秋も真っ盛りだけど……そもそも俺達にとっては世界ごとに季節は違うんだし、それ程気にする事じゃない。
 ああ、でも日本で秋だとすればサンマ辺りを食いたいな。大根おろしを添えて。
 四葉辺りに頼んでみるか。
 脳裏にサンマの塩焼きを思い浮かべつつも、早速と渡されたクレープを食べる。
 甘い果物と濃厚な生クリームの味が口いっぱいに広がり……

「ああああああああっ! いたーーーーっ! ちょっと3人とも、アクセル君が本当にいたよ! こっちこっち! ほら、あそこ!」

 その瞬間、そんな声が聞こえてくる。
 聞き覚えがありつつも、随分と久しぶりに聞こえてくる声に振り向く。そこにいたのは、半年前に比べて大人っぽくなっていた美砂。他にも当然の事ながら円、あやか、千鶴の3人も姿もある。
 美砂が俺を見つけて叫ぶと真っ直ぐに突っ込んできた。そのまま勢いを殺すこと無く飛びかかってきたのを受け止め、そのまま美砂を抱きしめつつシェリルに持っていたクレープを渡す。
 1年半ぶりということもあり、俺が知っている時よりも随分と大人っぽくなってはいるが、それでも中身はあまり変わっていないらしい。
 高校の冬服に包まれた柔らかく暖かい身体を抱きしめていると、そんな美砂のすぐ後から円とあやか、千鶴の3人も飛び込んでくる。
 そんな3人も受け止め――普通なら受け止めきれずに倒れていただろう――て、その場で動かずに抱き留める。

「アクセル君、全くもう。あまり心配させないで下さいな」
「本当に。私達がどれだけ心配したと思ってるのよ。いきなりいなくなって、それで1年半も……」
「あらあら、まぁまぁ。アクセル君の事だから心配は無いと思っていたけど、それでも私達に対して心配を掛けるというのはどうかしら? ね?」
「ぎゃふっ、ちょっ、ちょっと……潰れる潰れる中身出るぅっ!」

 あやか、円が喜びと心配を目に浮かべつつこちらへと視線を向け、笑みを浮かべつつも脇腹を抓ってくる千鶴。そんな3人と俺の間でサンドイッチの具の如き有様になっていた美砂。
 いやまぁ、俺は美砂と触れ合えて嬉しかったんだけどな。

「もう、もう、もう。幾らアクセル君が大魔王で不死身に近いからと言っても、さすがに連絡も無いままにいなくなったら心配するんですわよ?」
「あ、美砂。ごめん。……そうよ、アクセル君。全く、どれだけ心配させれば気が済むのよ」
「あらあら、うふふ。これは一度しっかりとお話する必要がありそうね」
「うー、うううー、うーうーうー」
「いいからほら、落ち着け。美砂が窒息しそうになってるぞ」

 俺の身体に半ば抱きつく……と言うか、押しつけられた形の美砂は息が出来ない状態になり、息苦しさで顔を真っ赤に染めていた。
 勿論照れとかも入っているんだろうけど。

「アクセル、ここだと人目にも付くし、どこか静かな場所に移動しない? あたしもその子達を紹介して貰いたいし」

 4人を何とか落ち着かせようとして頑張っていた俺へと向かって、隣で暢気にクレープを食べていたシェリルの声が掛けられる。
 その声を聞いた瞬間あやか達の動きが止まり、視線がシェリルへと向けられ、次いで再び俺へと視線が戻ってきた。
 4人の代表という訳では無いだろうが、一番最初に俺を見つけた美砂が口を開く。

「ね、ねぇ。アクセル君。……この女の人は? その、もしかして……本当にもしかしてなんだけど、アクセル君の新しい恋人なのかなぁ……なんて。いや、まさかそんな事がある筈が無いわよね。レモンさん達4人がいて、更に私達4人もいるんだから。まさかそんな事は無いとは思うんだけど……」

 一応念の為と言いながらも、その視線は既に決定的なまでに答えを予想している。美砂だけではなく、あやかのジトリとした視線。円の呆れが含まれた視線。千鶴の笑みが含まれている視線を受け、おまけにあやか達4人の登場で更に周辺の野次馬達の視線も集まっている中、そっと視線を逸らして口を開く。

「その、だな。まぁ……そうなる」

 ピキリ。
 間違いなくそんな音が聞こえてきた気がする。
 同時に頬に触れる指の感触と、その指が力を入れて頬を抓る感触。

「人を散々心配させておいて、自分は新しい恋人を作ってました? 全く、少しはそのバイタリティを見直して上げたいくらいよね」

 円がグニグニと頬を引っ張りながら告げてくるその言葉に、ようやく復活した美砂も頷き、あやかは周囲を秋の空気から冬の空気へと変えるような笑みを、千鶴はオホホホホと笑ってはいるが、その身体からは魔力とはまた違った迫力を出している。
 そして肝心のシェリルはと言えば、小さく笑みを浮かべてこちらへと視線を向けて俺が渡したクレープへと口を付けていた。
 このままだと色々と不味いな。周辺の視線的にも。そんな風に考え、頬を抓っている円の手を頬から外す。

