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森羅と創世のエターナル真祖

作者:メア
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遭遇戦







シオン






 夕方になると、双子が起きてきたので武器屋の方へと連れて行く。

「「すいません。気付いたらこんな時間で…………」」

「気にするな。それより、知識はどうだ?」

「「変な感覚ですが、分かります」」

成功はしているようで、何よりだ。

「この中から手に馴染む刀を選べ」

「「はい」」

二人が選んだのは小太刀の二刀流。これは忍びの技とか教えると面白そうだ。

「後、これは二人の意思に任せるが、お前達に妖怪の力をやることもできる。そして、それをすると半妖半人になるが…………どうする?」

「「…………」」

「もちろん強制はしない。命令ではないからな」

「「それを得れば、ご主人様の役に立ちますか?」」

「ああ」

「「…………(こく」」

お互いを見合った後、頷いた。

「「なら、問題ありません」」

すげえ、シンクロしてるな。

「私達は」
「ご主人様の物」

「「だから、お好きなようになさってください。眷属でもかまいません」」

やば…………洗脳しすぎた?
やってしまったものは仕方無い。やるなら徹底的にだな。

「わかった。じゃあ、二人の身体を弄らせてもらうか」

「「はい」」

なぜ、そこで赤らめる…………あ、確かにそっちの意味にもなるな。

「さて、なにがいいかな〜?」

「「二人共同じのがいいです」」

「なら、共振させて、お互いの力も使えるようにしたらどうだ?」

恋人のエヴァが現れました!
なにいってんだろ。

「そうだな。そうすれば3個くらいはくっ付けられるか。この二人のスペックなら可能だろう」


「“座敷小童、アラクネ、風神”」

レン?
それ途中からぜんぜん違う。

「日本名でいくと土蜘蛛、風神は鎌いたちか?」

「いや、そもそもその力を持った奴って作れるのか?」

「“問題ないって…………創世がいってる。ただ、かなり力を消費するから…………別荘でやるべきだって”」

「わかった。今からレンの別荘へ行こう」

「うむ。二人共ついてこい」

「「はっ、はい」」

少し、後悔してそうだな。頭をなでてやってから別荘に行くが…………エヴァも撫でて欲しそうにしてたので撫でてやった。

「べ、べつに嬉しくなんて…………「じゃ、やめ…………」や、やめないで…………嬉しいから!」

「よろしい」

そして、到着したレンの実験室…………うん、なんか色々と怖いのがあるけど、触れないよ?
ところどころにある血痕や焼け焦げた壁なんて、特に。

「じゃあ、二人は裸で台の上に寝転がれ」

エヴァの命令で二人は服を脱いで台の上に寝転がる。エヴァも主人として設定されてるからギアスは有効だ。

「よし、手をこっちに…………シオンも手伝え」

「分かった。加奈、手をだして」

「ぅぅ…………」

胸や大事な所を隠していた手を拘束し、足も同じように拘束する。最後に首もだ。これで完全に動けない。二人は顔を真っ赤にして恥ずかしがっている。

「さて、これが敵などならこのままするのだが…………」

「「っ(ふるふる」」

「絶対ダメだ。痛くないように麻酔をやって、深く眠らせるぞ」

「わかった。私もサディストじゃないからな。仲間に関してだけだが」

「どっちにしろ、悲鳴は出るだろうけどな。だが、安心しろ。次に目覚めた時には全てが終わっている」

すでに確認済み。

「「…………はい…………」」

「じゃ、いい夢を…………」

二人に薬と眠りの魔法を掛ける。

「さて、準備するかな」

エヴァが二人の裸体に魔法陣を肌を切り裂いて書いていく。そして、そこに薬品を流し込んで、焼いてい行く。

「んじゃ、俺こっちの方面は専門外だから変わるな」

「ああ」

「チェンジ」

そして、レンへと変わる。








レン








 おにぃさまと変わって創世を使う準備をする。

「この二人はどんな妖怪になるのかな?」

「“鵺じゃないか?”」

「…………鵺…………」

うん。いいと思う。

「しかし、お前もそろそろ人前に出たらどうだ?」

「…………嫌…………」

怖いし、変な目で見られるし、誘拐されそうになるし、殺されそうになるし。

「そうか。まあ、魔道書を取りに行く時は、なにか考えてるんだろ?」

