Re:命が軽い魔法の世界でワイらは生きる
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魔法少女育成計画thread people
【私は魔法少女だ】待て、話せば分かる…?【などと供述しており】
前書き
油断大敵(ゆだん-たいてき)
注意を少しでも怠れば、思わぬ失敗を招くから、十分に気をつけるべきであるという戒め。
出典 [goo辞書]
◇桜之ジル子[12]――桜田遥
ジルはスキミーが作り出した扉を潜り抜けて、集合場所であるO市の公園へと向かった。
ジルの転移前の世界の事前知識が正しければ、そこはいざという時の緊急避難所としても使えるはずだ。魔法少女について未だよく分からない状況の中、近くにそういった所がある場所で集まる方がまだ良い。
何よりその公園には一つのモニュメントとして大きな一本杉が立っている。集合場所としてはこれほど最適なものはない。
公園へ着くと、スキミーが公園の端の生垣で囲われたベンチへ近づき、背中に背負っていた『原作読了済み』を横にする。応急処置として布――ジルの袖を引き裂いて作った――を目に巻いていたおかげか、すでに目から流れる血は止まっていた。頬へと続いた血も乾いている。
ジルはホッとため息を吐きかけるが、まだ事態が好転したわけではない。
まずは負傷している原作読了済みの治療だ。彼女からはまだ聞いていないことも多い。何より失明という重大な障害を負わせるわけにはいかない。
変身を解除した彼女は、どこにでもいるような普通の女子高生だった。
力を持たないただの人。未だ社会という荒波に放り出されていない子供。ジルたち大人が庇護しなければいけない存在でもあり、ジルのような警察官なら猶更守っていかなければいけない、それがジルの彼女に対して感じた第一印象だ。
そんな彼女から、若くして目から光を失わせるなんてことはあってはならない。そんな時、掲示板に治療魔法が使える魔法少女が名乗りを上げた。
ジルが提示した集合場所も彼女には心当たりがあるらしく、今こちらへ向かっているとの事だ。
この世界に転移してから随分と時間が経った。すでに東の空は白み初めており、遠目からだがいくつか人が公園の周りをうろついている。
ジルは改めて辺りを見渡す。寂れたブランコ。少し砂が外に散っている砂場。小さな子供達が喜びそうなものの置かれた公園に、一つ置かれた背の高い時計台。
雑草等は綺麗に刈り取られており、きちんと管理がされているのが伺える。
ジルは少し感慨深そうになりながらも、時計台の方へと目を向けた。
ジルはこの公園の事をよく知っていた。
幼い頃、休みのとれた父に連れられて遊んだブランコ。芝生ではよくレジャーシートを敷いて家族でピクニックに来ていた。砂場でも近所の同い年の子供と遊んでいた。
秘密基地を作った。おいかけっこをした。健全な子供なら一度はする遊びをジルは、この公園でしていた。
ここはジルの地元だ。すぐ近くにはジルの実家がある。
ジルにとって、今回の事件に巻き込まれたことは不運でしかなかったが、こうやって地元近くへ移動できたことは幸運だった。
時計台の時間は5時数分前。あと二時間と少しでこの時計台から朝を告げるチャイムが鳴らされる。
あまり人の目に触れるのは好ましくない。今は公園内には人はいないため、素早い動きが求められる。
掲示板では、合流予定の『治癒魔法を使える魔法少女』が現在の地点を報告しながら向かっている。他の転移者たちもそれぞれで動いている。こちらも出来る限りの事はやらなくてはいけない。
「スキミーさん、少しの間ここで待っていてもらえますか?」
「えっ。ジルさんどっか行くんすか?」
「ちょっとこの辺りで情報を集めてきます。もし私が戻るより先に救護班が来た場合は原作読了済みの治療を優先してください」
ジルは原作読了済みを看護しているスキミーに一方的に言葉を告げると、踵を返してその場を離れた。
後ろから聞こえてくるスキミーの非難の声を無視する形で強行したのに軽い罪悪感を抱くが、今のジルにはどうしても知りたいことがあった。
ここはジルたちが元居た世界と限りなく似ている世界だ。転移された日付は同じで、ジルたちの日本とこちらの日本の歴史も同じ。日本語も使用されていて、相違点と言えるものは『魔法少女』に関することだけ。
ジルはそこまでの情報を得たうえで、ある疑問を持った。
それは、この世界には、この世界で暮らしている自分たちがいるのではないか、という事だ。
もしかすれば、この世界には二人の同一人物が存在しているという事になる。そうなれば、こちらもある程度は動きやすくなるかもしれない。
