ALO×HUNTER×なのは
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四次試験×待ち伏せ×正々堂々
前書き
修正
四次試験は引いたカードによって決定される狩るものと狩られるもの。そして、ボクが引いたカードは44番。つまり、変態ピエロ…………うん、無理っ!
「な〜んて、普通なら思うんだけど、甘く見ないでよ」
「ふむ。私の相手は301番、トゲトゲですか…………」
やった、シュテル先生じゃないっ!
「何を思っているのかわかりますが、見付けたら容赦はしませんよ」
「あははは…………」
というか、フロアマスターのトップがハンター試験…………って、オーバースペックだよね。
「私は103番か…………あの蛇使いね」
「そっちは楽勝そうだね。あっ、着いたみたい」
「皆さん、お待たせしました〜〜。第三次試験のクリアータイムが早い順から、下船して貰います。一人が上陸してから二分後に次の人が上陸します」
「なるほど、先に下船した方が有利だな」
「自分が先に身を隠し、狙った獲物をチェック出来るからな…………」
「シュテル先生、お先にどうぞ」
「ええ」
シュテル先生が行ってから二分後、ボクの順番になった。
「次の人、どうぞ」
ボクは歩き、下船し船から10メートル離れた位置で振り返り、漆黒の剣を引き抜き、念を練って力を溜める。
「「「「「え?」」」」」
「ふふふ、隠れる? そんなあまっちょろい事なんかボクはしない。ここでターゲットを片付けたら良いんだからね。だって、その方が簡単で楽だし」
「それもそうですね」
後ろからシュテル先生が戻って来た。
「私の狙いはトゲトゲです。二人でヒソカを二分間で瞬殺し、次にトゲトゲを狩りますよ。ルシフェリオン、カノンモード。収束開始」
「…………ええっと、二分立ちました、次の人…………ひっ!?」
「ボクを瞬殺だって、面白いじゃないか…………い」
渦々しいオーラを放出し、殺気を放つ変態ピエロ。
「トゲトゲとは組めませんよ? 私達から二分間耐え切らないと無理です」
「…………仕方ない、本気で行くよ」
「来なさい」
「遊ぼ♪」
ヒソカがこちらに全力で走った瞬間、ボクも飛び出し、斬り掛かる。当然、ヒソカはトランプを放って来る。それら全てを叩き斬る。
「シュテル先生、援護は?」
「一人で多少はどうにかしなさい。その位置はダメです。船が消し飛びますよ」
「そういう事だね☆ しかし、ボクのガムは避けられるし、念糸がうっとうしいかな☆」
「既にここはボクのテリトリーだからね!」
既に罠は完成している。
「ボクはどちらかと言えば、狩人なんだけどね…………」
トランプで念糸を斬るヒソカに対して、インファイトを仕掛ける。剣に拳も交えて。
「燃えろ、エターナル・ブレイズ」
炎を手や足に纏わせ、連続で攻撃する。音速を超えた攻撃をお互いに放ち続ける。
「これ、殺す気かい?」
「大丈夫。治療するから死なないよっ!」
「ん〜〜待った。それなら、プレートあげるから、見逃してよ」
「ん…………良いよ」
「はい、交渉成立。ボクは適当に狩れば良いからね」
ヒソカからプレートを貰ったボクはそのまま通す。
「…………ボクもあげる。それ、ヤバいから」
「わかりました」
シュテル先生もイルからプレートを貰ってあっさり引いた。
「これ、余りましたね。あの山にでも撃ちますか」
「え」
「ルシフェリオンブレイカー」
シュテル先生から放たれた灼熱の奔流は山一つを丸々消し飛ばし、その先の地平線に消え、巨大なキノコ雲を作り出した。
「「「「…………」」」」
「さて、六ポイント貯まった私はここで暇潰しをしていますね」
「うん」
シュテル先生はそのまま木の根本に座り込み、本を読み出した。御丁寧に結界を展開して。
「このまま降りて来る人を狩ろうかな?」
「やめて、お願いだから。むしろ、一日は動かないで」
ボクがこれからの事を考えると、ポンズにお願いされちゃった。
「仕方ない、可愛い弟子のお願いだから、今は良いや」
ボクは森の中へと入って行った。
