人理を守れ、エミヤさん!
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
アウトロー・オブ・アウトロー
自由気儘に、風に吹かれる儘に、奔放に生きる。
法に属するのではなく心に従う無法者。自らに課した自分なりの正義に寄り添って、誰に理解されずとも信念を押し通す。
悪逆に牙を剥き、善の営みに背を向け、孤高に流れる一匹狼。それが刺激的な男達。
格好つけて一匹狼と銘打っても、そんな呼び名に縛られず、必要に応じて徒党を組むのもよしとする。
そんなこんなで似た者同士、二人の一匹狼は徒党を組んだ。というよりウマが合ったから一緒にいてもいいかと、殆どノリで決めたようなものである。流れが変われば別れるし、意見を違えればあっさり訣別もするだろう。それでいいじゃないかと嘯いて、進路に悩めばコインが決めるさ。西に東に放浪三昧。とりあえずムカついたのならぶっ殺す、敵は決まって野蛮人。原始時代の勇者達。
つまるところ、根がお人好しなアウトロー。小難しい理屈なんて要らなくて、腹が立ったら引き金も軽くなる。善意の押し付け、要らないったって押し付けよう。そんな感じで人助け、らしくないなと苦笑い。あれよあれよと祀りあげられ、気づけば辺鄙な村の用心棒になっていた。
「――で、オレとしちゃあ限界感じてんですけどね。コイツら護り切ろうたって無理がある」
雪が降っている。大地は一面銀世界。真冬の気候は昼であっても過酷なもの。しかしこの地に住み慣れた者にはいつもの事。
緑衣の弓兵、圧制に立ち向かった無銘の義賊。集落の近辺から、大軍が通れる道全てに罠を仕掛け終えたロビンフッドはうんざりしている。
そんな彼に少年悪漢王ビリー・ザ・キッド――本名ウィリアム・ヘンリー・マッカーティ・ジュニアは気楽に応じた。尤も、金髪に青い瞳の小柄な少年は、その声音に相応しくない深刻な台詞を吐く。
「うん、それには僕も同意見かな。最初は千、次に五千、更に一万、この間は五万だ。戦略に関しては素人もいいところな僕だけど、戦力の逐次投入が愚策なのは分かる。お陰様でなんとかやってこれていたわけだけど……次は無理だろうね」
「次があったら敵さんは十万になるのかねぇ……あーやだやだ、罠作るにしても元になる材料も底を尽きてんのになぁ。うんざりだぜ、トラップもネタ切れだっつの」
「正直ロビンの破壊工作がなければ、僕達だけで百人近い村人達を守りきれなかったろうね。銃ぶっ放すしか能のない僕じゃあ、とてもじゃないけど真似できないよ」
言いながら、村の外れで二人は地べたに座り込んでいた。日光を遮る木の蔭は、きゃっきゃと兄弟達と遊ぶ、雪塗れの子供達を眺める特等席。
平凡な光景だ。特筆するもののない、映画にするとしたらまずカットされるだろう、なんの変哲もない凡庸な景色である。
しかしそれを守った。あの、命あるものを皆殺しにする悪魔どもから。ロビンとビリーは、そんなこんなでこの名もなき村に居ついている。
村人達には言っていた、訴えていた。
ここに居座っていたらいつかは皆殺しにされてしまうと。座して死を待つぐらいなら、新天地を目指して旅立つ方が希望があると。しかし村人達は頑として村を捨てなかった。
彼らは知っていた。どこに行ってもあるのは地獄。悪鬼羅刹の如き戦士達が、生けとし生ける者を鏖殺しているのだ。どのみち死ぬと分かってる、なら最期はせめて、住み慣れた村で死にたい。それが彼らの意思だった。
「――気持ちは分かるんですけどねぇ……」
ロビンはやるせなさを溜め息に乗せて捨てる。
「どうしてこう、最後の瞬間まで生き残ってやろうって思えないんだか」
「強い人間ばかりじゃないって事だね」
「んなこたぁ知ってんですよ。嫌になるほどね」