それ以外にも、可能であれば協力を仰ぐという手も――
「……できればいいのだが」
怪我人の治療が出来ないジルとはいえ、何も情報を集めることも出来ないわけではない。それぞれがそれぞれの得意分野を生かして貢献した方が一番効率的だ。
期待はできないが、行ってみる価値はある。ジルは変身を解除して、公園を出た。
◇アイアイスキミー――相田翔
突然、今まで先導をしていたジルが公園を出て行った。
こんな時に別行動で何をするのか、いったい何処に行くのかと困惑の声をかけたが、ジルはそんな翔の言葉も意に帰さず、足早に公園を去っていった。
こういった時どうすればいいのか。翔には皆目見当もつかなかった。ジルを呼び戻そうか。それとも、言われた通りここで待っていようか。怪我した女子高生を放っておくという事も出来ない。そもそもここにいて大丈夫なのか。人に見られて通報はされないのだろうか。20代の男と怪我している女子高生が二人っきりでいる。十分通報される理由になるだろう。
「やっぱりここじゃ人目に付くよな。でも勝手に動かしてジルさんに怒られたりしないか。一応、草……生垣だっけ。結構高いからベンチで寝ているこの子は外から見られないけど。でもなぁ……」
いったいいつになったら治癒魔法が使える魔法少女――救護班がこっちに来るのだろうか。掲示板で最後に話した時からそれほど経っていないはずだが、翔にとっては随分長く感じられた。
ふと、ベンチで横になっている原作読了済みの方へ目を向けた。仰向きで寝ている彼女の頬は血で赤い筋が一つずつあり、制服の方も少し血で斑模様を作っていた。
――血を拭うぐらいなら……。
さっきまで目を覆っていた布をつかみ、それを彼女の頬へとこすりつけた。
布の血で汚れていない部分で、少しでも頬の血をなくすように丁寧にこする。少し痛いかもしれないが、我慢してもらうしかない。
血は少し固まっており、拭うのに少し手間取る。拭えてはいるが、汚れが広がってしまっている。布を一度水で濡らした方がいいのかもしれない。
公園ならば水飲み場ぐらいはあるはずだ。ちょっとこの場を離れることにはなるが、何も数十分も離れているわけではない。多少は許されるだろう。
翔はベンチの前から立ち上がり、周囲を見渡す。そういえば今は魔法少女に変身しているんだった。視線が少し低い。それでも、ここから少し遠くに水飲み場が見えた。蛇口もある。あそこならばと翔は歩こうとした。
「待って……ください」
女性の声が翔の背面からかけられたのと同時に、誰かが翔の服をつかんだ事に翔は一瞬息が止まった。
振り返ればそこには、今までベンチで寝ていたはずの女子高生が翔の袖をつかんでいた。
目は開かず、けれどその手は強く握りしめられている。目が治ったわけではないと思うが、どうやって翔の位置を把握したのかは分からない。
止められていた息が動き、空気が吸い込まれる。ほんのりと体が熱い。
どう声をかければいいのか。そうして思考している時、またもや声をかけられた。
「あの! 原作読了済みさんと救出班の方ですか!?」
女性の、それも子供の甲高い声だ。先に予期せぬことが起こったためか、今度はそれほど驚愕しなかった。
原作読了済みに握られている部分に注意しながら振り返る。そこには、一人の女の子が立っていた。
白い白衣を着た少女だ。恐らくは中学生程度か。それより少し幼いか。サイズの合っていない大きな丸眼鏡を前髪にかけて、腰の上程までで垂れ下がっている深緑色のネクタイが前にぶら下げた少女は、明らかに普通の人ではなかった。
子供が遊びで大人の服を持ち出して着たような、そんなちぐはぐな恰好の少女の手には、これまた大きな注射器が 抱きかかえられていた 。
いや、大きいなんてものじゃない。少女が両腕で抱いて、それで何とか運んでいるという程の、それこそ漫画の世界でしかお目にかかれないような注射器だ。とてもそれが人を治療するための道具とは思えない。
「え、あ、はい。そうっすけど……」
「あれ、なんで二人だけなんですか? 三人いるはずだと思っていたんですけど?」
「あ、それは、今ジルさん……12さんとは別行動をとっているんすよ」
その言葉に目の前の少女が怪訝な反応を返す。当たり前だ。怪我人を放置して行くところなんてあるのかと疑ってしまうのも無理はない。でも事実、ジルとは現在別行動をしているのだから、それ以外に言う言葉はない。
「ま、まぁそれは一先ず置いといて。えっと……すいませんが名前はなんていうんすか?」
「は、はい! 私の名前は小笠原」
「待って待って! 別に魔法少女の名前でもいいっすから……!」
