東方喪戦苦【狂】
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十五話 突然の拉致
「何故お前たちがここに!?追ってきたのか!?」
「追ってきたって何!?狂夜兄さん!?」
俺と骸は、今まさに拉致をされていた…全裸で。
持ち上げられて、そして手に手錠を掛けられた…全裸で。
能力を使おうと思っても何故か使えない…全裸で。
そして俺たちは、"とある"場所に連れていかれた…全裸で。
この温泉より下の方だ。
俺も見たことがない場所…しかし何故か理解はできた。
…拷問部屋だ。
うん。鉄の処女があった…
「…ここは…」
骸が周りをキョロキョロと見回す。
そして骸は、そこに一つだけあった椅子に座らせられる。
「…!?…!?」
そして拘束された。
俺は、と言うと手錠はともかく、普通に解放された。
もう誰の仕業かわかったのでその元凶の名前を呼ぶ事にした。
「おい。神那ァ!!今度は、なんのようだァ!?」
「まぁまぁ、今回のターゲットはあなたじゃないからそう怖い顔しないで、」
返事が帰って来た方に視線を送った。
"天井"だ。
この元凶の神那は、天井に張り付いてくつろいでいた。
ネウロかお前は…
骸は天井を見て、「うわぁ」と驚いた。
「…なにやってんだ…お前は…早くおりてこいよ…」
俺は、ため息をついて神那に命令した。
「はいはいっと…」
天井から落ちて来た。
着地は、ちゃんと成功した…チッ
神那は、降りて早々に椅子に拘束されている骸をじろじろとなめ回すように見て一言。
「貴方が、黒崎骸…ね?」
骸もまた、神那の事をじろじろと見回す。
「…上から…B95、W56、H88…と見た。」
わーお!!ナイスバディ!!…じゃねぇよ!!
ふと神那を見ると、驚愕の顔を浮かべていた。
(一瞬で私のスリーサイズを…こいつ…出来るッ!!)
冷や汗をかきながら、神那も反論を返す。
「貴方は…ロリコンね……そして…今まさに絶頂と見た!!」
ズドォーンと雷が響いた。
骸もまた、驚愕の顔を浮かべる。
(一瞬で俺の性癖と状態を…こいつも…かなりのヤり手だ…)
エェェェェェェ…
ちなみに俺も骸も現在進行系で全裸ですよ…
「あの…神那………姉さん…今回は、どういった点で?」
一応敬語(?)にしておいた。
いやぁ…なんかこいつら怖い。
「今回の異変についての聞き込みよ?」
聞き…こ…み?
「拷問部屋ですることじゃないだろ…」
骸がつっこむ。
…ん?おかしい点を見つけた。
「神那。お前…探索班の幹部だろ?何で聞き込み(?)してるんだ?」
神那が人差し指を立て、指を左右に振りながらチッチッチッと言うジェスチャーをする。
…うわぁ…腹立つ…
「私は探索班幹部兼拷問班幹部だ。」
初めて聞いたぞ!?
ダメだ…この姉…速く何とかしないと…
不意に神那が呟いた。
「さて…今度は、女湯の方を拉致しないと…」
「「女湯!?」」
俺と骸が同時に声をあげた。
「ええ。女湯。」
神那は、意に反さずそこにいた阿部に話しかけた。
「阿部ちゃんは、女になるとガチ百合になるんだっけ?」
「俺が愛しているのは、男だけだ。」
…と…この会話は、普通に聞いたらよくわからないだろ…しかし…神那の能力は、変換を操る能力である。
たとえ男でも女に変われるし、女でも男に変われる。
外見は神那が決めるのでは無く、その人が女だった場合の外見になる。
ついでに、男を女(女を男)にするさえに、完璧に女(男)に変えると、一週間元に戻れなくなる。
他には不完全に、性転換することも出来る。
不完全に性転換すると…
これは、例だが男が女になったさいに、身体や顔は女でも、男の漢である部分は、継続されたりする。
(女の場合でも同じ)
ついでに不完全な性転換は、一日で解除される。
おっと…説明頑張った。
「う~ん…阿部ちゃんには、別に強制は、しないのだけど…私一人ではなぁ…」
「「じゃあ俺が。」」
骸と俺が再び同時に声をあげた。
「う~ん…狂夜には別に聞きたいことは、ないからいいんだけど…骸は拘束解いたら逃げるでしょ?」
よし、勝った。
拳をぐっと握り、ガッツポーズをとった。
「見くびらないで下さいよ!!俺は、約束します!!必ずまたここに拷問されに帰ってくると!!」
うわぁ…こんな爽やかなド変態は初めてだぁ…
「じゃあいいわ。」
「いいのかよ!?」
思わず声をあげてしまった。
阿部が骸の拘束具を全て外す。
「俺の手錠も解いてくれないか?」
神那に手錠がついた腕を見せた。
「ええ。いいわよ。」
手錠の鍵を使い、手錠をとった。
…あれ?能力が使える…
「驚いたでしょう?それは、対能力者用に私が作った手錠なのよ…変換能力って便利よね~。ああ!!それ!!プレイにも使っていいのよ?」
「使わねぇよ!!」とつっこんだが、無視された。
「さて…手始めに…狂夜を女にするかな。」
神那が手を俺の頭に乗せた。
骸は、こちらを見て首を傾げた。
よし!!ばっちこい!!
