FAIRY TAIL 真魂の鼠
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第十五話 幽霊学校
前書き
駄作者07でぇ~す♪
今回は悲しみのどん底にいるシンがギルドに帰って来た。元気の無いシンを見て最強チームのメンバーは心配し、シンを元気付ける為にとった行動は・・・えっ?クエスト?しかも、廃校!?
シン目線で書いていきます。
それでは、第十五話・・・どうぞ~♪
父さんの事を聞かされた後、俺はその日、リンドウ村で一晩を過ごした。家に着いた時はすでに涙も震えも止まっていた。けど、悲しみは俺の心にしがみ付いたままだった。たぶん、この悲しみは一生俺の心から離れないだろう。
母『それにしても、まさかシンも妖精の尻尾に加入するとは思わなかったわね。これは偶然なのかしら?それとも、最初から『決まった運命』なのかしら?』
寝る前に母さんが言っていた言葉が頭の中をぐるぐる回る。父さんは分からないけど、俺はマグノリアでルーシィと会って妖精の尻尾に加入したんだ。どう考えても、これは単なる偶然としか思えない。『運命』なんか、ある訳・・・
『えー、次はー、マグノリアー、マグノリアー。』
列車のアナウンスで我に返った。
シ「・・考えすぎ・・・か。」
駅に着くと、俺は列車からすぐさま降り、足早に妖精の尻尾へと向かった。
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沈んだ気持ちでギルドのドアを開けて入ると、
ナ「今何つった垂れ目野郎。」
グ「「ごちゃごちゃうるせぇ」っつたんだよ。お前の耳は節穴か?」
ル「それを言うなら耳じゃなくて目だと思うわよ。」
ドアの前でナツとグレイが喧嘩をしていて、グレイの発言にルーシィが突っ込んでいた。でも、帰って来た俺を見ると喧嘩はピタリと治まった。
ナ&グ「シン!!」
ハ「お帰り~!」
エ「どこ行ってたんだ?」
シ「ちょっと用があってリンドウ村に行ってたんだ。」
普通に笑顔で話したつもり・・・何だけど、
ウェ「シンさん?どうかしたんですか?」
シャ「顔色悪いわよ。」
ウェンディとシャルルにあっさり見抜かれた。てか、そんなに顔色悪いか?
シャ「ブルーベリーみたいに真っ青よ。」
ル「ちょっと、例え方変じゃない?」
「ちょっと」じゃなくて、「かなり」変だと俺は思うぞ。ちらっとバーカウンターのテーブルの上に座ってビールを飲んでいるマスターの方を見る。マスターも俺の視線に気づいたのか俺の方を向き、目を細めるとゆっくりと頷いた。たぶん、マスターはおれの表情を見ただけで、父さんの事を見抜いたんだと思う。マスターは俺から視線を逸らすと、またビールを飲み始めた。俺はしばらく黙ってマスターの方を向いていたが、ナツに肩を叩かれて我に返った。
ナ「よしっ!何かシンが元気ねぇから、クエストにでも行こうぜっ!」
シ「えっ?」
おいおい、何で元気が無いからクエストに行くんだよ?