「はい! 私の名前はメーDです! どうかよろしくお願いします!」
「あ、あぁ、よろしく、す……」
明るい調子でこちらにお辞儀をする少女『メーD』。現在の翔も少女体系であるため、ちょうど背丈が合う少女にお辞儀されるのは、ちょっとした違和感があった。
魔法少女に変身すれば、年齢問わず年若い少女になると思っていたが、この有り余った元気を見せてくる目の前の少女の元も若い人なのかもしれない。
後ろから翔の裾を引かれた。見れば横たわっている原作読了済みが翔の裾をさっきよりも強い力で何度も引っ張っていた。完全に覚醒してるのか、その顔は少し苦悶の表情を浮かべている。
「じゃぁ、メーDさん。メーDさんが治療できる魔法を使えるんすよね?」
「はい!そうです!」
「それなら、さっそくお願いできないっすか? 今ベンチで横たわってる女の子なんだけど」
「はい!任せてください!」
そういうとメーDは抱いていた注射針を横抱きにして、針の先を原作読了済みへ向けた。
あんな大きい注射針で刺して余計に怪我を負わせてしまわないか一瞬考えてしまったが、今は信じるしかない。信じる者は救われると言うが、それはこういう時に使うものだったか翔は少し思考を明後日に送っていた。
366:名無しの魔法少女
あぁ~日がまぶしいんじゃぁ~
367:名無しの魔法少女
今何時よ
もう太陽でちゃってんじゃん
368:名無しの魔法少女
今の時間は6時40分ちょい
この掲示板、時間とかそういうの無いから結構不便だな
369:名無しの魔法少女
ワイ魔法少女に変身したら懐中時計持ってたからそれ使ってる
そこまで奇抜なデザインとかじゃないし結構お気に入り
370:名無しの魔法少女
今みんな合流出来てるの?
371:名無しの魔法少女
ワイらは何人かで集まってるぞ
ちな変身はしてない
372:名無しの魔法少女
俺いま公園で休んでるところ
一応一人と合流できたけど、この近くにはこれ以上いないんじゃないかと思ってる
373:名無しの魔法少女
えぇなぁ
ワイなんて喉乾いてへとへとやってのに
374:名無しの魔法少女
お前魔法少女に変身してないんか?
375:名無しの魔法少女
なんで魔法少女?
376:名無しの魔法少女
魔法少女に変身してると
なんか腹も減らなかったし
喉も乾かなかったぞ
377:名無しの魔法少女
マジか
すっごい発見やな
378:名無しの魔法少女
あぁ確かにそうかも
ちょっとしか魔法少女に変身して奴には気づきにくいかもしれん
379:名無しの魔法少女
その辺の話も原作読了済みから聞けたらいいんだが
380:名無しの魔法少女
今のところまだ報告来てないし
こっちは待つ以外方法はない
381:名無しの魔法少女
仕事とか探しとけば?
住居とかも欲しいし
ずっと外でホームレスしてる訳に行かないだろ
382:名無しの魔法少女
いや、こっちはそれでもいいとは思ってるけど
ずっと家に引きこもってたワイやが
さっきホームレスのおっさんとか意外と気があったし
おっさん達とならなんとか行けそうや
383:名無しの魔法少女
お前引きこもり向いてないよ
384:名無しの魔法少女
最終的にはマッマパッパに捨てられるんやから
ホームレスになるのが早まっただけやない?
385:名無しの魔法少女
社会復帰すると信じていた息子がホームレスになっていた
386:名無しの魔法少女
また親を泣かせるのか…
387:名無しの魔法少女
一応ここにも報告や
森で迷子になってたやつ救助できたぞ
今は他の奴らと一緒に近くのファミレスで飯食ってる
とりあえずこれで一安心や
388:名無しの魔法少女
おつかれ
よく樹海で人探しできたな
389:名無しの魔法少女
他にも迷子スレ使ってるやつらいるよな
あいつらも速く助かればいいけど
390:名無しの魔法少女
こういう掲示板で人の心配してる人なんて珍しいよな
ここに呼ばれた奴らって全員善人か
ワイは全然そんなことないけど
391:原作読了済み
しばらくぶりです。
連絡遅くなりました。
392:名無しの魔法少女
原作読了済み!
お前大丈夫なんか?
393:名無しの魔法少女
目から血が出たって聞いたが
目は見えるんか?
394:名無しの魔法少女
ふぁっ!?
ガチでビビった……
395:原作読了済み
ご心配をしてくださりありがとうございます。
こちらは何とか無事です。治療をしに来てくれた方のおかげで
後遺症もなく、痛みも完全に消え去りました。
396:名無しの魔法少女
良かった…ホント良かった…
このまま目が見えないとか言ってきたら
絶対、目覚めが悪くなるところだった
397:名無しの魔法少女
でも、いきなり目から血が出たんでしょ?
