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寝袋の中身はブラックホール

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原作前
  剛腕無双なのですよ~

 
前書き
前回のあとがきで宣言した通りオリキャラ1人目投下します!
現在出演確定のオリキャラは男女1人ずつおりまして今回は女の子です
それでは今日も元気よく
いってみよー!ヽ( ̄▽ ̄) 

 
「嬢ちゃんマグノリアに着いたぜ」
「Zzz」
マグノリアの街
人口約6万人のフィオーレ王国の東に位置する商業都市である
その街に訪れた一台の荷馬車とその荷に混じる1匹のミノムシもとい自称寝袋系女子と訳のわからないことを言っているメリエル・ヨークシャー

「いい加減起きてくれねーかな?」
困り果てる荷馬車の主人
「Zzz」
その目に映るのは気持ち良さそうに眠るメリエル
顔立ちが整っているのでその寝顔も普通なら様になっているのだがアイマスクで隠れた目は見えないが開ききった口からさぞだらしのない表情であることが窺える
しかもヨダレのオマケ付き
なんかもう色々台無しで残念である

「どうしたもんかねぇ」
「ムニャムニャZzz」
そう言って主人は大きな溜め息を吐いた
邪魔ならさっさと降ろしてしまえばいいのだがこの奇妙な少女に命を救われた手前ぞんざいな扱いは出来ない

主人はこうなった原因を思い出していた
時は数日前に遡る

先の闇ギルド討伐を終えて構成員を引き渡し、拐われた人々の保護などの事後処理を魔法評議員に任せて報酬をもらったメリエルはマグノリアに向けてフワフワと浮きながら向かっていた
周囲も段々暗くなりウトウトしてきたのでここらで今日は野宿でもしようかと思っていると
「助けてくれー!」

商人と思わしき男が木のような怪物に襲われていた

トレント
主に森林に生息するモンスターで木に擬態して近づいた生物を襲うモンスターである

「グオォアァァァァ!!」
「ウワァァァァ!!!」
トレントが飛びかかり主人は死にたくないと叫び声を上げた

「反射(スフィア)
「グギャァァァァ!」

もう駄目だと諦めたその時
球状の薄い膜で荷馬車全体が包まれ襲いかかったトレントはその膜に弾き飛ばされ、思わぬ衝撃に驚いて森の奥へと逃げていった

「大丈夫ですか~?」
「え?あ、あぁ」
そこに現れたのは寝袋にアイマスクという奇抜なファッションの少女
それだけならまだしもなんとその少女は宙に浮いている
普段なら驚いただろうが助かった安心からあまり気にはならなかった


その後メリエルの目的地がマグノリアであることを知り、命を救われた恩を返すと言って主人はメリエルをマグノリアまで送り届ける事になったのである


そんなことを思い出しながらメリエルに声をかけながら体を揺するとようやく
「ふわぁぁ~」
大きなあくびをしながら目を覚ました
「嬢ちゃんマグノリアについたよ」
「おぉ~!ありがとうございます」
「いやいや命を助けられたのに比べればこれくらいなんともないさ」
「まぁまぁ困った時はお互い様ですからね~」
「そんじゃ!マグノリアには行商で必ず通るから困った時はいつでも言ってくれや」
「それではおじさんも困った時は妖精の尻尾(フェアリーテイル)に来てくださいね~。特別に格安で依頼を受けますから~」

そう言い残してメリエルは妖精の尻尾に向けて飛んで行った



妖精の尻尾
それがマグノリアの街にある魔導士ギルドの名である
優秀な魔導士も数多く在籍しているがそれ以上に問題児のが多い
その為良くも悪くも知名度は非常に高く魔法評議院もその対応に頭を悩ませているギルドである
メリエルもこの妖精の尻尾のに名を連ねる魔導士でその中でも数少ないS級魔導士の1人である

「テメェ!」
「なにしやがるこの野郎!」
「ウワァァァァ!」
「もっとやれー!」
「さぁさぁ今日のバトルロワイヤルの勝者は誰か賭けを締め切るよー」
外まで響き渡る喧騒に帰ってきた実感を感じながらメリエルは入り口の扉を開いた
「ただいまなのですよ~♪」

その瞬間ギルドの時が止まった


そして


「「「「「ウォォォォォ!!!」」」」」
「メリエルが帰ってきたぞー!」

ギルドは歓声に包まれた

「メリエルー!俺と勝負しろー!」
そう叫びながら向かって来るのはナツ・ドラグニル
滅竜魔法という世にも珍しい魔法を操る魔導士である
「疲れているのでお断りなのですよ~」
そう言うとメリエルはナツの体を魔法で浮かばせて物凄い速さでナツを上昇させた
「ギャアァァァァァ!」
ナツは天井を突き破りそれでもなお上昇を続けて姿も見えなくなってしまった

「メリエルご苦労だったのう」
「マスタ~」
この老人はマカロフ・ドレアー
この妖精の尻尾の総長である

「いやはや疲れてしまいましたよ~。もうしばらくはお仕事しませ~ん」

メリエルがおやすみなさ~いと言って今にも寝ようとしていると
「メリエルゥお帰りぃ!!」
ズドーン!
「ムギュウッ!」
1人の少女が衝突してきた
 
 

 
後書き
とりあえず今回はここまで!
思ったより長くなったので2話に分けます
続けて投稿しますのでそのまま次へどうぞ~(^^) 
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