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願いを叶える者(旧リリカルなのは 願いを叶えし者)

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転生者はどの世界にも1人はいるのだ

「んじゃあ話の続きをしようかね」

飯は食った。つっても昨日のうちに買っておいたパンと牛乳だけども。
あいつらも起きてるみたいだけど、まだここに来る気配はないみたいだし。

「未だに信じられませんが…魔法、ですか」
「いや、その前に風祭りとか言うのはどこ行った?」
「風見です。彼は返しました。まだ仕事があるので」

お前はどうなんだよ。

「改めて、降谷零です。警視庁公安所属のゼロ課にて指揮を取っています」
「あ、うん。そこらへんの説明は要らないんだが」
「そうですか。では先ほど言った協力についての事なんですが…」
「基本的に俺にも仕事があるわけで、いつも毎日24時間と言うわけにゃいかん。
いつでも、と言う事は出来るけどな」
「…必要な時に呼べ、と言う事でしょうか?」
「凄えな。ちゃんとわかってくれるのは嬉しいもんだ」

大体のやつなら自己中な方に捉えるのに。

「ではこちらが僕の連絡先です」

そう言って名刺を渡してくる降谷。

「はいはいっと。じゃあ俺からはこれな」

懐から紅色の球を取り出す。
ビー玉サイズのその球は、内部が燃えているかのように煌めいていた。

「…これは?」
「呼び出し玉。何かあった時にそれを割ればすぐ様駆け付ける…所謂防犯発信機?みたいなもんだ」
「…受け取っておきます」
「まぁ何かあったらだからな。割り方は任せるけど」

言葉通り、瞬時に現れてやるから。

「では今日のところはこれで」
「ん。また聞きたい事が出来ればその時言ってほしいね。
答えられるかは知らんけど」
「わかりました。それでは失礼します」

…最後まで畏まった奴だったな。
演技なのはわかるけど。

「なるようになれ、かなぁ…」

まずはアイツらに話しとくか。
そのあとはどこか出かけることにしよう。








「とまぁ、そんな事があったわけだ」
「協力…協力ねぇ」
「別に含みあるわけじゃねえから問題ないだろ」
「でも公安だし…」

おまけにコナンの世界だからね。
急に駆り出される事だってあるだろうからな。

「で、これはどこに向かってるの?」
「喫茶ポアロ」
「…何で?」
「ちょっと主人公が見たくなった」
「そして事件に巻き込まれるわけですねわかります」
「人死にはあんまり見たくないかなぁ…」

口々に思ったことを言っていくが、そんなものに意味はない。
いくと言ったら行くのだ。
そもそも嫌ならついて来なければいい。

「いや行くよ?特にやりたいこと無いんだし」
「そーそー。何たって旅客だからね!」
「まだその設定続いてたの?」
「設定だったのか…」

そうこう言っているうちにポアロへ到着。
扉にはclauseの文字。…閉店である。

「やってないじゃん…」
「まさかの展開」
「どーするよ」
「取り敢えずそこら辺徘徊しようぜ」
「おー。善良な市民によるパトロール!」

と言うわけで歩き続けて公園に到着。
時刻は午後2時である。
公園の中からは子供達の元気な声が聞こえて来る。

「おかしくね?今日平日だぞ?小学校どうした?」
「午前授業」
「祝日」
「振替休日」
「休みたい気持ちがひしひしと伝わるワードである」

まぁ俺たちも歩いたし、少し休憩していこうと言うことで中へ。
ベンチに座って落ち着こう。

「死にたい…」

その矢先にこれだった…。

「(おい、結構キツイやつがいるぞ」
「(いや、この世界なら普通じゃないの?」
「(見た感じ高校生だけど、高校も授業ない感じ?」
「(単純にサボりじゃないかなぁ?」

周囲に黒いオーラを漂わせている女は見た感じが高校生。来ているのは制服で、蒼也曰く、帝丹高校の制服だそうだ。
そんな女生徒が昼間の公園で打ちひしがれるサラリーマンの空気でベンチに腰掛け、死にたいなどと口にする。
まさに事件である。

「(どーするよ」
「(どうするって…」
「(なぁ?」
「(話しかけるを選択」

満場一致で話を聞くことに。

「え!?平賀才人!?峰理子も!何でこの世界に!?」

先手をきられたでござる。
つーか何でこの2人を知ってるんだよ…転生者ですねわかります。

「貴方は神を信じますか?」
「…もしかして、貴方も!?」
「俺は違うけどな。こっちの青髪はそうだぞ」
「あ、どーも」

ホント、どの世界でもいるもんだよなぁ…。





「で、死にたいってなに?」
「聞いてたの…?」
「そりゃ聞こえるでしょー」
「話しにくいなら私が聞くよ!女の子同士だし!」
「落ち着きなさいよ理子さんや」 
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