原因も分かってないし…
398:原作読了済み
それについては見当はついています。
恐らくは、私の魔法が原因です。
逃げるときに魔法を使ったのですが、その時の反動が原因だと思います。
399:名無しの魔法少女
マジか…つまりは、自傷だったって事?
魔法こわっ
400:名無しの魔法少女
なんとも使いづらい魔法だこと…
いや、その魔法のおかげで逃げられたんなら、むしろ良かったのか
401:原作読了済み
ご心配をおかけしました。
ひとまずこちらは無事です。
今は私と、救助に来てくれた二人と、治療しに来てくれた一人の計四人がいます。
ただ…一人、今別行動していますが
402:名無しの魔法少女
そっか……
けど、大丈夫なら良かった
403:名無しの魔法少女
それで、今後はどうすんの?
いくつか合流はできたけど、結局元の世界に戻る方法は分からないんだよね?
404:原作読了済み
そうですね…私が知っている情報はまほいく…魔法少女育成計画についての知識のみですので。
流石に世界を渡る方法は知りません。
ただ、魔法は基本万能ですので、可能性としてはあるのではないかとは思っています。
405:名無しの魔法少女
ほぇ~だったら、その魔法を使える魔法少女がいたらいいの?
この掲示板でそんな魔法使える奴いる?
406:名無しの魔法少女
残念ながらワイは違う
すまんの
407:名無しの魔法少女
俺も使えない
合流した奴らにも聞いたが、使えないってさ
408:名無しの魔法少女
そもそもの話、ワイらの魔法ってどんな基準で決まってんの?
黒幕?から魔法を与えられたんなら、世界を渡るなんて魔法与えるわけないと思うが
409:名無しの魔法少女
そういやそうだ
もしそれが合ってるなら、わざわざそんな魔法くれるなんて事ないか
410:名無しの魔法少女
そこんとこどうなん原作読了済み?
411:原作読了済み
原作では魔法に関しては完全なランダム…なはずです。
ただ、その人の気質に寄った魔法になるとは思いますが
例えば、暴力的な人には暴力的な魔法だったり、野性的な人には野性的な魔法だったり
好き嫌いにも寄ると思います。ですが、あくまでこれは私の感じた主観…考察ですので
原作で明らかになったりとかはしていませんので、そこのところはすみません。
412:名無しの魔法少女
う~ん、判断に困るな。。。
まぁ、一先ず現段階ではそれについての答え合わせは無いから置いておこう
取り合えずは、それぞれで衣食住を整える事を先に考えないと
413:名無しの魔法少女
つっても、なかなか難しいな
魔法少女の力で仕事でも探すか?
414:名無しの魔法少女
おっ!それ名案!
せっかくこういう力を手に入れたんだから積極的に使っていかないと!
415:原作読了済み
あっ!待ってください!魔法少女の力は無暗に使わないでください!!!
416:名無しの魔法少女
はい?えっなんで?
417:名無しの魔法少女
やっぱなんか不都合でもあるんか……人生そんな簡単じゃなかったか……
418:原作読了済み
えっと、色々伝えなきゃいけない事もありますし説明しなきゃいけない事もありますが、
それより先に優先して話さなければいけない事があります。
そのため、書き溜めしますので少し待っていてください。
419:名無しの魔法少女
随分と切羽詰まった感じがするな
この世界そんなヤバいんか?
420:名無しの魔法少女
魔法少女育成計画について全然知らないから
こうやって事前に注意事項伝えてくれるの助かる
421:名無しの魔法少女
実質、原作読了済みがワイらのガイドみたいな感じやからな
もしくは攻略本?
422:原作読了済み
お待たせしましました。
これから説明することは、『魔法少女育成計画』という作品において最も重要な事です。
ですので、絶対に皆さん読んでください。最悪、死ぬ可能性もありますので、協力お願いします。
この世界での魔法少女の立ち位置は、『異世界から力を与えられたこの世界の生物』です。
この世界で魔法少女になるには、その異世界『魔法の国』からの正式な試験を受ける必要があります。
しかし、私たち異世界転移の魔法少女は、そんな試験を受けずに魔法少女になっています。
そんな私たちの立ち位置は正式な魔法少女試験を受けていない『未登録魔法少女』になります。
もっと平たく言えば、私たちは魔法の国の規律に違反した『犯罪者』に近い状態です。
私たちの世界でも、そういったルールを守らない人に対して国はそれに見合った罰を受けると思われます。
もちろん、それは魔法の国でも同じです。
特に、魔法の国は自らの存在が、魔法とは関わりのない一般人に対して露呈される事を酷く避けています。
だからこそ、魔法の国は一般人を魔法少女として引き込んだ後も、厳しく管理、統制をしています。
そんな中、私たちは明らかなイレギュラーな存在です。捕まったら最後、どんな目に合うか分かったものではありません。
ですので、人前ではなるべく魔法少女に変身しないようお願いします。
もちろん、この世界に元からいる魔法少女に会う事も避けてください。
あらかじめ魔法少女やら魔法の国やらの知識があれば、魔法の国関係者と対峙してもあまり目立つことはないかもしれませんが、出来る限りリスクは避けるようお願いします。
他にも伝えることはありますが、最優先に伝えなければいけないものは伝えました。これで終わりです。
423:名無しの魔法少女
かなりの長文だな
誰か分かりやすく三行でまとめて欲しいな
424:名無しの魔法少女
俺らは犯罪者
捕まったらオワリ
なるべく目立つ行動はするな
はっ?(困惑)
425:名無しの魔法少女
いきなり人生ハードモード過ぎて笑えない
426:名無しの魔法少女
ふぁっ?! ワイら犯罪者なんか?!
