| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

妖刀使いの滅殺者

作者:雨の日
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第5話

 
前書き
今回はボス戦ですッ!! 

 

「やぁあぁ!」

アスナがぐさぁぁっと刺して

「はあぁぁあ!」

キリトがずばぁぁっと切って

「……」

俺はその場でぼぉぉっとしてる
今の敵は≪デモニッシュ・サーバント≫。見た目は骸骨、中身も骸骨での骨全身骨だから、突き攻撃は当てるだけでも一苦労だ。だがアスナはその細い細剣、レイピアで全部の突き攻撃ヒットさせている。その姿は実に可憐なるものだった

「キリト君!スイッチ!」

「OK」

アスナのタイミングにきっちり合わせてキリトがスイッチを決める

「ふ…んッ!」

キリトの放った≪ヴォーパルストライク≫が綺麗に≪デモニッシュ・サーバント≫の頭を吹き飛ばし、青いポリゴンを散らす

「はいはい、お疲れ様」

後ろからゆっくり拍手を奏でながら歩み寄る

「あ…」

「また忘れてた…」

二人は完全に俺の存在を忘れていたようだ…

「はぁ――。もういいよ…」

流石に「7回連続」で忘れられればため息もつきたくなる

「レ、レイ君!次は変わってあげるから…」

「そ、そうそう、気ぃ落とすなって」

だがしかし、残念なことにもう迷宮区をほとんど攻略してしまっているので、敵に遭遇する確率はかなり低い…

「あ…」

その先の通路を横に曲がると、まがまがしい扉が姿を現した

「どうみても…」

「ボス部屋だろ…」

アスナとキリトはボス部屋発見に緊張しているが一人違うことを考える人がいた

「結局俺戦ってねぇええぇ!!」

「そこかよ!?」
「そこなの!?」

当然のごとく突っ込まれた…

「まぁ、冗談はこれくらいにして、どうする?」

「冗談かよ…」

「とりあえず…様子だけみてみる?」

ここはアスナの提案を採用しよう。だがいざって時のために転移結晶を用意しておいた

「よし、あけるぞ」

そっと扉に手をかけると、扉は全くもっての無音で開いた
部屋の中は真っ暗で、何も見えない。しばらく目を凝らしていると、ずしぃぃん――と重たい音と共に部屋のろうそくに火が灯る

「グルゥゥギャァァァアアア!!」

耳を塞がざるを得ないほどの雄たけびが聞こえてきた。と同時に

「うわぁぁああ!」
「きゃあぁぁあ!」

両サイドからも、さっきの雄たけびに勝るとも劣らない叫びが聞こえてきた。俺が二人の姿を視界に捉えられていたのはそこまでだった。なぜなら二人は、安置にむけ、一目散に逃げ出していた。普通、ボスはけっしてボス部屋からは出る事がないのだが、二人は駈け出していた。ちなみに俺はちゃっかりと部屋の一歩手前からボスの装備、名前、特徴を拝見させてもらってから二人のもとに向かった

