仮想空間の歌う少年
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8ーlost
前書き
甘いのも好きですが…悲劇も…
大★好☆物★です!
それでも問題無いぜ!という方はどうぞ!
とりあえずいろいろあったが…
「総統府についたけど…誰も居ないな…というかキリトあいつどこだ?」
今僕は総統府にいて、第3回BOBという大会の受け付けをしている。シノンに頼まれてこの大会を制覇しようと言っていたのだ。…入れ込み過ぎな気がするかも知れないけど。
「名前はスノードロップ♪住所は書かない!…銃なんていらないよ。」
参加申し込みを入れていく。歌いながら。ちなみに個人情報は一応院長の息子のため、あまりさらさない様にしている。
「お前…」
「うん?」
申し込みをし終わり、総統府の外へと出ると声をかけられた。
振り向くと骸骨の仮面を被った…気色悪い黒マントがいた。骸骨の目は真っ赤な光が出ている。ダース・ベー○ーか!
「…どちらさま…?」
僕は恐る恐る、黒マントの骸骨に尋ねるとゆっくりと話始めた。
「お前…スノードロップ…。お前なのか…?『音の死神』?」
!音の死神!それはSAO時代の僕の通り名。
それを知っているって事はこいつ…SAOサバイバーか!
だけどこいつの雰囲気はまずい。まるで…あの時の…郵便局の…
僕は恐怖から来る動揺を隠す様に答えた。
「何のことかい?」
「…」
黒マントは僕を一瞥すると、何も言わずに立ち去ろうとした。
しかし僕の近くを通りすぎる瞬間。
「偽物なら知らないがもしも…お前が『音の死神』なら…」
黒マントは僕の横に立ち止まり。
「…殺す。」
「…⁉︎」
それを言われた瞬間。あの時の郵便局で命を狙われた事がフラッシュバックした。
男の凶行。暴力を受ける詩乃。あのハサミで人の肉を貫く…。
「う…。」
仮想空間といえども気分は悪くなるようで吐きそうになるのをグッと堪える。
少し胸を掴んで、呼吸を落ち着け、周りを見渡すと…。
「いない…?」
さっきまで居た黒マントがいなくなっていた。
…いったい…あいつは…?僕の事を知っているからきっと…いや。あいつとは話したことがある。だけど…。
「いったいどこで…?」
「どいて!どいて!」
「うわ⁉︎」
思考の海に潜っているといきなり飛び込んできたのは大型バイク。慌ててかわすと、バイクから黒髪ロングの女の子と…。
「シノン!」
だけど僕には気づかずその黒髪の少女と共に総統府へと入って行く。
「あ!…ちょっと待って!」
慌てて僕は追いかけると。2人はBOBの受け付けをしていた。僕は受け付けが終わるのを待って、終わった頃を見計らってシノンに話しかけた。
「シーノーン!」
「あ、スノー!」
シノンがクールな顔を少しだけ綻ばせて、…そしてその隣にいた黒髪の少女は何故かびっくりしたような顔をしていた。
「シノン!さっきは呼んだのに…っとその人は…?」
「えっとさっき道に迷ってた初心者の子。このゲームとは違うVRMMOをやってたみたいなの。さっきねあのガンマンゲームをクリアしたの!」
「ふーん。なるほどね…」
あのボッタクリガンマンゲームをクリアするとはやるね…この子。
すると黒髪の女の子は恐る恐る、僕を指差し。
「お前…スノードロップか…?俺だよ。キリトだよ。」
「あはは…キリトちゃんって言うのか。…キリト。へ?」
あれ?僕に変態の女装が趣味の友達なんていたっけ?
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「…」
「とりあえず。反省しようか。」
僕達はあの後、場所を変更してBARにいた。ちなみに予選は1時間後からスタートでシノンとキリトは同じブロック。僕は違うブロックだった。
その前に…
僕はとびっきりの笑顔でキリトに話しかけていた。キリトは反省してませんという顔で。
「反省することなんて…」
「へえー。女の子みたいな装いで油断させて人の彼女を連れ回すなんて…」
「反省しています。すみません。」
僕はシノンから聞いた話を聞いてキリトをフルボッコ中。言葉責めで。ちなみに僕の顔は恐らくとんでも無く黒い笑顔なんだろう。若干シノンが僕を見て引いている。
「本当。最悪だわ…まさか男だったなんて…」
「大丈夫?」
「私は平気よ。スノーは…」
「まあ、一応友達だからね。ギリギリ許すよ。次は分からないけど。」
「はい…」
とりあえず場が収まり、シノンがキリトにいまから宣戦布告をしていた。
「次会う時は…貴方を撃ち抜くわ。覚悟しなさい。」
「それはこっちの台詞だ。」
まったく…2人共。喧嘩は良くないぜ…。僕は2人の間に入り、パンパンと手を叩いて。
「はいはい。それは本戦に入ってから。」
「スノーは大丈夫なの?」
「僕?戦い見てれば分かるでしょ?」
「でも一応ね…」
「酷いな〜!」
シノンが心配そうに見てくる僕はいつも通り歌いながら返した。
「大丈夫。大丈夫。僕はいつだってみんな想像を超える戦いをするからね…。…。」
「…?何言ってるの。スノー?」
シノンが余計心配そうに見てくる。あれ…?
僕は慌てて歌いなおした。
「あれ?ずれたかな?…。」
「スノー…?」
キリトも心配そうに見てくる。僕は慌てて違う曲も試す。
「あ、…あれ?なんで…⁉︎…。………⁉︎………⁉︎⁉︎
⁈なんで?なんでうたえないの⁉︎いつも通りなのに歌っているのに⁉︎」
「スノー…お前まさか…。」
キリトが真面目な顔で僕をみて。現実を突きつけてきた。
「お前…リズム感が…いや、歌が…歌えなくなってるぞ…?」
それは僕の本質のほとんどが消えてしまった瞬間でもあった。
後書き
甘い話から突き落としてすみません…!
ですけど。これは…
スノー「…作者め…」
怒らないで!さてスノー君のアイデンティティを失われて始まるBOB!いったいどうなってしまうのか!感想待ってます!感想どしどしどうぞ!
スノー「そして感想で歌を失わせた作者に正義の鉄槌を…!」
作者「それはやめて下さい。…では!」
スノー&作者「「次回もよろしくお願いします‼︎」」
スノー「。・゜・(ノД`)・゜・。」
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