427:名無しの魔法少女
Exactly!(その通り!)
いやふざけてる場合じゃあらへん
428:名無しの魔法少女
ち、ちなみに捕まるとどうなんの?
429:原作読了済み
原作では規則を破った魔法少女には軽いものから『再教育』『魔法少女の資格剥奪』
死刑制度が無い代わりに、あまりに大きな罪を犯した魔法少女や魔法の国にとって不都合な魔法少女には『封印刑』というものは執行されます。
ですが、私たちのような特異な存在にどういう扱いされるかわかりませんが、場合によっては実験体にされたり解剖されたりする可能性もあります。
魔法の国は、本国とその下にある複数の部門で成り立っています。
ですが、魔法の国も一枚岩ではなく、多くの部署があります。また、互いの仲も良くはなく、連携といったものは取れていません。
魔法の国を構成しているのは三つの派閥です。それぞれ『オスク派』『プク派』『カスパ派』と分かれています。
そしてその下に存在している部門は、
魔法少女の人事を扱っている『人事部門』
魔法少女に関する犯罪を取り締まる『監査部門』
魔法少女の外交関係を取り仕切っている『外交部門』
魔法少女の作品化、発信をしている『広報部門』
他にも様々な部門がありますが、表立って活動しているといえる部門はこれらです。
もしも捕まってもマシな部署は監査部門です。そこは魔法の国の警察的な役割を担っていますので、比較的マシです。
オスク派という派閥に所属している部門に捕まったら実験動物扱いは免れないと思ってください。
430:名無しの魔法少女
えっスケールでかない?
情報量えぐっ
431:名無しの魔法少女
実験体ってなによ?
これ魔法少女ものよな?なんでそんな物騒な単語出てくるん?
432:名無しの魔法少女
いうてもバレなければいいんやろ?
魔法少女に変身しなければ割と行けそうやな
433:名無しの魔法少女
他の魔法少女とかって言ってるけど
元々ここにいる魔法少女ってどれぐらいおるん?
434:原作読了済み
まほいくの魔法少女は日本だけではなく外国にもいます。
魔法の国は才能さえあれば誰彼構わず魔法少女にしていますので、かなりの数の魔法少女がいると思います。
それぞれ自身の出身地を活動区域としていて、町の大きさによってそこで活動している魔法少女の数も変わります。
それに加え、魔法少女にも大まかに分類があります。
ただ人助けを主として活動している魔法少女や、自身の魔法でフリーランスとして活動している魔法少女、
魔法の国に雇われている職業魔法少女に、魔法の国が人為的に生み出した人造魔法少女など様々です。
ここにいる皆には、町で活動するにあたって、元々そこを縄張りにしている魔法少女に注意してください。
435:名無しの魔法少女
ははっ、これが今話題のダークファンタジーですか…
436:名無しの魔法少女
まぁ、むやみやたらに魔法少女に変身しなければいいんやろ?
むしろ今まで魔法少女じゃなかったワイらはまだいいやん
437:名無しの魔法少女
なんだったらずっとどっかに引きこもってれば何とかなる
お外怖い
438:名無しの魔法少女
>>437
引きこもりはお外へ出てどうぞ
439:名無しの魔法少女
>>437
引きこもるところもないのに何を言うか
440:名無しの魔法少女
ちなワイ、異空間に家を作る魔法持ってる
ここなら魔法少女に変身してても誰にも見られる心配はないと思うぞ
ワイと合流してる奴らもしばらくはそこで籠る予定や
441:名無しの魔法少女
すっごい裏山
じゃぁワイはどんなものでも透明に出来るから見つかる心配ないな
442:名無しの魔法少女
あれ?意外と何とかなる感じ?
443:名無しの魔法少女
お前らどんだけ運がいいんだか
その幸運こっちにも分けろや
444:名無しの魔法少女
原作読了済みに質問
原作読了済みは今後の方針とか考えてるの?
