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魔法少女リリカルなのはエトランゼ(異邦人)改 再構築

作者:南條 綾
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1部 魔窟海鳴市
1章 始まりは突然に
  強い友情は格好いいことを知ったのだが、吸血鬼はこんなのばかりなの?

 
前書き
次で多分終わります 

 
 彼女らの安否を確認する前に、俺は、次の行動を考えなければならなかった。
当たり前だが当初の予定は使えない
まったくやってくれた。

「ん~」

「大丈夫、アリサちゃん!?」

 コナンのベイカーストリートの亡霊のパターンでちょっとやばい

「おい、餓鬼が逃げたぞ~!」

 前方に警備と思われる男がこちらを見て大声で伝えていた。
くそ、さらにヤバいタイミングでバレた!!ここで次にとるべき一手は…!

 俺は先ほどの木の棒を使い、警備の男に走って近づき、戦士技能の一つ斗月(とげつ)を使い、みぞおちあたりを突いた。目の前の男はモロくらい前のめりで倒れた。
あまりにも素直に落ちたので一瞬死んだんじゃないかと思ったが、幸い息はしてるように見えた。

 俺は後ろを振り向いて2人の手をとり、上に逃げる。先ほど途中の通路にあった窓をけり壊し、2人の手をとり抱きしめて飛び降りた。

「「きゃああああああああああああああああああああああああああああああ」」


 二人の悲鳴が俺の耳元で聴こえる
まじ止めて欲しい
俺は自動落下中に力ある言葉を発する

浮遊落下(レージェント)

 悲鳴が大きいので一瞬手を離すところだったか、何とか放さずにすんだ。
自然落下しているはずが、あくまでゆっくりとフワッと地上に降りた。
この呪文は落下する速度をゆるやかなものにすることができる。
非常に便利な呪文でもある。
たしかBASTARD本編でアビゲイルが使用した呪文だった記憶がある。

「着地っと」

「あんた何なの、今の?」

「メリーポピンズ!!」

 傘があれば完璧なんだけど、多分わからないだろうな。
俺が生きていた時代でも俺が産まれる前だから、
もしこの世界でもあったとしてもそれ以上は経ってることだしね。

「ふが~」
 
 アリサはわけわからんっていう感じで怒鳴ってるがそんなの知った事ではない

「悪いが!ちょっと厄介なことになりそうだ」

「え?」

「ちょ、ちょっと!どういうこと?」


 すずかの疑問とアリサが質問してきたのだが。
おれ自身知覚力は半端なく生前よりも上だからビシバシ来るね。
隠れているのがはっきりとわかる。
バレても構わない態度で、
まるで遊んでる感じか?
全く気に入らねえ。
後ろは丁度壁だから良い
俺が抜かれなければ後ろの二人は無事だ
犯人は誰だ、呼んでみるか。

「鬼さん出てこいよ?」

「あはははは、下等生物のくせに気づいたかああああああああああ」

「氷村の叔父様…?」

「なに、すずかの叔父さんなの?」

 なにこのバカみたいな出現は?
だけど結構な魔力を持ってるのがわかる
普通の人間じゃないな。
そういえば、このすずかって子も結構な魔力を持っていることに今更ながら気づいた。
基本俺より低すぎたら微々たる差って感じもあったんだけど、とりあえず話を聞いてみるか?

 真っ白なスーツに身を包んだ、いかにもナルシストな男が肩脇に立ち、感情の無いメイドさんがその後ろに控えている。
周囲にはメイド部隊と黒服が配置されている。
いつでも攻撃に出られる状況だが、2人を守りながら戦うのは難しそうだ。
メイドは多分アンドロイドかなんかだろう?
人の気配じゃないな
そして黒服は拳銃やら物騒な武器を持っていやがった。

