仮想空間の歌う少年
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10ーnoise
前書き
祝50話!
スノー「GGO編もまだまだこれから!」
シノン「スノードロップ…佳の。」
スノー「ファンタスティックなお話を!よろしくお願いします!」
シノン「(なんで私も茶番に…?)」
A.50話だから
それでも問題ないぜ!という方はどうぞ!
予選もこの後順調に、勝ち進み、 (と、いってもHPが4割切るのがほとんどだったが。)見事決勝進出をした。
そして、決勝の場所は…廃ビル街だった。
「これは…どうみても僕負けじゃない?」
実は対戦相手はこの前のBOBの準優勝者。闇風さんだった。めっちゃくっちゃ俊敏性を上げているみたいで…先からこっちの攻撃を綺麗にかわされ、カウンターをもらいまくっていた。HPの割合は闇風さんが6割、僕は3割だ。
「⁉︎もう来た!」
闇風さんはもう僕の前方100m先に来ていて、軽量のサブマシンガンを乱射してくる。ビル街だが今、大通りの一本道。逃げ場がまったく無い。僕はそのまま迎えうち。
「なめ…るなああああああ‼︎‼︎」
今回は両手にワルサーを装備している。両方合わせた装填数は20発以上。その一斉射撃が僅かに闇風を捉える。
「⁉︎」
僅かに怯み体制が崩れた!ここは一か八か…
リロードをして、僕はとある歌を歌う。
「………………………………………………………………………………⁉︎」
…。リズムがガタガタだ…
リズムが狂っている銃撃は見事に外れ、体制を立て直した闇風さんのサブマシンガンが僕を捉えた。
そして僕の前にYOU DIEDと出るのはほぼ同時だった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「やっぱり、闇風さん強いっすね」
「ありがとうな。…そっちは本調子じゃなさそうだったみたいだが?」
「はは…いろいろありまして。」
「そうか…」
試合が終わり今、控え室で闇風さんと世間話中。いや…闇風さんクールだけど、話やすいな〜!
ちょうど闇風さんと話してるし、聞いてみるか。
僕はあの時の、死銃に殺されたらしいゼクシードの話を聞いて見ることにした。
「あ、そういえば、闇風さん。ゼクシードさんが回線切れした時一緒にラジオ番組に出てたんですよね?」
「ああ、そうだが?」
「その時何あったんですか?…いえ、不審な点とか?」
闇風さんは腕を組んで考えると、律儀に答えてくれた。
「そうだな。確かいきなりゼクシードが胸をおさえていたな。」
「胸を…?」
「そうだな。その後いきなり回線がきれたからな…」
「なるほど…」
この仮想空間はいわば、脳波だけの世界だ。
つまりその世界で脳が胸をおさえるほどの刺激が現実世界であった…?
「なんでそんな事聞くんだ?」
闇風さんが首を傾げるが僕は笑いながら。
「いや、なんか気になって…」
「そうか…最近ゼクシードが出てないが…大丈夫なのだろうか?」
まさか、「ゼクシード?死にました!」なんて言えず。
僕は闇風さんを少し睨んで。
「それより、…本戦では負けませんよ…!」
「ああ、その時はいい勝負をしよう‼︎」
2人の拳をついて、健闘をたたえ合うと笑いながら僕達は控え室を出て行った。
スノードロップ。
予選準優勝。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「シーノーンー!」
「あ!スノー!」
待合室に行くとシノンがいた。
僕は笑いながらシノンに向かって行く。
「あれ?次決勝?」
「そうよ。…ただ相手がキリトなのよ。」
シノンが少し暗い表情をする。…まあ、そうだよね。自分が友達になれそうな女の子が男だったらショックだよね…。
「そういえば…キリトなんだけど…」
慌てて話を変えてきた。…うん。やめようこの話。トラウマをほじくるのは良くない。
「一回戦勝った時になにかに…怯えてたの。」
「…?キリトが?」
「うん…なんか誰かにあったみたいで…。」
あいつが怯えることなんて鬼嫁アスナの事くらいだろう。そのアスナは会うことはないだろうし…。
んじゃ一体誰に?
考えていたのだが。次のキリトの言葉で僕は思考を放棄した。
「それで私を見ると腕を掴んで身を寄せてきて…」
「OK!キリト。現実で肘関節をありえない方向に曲げてやるぜ。」
「別にやらしいことはされてないから大丈夫よ。…それよりスノー予選はどうだったの?…まさか予選落ち?」
僕はキリトへの処刑を何にするか考えるのを止め、僕は結果を報告する。
「ん?そんな事はないけど。決勝で負けちゃった…。闇風さんはやっぱり強いね。」
「そう…それは仕方ないわね。まあ、予選突破したからいいじゃない。」
「まあね。…それより。」
僕は少し話を戻してシノンに警告する。
「…キリトは強いよ。対人戦なら僕がリズム感覚があったとしても勝つのは至難の技だ。」
「そう…でも私は負けない…!強くなるために。」
シノンの目に闘志が沸く。だけど顔が少し強張っている。少し…心配だな。
僕はそれをみて、シノンの頭を乱暴に撫でた。びっくりしたようにシノンが跳ねる。
「スノー!何するの!」
「いやー?緊張してそうだったから…つい。
…だいじょうぶ。ダイジョウブ。大丈夫。ほら?魔法の言葉だよ。唱えてご覧?」
シノンはポカーンとしながらも。クスッと笑って。
「だいじょうぶ。ダイジョウブ。大丈夫…」
「シノンは大丈夫。きっと勝てるよ!…ほらそろそろ時間だよ?行ってらっしゃい!」
「うん…!…行ってきます!」
そうしてゆっくり控え室に向かって行くシノン。
控え室に入る直前。シノンはこちらを向いて。
「…佳。ありがとう!」
少しにっこりして、入って行った。
なんで僕は顔が熱いの…?熱出たかな?そしてニヤニヤが止まらない。この感情わからないよ…爆発しそうだ。ってこういう事なのかな…?
「…分からないな。」
仮想空間の中で自問自答しても分からない。何なんだろう…?
後書き
スノー「50話か。」
作者「長いねーまだ続くのだが。」
スノー「ところで僕の歌はいつ戻るの…?闇風さんに負けたし…」
作者「いつか。…だいじょぶ、大丈夫、ダイジョウブ。」
スノー「そうだね。僕はまだこれからだよね。」
スノー&作者「「では次回もよろしくお願いします!」」
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