オズのカリフ王
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第六幕その五
実際に乗ってみました、それは他のドワーフの人達にです。
ノーム王にノームの人達、トロット達にジョージ達もでした。皆ワイバーンに乗って浮島の上空を飛びます。
そうしてです、ドワーフ王は満面の笑顔で言いました。
「楽しいのう」
「全くじゃ」
別のワイバーンに乗るノーム王が応えます。
「こうしてワイバーンにも乗れてな」
「実によい」
「お空を飛ぶ」
「それが出来るとはな」
「このこともよいわ」
「最高にな」
まさにというのです。
「こんないいことはないぞ」
「生きていてよかったのう」
「全く以てな」
「本当にね」
「こうしてワイバーンに乗ってお空を飛ぶと」
ポリクロームもワイバーンに乗っています、そのうえで言うのでした。
「自分でお空を飛ぶのとね」
「また違うか」
「ええ」
ノーム王に微笑んで答えました。
「またね」
「あれか、馬に乗るのとか」
ノーム王はポリクロームのお話を聞いて言いました。
「普通に歩くのでまた違うが」
「そう、それと同じだと思うわ」
「何かに乗って動くとな」
「自分で歩くのとまた違うわね」
「速く行けてな」
そしてというのです。
「そのうえでな」
「何かに乗る楽しみがあるわね」
「うむ、それもあるぞ」
「それと同じでね」
「自分で空を飛べてもか」
「こうして何かに乗って飛んでもね」
「楽しいか」
「そうよ」
まさにというのです。
「これはこれでね」
「成程のう」
「だから私もね」
ポリクロームはさらに言いました。
「今凄くね」
「楽しんでおるか」
「そうなの」
実際にというのです。
「本当にね」
「左様か、その話を聞くとな」
「わかってくれたかしら」
「よくな、ではな」
「ええ、今はね」
「ワイバーンに乗ってな」
「楽しみましょう」
「心からな」
ポリクロームともお話をしてでした。
ノーム王は他の人達と一緒にワイバーンに乗ってお空を飛んで楽しみました。そして地面に降り立つとです。
ワイバーンから降りて乗っていた彼の首を撫でてお礼を言いました。
「楽しませてもらったぞ」
「それはどうもです」
「ああ、お主も喋ることが出来るか」
「オズの国の生きものなので」
それでとです、ワイバーンは笑顔で答えました。
「出来ます」
「そうなのじゃな」
「はい、ですから」
それでというのです。
「こうしてです」
「話も出来るか」
「そうなんです」
こうノーム王に言うのでした。
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