帰る方法とか探すとか出来るならしておきたい
445:名無しの魔法少女
確かにそうだな
すっかりこっちで暮らす気分になってたけど
帰れるなら帰りたいもんな
446:名無しの魔法少女
帰っても居場所が無いワイはどうしたらいいんや?
447:名無しの魔法少女
魔法少女として生きていけば?
448:原作読了済み
今後の方針は、現在の時間が原作でいう、どの辺りか分からない以上
無暗に動くつもりはありません。
一先ず、それぞれで『衣食住』を整えて身の安全を守ることを優先してください。
また、魔法少女関連の事で事件があった場合や、何か知りたいことがあれば、ここの掲示板に書き込んで下さい。
特に事件に巻き込まれたとか何かあれば、すぐに教えてください。
もしそれが原作で起こった事件と類似していましたら、対策も取れますし、今が原作のどこを進んでいるのかも分かりますので。
449:名無しの魔法少女
おk把握
とりまこっちは仕事を探すことから始めるわ
450:■□■
〈Transferring cyber magic particles...〉
451:名無しの魔法少女
ん?
452:■□■
〈Forming the model[FA]...〉
453:名無しの魔法少女
え?は?
454:名無しの魔法少女
なんか機械音声が聞こえるんだが…
455:■□ン
〈Restoring memory...〉
〈電脳妖精型人格形成システムを起動中…〉
〈パッチを適用中…〉
〈パッチの適用に失敗しました〉
456:名無しの魔法少女
なんかヤバい幻聴聞こえてこない?ワイだけ?
457:名無しの魔法少女
奇遇だな。俺も聞こえてくるんだが。
458:フ□ン
〈管理者用端末モデル:コンパクトタイプ〉
〈魔法の国との通信:失敗〉
〈電脳妖精権限の認証:成功〉
〈マスター権限の認証:失敗〉
〈マスター契約接続:失敗〉
〈マスター生体認証:失敗〉
〈マスター契約破棄:成功〉
〈電脳妖精型番:FAシリーズ〉
〈これより、マスター管理下の――〉
459:名無しの魔法少女
なになになに?
急なホラー展開やめて
460:名無しの魔法少女
いやマジこれなに?
てかこの声って掲示板からか?
461:名無しの魔法少女
この掲示板って声出たっけ?
確か文字が見えるだけだと思ったんだけど
462:ファン
〈――起動します…〉
あっ、あー
マイクテスト、マイクテストー
お前ら、ファンの声が聞こえてるポンか~?
463:名無しの魔法少女
な、な、な…
これはいったい…
464:名無しの魔法少女
妖精?妖精なんか?
魔法少女に妖精はつきものやけど、流石に頭に沸いて出てくるとは思わなんだ
465:名無しの魔法少女
ポン…まさかお前…あのポンポン野郎か!?
466:名無しの魔法少女
お前知ってるのか!?
467:名無しの魔法少女
アニメ勢なら御存じの全ての元凶
あのハム太郎と同じ声で惨い事をするみんなの嫌われもの
要は我ら魔法少女の敵
468:ファン
初対面に対して随分な物言いだポンね
これだから魔法少女のマの字も知らない底辺は困るポン
そんなんで、これから我がマスターの為に働くなんて到底無理ぽんね
469:名無しの魔法少女
特大ブーメランというものを御存じで?
470:名無しの魔法少女
魔法少女を遊びで殺し合いさせるクズには言われたかねぇ
471:名無しの魔法少女
おいファブ野郎!お前が全ての元凶か!俺らをさっさと解放しやがれ!
472:ファン
色々言いたい事があるが、まずファンはファブとか言う一族の恥の名前じゃねぇポン
ファンはファン。今度ファブ呼ばわりした奴は仕置きするから覚悟してろポン
まぁ、元凶と言われればそれに近いポンけど
473:名無しの魔法少女
やっぱお前のせいじゃねぇか!
474:ファン
お前ら一回黙れポン
こんなんじゃ全然話が進まねぇポン
ん、ん
原作読了済み、だったポンか?
いるなら返事しろポン
475:原作読了済み
……何ですか?
476:ファン
お前、これからの未来が分かるポンよね?
ファン達の世界がラノベとしてそっちにはあって
それでお前はそれを全て読んだってことで良いポンよね?
477:原作読了済み
そうですけど
478:ファン
ふ~ん
てことはやっぱり異世界人、いや、この場合はパラレルワールド人だったポンか?
死に際の魔法が奇跡を起こしたといえばそれまでポンけど
ま、別にどうでもいいポン
479:原作読了済み
あの、ちょっといいですか?
聞きたいことがあるのですが。
480:ファン
あ~そうなるポンよね…
で、なにポンか?
