徒然草

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233部分：二百三十三．万の咎あらじと

二百三十三．万の咎あらじと

二百三十三．万の咎あらじと
　何事においても失敗を避ける為には何時でも誠実という言葉を忘れずに他の人を差別したりはせずに礼儀正しくあって言葉も控えておくことに越したことはありません。男でも女でも老人でも若者でもこれは同じことであります。これに加えてことさら美男子で言葉遣いが奇麗なものでしたらその場合は他の人にとってはもうそれだけで忘れ難い魅力になってしまうことでしょう。
　そして様々な過失は熟練した気で得意になってしまっていたり出世していい気になってしまって他の人を馬鹿にしたりするから起こってしまうものであります。ですからそうした傲慢こそが戒めるべきものなのであります。そこから無意味な失敗をしてしまってはお話にもなりません。ですからそれは常に心に留めておくべきことであります。何も自分から進んで失敗することもありません。そんなことになってしまっては実に馬鹿馬鹿しいことではないでしょうか。
　それに何かにつけて控えめであるとそれだけで他の人からよく思われます。天狗になるよりはずっといいものであります。ですからまずは謙虚でなければならないのであります。それが人として正しいのです。

万の咎あらじと　　　完

　　　　　　　　　　　　　　　２０１０・１・２

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