「うん。昔暇な時に見てた物があって、それを再現してみる」

「何をだ?」

「MS」

「MS?」

「うん、モビルスーツ」

ベットの上で見ていた奴。おにぃさまがアニ○ックスとかも繋いでくれてたから、暇なのでずっと見てたりもした。

「なんだそれ?」

「うん…………動く人型機動兵器っていう機械…………魔法もつかって…………私と…………創世で…………再現する…………」

「面白そうだな…………私も混ぜろ」

「わかった…………すでに別荘内に…………開発スペース…………格納庫は…………できてる…………設計図も起こしてるし…………材料も…………もう少し…………」

「準備ができたら言ってくれ」

「うん、できた…………こっちの準備…………」

「ああ、早速開始だ。咲、加奈、生まれ変わるがいい」

「…………(こく」








 それから、一日がたった。

「よし、完成だ」

「まだだよ」

「そうなのか?」

「おにぃさまがギアスを与えてないから」

「まあ、目覚めるまでMSの研究でもしてるか」

「うん」

二人が起きるまで待たないとギアスは与えられないから…………ね。






 その後、エヴァさんと一緒に二人が起きるまでMSの設計図を弄っていた。

「この禍々しいフォルムがいいな」

「…………こっちも…………」

「ふむ…………次元連結システムか…………これを再現するにはクーの解析が必要だな」

…………次元竜の子供…………確かに良い研究素材。

「うん。でも、危ないことはだめだよ?」

「ああ、分かってる。データを取るだけだ。優しくする」

「ならいいか…………」

「「んっ。」」

そして、遂に二人が同時に覚醒し、此方に近づいてくる。


「「…………起きた…………(起きたか)」」


私とエヴァさんもかさなった…………作業中もシンクロしてたし…………共振のせい…………?

「「おはようございます…………」」

「身体はどうだ? 一応、成功はしたが…………」

二人は身体をたしかめている。

「「私の中に別の私を感じます」」

「…………それは多分二人とも…………」

「共振でさらに近く感じられるんだろ」


「「あとは身体が軽い…………咲(加奈)の思考が分かる。かぎり無く同じ考え…………」」

「凄いな。そこまでとは…………ちょっと怖いが」

その気持ち…………少しわかる…………でも、わたしもほとんど同じ状態。愛するおにぃ様と。

「じゃあ、最後に貴女達に魔眼をあげる」

「「…………(こく」」

一人にギアスを与え、一人には魔眼を与えた。咲にはギアスの未来が少し見える奴。加奈に殲滅眼(イーノ・ドゥーエ)を与えた。共振の力で二人共両目が同じ魔眼とギアスになったけどいいよね?

「隠密としてはかなり優秀じゃないか? 暗殺者としてもだろうが」

「…………うん、生存率も高そう…………よかった…………」

「「…………力の…………使い方が…………よくわかりませんが…………」」

「“俺が教える、お前たち双子の鵺をな。”」

「「私達は鵺ですね。よろしくお願いします」」

「“さて、まずは徹底的に実戦だな。お前達には戦闘技術やその効率の良いやり方が頭の中に入っているはずだ。後は、それを自分の物として昇華させるだけだ。よって、店が終わったら別荘で修行だ。後は俺とデートだな”」

「「?」」

「“簡単だ。妖怪達の保護に乗り出すから手伝え”」

保護?
相変わらず優しい…………。

「なんでまた?」

「“ああ。住処を奪われて不当に殺されてる妖怪もいるわけだし、悪い妖怪は切り、良い妖怪は保護する。基準は主観だな。神鳴流は妖怪人間関係無くどちらにも力を振るうべきだと思ってな”」

「それは、面白いな。だが、私達も切られないか?」

「“だから、言っただろ主観だってな”」

絶対笑ってる。でも、賛成。

「…………それに、喧嘩売ってくる、なら…………つぶす…………だけ…………だよ…………………? 二人も、いい…………?」

「「はい、ご主人様達のお望みのままに…………」」

新たな仲間が百鬼夜行にくわわりました。鵺の咲と加奈…………これから紗代さんと一緒にがんばってください。神鳴流を妖怪が使う…………これってアレだよね…………仏に会っては仏を切り、鬼に会っては鬼を切る…………にぃさまも気に入っていた言葉…………悪と善は表裏一体…………人それぞれ…………神鳴流はそれを体現する剣になる…………なら、いっそ…………MSにも…………使わせる…………?

