妖刀使いの滅殺者
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第6話
前書き
今回は完全なオリジナルの話で全編バトルに挑戦してみました…
疲れた・・・・・・・・
しかたなく連戦だ。黒印に手を掛け、一気に切り抜ける。単発系抜刀スキル≪居合・真≫だ
しかし≪DEATH≫の無骨な鎌で綺麗に受け止められた。だがその程度で終わる俺ではない。体を捻って上から切り払う。苦しくもかわされてしまったが深追いは禁物だ。奴の鎌は大きさの割に小振りが利き、無理に攻めるとカウンターを食らうことがある
「いくぜッ!」
距離をとり黒印を構え≪風雅・散≫を発動させる。この世界では珍しい遠距離攻撃だ。飛ぶ斬撃と考えてくれればいいだろう
しかし当然この攻撃も防がれてしまう。だが俺の目的は攻撃そのものでなく、奴の「ガード」だ
俺のスキルによる硬直が解けるとすぐ、目前に飛び出し黒印を逆手持ちに切り替えスキルを発動させる
「いっけぇえぇ!」
二連撃ソードスキル≪崩落・流≫。これこそが今の一連の流れの目的だ。俺はこのスキルをワザと鎌にぶつける。すると…
―状態異常、毒
そう、このソードスキルは毒の状態異常を相手に浴びせる効果を持つ。さらに、敵にガードされれば、その確率は80%とかなりの高確率になる
毒を喰らった≪DEATH≫の体力がようやく、目に見える数値で減った
「まだだァア!」
一気に黒印を叩きつける。上から下、横に一閃、切り上げ…。流石に全部当たらないが、数発ならば当たった
ここで、調子に乗ってソードスキルを使うと反撃を喰らう。俺は体術スキル、≪バックステップ・アウトブレイク≫で一旦距離をとる。このスキルは大きくバックステップをして敵から距離をとるだけのスキルだが、結構便利だ
しかし、それが逆に仇となった。≪DEATH≫は空中に浮いている事をフルに活かし、距離を詰めてきた、しかも、鎌が赤く光っていた。つまりソードスキルがくる!
「硬直が…ッ」
―回避のせいで硬直が課せられ、身動きが取れない!
鎌が高速に回りだし、その攻撃を脇腹に浴びてしまう
体力がかなりの量削られた。しかし、攻撃が終わって硬直するのは何も俺だけじゃあない。当然、≪DEATH≫にも硬直が生まれる。その一瞬を俺は見逃さない
黒印を両手に持ち、与えたダメージを80%吸収できるスキル≪疾風雷神・斬≫で≪DEATH≫を一閃に切り裂く
だがしかし、このスキルはそもそも与えるダメージがそこまで大きくない。でも、俺の筋力度が加わり、かなりのダメージを与えられる。システム外スキル≪パワーアタック・ダメージプラス≫だ。ちなみに、レイピア等の細剣の場合は敏捷度が高いと与えるダメージが増える、≪スピードアタック・ダメージプラス≫だ
「ハアアァアア!」
さらに切りつけ、≪DEATH≫を5メートル近く吹き飛ばす
俺はその距離をまた詰め黒印を両手に構え、スキルで追い打ちをかける
「フルルルゥゥ!」
その追い打ちが裏目に出てしまった。≪DEATH≫は鎌の持ち手をこっちに突き出し、俺の斬撃を受け止めた
この動きが意味するもの、カウンターだ
≪DEATH≫は無機質な笑みを浮かべて鎌を器用に振り、俺の腹めがけて斬撃を繰り出した。が
「カウンターは俺だってできんぞォオ!!」
≪DEATH≫と同じようにして黒印の持ち手で鎌を受ける。すると、紫のライトエフェクトを帯びて、黒印が輝きを放つ。カウンターにカウンター。かなりの集中力とテクニックを必要とする上位の技だが俺はもう慣れたもんだ…
そして、流れるような動きで≪DEATH≫の体を5回に渡り切り裂いた。その姿は、死神さえ恐れる立ち姿だった
「これで終わりだぜ!死神ィ!」
レッドゾーンに突入していた≪DEATH≫の体力をさっきのカウンター≪明鏡止水・歪≫で削りきれた。そう確信をしていた。はずだった…
「ナッ!?」
驚くべきことに≪DEATH≫の体力は綺麗に1残っていた。俺はもう一度切りかかった。その攻撃はぎりぎりのところで肩をえぐれた。のだが、なぜか≪DEATH≫の体力が1より減らなかった
「…チートじゃねぇか」
小さく呟いた。その声が通じたかどうかは定かではないが、≪DEATH≫の顔が笑みに歪んだ
「いいぜ…ピンチこそチャンスだしなッ!!」
第二ラウンド、スタートだ!
地を蹴って「死」との戦いの火蓋が再び切って落とされた
火花のエフェクトを散らせながら激しい攻防が続いた。しかし俺の体力は徐々に減っていき、遂にレッドゾーンに突入した
20分が経過した頃からか、急に≪DEATH≫の動きが遅くなり、弱くなった
―明らかにおかしい。何だ?
弱くなった≪DEATH≫と攻防を続けながら俺は考えた。そして―――
「!!!なるほど…」
閃いた。
20分、弱くなる、遅くなる
この三拍子がそろった時、考えられる事は一つ、俺が持つ最強スキル≪桜火天雷・覇≫だ。このスキルの発動条件は、「鞘から抜いて20分経過後、体力がグリーンゾーンの時」。つまり、今≪DEATH≫から体力を奪い、≪桜火天雷・覇≫を使え。ということだろう
―体力は1から減らないが、斬ると俺の体力は回復するしな
「行くぞ、死神…」
≪DEATH≫も笑ったように見えた
一気に切りつけ、体力をグリーンにして、黒印を構える
黒印の刀身が鮮やかに彩られ、モーションを導き出す。その動きに従い、刃を≪DEATH≫に向ける
「≪桜火天雷・覇≫!!!」
綺麗に一閃が決まり、≪DEATH≫の体は二つに分かれた。そして≪DEATH≫が大きくのけ反り膨大な音を立ててポリゴンとなって爆散した
「俺の…勝ちだ!」
黒印を高く掲げた。その背中はこの世界最強にして、目の前に立つ者が居ないと恐れられる滅殺者を物語っていた―――
ちなみに、その後気付いたのだが、俺の妖刀スキルになにやら新効果が追加された
「ソードスキルのダメージ反射無効」
後書き
雨の日「今回はオリジナルで全部バトルだったが…?」
レイ「…まぁまぁだ」
雨の日「がーん!…がんばったのに(TOT)」
レイ「努力はみとめるがな」
雨の日「ほんと!?」
レイ「だからって調子には乗るなよ…」
雨の日「うん!ではみなさん!次回もお願いします!!」
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