レーヴァティン
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第二百話 真の掌握その八
「多くのものをもたらしている」
「富を」
「それが有り難い」
「そしてそれはです」
「この関東でもだな」
「ですから」
「港もな」
「大きくしていきましょう」
政、それによってというのだ。
「是非」
「そうだな、それと田畑特に田が思ったよりもな」
「広くよい田がですね」
「関東でも出来るな」
「はい、多くのよい川があるので」
それでとだ、紅葉は答えた。
「ですから」
「土はよくないが」
「川つまり水に恵まれていて」
「そうだな、では田もな」
これもというのだ。
「多く作る」
「そうしてますね」
「そして絹も作らせる」
「木綿も」
「そうする、そして」
それでというのだ。
「何度も言うが民を豊かにする」
「全てはそこにありますね」
「そうだ、民を豊かにし」
「幕府もそうして」
「力を蓄え」
そしてというのだ。
「統一すればな」
「そこからですね」
「その力で海の魔神と戦うからな」
「まさにそれ故に」
「今はだ」
「民を豊かにしますね」
「そうする、関東でもな」
この地においてもというのだ。
「是非な、しかし」
「しかしとは」
「絹は多く作っても高いな」
これはというのだ。
「どうも」
「はい、どうしても」
「生み出すのに手間もかかる」
「そして絹を織物にすると」
「色々職人が必要だ」
「ですから」
その為にというのだ。
「どうしてもです」
「絹織物は高価になるな」
「多く造っても」
「そうだな」
「絹だけでもやはり」
生地だけでもというのだ。
「高くなり」
「そしてだな」
「そこに染色に着物にする」
「どうしてもそうなるな」
「それでっちゃ」
ここで愛実が言ってきた。
「今うち等も着てるっちゃが」
「その絹の服をな」
「やっぱり着心地がいいっちゃ」
このことは事実だというのだ。
「高価なだけあるっちゃ」
「そうだな」
「いいものっちゃ」
「木綿もいいがな」
「やっぱり絹はっちゃ」
「高価なだけありな」
「着心地が違うっちゃ」
こう言うのだった。
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