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銀色の魔法少女

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第九話 それぞれの一日

 
前書き
なんとか更新できました!
どうもやややです。

今回は休日回というよりかはそれぞれの一日の一部を抜粋した回になります。
時間的にはなのはが朝、遼が昼、レイとフェイトが夜です。 

 
side なのは

 その日、私は騎士に出会った。

 彼は私に言った。

「なぜジュエルシードを集めるのか?」

 私は答えた、ユーノ君のこと、ジュエルシードが危ないものだってこと。

 聞き終わると彼は少し悩んだ後、こう言った。

「お主は管理局の人間ではないのか?」

「管理局?」

 と私は聞き返す。

 そんな役所は聞いたことがなかった。

 彼が言うには、ジュエルシードのような危険なロストロギアは時空管理局の人たちによって収集、管理されるらしい。

「お主が危険を犯さずともいずれ管理局がやってきて役目を果たす、一般人であるお主がなぜそこまでしてジュエルシードを集める?」

 確かにそうかもしれない、けど、

「だって、私にできる、いや、私にしかできないことだから!」

 魔法の力でみんなを守る、これは私にしかできないこと。

「まあ、確かにそのようだのう……、それに、今はあの金色もいる」

 金色、おそらくあの子のことだろう。

 悲しい目をしたあの子。

 なんでそんなに悲しそうなのか、話してみたい。

「あやつにも何かしら理由がありそうだが、話を聞くタイプの人間ではないぞ」

 それでも、私は…………。



「ん……」

 ここで私は目を覚ましたの。

 どうやら昨日のことを夢にみたらしい。

 あの後、あの人はどこかに行ってしまい、アリサちゃんたちに謝ったりして結局探す時間がなかったの。

 まだ、名前も聞いてなかったのに。

「次はお名前、聞けるかな」

 できれば、あの子と一緒にお話したい、私はそう思った。



side 遼

「だるい……」

 私はソファーの上で寝そべっていた。

「単純に身体操作の使いすぎです、まだ成長期なんですから、あまり無茶しないでください」

 クリムがホットミルクココアを持ってきてくれる。

「思いつきでやってみたけど本当にヤバイ、軽く手足が飛ぶ」

 それは本当に思いつきだった。

 ふとテレビを見ていたら、糸に吊られた人形が映っていた。

 それから思いついた新しい戦い方。

 確かに強力だったが、体にかかる負担がとんでもない。

「……いいですか、アレは本当に禁止ですからね! 古い王様が使ってはいましたが、それも義手でしたし、本来は生身で使うものじゃないんですから!」

「了解……」

 私は顔をソファーに埋めたまま、返事をする。

「まあ、でもただ寝てるのもなんだから、このまま追体験始めちゃって」

「まだやるのですか!?」

「うん、今日は……気分的に『我間乱』で」

 追体験、それは他人の体の動きを脳内で実際に体験することで自分のものにする訓練のこと。

 最初はクリムが用意した敵を倒すだけだったけれど、何回も繰り返すうちに途中で飽きてきて、私が思いつきで提案した漫画を追体験する方法を始めた。

 でも、流石に腕が伸びたり、嵐を切り裂いたりはできない。

 剣術、柔術なのどの体術が主だ。

 あと、目が異常に良いなどの特殊な特徴が必要なのもなし。

 けれど、それ以外なら、一般人ならできるようなものならば、完全に体験できる。

 ……まあ、自然に出せるようには何十回も練習する必要があるけど。



side レイ

 現在確認済みの転生者二名。

 赤いやつと黒いやつ。

 赤いやつは簡単そうだけど、黒いやつを探すのが難しい。

 赤いやつの反応に邪魔されて、黒いやつの反応が探りにくい。

 出会った時に感じたが、アイツの魔力はS以下、トリプルAあるかどうかも怪しい。

 けれど、それでもフェイトと互角に戦った。

 単純な魔力ならフェイトの勝ちだろうに、技術でカバーしている。

 これは厄介なタイプだ。

 普通なら魔力の強化に特典を使って、あと二つをチート技能にするところだけど、それがない分、最悪あいつは三つのチート技能を持っていることになる。

 それに、俺は『ダブルSS魔力資質』と『フェイトの兄として生まれる』で二つ使い切っている。

 つまり、技能二つ分俺の不利ってことになる。

 まあ、それがどんな技能であろうとも『アレ』がある限り魔法で俺に負けはない。

 そんなことよりも問題なのは、フェイトよりも技術が上ってことだ。

 フェイトはリニスにみっちり教え込まれた戦闘技術、それを上回る強さとなると、一つしか思いつかない。

 『小太刀二刀御神流』、これを会得していたら正直かなりキツイ。

 でも、幸いなのは相手もまだ子供。

 発達途中の体で奥義を無理に使用すると、必ず後遺症を残す。

 そんな無茶は、流石にやらないだろう。

 けど、対策はしとかなくちゃな。



side フェイト

 『次までに自分を見つめ直すが良い』

 彼に言われたことがずっと頭を離れない。

「私に何か足りない物があるの…………」

 考えても考えても何のことだかさっぱり分からない。

 私は母さんのためにジュエルシードを集めてる。

 それを邪魔するのなら、誰だって倒す。

 たとえ彼だって、レイの協力があればきっと勝てるはず。

「……これじゃいけない」

 私は考え直す。

 さっきの考えでは私では勝てないと言っているようなものだ。

 それじゃあ、ジュエルシードは集められない。

 母さんの願いは叶わない。

「フェイト? どうかしたの?」

 獣形態のアルフがのそのそと近寄ってくる。

「大丈夫、何でもないよ」

 どうやら心配させてしまったらしい。

 私はアルフの頭を撫でる。

 嬉しそうに目を細める。

 …………これからは心配させないようにしないと。

「アルフ、こっちにおいで」

 今日はアルフと一緒に寝ることにした。 
 

 
後書き
結論
誰か忘れてるような気がしなくもない。
と言うか刃は一日中寝ていたのでなし。
では、また14日に 
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