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WvsA‘s ジ・ビギンズナイト

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屋上でお話・Nの勘違い

「これから学園生活を共にする事になったフィリップ・ライトです。よろしく。」



愛想よく挨拶を済ませるフィリップ。翔子は未だに驚愕の表情を浮かべている。

「翔子ちゃん…もしかしてフィリップ君と知り合いなの?」



なのはが訪ねる…。まあ、知り合いどころか昨日、派手に特撮ヒーローみたいに一緒に闘いました…なんては間違っても言えない。



「へぇ~彼が例のイギリスから来た日系人…。少なくともアイツよりは愛想がありそうね。」



横目で隼人を見るアリサ。隼人は特に気にする事は無い。



(以外にカッコいいかも…)



すずかはフィリップの容姿に見とれているようだ…。



「では、フィリップ君、翔子の後ろの席に座ってね。」



「分かりました、先生。」



フィリップは席に向かって歩く。そして、翔子の脇で一旦止まると



「話があるから後で屋上に来てくれ…」



とボソッと言い、席に付く。翔子も驚いていたが平静を装う。ちなみにその様子を見ていたなのはは…



(翔子ちゃんにフィリップ君、そんな仲だったなの!?ということは、こ、コレはもしかして愛の告白タイムなの!?)



などと、後々面倒なことになりそうな勘違いをしていた…。なのは本人は『この歳で冴え渡る女の勘』とテンションが上がっていたがこれが凄まじい勘違いと気が付き恥ずかしい思いをするのは暫く後の事…























休み時間、屋上…



「で?何でアンタが学校にいるの?」



屋上では人影が二つ。翔子とフィリップだ。



「一応、僕にだって学校に来る権利はあるはずだよ。まあ、知識的には問題無いんだが…」



数日前の事…

宗吉に学校に通うように言われたフィリップ。本人は必要無いと言ったが宗吉曰く『学校で学べるのは勉強だけじゃない』と言われ『それは興味深い…』というノリで来てしまったという。



「思い切って『検索』してみても納得できるものはなかったんだ。教えてくれ、その学べる事について!」



「ええ…」



と言われても翔子自身もそんなこと解らない。



「一体どうしたら…ん?」



ふと、屋上の出入口を見ると何やら人影が…一人ではない…



「ちょっと押さないでアリサちゃん…」



「今、どうなってんの?」



「あ、危ないなの…」





翔子は溜め息をつく…



「何やってんの?アリサ、すずか、なのは?」





びくっ





観念したのか出入口から姿を現す人影。隠れていたのはなのはとアリサとすずかであった。



「あ~あ、バレちゃった。」



「アリサちゃんがうるさいからだよ。」



「にゃははは…」



翔子は三人を正座させる。

「で?何で人の話を盗み聞きなんてしてたのかな?」



翔子は笑顔で聞いた。



「翔子ちゃん…目が笑ってないなの…」



震えるなのは…。



「いや~私とすずかは愛の告白タイムと聞いて…」



「ほう…誰から?」



「「コイツです。」」



アリサとすずかはなのはを指差す。この時、アリサとすずかはなのはを人柱にして助かる道を選んだ。



「あ、アリサちゃん!?」



なのはは自分が犠牲にされた事に気が付く…。実際、アリサの言っていることも嘘ではないのだか…



「へぇ~」



「ひっ!?」



なのはを指を鳴らしながら睨み付ける翔子。アリサとすずかはそそくさにその場を去る。



「さ~て、なのは…O★HA★NA★SHIしましょうか…。」



「い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

数分後…







なのは【反応がない。ただの幼女のようだ…】





「成る程…大体わかった…。」



なのはにO★HA★NA★SHIをした翔子。その後、フィリップは昨日、宗吉がシグナムらに説明したことを翔子に説明。ある程度、理解が得られたようだ…。



「でも分からない事がひとつある。」



「?」



「翔子、君は何故メモリを使おうと思った?」



翔子は数秒間気難しそうな顔をすると…









「『運命』…かな?」



「はあ?」



翔子の答えはまた何とも言えないものだった。



「私自身も妙な事を言っているのは解る。だけど…あのベルト(Wドライバー)とジョーカーメモリを見た時、そして、変身した時にやらなきゃいけない…って感じたんだ…。それに…」



翔子は付け加えるように



「見捨てたくないから…。手が届くなら掴みたいから・・・」



「…」



フィリップは翔子の言葉に思考と納得していた…。



(やはり彼女は…『切り札の子』だ…。)



フィリップは心が高揚していく感覚を覚えながら最後の質問をする。



「翔子…これからも悪魔と相乗り…いや、僕の相棒でいてくれるかい?」



すると、翔子は不敵に笑い…



「もちろん!!」



サムズアップで返した。

そして、ここに正式に二人で一人の仮面ライダーが誕生したのであった。









しかし、二人は気がついていなかった…。





その様子を出入口の影にいた隼人が見ていたことに…





そして、その手に赤い『A』のガイアメモリが握られていたことに…





「フン…」





隼人はメモリのスタートアップスイッチを押した…















『アクセル!!』













果たして彼は敵か味方か…















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