「俺も敏捷度少しは上げようかな…?」

全くもって敏捷度を上げていない俺の脚は、異様なほど遅い…
しばらく走って俺が安置に着くと二人とも顔を見合わせて笑っていた

「仲の良いお二人さん、俺のこと絶対忘れてますよね?」

二人は我に返って、俺の方へ向き直った

「わ、わすれてないぜ!」

「そそ、そうよ!逃げるスピードが違っただけよ!」

まぁ良いけど…と言って俺はさっき確認したボスの情報を伝えた

「名前は≪The Greameyes≫青い目の悪魔って感じだ。武器はおそらく、いや、確実に斬馬刀で馬鹿力ってとこか」

「なるほどね…」

「て事は盾が必要だな…」

あ、キリトさん自爆です

「盾、ねぇ」

アスナがじっっっとキリトを見つめた

「キリト君、何か隠してるでしょ?」

「な、なにを…」

「だって片手剣の特徴は盾装備が出来る事でしょ、中にはスタイル優先で装備しない人もいるけど、君の場合なぁんかちがうよねぇ?」

キリトはたじたじになってしまっている。その目は確かに俺に助けを求めていた

「えぇとぉ、そのぉ」

「アスナ、あんまし探ってやんな。スキルの散策はマナー違反だぞ」

アスナはそれもそうね、と言って引き下がってくれた。キリトは軽く俺に目でワリぃと言っている
その後しばらくしてボスの情報もあらかた伝え終わったところでアスナが

「すっかり過ぎちゃったけど、お昼にしよっか」

その言葉にキリトの目が星のように輝いた

「手作りですか!?」

「落ち着けキリト…」

流石にアスナも少し引いている

「手作りだけど、食い意地はってる人にはあげません!」

途端にキリトの態度が180度変わった。さっきまで輝いていた目は落ち着きの色になって、さらに姿勢は正座になっている

「ふふ。ワンちゃんみたい。はい、どうぞ」

本当に犬みたいだ
キリトはアスナから受け取ったハンバーガーを一口口にした瞬間、≪TheGreameyes≫もびっくりするほどの叫びをあげた

「うんめぇぇぇぇぇぇええ!」

一体何が使われているのだろう?
俺がアスナに目配せしていると優しいアスナ様は俺にも一つ分けてくれた(その際、サチにもらった昼食と交換だったが…)

「いただきます」

俺はキリトが叫んだ意味を一瞬で理解した
その味は、「リアル世界」そのものだった

「すげぇな…どうやったんだ?」

アスナは意外そうな目で俺を見てきた

「?サチに教わったんだよ」

思い出した。そういえばサチはたまに醤油や砂糖そっくりの調味料を作っていたことを。だが、いまだにその調味料が使われた料理を俺は食べたことがなかった

「そういや、なんでだ?」

俺が考えこんでいると、キリトがまさかの俺のハンバーガーを狙ってきた

「もらっていい?いい?」

俺は呆れた様子で、ハンバーガーを手渡した
その方がアスナも喜ぶだろうしな

「ありがと!レイ!」

「礼なら俺じゃなくてアスナにいいな」

「ありがとな!アスナ!」

「お口あったようでなによりです!」

ハンバーガーに夢中になっているキリトに聞こえないように、アスナに耳打ちする

「よかったな、良い奥さんになれそうだぞ」

アスナは耳まで真っ赤に染めて下を向いてしまった

「キリトー近いうち、その飯がまい「レイ君…」…すいません」

俺の頬を音もなくレイピアがかすめた
しかも、ボスにすら通用しそうな程十分な殺気がこもっている

「?」

キリトは何がなんだかわからないと言った様子。鈍感め…
そこへ、赤いバンダナを着け、武将髭を生やした刀使いが現れた。その後ろには、刀使いのギルメンらしき人たちが礼儀正しく並んでいた。その並び方は「軍」のように堅苦しくなく、むしろ「武士道」らしい並びだ

「よう!キリトに師匠!今日はめずら、し…く」

アスナを見るなり刀使い、クラインは驚きを表した

「ききききキリトぉ!だれだぁその綺麗で可憐で美しい女性はぁぁああ!」

クラインが切羽詰まった様子でキリトに迫る

「どうも、はじめまして。私、アスナって言います。キリト君としばらくパートナーを組ませてもらいます!」

大胆な発言ですね、アスナさん

「お、おい。今日だけじゃないのか?」

「いいじゃねぇか、お前ら息ぴったりなんだし」

キリトはうっ、と言って考え込んでしまった。さらに前方では、クラインがギルド風林火山のメンバーに慰められていた

「だいじょうぶっすよ…」

「人生、何事も経験っすから…」

「レイにはサチでぇ、キリトがアスナ…俺は…なんなんだ――?」

大げさだなぁ
ちなみに、俺はクラインから「師匠」と呼ばれている。理由は簡単。クラインが刀使いだからだ。実質的に指導したのは数少ないが、この世界最速で刀を使い始めた俺を師匠扱いしている
が、今の俺は「刀」ではなく「妖刀」スキルをつかっているのだが…
と、そこにさらなる訪問者が現れる

「誰だ…」

俺が声を向けると、角から「軍」の連中が現れた

「私はアインンクラッド解放軍中将コーバッツだ」

「俺はレイ。ソロだ」

「私はアスナ。Kob副団長。こっちはキリト。ソロよ」

「俺らは風林火山。んでそっちで嘆いているのが我らがリーダー、クライン」

まだクラインはorz体制だ
しかもコーバッツは話を聞いているのかさえ分からないほど無表情だ

「諸君らは攻略組だな。ここのマッピングはどれほど進んでいる?」

「ボス部屋の手前まで終わってるよ」

キリトがそっけなく答える
そもそも軍は最近になるまで滅多に攻略を行っていない。それが何故いまになってこんな最前線にいるのだろう?