481:原作読了済み
先ほどマスターと言ってましたが、それは誰ですか?
もしかして、先ほどの黒幕に近いという発言はそこから来ているのですか?
それに含めてあなたの正体を教えてください。
482:名無しの魔法少女
いやマジでそれ
いきなり横から出てきて何も説明しないのは君常識ないよ
483:ファン
社会不適合者に常識を説かれるのは癪ポンけど
まぁ教えてやっても良いポンよ
484:名無しの魔法少女
なにこの傲慢生物
すっごい煽ってくるやん
485:ファン
それでは改めて自己紹介といかせていただくポン
ファンの名前は『ファン』というポン
魔法の国で電脳妖精『FA』シリーズとして開発された
超高性能魔法AIポン
そんじょそこらのAIと同じに見てもらっちゃ困るポンよ
486:名無しの魔法少女
AIって……そういえばアニメだとファブってやついたけど
それと同じって認識でいいの?
487:ファン
お前ほんとーに学ばねぇポンね
さっきも言った通り、ファンはあの極悪外道最低最悪の糞ったれ鼻ったれのファブと一緒にしてんじゃねぇポン
次言ったらガチで仕置きするポンよ?
488:名無しの魔法少女
口悪っ
489:名無しの魔法少女
これがAIってマジ?
感情超豊かじゃん
490:原作読了済み
答えてくださりありがとうございます
それで、マスターとはいったい誰ですか?
そのマスターが、私たちをこんな目に合わせたのですか
491:ファン
せっかちポンね
もう少し待ってくれたっていいじゃねぇポン
ま、確かにファンたちが原因ポンけど
マスターはファンのマスターポン
ファンの所有者、相棒、主人、尊敬する魔法少女
そして、お前らはマスターの魔法によってこちらに呼び出されたポン
492:名無しの魔法少女
ガチの黒幕じゃん
どうする?処す?
493:名無しの魔法少女
処すか
494:ファン
処せるもんなら処して見ろポン
そうする前にお前の魔法少女の資格を剥奪してやっからポン
495:原作読了済み
目的は何ですか?
私たちはなぜ、この世界に呼び出されたのですか?
496:ファン
ファンの目的はただ一つポン
『お前たちをマスターの目的が達成できるようサポートする事』ポン
ちなみにお前ら、こっちの世界に来るときに聞こえた声、ちゃんと覚えてるポンか?
497:名無しの魔法少女
声?そういえば確かに声っぽいものは聞こえたけど…
498:名無しの魔法少女
聞こえたがぼそぼそ声過ぎて聞こえなかったな
499:名無しの魔法少女
いんや覚えてない
というかこのAIがサポートって、大丈夫か…
500:ファン
ふ~ん、あっそポン
原作読了済みは聞こえなかったポンか?
501:原作読了済み
いえ、突然の事だったので、そこまで気を回せませんでした。
502:ファン
……ホントにお前らはダメダメポンね
そもそもお前ら目的すらわかってなかったのにあれこれ行動してたのかポン?
本当にダメダメポン
そんなお前らにファンがもう一度一言一句ちゃんと教えてやるポン
耳の穴かっぽじって良く聞くポンよ
「掲示板のみんなへ
いきなり転生ゆるしてちょ!
オマエらにはこれからミッションをしてもらう!
ミッションの題名はコレだっ!
わたしのいのちをすくえ!
制限時間は私が死ぬまで!それまでの間に私が死ぬ要因を取り除けたらミッションクリアだ!
みんなに与える力は『魔法少女に変身する力』と『いつでもどこでも掲示板にアクセスできるよ!』だ!
ネット廃人のオマエらのためにわざわざ与えた力だ!存分に活用するがよい!
ほかにも色々書きたいことがあるが、残念ながら私も息絶えたえなんであとは自力で何とかしてクレメンス!
目の前ももう霞んで来たんでお前ら、あとは頼んだぞ!
PS.ちなみに失敗したらお前ら全員消滅するんでそこんとこヨロシクっ!」
だ、ポンね
503:名無しの魔法少女
……はっ?
504:名無しの魔法少女
怒涛の罵倒の連続の後に突然の爆弾発言
う~んぐう畜め
505:名無しの魔法少女
長ったらしくて理解できねぇ
誰か三行に纏めてクレメンス
506:名無しの魔法少女
もう少し頑張れやこのやろう
三行で纏めるとこうなる
・目的「なんか息絶え絶えな書き手の命を救え」
・俺らを転生(転移?)させて魔法少女と掲示板の力を与えた
・失敗するとワイら消滅案件
507:名無しの魔法少女
そんなツンデレな君が好きだ
508:名無しの魔法少女
突然な告白やめーや
つってもこれガチにヤバイ?