それでも思うのだ。死ぬ事を前提に生きてほしくないと。
ロビンとビリーがいるからこの村はなんとか無事でいられたが、近隣はとっくの昔に全滅している。にも拘らず村人達に悲壮感はない。それは、彼らはもう諦めてしまっているから。ロビンやビリーという明らかに人間を越えた存在が居ても。
だってその二人が言っている、護りきれないと。護りきれないという事は、外に出ても同じという事ではないか。
「――ああ、ほんっと嫌になるぜ」
不意にロビンは顔を顰めた。遠くで落石音が聞こえたのだ。
ビリーは拳銃を取り出し、弾丸を込める。深々と嘆息して、苦笑いの表情でロビンに言った。
「やぁ、トラップ仕掛け終わってすぐ来るなんて、なかなか律儀な連中だと思わない?」
「勘弁してくれよ……二日もかけたオレのトラップ、一夜と経たずにおじゃんになんの? オレの勤労意欲は穴ぼこですよ?」
「それでも働かなきゃ、だね。君の罠を越えてきた連中を僕は撃ちまくる、君は影からちまちま弓を射つ、いつも通りさ」
「――それも今回限りだけどな。何せもうトラップに使えるもんがない。次からは大軍相手に真っ向勝負になっちまうぜ」
その時はその時さと、飄々とビリーは笑う。いつも通りの少年悪漢王、されども瞳の奥にある暗鬱な光は隠せていない。
どうする? と相棒の義賊に小さく訊ねる。今回はいい、しかし次は絶対護れない。その時に自分達はどうするのかと彼は訊いているのだ。
表面上は軽薄に。軽妙に。あくまで合理的に緑衣の弓兵は言う。
「そん時は見捨てるしかないだろ。人理を守るためにオレ達は召喚されてるんだ。小さな村一つのために、その使命を捨てるわけにはいかねぇよ」
「……」
「なに、出来る限りの事はしてやったさ。これ以上骨を折って草臥れる必要はねぇ」
完璧にその内面を隠しきったロビンに、ビリーは掛ける言葉を持たない。
少年悪漢王は知っていた。その小さな村のために彼は生前、一国に歯向かった英雄なのだと。
故に、ビリーは知っている。悔やみきれないほど悔やんで、それでも決断しなければならなかった事に苦しんでいるのだ。
ロビンはそんな内心を押し隠している。それをほじくり返すほど、ビリーは悪趣味ではない。そっか、と小さく相槌を打つだけだ。ここの村人達は救えない、救われるつもりがないのだから、救えるはずがない。
だからここまで。この一回の防衛を終えたら、彼らはこの村から離れる。ロビンは積もった雪を踏み締めて、あくまで軽口を叩く。
「にしても、かなりの団体さんみたいだぜ。さっきからオレのトラップ、全部引っ掛かってやがる」
「ふぅん。なら今回の成果はどれぐらいかな? 五割は固いね、七割削れるかも?」
「ソイツはいい、少しは楽が出来るってもんさ」
ビリーも立ち上がる。なんでもない散歩に出掛けるような気楽さで、二人は戦場に赴く。
この村の近辺を戦場にするつもりはなかった。残り僅かな彼らの平穏を守るために、罠を越えてくる敵軍を殲滅に向かう。
村人達は死ぬだろう。老いも若いも関係なく、等しく皆殺しにされるだろう。だがそれまではせめて、心安らかに居てほしい。ささやかな祈りを胸に、英霊達は戦うのだ。
そうして戦場にたどり着く。
僅か百と一の敵の悪鬼を滅ぼすために。
「な――」
驚愕は義賊のもの。罠の掛かり具合から、一万は下るまいと思っていた敵軍は、たったの百人だった。
罠で削られた兵力ではない。最初から百騎だけなのだ。何故なら敵兵士は少しも傷ついていない。先頭を単騎駆けしている一騎のサーヴァントが、ロビンのトラップに《自分から》飛び込んで、兵士達が罠に斃れずにいいようにしていたのだ。
落石、落とし穴、その他各種の精妙な罠の数々。自然界の毒であるイチイのそれもふんだんに使用している。例えサーヴァントが相手であってもただでは済まない芸術的な破壊工作だ。それに――全て嵌まりながらなお笑顔を浮かべて進撃してくる傷だらけの巨漢。