「取りあえず場所を移動しないか? ここだと色々と目立つし、何より込み入った話も出来ないだろ?」

 何しろこの人混みの中だ。迂闊に魔法が云々と口に出来る訳も無い。
 それを理解したのだろう。あるいは、このままだときちんと話を聞けないというのもあったのか。多少不満そうながらも頷き、やがて美砂がどこか当てがあるのか胸を張る。
 こうしてみると、1年半ぶりということもあって全員が全員それなりに成長してるよな。どこがどうとは敢えて口にしないが。

「この近くに以前何回か行ったカラオケボックスがあるんだ。そこに行こう。あそこならそれなりに防音設備とかも整ってるし、電話で注文できるから何かを頼むにしても苦労しないし」
「あー……ああ、あそこね。確かに今は日中だから混んでたりはしないか」
「では、早速行きましょう。お金に関しては私にお任せ下さい。火星の件で色々と余裕がありますので」

 その言葉に従い、俺達は美砂と円に案内されるようにしてクレープ屋の前から移動する。
 にしても、火星の件? 確かにこのネギま世界では表向き火星のテラフォーミングに関しては雪広財閥と那波重工で主導している形だけど……何かあったのか?
 後でフェイト辺りに聞いておいた方がいいだろうな。

「それにしても、円も言ってたけど今は昼間だろ? 何でお前達が街中に?」
「スレイさんから連絡を貰ったのよ。アクセルがホワイトスターに帰ってきて、今日の午前中はこっちの世界にやってきているって」

 なるほど、スレイから連絡が行ったのか。
 そう言えばオウカやスレイと仲良くなっていた覚えがある。それを思えば不思議でも無い……のか?

「で、学園長にお願いして今日は自主休校とさせて貰ったのですわ」
「ま、簡単に言えば学園長公認のサボりよね」
「美砂さん! サボりとか人聞きの悪い事を言わないで下さいまし! 自主休校です、自主休校」
「自主休校もサボりも同じ意味なんだけどね」

 あやかと美砂の言い合いに、円が小さく肩を竦めてそう告げる。

「サボり、ねぇ。魔法に関して知っているとは言っても、よく学園長が認めたな」
「あ、それは難しい話じゃないわ。今の私達は全員魔法生徒って扱いになってるから」
「それに麻帆良としてもシャドウミラーとは良い関係でいたいから、アクセル君と仲のいい私達が派遣されたの」

 円の言葉に、千鶴が付け加えるように言葉を繋げる。

「ふーん……アクセルったら、随分と好かれてるじゃない。でも、この子達って何歳くらい? ……大学生かしら?」

 千鶴とあやかの方を見ながらそう口にするシェリル。

「ほほほほほ。どこでそう判断したんでしょう? よろしければ教えて貰えませんか?」
「ちょっ、ちょっと何よこの子。得体の知れないプレッシャーを感じるわよ!?」

 その類の話題に敏感な千鶴が、例によって例の如くプレッシャーを発揮しながらシェリルへと詰め寄る。

「地雷を踏んだお前が悪い」
「そうそう、千鶴に向かって年齢の事は鬼門なのに。本人も気にしてるんだから」
「ヲホホホホホ。私がなんですって?」
「きゃあああああっ! 飛び火したぁっ!」
「ちょっ、馬鹿美砂。さっさと謝りなさいよ!」

 ワーワーキャーキャーと騒いでいる一同を見ていると、戻ってきたという感じがするな。麻帆良らしいと言うか、何と言うか。
 そんな風に感傷に浸っていると、何故か千鶴が俺の前に。

「アクセル君。自分だけ他人の振りをしてるけど、私が一番怒っているのは当然アクセル君に関してなのよ?」
「あー……まぁ、その、なんだ。一応分かってはいる」
「い・ち・お・う?」
「勿論分かってはいる」

 千鶴のプレッシャーに押され、反射的に言い直す。
 何だかんだでこの中だと最も強敵だよな。
 取りあえず千鶴の追求を誤魔化しながら道を進んでいくと、やがて1軒のカラオケ店へと到着する。
 どうやらここが美砂の言っていた店らしい。
 確かに日中という事もあって、あまり客が入っている感じはしないな。

「お料理が美味しくて、値段もそこそこ。機種に関してもそれなりに充実しているから、放課後になれば混むのよ」
「へぇ……ここがカラオケ。初めて見るわ」
「え? その、シェリルさんって言いましたよね? カラオケに来た事ないんですか?」

 恐る恐るといった風に円が尋ねるが……そう言えばアイランド1でカラオケ店って見たことが無かったな。歌が強い意味を持つマクロス世界だけに、カラオケが存在しないなんて事は無いと思うんだが。
 となると、単純に俺が無意識にスルーしてただけか。
 まぁ、どのみち銀河の妖精とまで言われたシェリルがカラオケをするってのは、色々と物珍しい光景ではある。
 マクロス世界の住人が見たら色々と凄いことになりそうな光景であるのは間違いない。
 そんな風に考えながら、手続きを済ませた美砂達と共に店員に部屋へと案内されるのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:42
PP:1405
格闘:278
射撃:298
技量:288
防御:288
回避:318
命中:338
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???
    ???

撃墜数:1114 
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