「よろしい。ならばそのデータ私に渡してもらおうか」

「「「「はぁあ!?」」」」

まさかまさかの発言に俺達全員の声がはもる

「てめぇ!マッピングの大変さ位しってんだろ!」

あ、クライン復活…

「知っていろうとなかろうと、諸君らがマップデータを提供するのは当然の義務である!」

「ふざけんな…!」

俺が黒印に手を伸ばそうとした時、それをキリトが制した

「いいよ、街に戻ったら公開するつもりだったし」

「キリト君…」

右手を振ってウィンドウを開きマップデータをコーバッツに転送する

「協力、感謝する」

内心、絶対感謝してねぇだろ!と思いながらその光景を眺めていた
そこで俺はもしかして?と思って聞いてみた

「ボスに挑む気か?」

「それは私が判断する」

「やめとけ、そんな人数と装備じゃすぐ全滅だぜ」

コーバッツは聞く耳もたずで、疲れ切った様子で座りこんでいる部下を無理やり立たせ、安置から出て行った

「…まさか、挑まねぇよな」

クラインのつぶやきには誰も答えられなかったが、全員が頭に危険の二文字がうかんでいるだろう
いくら無礼な奴だからといっても見殺しは、こちらとしても気分が悪い

「仕方ない、見に行きましょう」

アスナの言葉には誰も反論しなかった
俺達は少し早歩きで、ボス部屋へと向かった。ここは走るべきなのだろうが、心のどこかでは、まさかボスに挑まないよな。と信じていたから誰も走りだせなかった

「ついたぜ」

ついに誰とも会わないままボス部屋に着いてしまった。つまり、あいつらは今、ボスと戦っている、もしくは転移結晶で離脱したかのどちらかということだ

「キリト、師匠。どう思う?」

「…こんなかだろ」

「だろうな、あんだけプライド高そうな奴らが逃げるとも思えん」

「開けるね」

アスナが今日二回目の扉を開けた
中ではすでに戦闘が始まっていた。しかも、さっきの人数より明らかに少ない
さらに、軍のメンバーは全員が戦意喪失していて、一人、又一人と≪TheGreameyes≫の斬馬刀の餌食となっていく

「ばかやろう!さっさと脱出しろ!」

クラインが隣で叫ぶ
その声が聞こえた軍の一人が死にそうな目でこちらに、受け入れがたい事を告げた

「結晶が、結晶が使えない!!」

「!?」

結晶無効化だと!?
最悪だ。フィールドならまだしも、ボス部屋で結晶が使えないとなると、脱出が不可能になって、ボスを倒す、もしくは全滅するまで扉が内側から開くことはない
すると、戦意喪失する軍の中にただ一人無茶な行動をする男がいた

「!?コーバッツ!逃げ…」

俺が最後まで言いきることはできなかった
何故なら、コーバッツは、目の前で斬馬刀に切り裂かれたのだ

――ありえない

最後にコーバッツの口がそう、動いて青いポリゴンとなり甲高い音を響かせながらこの世界だけでなく現実世界もから永久退場となった

「だめ…」

それを気に、一気に恐怖が伝染し、軍は最悪の状況に陥った

「だめーーー!」

「アスナ!?」

突然、アスナが駈け出した
キリトが手を伸ばしたが、あと少しでつかめるところで届かなかった

「くそ!」

「もう行くしかねぇ!風林火山!いくぜ!」

俺やキリト、風林火山のメンバーも駈け出した

「いやあぁぁあ!」

アスナが、≪Thedreameyes≫に≪スター・スプラッシュ≫を放つ。連続8攻撃だが、中段に3度目の攻撃を放つ瞬間、≪Thegreameyes≫のタゲがアスナに切り替わり、斬馬刀を振りおろしてくる

「くそ…ッ!」

スキル発動中で動けないアスナを突き飛ばして、妖刀・黒印ではじき返す。ボスの全長は20メートル越えで並みたいていの筋力度では簡単に押しつぶされる。しかし、105レベまで筋力だけにパラメーターを振ってきた俺に比べれば、筋力差で余裕に勝てる

「キリト!背後から!」

「おう!」

そのまま高く跳びあがり、顔面に一本の切り込みを入れる。キリトは、背後から片手剣垂直4連撃、≪バーチカル・スクエア≫を背中に見舞う

「アスナ!スイッチ!」

「OK!」

仮想の重力に従い、頭部から股にかけて切り裂く。その後、バツ字に切り込む2連撃ソードスキル≪氷雷・風≫を腹部に決め、アスナとスイッチする
その間もキリトは背後からクライン達とスイッチしながら着実に体力を削っていく
連続でスイッチや一斉攻撃を繰り出してどれくらいたっただろうか?