小剣を手に、毒を喰らい躰に風穴を空け落石に押し潰され、なおもそれらをはね除けて進んで来る敵サーヴァント。
「はあ!? 幾らなんでもそんなんアリか!?」
罠が躱される、捌かれる。或いは宝具や技能で無効化されたのならまだ分かる。
しかしトラップの全てが通用しているのだ。確実なダメージを負っている。にも関わらず、あの筋肉の塊めいた巨漢は笑みを絶やさずに進んで来る。
傷つく度に傷は塞がり。二度と同じ罠が効いていない。小規模なものはその肉体に弾かれ、或いは反射されているのだ。そして自らが率先して罠に掛かることで、味方の兵士を護っている。
完全に想定外の罠の破り方。罠に掛かる事を前提とした強行突破。面食らうロビンだが、悟る。あの気色悪い筋肉笑顔野郎を止めるには、拘束系の罠でなければならなかった――
「チッ」
「まあまあ、敵はたったの百だ。片方があの筋肉を足止めして、もう片方が雑魚を撃てばいいだけだろ? 焦る事はないさ」
「そりゃあそうなんでしょうけどね、オレからしてみたら自慢のトラップをあんな笑顔で越えられちゃあ、流石に商売上がったりだっての」
せめて鬱陶しそうにしろよと義賊は吐き捨てる。
なんにせよやることは変わらない。元々万軍を想定していたのだ。敵がたったの百騎で、一騎のサーヴァントがいるとなっても、想定より遥かに掛かる労力は低いと言っていい。
一際高い丘の上から、迫り来る敵軍団。突出して突撃してくる笑顔の素敵な剣闘士は、明らかに孤立している。ロビンは相方に提案した。
「……なあ、先にサーヴァントから斃した方がいいと思うんだけどよ、おたくはどう思う?」
「んー? 僕は構わないよ。それじゃあ僕が正面から迎え撃つ、君が横から撃ち殺す、これでどう?」
「いいぜ、スマートに決めちまおう」
薄く笑みを交換し合い、ロビンは後退して丘の上から離れた。隆起した地面故に敵からはビリーの姿しか見えなくなる。
ロビンは宝具『顔のない王』を使用してそのまま透明になった。気配も遮断され、彼の発する音も消える。ロビンを完全なステルス状態とする緑衣の外套は、生前に顔や素性を隠して圧制者と戦った事に由来する逸話型宝具だ。
効果はシンプル、故に扱いやすい。単純に姿や痕跡を隠す事にだけ特化した物故に、まず直前に察知するには相応の幸運、技能を要するだろう。
くるくると手の中で拳銃を回しながらビリー・ザ・キッドは思案する。間もなく筋肉達磨は射程圏、敵が剣を振りかぶったらカウンターで鉛玉を叩き込むのがスマートだが。
――どうもね。それじゃあ詰む感じだなぁ。
罠にかかっていたところを見る感じ、傷は修復される。つまり負傷するのは織り込み済みだろう。さらに物によっては反射もされているように見えた。
一度食らったものは無効化するか、反射するかのどちらかなのだろう。明らかに宝具による能力だ。であれば二度目以降は、その宝具を越えない限りまともに傷を負わせる事は叶うまい。頑強特化の面倒な手合いで正直ビリーとの相性は良くなかった。
「だけど、ま……それならそれでやりようはあるって」
嘯いて、ビリーは腰のベルトに銃を納める。極東の侍が使う居合いに、どことなく似ている構え。
後十歩……目的は足止め。真横から伏撃を食らわせるロビンが本命だ。例え傷を塞ぎ、二度目以降は無効化か反射をしようとも、毒に対する耐性は分かるまい。少なくとも一度は必ずイチイの毒に侵され、その体内に毒を蓄積してある。ロビンの宝具が効果的だ。
ビリーは今それに思い至ったが、ロビンは一目でこれがベストだと判断できたのだろう。流石に古い時代のゲリラは考える事がえげつないなとビリーは苦笑いする。
――尤も?
