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レーヴァティン

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第二百五十八話 ヴェネツィアへ向かいその六

 智はそのジュースを飲んでも言うのだった。
「素敵な味でござる」
「そうでありますか」
「お勧めでござるよ」
「ではわしも」
 峰夫も応えて飲んでだった。
 笑顔でだ、こう言った。
「確かにであります」
「美味しいでござるな」
「はい」
 智に笑顔で答えた。
「トマトにであります」
「人参に林檎にオレンジと」
「あとレモンもでありますな」 
 この果物もというのだ。
「少しでありますが」
「入っているでござるな」
「それもまた」
 レモンが入っていることもというのだ。
「いいであります」
「栄養が多いでござるな」
「そして果物の中に」
 峰夫はそちらも見て話した。
「キーウィもあるであります」
「これも美味しいでござるよ」
「しかも栄養がいいであります」
 キーウィのそうしたことも話すのだった。
「それもかなり」
「そうでござるな」
「だからであります」
「食べるといいでござる」
「こちらも」
「キーウィいいよね」
「そうだよな」 
 剛と芳直もキーウィについて話した。
「あの甘酸っぱさ最高だな」
「熟していないと固いけれどね」
「けれどそれでもな」
「熟したら皮剥くか二つに切ってすぐに食べられるしね」
「二つに切ったキーウィをな」
 芳直は大きなスプーンでオートミールを食べながらゆで卵を実に美味そうに食べる剛に対して話した。
「スプーンでくり抜いてだよ」
「食べるんだね」
「俺っちそれが好きなんだよ」
「熟してるとそれですぐにスプーン通るからね」
「いいよな」
「本当にね」
「キーウィはビタミンも繊維も豊富だからな」
 両方の栄養素に満ちているというのだ。
「いいよな」
「全く以てね、ただね」
「ただ?どうしたんだ」
「いや、この浮島ってキーウィがあって」
 剛は芳直にこう返した。 
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