「グルアァァアアアァ」

≪Thegreamyes≫は急に雄たけびを上げた。この世界において、モンスターが雄たけびを上げる時は決まっている。攻撃パターンの変化だ

「なッ?」

さっきまで一撃一撃をゆっくりはなっていたが、突如連撃を多様し始めた

「!?」

「キリト!アスナ!」

≪Thegreamyes≫の攻撃がキリトとアスナを吹き飛ばす、さらに、風林火山もガードしきれずに飛ばされる
流石に誰も直撃は免れているものの、ダメージとしては大きい。それに俺も、さっき使った≪氷雷・風≫の反射ダメージを受けて、少なくとも体力ゲージが減っている

「…しかたねぇ。レイ!30秒耐えてくれ!あれ、使う!」

あれ
それだけで俺は全てを理解し、キリトを攻撃から守る動きを始めた

「邪魔だぁあ!」

斬馬刀を弾き、右手を一気に切り落とす。その攻撃にクリティカル判定がでて、ガードによって徐々に減っていた体力がフル回復する

「キリの字ィ!まだか!?」

クラインが左手で振られる斬場刀を肩に浴び、体力ゲージがイエローに陥った

「キリト君!急いで!」

「大丈夫!アスナ、スイッチ!」

顔あげたキリトの背には、いつも愛用している片手剣と、もうひとつ白く輝く剣が背負われていた

「レイ!援護!」

「あいよッ!」

クラインとアスナが引き、俺とキリトによるラッシュが始まる

「いくぜ馬頭ぁ」

俺が≪Thegreamyes≫のタゲをとり、キリトに正面を明け渡す

―キリトが二刀流スキルをフルに使うならば、俺も妖刀スキルをフルに使ってやらぁあ!

「キリト!俺の分も残せよ!」

攻撃を受け流しながら、こっちにかけてくるキリトに叫ぶ

「いいぜ!だけど久しぶりのこれだから俺の方が多くもらうぞ!」

俺は微笑を浮かべてキリトにbサインを送る

「はあぁああ!」

「ウオォオオォ!」

俺は黒印で足から腰まで切り上げ、体力をフルに回復する
キリトは、16連撃≪スターバースト・ストリーム≫の発動モーションをシステムに感知させる
二刀流使いは、敏捷度を活かして防御を捨てた完全攻撃特化のスキルを次々に決めていく。途中何度か≪Thegreamyes≫にタゲをとられたが俺の斬撃に翻弄されて、狙いが定まってない。狙いが定まらない攻撃をかわす事など造作もない

「これで!」
「おわりだぁあ!」

キリトの≪スターバースト・ストリーム≫の最後の一撃を放つと同時に俺は、妖刀スキルの最上位で最大の攻撃力を持つ≪桜火天雷・覇≫を放った。≪桜火天雷・覇≫は≪TheGreameyes≫の体を一閃し、体力ゲージを一ドット余さず吹き飛ばした

「があ、あぁあ!」

一瞬、体が硬直し青いポリゴンとなって≪TheGreameyes≫が姿を消し、その場に立っていたのは二本の剣を持つ黒の剣士と、黒い刀身の刀を持った滅殺者の姿だけだった
しかし、それも一瞬ですぐに俺とキリトがその場に座り込んでしまった

「キリト君ッ!」

「キリの字ッ!」

「俺は!?」

誰も俺の事は気にかけてくれず、ボス戦の疲れがどっと溢れだした
それより、ボス戦で死者がでるなど、あってはならない
事が起きてしまった…

「それにしてもキリの字!いまのスキルは何なんだ!?」
「それにしてもレイ君!今のスキル何!?」


アスナとクラインの声で意識が引き戻される
その「いまのスキル」が俺の妖刀とキリトの二刀流の事を指していることは明白だが正直今説明するのは面倒だ。どうやらキリトも同じみたいだ