だからって、こっちが撃ち殺したらいけないなんて決まりはないよね。そう嘯くアウトロー。手筈通りスマートにやるのもいいが、一発で殺せたらそれが一番スマートだ。
後一歩。踏み込んできたらさよならだ。おいで、相手になってあげると余裕綽々。剣とか槍とか、前時代的なのもいいけどね、火薬の味を覚えて帰ったら少しは文明人に近づけるんじゃない? ビリーは笑いながら神経を研ぎ澄ます。そして今、剣闘士がビリーの射程圏に侵入した――
「ファイヤ」
抜き手も見せぬ神速のクイックドロウ。発砲音はただ一つ、マズルフラッシュが鮮烈に、心地よい反動が手に返る。
果たして剣闘士は無防備に銃弾を受け――ない。銃撃手が仕掛けてくるのを肌で感じていたのだろう。正面切っての戦いで、剣闘士を出し抜くのは困難だ。彼は両腕を組み合わせ、小剣で頭部を守っている。丸太のような腕が胴を固める鎧となっていた。
……剣闘士を出し抜くのは困難? そんな困難、簡単に乗り越えてしまうのがアウトローってもんさ。
放たれた銃弾は三発。一つの発砲音が鳴り響く間に三連射の早撃ちをしたのだ。一発は眉間に、これは小剣に阻まれた。だが二発目は腕と腕の隙間、ほんの僅かな空洞をすり抜け分厚い胸板に直撃した。三発目は右膝である。
膝と胸を撃ち抜かれて剣闘士は転倒した。心臓を確実に捉えた確信がある。これでおしまい、ロビンに出番はないよとビリーは笑う。しかし――剣闘士は立ち上がった。
「――」
目を見開く。心臓を貫かれてなんで? そのビリーの驚愕など剣闘士スパルタクスには関係がない。
鉛玉はスパルタクスの筋肉の鎧に阻まれ威力を落としたのだ。心臓に当たりこそすれど即死させる事は出来なかった。剣闘士スパルタクスの頑強さは規格外のそれである。それでもどのみち死ぬのに変わりはないはずであったが――《即死しなかったのなら何度でも立ち上がる》。《傷は癒えている》。
「チィッ……! 大人しく死んでなよ、食らったんならさぁ!」
ビリーは舌打ちして悪態を吐きつつ、飛び退いて後退した。剣闘士は哄笑する。
「ははははは! おお叛逆者よ! 我が恋人に歯向かう傲慢なる者らよ! 汝らを抱擁せん!」
「冗談……!」
猪突猛進に突撃してくる剣闘士。更に銃弾を浴びせるも、今度は防御すらしなかった。悉くが反射されてしまう。ジグザグに後退するビリーが直前までいた場所を、ビリーの弾丸が貫いていた。
反射されている。
ビリーの弾はもう効かない。そう思うのが普通で、しかし彼は生粋のアウトローだ。そんな不条理になど屈しない。出し惜しみはなしだ、反射や無効化の鎧になんか負けたりするものかと彼は魔力を銃に込める。宝具『壊音の霹靂』のお披露目だ。
二度目の三連射はカウンターだった。剣闘士が小剣を振るわんと、目前まで迫ってきた瞬間に、ビリーは再び神速の三連射を放ったのだ。
無駄だと言わんばかりに満面の笑みでスパルタクスは弾丸を受ける。そう、無駄だ。普通であれば。だがアウトローは普通じゃないからアウトロー。
一発目は眉間。反射されてきた弾丸を二発目が迎え撃ち、三発目が間髪空けずにまた眉間。
「ぬァ……!?」