ナ「だってよ、クエストに行ったら、嫌な事も吹っ飛んじまうぜっ!」
ハ「あい。ルーシィはいつもクエストでストレス発散してるよ。」
ル「変な事言うなぁっ!シン、信じちゃダメだからねっ!」
この三人(二人&一匹)の漫才を見ていると、不思議と自然に笑みが零れる。それは俺だけではない。傍にいたグレイもエルザも、ウェンディもシャルルも。このギルドにいると、悲しみなんかアホらしく思えてくる。俺がルーシィと出会って、妖精の尻尾に加入したのは偶然だけど、妖精の尻尾に、妖精の尻尾の魔道士達に会えたのは、『運命』だったのかも、しれないな。
エ「さっき、依頼板に面白いクエストを見つけたんだ。」
ナ「おしっ!その面白そうなクエストにしようぜっ!行こうぜ、シン!」
シ「おう!」
グ「お。顔色よくなったじゃねぇか。」
ハ「あい。元気出た?」
シャ「今度はラズベリーね。」
ル「な、何でベリーなの・・・?」
ウェ「無理しないで下さいね。」
まだ俺の心には悲しみがしがみ付いているけど、そんな悲しみは、俺の仲間が、俺のもう一つの家族が封じてくれる。俺は最強チームの皆と一緒にギルドを飛び出した。
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『ここから少しだけ、マカロフ目線とマカロフの過去のお話でいきます。』
わしはナツ達と一緒にクエストに出かけたシンの後ろ姿を見つめる。何度見ても、シグレにそっくりじゃわい。わしはシンの後ろ姿を見ながら、四十年くらい前にしたシグレとの約束を思い出す。
シグ『マカロフ、俺はこのギルドに数ヶ月しかいられねぇ。』
若マ『はっ?何でだよ?』
シグ『このギルドでの生活は、俺にとって最後の楽しみだからだ。』
若マ『はっ?』
シグ『俺の『生命』と『人生』は、『ある男』に授けるんだ。』
若マ『『ある男』って、誰だよ?』
シグ『分からねぇ。いや、俺には分かる事が出来ねぇ。』
若マ『はっ?』
シグ『でも、マカロフには、もしかしたら分かる時が来るかもしれねぇな。』
若マ『な、何でお前じゃなくて、俺何だよ?』
シグ『さぁな。』
若マ『はっ?』
シグ『もしかしたら、マカロフじゃなくて、このギルドにいる誰かかもしれねぇし、赤の他人かもしれねぇ。俺だって、本当はその男に会って見たいさ。自分自身の目でな。でも、それが出来ねぇんだ。』
若マ『何で出来ねぇんだよ?』
シグ『そうゆう『決まった運命』だからだ。だからマカロフ、もし、俺が会って見たかった男が、このギルドに加入しに来たら、その時は、よろしく頼むぜ。』
最初は全く意味不明じゃったが、ようやく分かったわい。
マ「シグレよ、ようやく、約束が果たせる時が来たようじゃわい。ぐびっ、ぐびっ、ぐびっ・・・ぷはぁーーー!上手いっ!!」
わしは一気にビールを飲み干した。
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『ここからまた、シン目線でいきます。』
エルザが見つけた面白いクエストの内容は、【廃校の幽霊調査 160万J】とゆう内容だ。詳しく説明すると、四年前に廃校になった魔法学校から、最近夜になると、誰もいないはずなのに教室に明かりが点いていたり、変な声が聞こえたりするらしい。
ル「そ、それ、「面白い」んじゃんくて、「恐ろしい」じゃないの・・・?」
ハ「ルーシィ、汁すごいよ。」
ル「汗よっ!!」
漢字は正しく使いましょう。
グ「このクエスト、『トーヤ』がいたら頼もしいんだけどな。」
ウェ「『マヤさん』もいたら、心強いですね。」
シャ「妖精の尻尾一の怖いもの知らずだからね。」
まぁ~た俺の知らない名前が出て来た。
シ「なぁ、その『マヤ』とか『トーヤ』って誰だ?前は『リョウ』とか『ユモ』とか、『ショール』ってのも出て来たけど?」
ナ「そういや、お前は会った事無かったな。」
ル「明るくて面白くて、優しくて賢くて礼儀正しくて。シンより一つ先輩の妖精の尻尾の魔道士よ。」
エ「今はいろいろ事情があって旅をしているんだ。だが、いつかギルドに戻って来るはずだ。」
シ「ふ~ん。」
妖精の尻尾には、いろんな性格の人が加入してるんだなぁ~。そんな事を思っていると、
グ「着いた、みてぇだな。」
