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レーヴァティン

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第百八十四話 馬封じその五

「だからな」
「それでだね」
「産業にするな」
「ワインもだね」
「だからな」
 それでというのだ。
「少し落ち着いたらな」
「戦の後でね」
「そうするな、ワインも売って」
「産業にして」
「国を豊かにしてな」
「力をつけるんだね」
「ああ、国が強いとな」 
 それならとだ、久志は剛に話した。
「やっぱりな」
「それだけだよね」
「力が備わってな」
「軍備も整えられてね」
「海の魔神が軍勢持っていたらな」
「戦えるね」
「だからな」 
 そうしたことを考えてというのだ。
「国を豊かにすることもな」
「進めていくね」
「ああ、国を豊かにする政策を行えば」
 そうすればとだ、久志はさらに話した。
「民もな」
「豊かになるね」
「待遇をよくして税をそこそこにしたらな」
 それでというのだ。
「そうなるからな」
「そして民を豊かにすることも」
「世界を救うことでそもそもな」
「民を救えない、豊かに出来ないでね」
「世界を救える筈がないからな」
 その資格がないというのだ。
「だからな」
「そこはちゃんとしていくね」
「しっかりとした内政してね」
「それがいいね、本当にね」
「ワインを産業にすることもだよな」
「いいよ、美味しいしね」 
 剛はにこりと笑って述べた。
「どんどんやっていこうね」
「産業のこともな」
「これからはね」
「お酒のことですが」 
 源三も言ってきた。
「ワインだけでなくビールもです」
「しっかり産業になるな」
「はい、大々的に造ってもらい」
 民達特に製造業者達にというのだ。
「売ってもらえばです」
「いいな」
「むしろワイン以上にです」
「ビールは造りやすいからな」
「大麦から造りますので」
「大麦は寒い場所でも畑が出来るからな」
「ですから」 
 それでというのだ、源三はビールの原材料である大麦のことから考えそうして久志にビールの話をするのだった。
「ビールはです」
「ワイン以上に造ってな」
「売りましょう、そして」
「それにか」
「お酒の密売はです」
「禁じるな」
「密造も、悪質な儲けにつながりますので」
 だからだというのだ。
「それは禁じましょう、そして禁止もです」
「しないな」
「禁じてもお酒は飲みます」
「酒はそんなものだからな」
「そうすれば闇業者が出て」
「その連中が儲けるだけだからな」
「よくありません」 
 こう久志に話した。 
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