スパルタクスが仰け反った。頭蓋を撃ち抜くには至らずとも、スパルタクスの宝具の守りを確かに貫いたのだ。それでも僅かに血が出た程度、抜き手も見せぬ神速の射撃術ですらそれが限界。その程度の傷では、瞬く間に治癒してしまう。
だが必殺の好機は得られた。その隙こそが何よりも必要だったのだ。
「ロビンッ!」
「任せろ。――我が墓地はこの矢の先に、森の恵みよ……圧政者への毒となれッ。『祈りの弓』!」
『顔のない王』によって潜伏していたロビンが宝具を使用する、真名解放と共に、右腕に装着した弓からイチイの木の枝葉が伸びた。スパルタクスは目を見開く。完全な不意打ち。イチイの木の枝葉はスパルタクスに絡まり巨木へと成長していった。
「ぬぅぅううう!!」
「へっ。見た目筋肉の割に頭もいいみてぇだが……生憎と相手に本領発揮される前に潰すのは生前から何度もやってた事なんでね。悪ぃが――そのまま死ねよ」
巨木は成長し切ると同時に、スパルタクスから吸い上げた毒を吐き出しながら枯れ果てる。
スパルタクスが散々に罠から受けていたイチイの毒が散華していく。それは剣闘士の霊核をも侵食し、彼を確実に消滅させた。
敵サーヴァント撃破。達成感に浸りたいところだが後百ほどケルトの戦士が残っている。
「やれやれだ。何やってんだろうな……オレ達。なんの利益もないってのに」
「ただの自己満足さ。僕らはサーヴァント、報酬はそれだけで充分だろ? いいじゃないか、いずれ出会えるかもしれないマスターに、語って聞かせられる武勇伝が増えたとでも思えば」
「そう思うしかねぇか。あーあー……ったくこれからの旅を考えたら憂鬱になって――」
「――いいや。貴卿らの旅は此処で潰える」
忽然と。たった今、漸く追い付いてきた漆黒の騎士が姿を現す。驚愕しながらも、腰の銃に手を伸ばすのはビリー・ザ・キッド。だが、
「悪いが貴卿の早撃ちはもう見ている。『縛鎖全断・過重湖光』」
「ガッ――!?」
迅く、切り裂かれる胴。切断面が青々と煌めき、そして莫大な聖剣の魔力が少年悪漢王の体内で迸った。
「ロビン、逃げ――」
最期の言葉は途切れ、早撃ちの名手は消滅した。
義賊の判断は早かった。敵の聖剣、その真名から決して敵う相手ではないと悟っていたのだ。
仲間を見捨て、村を見捨て、退くしかない。忸怩たる思いも何もかもを省みずに、兎に角逃げるしか。
「『顔のない王』――!」
「フッ――!」
させじと聖剣が閃く。姿の消えた緑衣の弓兵を、それは確かに捉えた。
左腕が舞う。鮮血が散る。しかし命は絶てず。白い雪に足跡を残し、それを追って駆ける湖の騎士の剣閃はしかし空振った。
「……逃がしたか」
森に消えた。足跡はない。木上に跳び移って木から木へ、音もなく、枝の揺れもなく、軽やかに逃げているのだ。それを追いはしなかった。
何故なら彼には任務がある。長男であるスパルタクスの後詰めとして派遣されたが、スパルタクスは彼が追い付く寸前に討たれてしまったのだ。ならばせめて彼のもう一つの任務、資源の回収を果たさねばならない。
スパルタクスの兵の指揮を引き継ぎ、彼は村に向かう。
その男の名は、
湖の騎士ランスロット・デュ・ラック。
女王メイヴの《十三番目の子供》である。
ページ上へ戻る