ウェ「うわぁ~・・・」
シャ「よ、予想以上ね・・・」
目的地の廃校、『ハーレイン魔法学校』は、昼間だと言うのに不気味なオーラが漂っていて、窓ガラスは割れて、周りに生えている草は一mくらいある。これじゃ廃校じゃなくて、『幽霊屋敷』だな。
ル「ほ、ほんとに行くのぉ~?」
エ「当たり前だ。仕事放棄は許されん。」
シ「それに、妖精の尻尾の顔を汚すからな。」
ナ「まっ、幽霊は夜に出るから、こんな真昼間から来ても、あまり意味ねぇと思うけどな。」
ハ「あい。」
エルザを先頭に、俺達は『ハーレイン幽霊屋敷』・・・じゃなくて、『ハーレイン魔法学校』に入って行った。って、
シ「お、おいルーシィ、ウェンディ、俺の後ろに隠れるなよ。」
ル「だ、だって、怖いんだもん。」
ウェ「わ、私も、こうゆう場所はちょっと・・・」
シャ「全く、情けないわね。」
真昼間だと言うのに、中はめちゃくちゃ真っ暗で、前を歩いているグレイの背中も見えないくらいだった。
エ「ナツ。」
ナ「おう!」
ナツがポッと口から小さな炎を噴出した。玄関は埃だらけ、廊下には紙くずや木の破片が散らばっていたり、蜘蛛やゴキブリなどがうじゃうじゃいた。ナツの炎にビビって逃げるけどな。
グ「この『ハーレイン魔法学校』が廃校になった理由、確か生徒の一人が屋上から飛び降り自殺して、その生徒の幽霊が他の生徒に取り憑いて、次々に飛び降り自殺する生徒が増えていったからなんだろ?」
ル&ウェ「ひぃぃぃぃぃっ!!」
ルーシィとウェンディが悲鳴を上げる。何とも物騒な・・・
ル「ま、まままさか・・・さ、最初に自殺した、生徒の幽霊が・・まだ、この校舎内で・・さ、彷徨っているんじゃ・・・」
そうやって幽霊の事考えちゃうから、余計に怖くなるんだぞ。その時、ふわぁと俺とグレイの間を何かが通り過ぎて行った。
グ&シ「!!?」
ハ「グレイ?シン?どうしたの?」
グ「い、今、何かが・・・」
シ「と、通ったような、気が・・・」
ウェ「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!」
ル「ちょ、ちょっとぉ~、怖い事言わないでよぉ~。」
い、いや、だって、本当に何かが・・・すると、
ナ「おわっ!」
ル&ウェ「キャアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」
ナツが驚嘆の声を上げてその場に尻餅をつき、その拍子に炎がポフッと消えて辺りが真っ暗になった。ルーシィとウェンディの悲鳴が校舎内に木霊する。
シャ「ちょ、ちょっと、これ・・・!」
エ「どうやらこの学校に幽霊とやらは本当にいるみたいだな。」
シ「マ、マジで・・・?」
その時、俺の足首を冷たい何かがガシッ!と摑んだ。俺の背筋は凍り付いた。恐る恐る足元を見てみると、それは真っ暗闇でもはっきり見る事が出来た。青白く光っている、細い人間の手が、俺の足首をしっかり摑んでいた。すると、青白く光っている手が、俺の足首を摑んだまま床に引き擦り込む。
シ「うぉわっ!!」
ル「キャアッ!!」
エ「ぐっ!」
俺だけじゃなかった。その場にいた全員が青白く光る手に摑まれて引き擦り込まれていた。が、ナツ、ハッピー、エルザ、ウェンディ、シャルルは天井へ。俺、ルーシィ、グレイは床へと引き擦り込まれていた。必死にもがいて逃れようとするが、思った以上に足首を摑む力が強くてどんどん床に引き擦り込まれていくだけだった。
ナ「な、何だよこれっ!?つーか離せっ!!」
ナツが肩を摑んでいた青白く光る手を殴ろうとする。が、ナツの拳はするりと青白く光る手をすり抜けた。
ナ「えっ?」
グ「お、おい・・嘘、だろ・・・」
ル「まさか、これって・・・!」
ゆ、幽霊・・・そう思った時、すでに俺は意識を失っていた。
後書き
第十五話終了~♪
幽霊が出ると言われる廃校に来た最強チーム+シン。だが、本当に幽霊に襲われてしまったぁっ!?私、結構怪談物好きなんですよ。
次回は突然幽霊に襲われたシン達。果たして、幽霊から逃げる事はできるのか!?そして・・・!
次回もお楽しみに~♪
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