「いわなきゃ?」

「だめだ!」
「だめよ!」

見事なシンクロありがとうございます

「はぁ…俺のはユニークスキル、妖刀だよ」

ユニークスキル。この世界でたった一人しか扱えない超レアスキルのことを言う。
俺が妖刀に出会ったのはゲーム開始から半年が経ったある日、何時ものようにフィールドで狩りをしていると、赤いローブに身を包んだ謎のモンスターが現れ、戦闘になり、ギリギリのところで勝利してスキル欄を見ると見慣れない二文字が表示されていた。それが「妖刀」だ

「どんな効果なんだ?」

本来ならば、他人のスキルを散策することはマナー、いや、ルール違反なのだが、アスナならば構わん

「筋力度+100、スキル以外で与えたダメージの50%回復、スキルで与えたダメージの60%ダメージ反射、常時ダメージを受ける。まぁ妖刀のスキルはこんなとこだ。後は…まぁ、あれだ」

「最後のほうを濁したってことはまだ何かあるんでしょうけど…それはまだ言えないのね」

察してくれてありがたい
「あれ」。大勢に面と向かって言えるスキルではないから、今はまだ言えない。クラインとキリトは知っていることなのだが、おそらく、アスナは知らないだろう。それにサチもしらない――


「そういえば、常時ダメージって…」

俺の体力の心配をしているのだろうが、問題ない。戦闘回復でなんとかなってる、と言うと納得したようだ

「じゃあ次はキリト君!」

「あーすまん、俺は先帰っていいか?流石に疲れた…」

俺は何とか立ち上がってクライン達に尋ねる。クライン達は快くOKしてくれて、俺はボス部屋から出た。背後からは「へー」とか「キリト君すごぉい」とかが聞こえてくる


―そういや、なにドロップしたのかな?

ボスからドロップしたアイテムを確認するためウィンドウを開いた
アイテムを確認すると、≪謎のミサンガ≫がドロップしていた。効果を確認すると、「消耗し、破損した時、敏捷度+80」と表記されていた

「チート級だな…」

とりあえず足に装備した
ウィンドウを閉じ、転移結晶で帰ろうと思いポケットから取り出す
すると…

「アぁッ!」

いきなり、小さなリス、≪スティール・クリスタル≫が俺の手から転移結晶を奪った。こいつはこの世界に数多く存在する、アイテム泥棒だ

―しくった!早く取り換えさねぇと!

俺は≪スティール・クリスタル≫を追いかけた。幸い、奴の足はそこまで早くなく、俺の敏捷度でもなんとか追いつける、が

「どこに向かってる…?」

明らかにどこかに誘導されている。しかし、転移結晶だけは取り返さなければ…
しばらく鬼ごっこを続けていると、≪スティール・クリスタル≫は広いドームの中に入って行く
こんな場所、攻略した時には見た覚えがない
恐る恐る中に入ると、本当に何もなく、ただただ広い空間が広がっていて、窓もなくろうそくの明かりもないにも関わらず、しっかり目視できるほど明るい

「なんだ…ここ」

あたりをぐるっと見渡していると、上空から、赤いローブをかぶり大振りも鎌を持った死神≪DEATH≫が降り立ってきた。フードの中には人骨が入っていて、見るからにボス級だった

「まじか…」

まさかここで連戦とは…
こいつ≪DEATH≫とは昔、一度だけ戦った。そう、妖刀スキルの取得した時だ

「…」

やるしかねぇ、か…

「こいよ…死の神!」
 
 

 
後書き
レイ「おいおいおいおいおい!」

雨の日「そんなにあわてなくててもももいいだろ、レイ!」

レイ「だだだって、俺のイラストを書いてくれた読者様が…!」

雨の日「そうななんだよな!書いてくださって本当にありがとうございます!。だめだ!感動しすぎぎて口が回らラン!?」

レイ「まま任せろ!えぇと、、こんな駄作に感想だけでなく、イラストまで書いてくださる方がいることにはとても感謝していますが、そこで満足せず、これからも頑張っていきます!…でいいか?」

雨の日「駄作以外はあってる!」

レイ「むしろ駄作が一番正解だとおもったんだが…まぁ、これからもこんな駄作をよろしくお願いします!」

 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