“さすがにそれは止めなさい”

…………残念…………。










紗代












 私は、5つの道場破りを終えて、帰り道を歩いています。今日の成果は十分でしょう。

「ん? この気配は…………」

路地の方から妖怪の気配がします。

「行ってみましょうか…………」

路地を進むと、大量の火鼠が火を起こそうとしていました。

「貴方達がこの間の火事の原因ですか?」

火鼠はこちらに振りむき、行き成り襲い掛かってきました。

「仕方ありません。降りかかる火の粉は払わせていただきます」

龍神を引き抜き、戦闘を開始しします。龍眼を使い、一匹たりともこの危険な存在を取り逃さないように効率良く無駄を省いた軌道で殲滅を開始します。

「神鳴流…………百烈桜華斬」

円を描くように剣を振り、複数の敵を一度に気の刃で斬り、その後に続けて技を放ちます。

「百花繚乱。そして止めの真・雷光剣!!」

直線状に気を放って、敵を上に吹き飛ばした後は、まとめて真・雷光剣の巨大な雷の刃で消し炭にしました。

「ふう…………これでもう火事はおき…………っ!!!」

危険を察知して、急いで飛び退った事により、なんとか回避しました。さっきまで私が居た場所には大きな穴ができていました。

「何者ですか?」

「良くもおらの仲間を殺してくれたな!!!!」

その大きな穴の中には巨大な火鼠がいました。3mほどの。
それにしても…………いつのまに現れたの…………?

「あちらから襲って来たのですから、正当防衛です」

「う、うるさい。死ね!!!」

さて、どうしましょう…………さっきみたいに簡単には勝たしてくれそうにありません。

「GURAAAAAAAAAAA!!!」

回避しては斬りますが、あまり効果が無いです!
なので、戦い方を変えます。

「紫電、掌握! 術式兵装!!」

私は自身に雷を落とし、エヴァさんか教わった闇の魔法で身体能力を強化します。

「神鳴流奥義、閃空双破斬!!」

そして、剣圧で敵を浮かせ敵の爪の付け根に一撃を入れ、さらに斬りつけていく。

「まだです! 虎牙連斬!! 天翔龍閃(あまかけるりゅうのひらめき)!!」

高速連撃を決めた後、鞘に龍神を戻して、私が出せる抜刀術最強の二段抜刀術、天翔龍閃によって回避不能の2連撃を叩き込みます。

「ぐっ!」

しかし、流石に天翔龍閃はきつかったようで、身体に相当の負担がかかっています。

「GYAAAAAAAAAAAA!」

これでどうですか?
さすがにこれ以上は…………龍神化も視野に入れなければ…………勝てません。

「くそおおおおおおお、食らえ!」

「っ!」

炎を吐き出し攻撃してきました。

「守護方陣!」

龍神を地面に突き刺して、簡易結界を張ります。そして、炎が晴れた後には焼け焦げた路地があるだけでした。

「逃げられましたか…………っ」

幸い引火はしていないので助かりましたが、痛みが非道いです。このことを、帰って報告…………ああ…………失敗してしまいました…………なんで重力魔法を解除してないんですか…………私の馬鹿…………これは、お二人には内緒にしときましょう。思いっきり説教されそうです。

 反省した私は。路地を出て急いで現場から離れます。結構派手に戦闘をしてしまいましたから…………一応、人払いはしていたのですが、簡易の物ですから、あれだけ暴れれば対して効きません。

「きゃっ!」

「うわっ!」

ぅぅ、不覚です。ぶつかってしまいました。

「あの、大丈夫ですか?」

「はい…………ぁっ、ああああああああぁっ!!!! やっと、見つけた!!!」

「え? え? なんですか?」

誰なんでしょうか?

「私です私!」

「えっと、私さんですか?」

「違います!」

怒られてしまいました。

「火事の時助けていただいた…………」

「ああ、あの時の子ですね。大丈夫でしたか?」

あの時は、いろいろと汚れていたので良く分かりませんでした。

「あの時は助けていただき、ありがとうございました。私は小次郎といいます」

「え、ええええええええ」

お…………弟と同じ名前です…………。

「どうしたんですか?」

「いえ、亡くなった弟と同じ名前だったので…………すみません」

「いえ、姫巫女様の弟君と同じなら誇らしいい限りです」

「ひ、姫巫女ってなんなんですか?」

そんな恐れ多い名前が付いているのですか!
恥ずかしすぎます。

「あの火事の時に居た皆がそういっていますよ?」

「わ、私には…………」

「いえ、貴方はまさに姫巫女です。その力と高潔さがなによりの証拠です」

「私、高潔なんかじゃないですよ…………?」

色々してますから。

「そんなわけないです」

は、話しを変えましょう。

「貴方はこれからどうするのですか?」

「はい。私にはもう親戚はいないので…………両親の残してくれるはずだった財産も燃えてしまいました。でも、大丈夫です。幸いどうにかなりますから」

「本当ですか?」

「はい。それでは、ありがとうございました」

小次郎君は去って行きました。

「本当に大丈夫なのでしょうか?」

しばらく、帰り道を歩き、途中で足が止まりました。

「…………やっぱり、大丈夫じゃないですよね…………助けたなら、最後ま面倒見ないといけませんよね…………」

龍眼を発動し、小次郎君の居場所を探し出して、そこに向かって私は走り出しました。












 
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