東方喪戦苦【狂】
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十六話 拷問の始まりと終わり
神那side
「…ふむ、なるほどねぇ…」
神那は、椅子に拘束された三人の話を聞いた。
「貴女が元々男であること、別の世界論から来たこと、そして数々の能力者達、破壊能力を持つ狭間、亜空間を操る能力を持つボスと名乗る男、記憶を操る凉宮菜々、二人の液体の男、発想を逆転させる柏木ネロ、ギャンブル兄弟の弟ケイル.U.バーン…ボスに操られていたアゲハ、無から有を作り出す黒崎骸、そして狂乱月と夢想斬。」
幾斗達は、自分に起こった事を全て話した。
「…もういいだろう?私達を解放してくれよ。」
幾斗は、神那の事を睨む。
神那は、三人を見た。
(なるほどねぇ…この二人は、巻き込まれた方なのか…)
アゲハは、神那に敵意を剥き出している。
星花は、神那に対して抵抗はしなかった。
そんな三人に笑顔を向けて、神那はあるものを取り出した。
イチゴ牛乳だ。
そして三人の前で飲み始めた。
幾斗が驚愕の顔を向けた。
「うそ…だろ!?」
「ふっふっふっ…私は、聞き出す事が終わったら拷問を終了するなんてことは、言っていない。」
幾斗が驚いたのは、拷問が終わらなかったことでは無かった。
イチゴ牛乳の事であった。
「神那さん!!貴女は、風呂上がりに飲むなら何派ですか!?」
幾斗が声をあげた。
神那は、その発言に対して冷静に答えた。
「イチゴ牛乳よ。」
幾斗は、笑みを浮かべた。
「神那さん!!ちょっと耳、良いですか?」
神那は、しゃがみ幾斗の口元に耳を近づけた。
「実は、私も…ゴニョゴニョ…………」
神那の顔は、驚愕の顔になったが、そのあとニヤッと笑った。
神那は、幾斗の拘束具を外した。
そして幾斗が解放された瞬間に何処からかイチゴパフェとイチゴ牛乳を出した。
そして幾斗に渡した。
幾斗は、笑みを浮かべて再び神那の耳元で小さな声で話した。
「骸を…ゴニョゴニョ…生け贄に…ゴニョゴニョ…星花とアゲハを…ゴニョゴニョゴニョ…」
そして幾斗は、神那に手を差し出した。
神那は、迷わずに幾斗とグッと固い握手を交わした。
そしてアゲハと星花の拘束具を一瞬で外した。
星花とアゲハが、幾斗に抱きつく。
それを見てから、神那は、三人に言った。
「骸を今から拷問しにいくけど行く?」
三人は、顔を見合わせてから、神那の方を向いて頷いた。
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「あれ?狂夜?骸は?」
骸の拷問部屋に着くとそこには、狂夜しか居なかった。
忘れているかも知れないので言っておくが今、狂夜は女である。
「俺がトイレに行っている間に逃げたっぽい。」
神那は、狂夜の発言に対して
「まぁいいや。」
とあっさり肯定した。
「…ところで狂夜はどっちのトイレ入ったの?」
神那が狂夜に問う。
「ん~?男に決まってんじゃん。」
「そうなのか。じゃあはい。みんな解散!!」
ぱんぱんと手を叩く神那、さっきまで拷問していた人とは思えない。
『天移』
狂夜が幾斗と星花とアゲハに触れて魔法を使った。
そして集合部屋に帰った四人。
四人が戻った部屋で三回目の魔法で少し疲れた幾斗は、「はぁ…」と息をはいた。
狂夜は、「一っ風呂浴びてくる」と温泉に向かった。
今回幾斗達が知ったのは、新月家の姉弟の適当っぷりと柔軟さだった。
後書き
う「俺って文才無いのかなぁ…」
狂「いきなりどうした?」
う「文才!!無いのかなぁ!!!!!!????????」
新「うざいな。」
狂「えっ?温泉どっち入ったって?勿論女湯の方ですよ!?」
新「かなりうざいな。」
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