ゴン
どうしよう…………ボクの相手…………明らかにおかしいよ。
「おい、大丈夫か?」
「キルア、アレから取れると思う?」
「無理だな。というか、生身で音速超えるって、どんだけだよ」
俺とキルアは衝撃波を巻き散らかし、腕を見えない速度で振るって戦っている二人を見ていた。
「しかし、ゴンも運がねぇよな…………」
「そうだね」
俺の引いたクジに書かれていた番号は130番…………つまり、あのヒソカと堂々と戦っているユウキが俺のターゲットだ。
「でも、負けられない。今回は殺し合いとかじゃないんだし、方法は必ず有る!」
「だと良いな…………あっ、やめたみたいだな」
「ヒソカがプレート渡してるって事は、別の奴らを狩って集める気か…………やべぇな」
「次の人もだね…………」
ヒソカともう一人が森へ消えた瞬間。もう一人の女の子が、杖みたいな物を山に向けると、陣みたいなのを展開して、山にビームを撃った。
「すげぇえぇえ…………っていうか、こんなの、大量虐殺兵器じゃねか…………」
「あんな兵器を、生身で使えるのか…………化物だな」
俺もクラピカと同じ考えかな。それに、あの人からは人間って感じがしない。なんでだろ?
「ちょっと失礼」
「あっ、待ってください! まだ順番じゃ…………」
ポンズがユウキの元へ向かって、何か会話をしていた。その後、ユウキは一人で森の中へ入って行った。それを見送ったポンズは船へと戻って来た。
「これで取り敢えず、安心して進めるようになったわよ。明日までは動かないよう、説得したから」
「勝手に降りないでくださいね。次からは失格にしますよ」
「はいはい」
まさか、あのまま陣取る気だったのかな?
「おい、ユウキはまさか…………?」
「あのまま降りて来る人を片っ端から倒してプレートを奪うつもりだったわ」
「あの野郎…………」
「かなり遊んでいるな…………」
「あっ、俺達みたいだぞ」
「それじゃ、行ってくるね」
「頑張れっ!」
俺はみんなに別れを告げ、森へと入った。
俺は森の中で考えても思い付かない。俺はそのまま寝転んで、空をみていた。
「こんにちは」
「っ!?」
慌てて起き上がると、そこには、笑顔でキルアを引きずって来るユウキの姿があった。しかも、近づいても、ユウキの気配は一切無く、キルアの気配しかない。
「さて、後、六日。暇だから、約束通り鍛えてあげる」
「え?」
「そして、テストに合格したら、プレートをあげる。キルア君にはキルア君のターゲットの奴。ゴン君にはボクのプレート」
「いらないっ!」
「まぁ、まあ、最後まで聞きなよ。テストはボクを一歩でも動かすか、プレートを奪うかだよ。そして、今のままだと、君達、間違い無く、ヒソカに殺されるよ。今度またボクがいるかもわからないしね」
「うっ…………」
「良いじゃねぇか。面白そうだぜ。それに俺達じゃ悔しいけど勝てない」
オレもそれは理解できる。相手の実力が高すぎるって事は。
「うん…………」
「それじゃ、楽しい修行をしようか」
「「オス」」
「まず取出したのは、何の変哲も無い神字があしらわれた腕輪」
「「…………(絶対嘘だッ!!)」」
「そして、二人にこれを装着…………」
俺とキルアは一瞬で捕獲され、腕輪を付けられた。それと同時に俺達の身体がもの凄く重くなって、地面に押さえつけられた。
「くそっ…………重てぇえええええ」
「君達の身体に強制的に負荷をかけているんだよ。死ぬかも知れないけど頑張ってね。ボクは食料を手に入れてくるか。それと、君達のプレートも預かっておく。取られたとわかったら、他の人が見つけても放置するだろうしね」
ユウキは言うだけ言って、森の中に消えていった。俺達は地面に横たわったままだ。
「キルア…………どうする?」
「生き抜くしかねぇよ…………俺もオヤジ達に鍛えられてたけど、これはマジでヤバイぜ…………でも、力はつくぜ」
「わかった…………がんばる」
それから、俺達の地獄の日々が始まった。
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