五秒後、身体に異常が起こった。
まず、胸が膨らんだ。
あっ、希望で胸が膨らんだって訳じゃないぞ?
そして髪が一気に伸びた。
そして…穴が増えた。
ちょっとショックだ。
そして完璧に女声になった。
女じゃないところと言えば口調と男の漢があると言う事だけだ。
骸は、こいつもか…という顔をしていた。
「神那。ヘアゴム。」
「はい。」
神那は、ポケットからヘアゴムを取り出して投げた。
ヘアゴムを右手で受け止めて、口に挟む。
両手で後ろの髪を束ねて、左手で固定し、右手で口に挟んだヘアゴムを取り、ヘアゴムを髪に通して固定した。
「よし!!行くぞ!!」
俺が出したとは、思えない声でみんなに号令をかける。
俺と骸と神那で向かっていった。
俺と骸は、全裸で…
「狂夜兄さん…髪縛るやつってやりたかっただけでは?」
「あっ…ばれた?」
__________________
作戦としてはこうだ。
俺と神那は、そのまま一般人を装って女湯に入る。
そしたらばれずに罠を仕込める。
そして骸が飛び込み、骸のスピードで、全員に手錠をかける。
そして俺は罠を発動させる。
そして最後に、神那変換能力で、俺の罠の範囲を広げる。
それで終わりだ。
よし。
ついでに全員スタンバっている。
骸は、男湯。
そして俺達は、脱衣所にいる。
ついでに服は全て拷問部屋に送った。(骸とは、別室)
「行くぞ…神那。」
「私は、問題ないわ。」
「覚悟はいいか?俺は出来てる。」
「…なんなのそれ…」
「ジョジョネタ。」
「…そう。」
ガラガラと扉を開ける。
その時に温泉にいた、幾姉、星花、アゲハ
…?さとりとこいしがいない…
まぁいい。
この異変とは、関係ないからな。
俺が近づいていくと幾姉とアゲハが俺に気づいた。
「…!?」
幾姉の視線は、俺の下半身に行った。
驚愕の顔を浮かべて上半身、下半身、上半身、下半身と交互に部位を見た。
そらぁそうか。
女には、無いものがあるんだし。
「お兄。何であの人は下に棒があるの?私たちには無いよ?」
幾姉は、顔を紅潮させてアゲハの目を隠す。
星花もまた、こちらの方へ向いたが、幾姉が星花の目も隠した。
「にぃ、何で隠すの?」
「お兄?どうしたの?」
…気づかれていなければいいがな…
っと…罠は、仕掛け終わった。
あとは…骸か。
(骸。出番だ。)
『最強魔法脳内会話』
なんてことはない、骸の脳内に直接語りかける魔法だ。
今頃骸は、こいつ!!直接脳内に!?とでも思ってんだろ。
そして、男湯との境目の壁が壊れた。
「了解っすぅぅぅ!!狂夜姉さんッ!!」
壊れた壁の方をとっさにむく、幾姉。
星花とアゲハの目を手で隠しながら。
「にぃ!?なに!?」
「お兄!?どうしたの!?骸の声が聞こえたけど!?」
かかった。
俺は常備していた手錠二つで星花とアゲハの手を拘束する。
そして幾姉が攻撃しようと、アゲハと星花の目から手を離した瞬間。
骸の超スピードで幾姉に手錠をかけた。
三人ゲット。
そして『最強魔法天移場所は、拷問部屋。』
『上位変換天移を全域に』
そして全員拷問部屋に瞬間移動した。
__________________
「お前ら!?何で私たちを拉致した!?というか二人ほど誰!?」
幾姉、星花、アゲハは、骸とは、別の拷問部屋に入れられた。
「あっ。俺は、新月狂夜と申します。以後お見知りおきを」
「あっ。私は、新月神那と申します。狂夜の姉です。以後お見知りおきを」
「これは、どうもご丁寧に…って違う!!」
幾姉たちは、服を無理やり着せられて、椅子に拘束されている。
しかしッ!!骸と狂夜は全裸である。
しかし!!狂夜の魔法にこんなのがある。
『操霧』またの名を『湯気さん仕事しろ。』
これによって狂夜と骸の大事な所は、見えない。
「とりあえず。狂夜と骸には、もう話したから別室で拷問を待機」
神那が骸と俺に警告した。
「「イエッサー!!」」
骸と俺は、敬礼して拷問部屋に戻った。
骸と狂夜が見えなくなってから神那は、三人に話をした。
「私は貴方達の関わっている異変について聞き込みをしている。」
「「「ここは、聞き込みとかそんなレベルの場所じゃない。」」」
神那は、ふふっと笑って言った。
「私はあなたたちを拷問します♪」
三人は、もう絶句するしか無かった。
__________________
骸と狂夜は、さっきの部屋に戻っていた。
「手錠は、しなくていいかな?」
骸が手錠を持って聞いてきた。
「さぁ?いいんじゃない?」
「そうか!!じゃあ俺のこと椅子に拘束してくれ!!」
「骸…お前…マジでいい子だな…」
後書き
最近酷い話しか書いてないぜ
誤字脱字があったらお願いします。
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