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レーヴァティン

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第二百話 真の掌握その七

「より一層人の往来を多くなる様にする」
「関東の中に」
「西国ともな」
 こちらともといううのだ。
「その様にしてだ」
「だから今わし等もここにおるぜよ」
「江戸にな」
「そして関東を治めちょるぜよ」
「そういうことだ」
「そして」
 今度は幸正が言ってきた。
「関東からだ」
「奥羽だ」
「そうだな、湖路も充実してきた」
「川の方もだな」
「出来てきた」 
 英雄に強い声で答えた。
「これまで以上にな」
「それは何よりだな」
「そして湖路を通じてだ」
「奥羽のことをか」
「調べてもいる」
 今の時点でというのだ。
「そうもしているからな」
「そうか、それは何よりだ」
「奥羽の港はどれも小さい」
 幸正はここで奥羽のこのことを話した、船が行き来しているとそうしたこともわかるということだ。
「そして船の数も人もな」
「少ないか」
「関東と比べてもな」
「そちらはまだ発展していないか」
「そして蝦夷にもな」
 そちらにもというのだ。
「船は行っている」
「そうして蝦夷のこともだな」
「調べさせていくべきだと思うが」
「その通りだ」
 英雄は幸正のその考えをよしとした。
「奥羽だけでなくだ」
「蝦夷もだな」
「俺達はこの東の浮島を一つにする」
「その為にもな」
「蝦夷もだ」
 この島もというのだ。
「必ずだ」
「手中に収めるな」
「そうすべきでありそうしなければならない」
 だからだというのだ。
「やがてはな」
「ではだ」
「調べてもらう」
 その蝦夷もというのだ。
「船が行き来するならな」
「それではな」
「それで湖路、川路もな」
 幸正はあらためて話した。
「整ってきている、江戸を軸にしてな」
「港も築き大きくもしていっている」
「横浜、横須賀とな」
「そうだな」
「よい港が多くなってくれば」
 そうなればとだ、紅葉も言ってきた。
「もうその港からです」
「銭が生まれる」
「実際今の我々がそうです」
「西国の港がな」
「むしろ金山よりもです」
「多くの富をもたらしている」
「熱田、堺、神戸、広島、博多、長崎と」
 そうした街の港達がというのだ。 
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