叔父様という事は、身代金ではなく、お家騒動の為の人質か。
周囲には人気も人気もない。やはり応援を待っても無駄だな
まあ、動くしかないか。

「おじさま、子供3人をこんなに大人数で囲むなんて、大人気ないと思わない?
それに小学生と思われる姪っ子を誘拐なんて、人としてのモラルがないのでは?」

「下等な人間と一緒にするなあああ! われわれは貴様たちとは違うんだよ。
頭に蛆虫がついているようなメス豚の貴様らにも理解できるように教えてやろう」


 めっちゃ選民意識を持った思考の持ち主だとわかった

「氷室のおじ様、やめてください。お願いですから」

「す、すずか!?」

 今まで冷静だったすずかは泣きそうな顔で、氷室ってやつに哀願していた。
それを見たありさも何事かと不思議がっていた

「われわれは夜の一族。勿論、そこにいるすずかも同じだ。
われわれは貴様たち人間よりも長寿で力もあり、頭脳面積の大きな一族なのだ〜」

 いやいや、その台詞で頭が良いと言われても信じられないだろ。
いうか吸血鬼てこんなものなのかな。
BASTARDでもダイアモンドもこんな感じだったし。

「あ、あああぁぁ……!」

「・・・・・」

 まあ、魔窟海鳴だったらこんなの日常茶飯事だと思うし、アリサは目が点になっているし。

「どうだ!?分かっただろう! 貴様たちのような下等な人間とは違い、超人的な肉体を持ち、血を求めて人の生き血を吸う選ばれた種族!
それが僕達、夜の一族だ!!」

「いやぁ…言わないで…言わないでよぉ……!」

 すずかの泣き声が響いてくる。それはすごく悲しみの声。女の子が泣いているのはきついな。
情報を聞き出す為に少しこいつに話をさせすぎたのかもしれない。

「さあどうする? 貴様の仲良しこよしなお友達は、貴様らの世界で言うバケモノだったのだ。
どんな気分だぁ?、裏切られた気分か?
信じられない気分かぁ?」

 あほ面で俺というよりアリサに向かって言っていた。

「それが何!!まぁあんたが言ったように、すずかが吸血鬼って言うのは仮に本当だとしても、この世にはHGSなんてあるし、科学で解明されていないこともある。
でもそれが何?」

「!」

「言っておくけれど、すずかは、わたしの大親友の女の子。すずかは、誰よりもやさしくて人を思いやる心は誰にも負けない。
あなたとは違う。あなたみたいに子供をさらうだけでこんなにも人がいないと何にも出来ないような人に、わたしの親友のすずかと一緒にするな。
このヘタレナルシスト」

「アリサ・・・ちゃん・・・。」

 この子めちゃくちゃ格好いいじゃん。
すげえ啖呵をきった。

「きっと言えなかったんだよね、でもすずかは今までどおりわたしの親友なんだからね」

 金髪の少女アリサはそっぽを向いて言っていた。やはりツンデレなのか。

「ありが、とう・・・ありがとうッ・・・!!」

 すずかは悲しみの涙から歓喜の涙になっている。

「な、なに水臭いこと言ってんのよ!私たちは親友じゃない!」

 この二人のことはすごく感動的だよね。

「おい、そこの下等生物。俺のことを馬鹿にしたのか、そうなんだろう関係ないから少し遊んで返そうと思ったが許さん。
そこの女、そいつらを渡せば貴様だけ見逃してやる」

 見くびられたものだ。犬畜生でも自分より格上だと感じたのなら歯向かわないのに、
こいつには実力差を感じることが出来ないのか?
俺は二人のほうを見たら、二人は抱き合って震えていた。
もしかして引き渡されると思っているのか?

「俺、そんなに怖い人に見える?ちょっと残念だな。
俺は別に二人の友人でもなければ、義理もない、
待ってろって言ったのに待ってなくて被害も増大してくれたしな」

 一瞬いたずらをした子供みたいに笑いながら続けていった

「でも先ほどの二人の友情には感動したから、おじさま、あんたの負け。
この子たちの勝ちだ。
何故なら、先ほどまでと違って本格的に俺が手を貸すことにしたからな。」

 俺は久しぶりに笑いながら二人に向かってそういった。

「「うそ!!」」

 黒服の集団に武装したメイドさんに囲まれて、二人はあきらめかけてたのかもしれない、そして信じられない声でそう言ってきた。

少女たちはそう叫んだが、それには耳を貸さない。

「なんだ?
少しは何かやるつもりだが、これだけの人数で何かできると思っているのか?」
 
 雑魚が何人そろっても一緒だろう。
普通なら無理だ、どれだけ強くても数の暴力には勝てない、
だが能力者ならその他大勢がどんな結末を受けるかはショッカーの戦闘員を見てればわかるだろう。

「私も一言言っておく。この子も言っていたように、これだけの人数がいなければ、大きな台詞を吐けないんだろう。ヘタレナルシストといわれても仕方ないな。選民主義の選ばれた人さん」

「俺のことを一度ならず2度までもヘタレナルシストだと! もう我慢ならん。
最後に遺言だけ聞いてやる。行け、野郎共とオートマーダー達!」

これだけの人数がいるから余裕ってか。

 まず男たちが俺たちの方に襲ってきた。
まあ、セオリー通りだから余裕を持って行動開始。
二人を後ろに押しやり、自分が前に立ちながら呪文を発動させる言葉を唱えた。

「スー・キー・スー・ラー・ツー・シュー メガ=メガデ」

「こっちの餓鬼、さっきはいい啖呵を切っていたのに、もう念仏唱えてらぁ」


 その時、男たちの手が俺に触れようとした。
しかし、その瞬間、俺は力強い言葉を発した。

等活地獄(ソドム)



シュパパパァアンッ!


呪文が放たれると、周囲の男たちが痛みに悶え出した。彼らの指先が舞い散り、その動きが鈍くなっていくのが見えた。
 
 

 
後書き
次が多分ラストです 
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