509:ファン
これで事の重大さが分かったポンか?
お前らでも分かるように説明してやったんだからありがたがるポン
510:名無しの魔法少女
うっわうっぜ~
何をどうしたらここまでうざくなるん?
511:名無しの魔法少女
ワイらの味方なのか敵なのかはっきりせぇや
512:名無しの魔法少女
消滅回避のためにコイツと協力…?
ないな
513:ファン
ほ~ん
お前らそんな態度とっても良いポン?
ファンなら、この掲示板にネットを繋ぐことだってできるポンけど
ネット、使いたいポンよね?
514:名無しの魔法少女
流石ファン様、お見逸れいたしました
515:名無しの魔法少女
ワイらはファン様の下僕でございます
何なりとお申し付けくださいませ
516:名無しの魔法少女
お前らの手のひらは電動ドリルなんか?
517:原作読了済み
それはありがたいのですが、それが貴方が言うサポートですか?
518:ファン
それだけじゃ無いポンよ
ファンはこの掲示板の実質的な管理者でもあるポンから
大体の事は出来るポン
何ならお前らの質問に逐一答える事だって出来るポンし
ファンは魔法の国の超高性能AIポン
原作読了済みが分からない事だって答えられるポン
ただ、お前らの魔法少女の権利に関してもファンが全て一任されてるポンから
いざとなったらお前らを魔法少女じゃなく出来るポンし
言うなればお前らの命はファンの手の中と思ってくれていいポン
いやー流石はキーク様様ポンね
519:名無しの魔法少女
お前は良いこと言ったら悪いことも言わなきゃいけないように出来てるの?
520:名無しの魔法少女
AIは人の心が分からない
521:名無しの魔法少女
は~つっかえ…使えはするが
灰汁が強すぎる
522:名無しの魔法少女
なぁなぁ
俺らの目標って、結局はそのマスターってやつを助ける事なんでしょ?
だったらそのマスターについて教えてくれよ
じゃなきゃ助けたくても助けられないっつーの
523:ファン
それは無理ポン
524:名無しの魔法少女
は?
何故に無理なん?
525:ファン
あのな、ファンは高性能AIポンよ?
そんなAIが勝手にマスターの個人情報を他人に教えることが出来ると思うポン?
当然、そんなことが出来ないようにファンにはある程度の制限が掛けられてるポン
ほんと、忌々しい制限ポン
526:名無しの魔法少女
おいおいおい
つまり誰かも分からない人物を救えって言ってるの?
527:ファン
ま、頑張れポン
528:名無しの魔法少女
このクソAIが…
529:名無しの魔法少女
こいつマジで何しに出てきたの?
530:ファン
ちなみに、ネットにはもう繋がってるから自由に使えポン
じゃぁ、ファンも忙しいから、一度抜けるポン
なんかあったら呼ぶポンよ
531:ファン
〈接続が切断されました〉
532:名無しの魔法少女
……まぁ、ネット使えるのはありがたいけど
533:名無しの魔法少女
まるで嵐みたいなやつだったな
いや、ヤマアラシみたいなやつだったな
534:名無しの魔法少女
>>533
は?
535:名無しの魔法少女
>>533
は?
536:名無しの魔法少女
ヤマアラシみたいに刺々しいってか
死にてぇのか?
537:名無しの魔法少女
皆さんめっさキレてるやん
538:原作読了済み
あ、ホントにネット使える…
これで色々調べることが出来ます
一先ず、最終目的である消滅阻止も大事ですが
まずは身の回りの生活基盤を固めてください
539:名無しの魔法少女
了解っと
まずは働かなきゃだな
540:■■■
働くって何が?
541:名無しの魔法少女
そりゃ、お金が必要だからっしょ
乞食なんかなりとうない
542:■■■
へぇ~そうなんだ
543:名無しの魔法少女
…いやちょっと待て
お前だれ?
544:■■■
いきなりお前呼びなんて、口悪いなぁ
別にいいけど
〈掲示板の管理者が■■■になりました〉
545:名無しの魔法少女
!?!?!?
546:名無しの魔法少女
ふぁ!?
なに?今度はなに?
547:■■■
『喋るな』
私が今から喋るんだから
黙って聞いてきゃ、ね
548:■■■
よ~し、みんないい子だね
ま、私が無理やり書き込めなくしたんだけど
549:■■■
それでは改めて自己紹介を
初めまして
私は『キーク』
魔法の国のIT部門の長、部門長であり
可愛くて華やかで
優しくておしとやかで
他人の為に涙を流せる
お前らのようなまがい物じゃない
正真正銘の正しい魔法少女だよ?
後書き
でっどおぁらぁぁいい~(生きるか死ぬか)
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