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ヴァンガードG ネクステージジェネレーション degrade

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Turn:02 根絶者の影

 
前書き
新たな仲間が加わりにぎやかになったミライの日常
その一方で暗い影がひそかに動き出そうとしていた
はるか遠い海の向こう
影からの刺客が迫りつつあった 

 
「ええ!?ミライさんってそんなすごい人だったんですか?」
ファイトにしながら雑談に興じていたミライとシェンメイ
ミライの経歴を聞いたシェンメイが目を丸くした
「まあ、チャンピオンシップとU-20で一回ずつ優勝してるってきいたらそりゃ驚くわな」
「そういえば、マコトさんとユウカさんって今何してるんですか?」
「誰それ?」
「去年ミライさんのチームメイトだった二人です」
ミライとシェンメイのすぐ後ろでファイトしていたタツマとミツキも会話に入ってきた
「今頃どうしてるんですかね」

Turn:02 根絶者の影

花の都パリ
櫂ユウカは故郷の日本を離れこの地に暮らしていた
「アタック」
カオスブレイカー・ドラゴンのアタックが決まり相手のダメージゾーンに6枚目のカードが置かれた
「お、やってるね」
そんな中青い髪の男性、オリビエ・ガイヤールがショップを訪れた
「ガイヤールさん!」
「近くまで来たんで寄ってみたんだ、調子はどうだい」
「フフ、絶好調です、少し見ていきますか」
「ああ、そのつもりで………っ!?」
「えっ!?」
次に対戦相手としてテーブルに立った少年をみて二人は目を丸くした
一見するとどこにでもいそうな少年だがただならぬ気配を感じる
「次は………僕とファイトして貰っても」
「え、ええ、構わないわ」
戸惑いながらも挑戦を受けるユウカ
そんな彼女を心配そうに見ているガイヤール
「(いやな予感がするな)」

「「スタンドアップ」」
「ザ!」
「エンド」
「「ヴァンガード」」
「エンド?………どういうことだ?」
対戦相手の言葉にガイヤールは思わず首を傾げていた
「星輝兵 ブランク・ドラコキッド」
「翻る根絶者 ズヰージェ」
惑星クレイ、スターゲートの星空のフィールドに降り立ったユニット
その異様な姿にユウカとガイヤールは目を見開いた
「(馬鹿な!根絶者だと………)」
「(なんて不気味なの………リンクジョーカーみたいだけどこんなユニット見たことない)」
困惑を振り切ってカードを引くユウカ
「(迷っていても仕方がない………わたしはいつも通りのファイトをするだけ)」
混迷の星輝兵 ジンクにライドしたユウカが目の前のユニットを見据えた
「ライド、悪運の根絶者 ドロヲン、ズヰージェは移動、ヴァンガードにアタック」
ドロヲンが両手から放った光がジンクに襲い掛かる
「ドライブチェック」
【跳ね除ける根絶者 ヰガルガ】トリガーなし
光の直撃を受けたジンクは悲痛な声を上げその場に膝をついた
【混迷の星輝兵 ジンク】トリガーなし
思わず口元を拭うユウカ
一瞬ジンクの受けた痛みが自分にも伝わってくるような気配さえ感じた
「(なんなの今の………とにかくファイトに集中して)ライド・ザ・ヴァンガード!混濁の星輝兵 アイアン!更に星輝兵 ストレンジ・ドラゴンをコール!」
リアガードをコールして速攻をかけるユウカ
「ストレンジでアタック!」
「ノーガード」
ストレンジの振り下ろした槍がドロヲンを直撃する
【悪運の根絶者 ドロヲン】トリガーなし
「さらにブランク・ドラコキッドのブーストでアイアンでアタック!」
「ノーガード」
「チェック・ザ・ドライブトリガー」
【星輝兵 アポロネイル・ドラゴン】クリティカルトリガー
「ゲット!効果はすべてアイアンに」
アイアンの攻撃でその場に崩れ落ちるドロヲン
だがその表情は一切変わった様子を見せない
まるで痛みを感じていないかのように
「ライド、迅速な根絶者 ギアリ、ギアリのスキル、ズヰージェを退却させ、空いて前列のリアガードを一体退却」
ギアリの放った黒い稲妻がストレンジを消滅させる
「くっ」
「更に相手のドロップゾーンから一枚をバニッシュデリート」

「(バニッシュデリートだと!?そんな能力僕も知らないぞ!)」
相手の言葉に驚きを隠せないガイヤール
彼には解っていた、このファイトがとても危険だということ
だが一度ファイトが始まってしまった以上、もう止めることは出来ない
悔しげに彼が拳を握る中ギアリがアイアンに迫る
「ドライブチェック」
【食い千切る根絶者 ギヰバ】クリティカルトリガー
「こちらもクリティカルトリガーだ、効果はすべてヴァンガードへ」
アイアンがギアリの攻撃でその場に倒れる
更にユウカも痛みに顔をゆがめ身を押さえる
【星輝兵 カオスブレイカー・ドラゴン】トリガーなし
【星輝兵 コロニーメイカー】トリガーなし
痛みをこらえながらダメージゾーンを見つめるユウカ
「どうした………星輝兵の先導者、お前の力はその程度か………」
「何のことを言っているのか………でもね、私だってこれで終わりじゃないのよ」
カードを引いて手札の一枚を手に取るユウカ
「見せてあげる、これが私の新たなる姿、混沌を統べる破滅の刃!ライド・ザ・ヴァンガード!」
アイアンの体が赤とも黒とも取れる不気味な光に包まれる
その光を切り裂いて新たなユニットが姿を現した
「星輝兵 カオスブレイカー・クライシス!」
カオスブレイカーの新たなる姿
それを見た相手は不気味な笑みを零す
「ブランク・ドラコキッドの効果、このユニットを退却させ、山札の上から7枚を確認し、その中のカオスブレイカーを手札に、手札に加えたカオスブレイカー・ドラゴンをそのままコール!そしてアタック!」
カオスブレイカー・ドラゴンが鎌を振るい衝撃波を放つ
ギアリを直撃した衝撃波はそのまま煙を巻き起こす
【食い千切る根絶者 ギヰバ】クリティカルトリガー
「パワーはヴァンガードへ」
「カオスブレイカー・クライシスでアタック!」
「ガード、痙攣する根絶者 ヱディ」
スタンドトリガーのカードを使いガード
トリガー2枚が出ても通らない計算だ
「チェック・ザ・ドライブトリガー」
【星輝兵 アポロネイル・ドラゴン】クリティカルトリガー
【星輝兵 アポロネイル・ドラゴン】クリティカルトリガー
「くっ」

「ガードとダメージトリガーがなければそのまま勝てた………なのに」
出来ることならそのままファイトを終わらせてほしかった
ユウカを危険に巻き込みたくないのだ

「スタンドアンドドロー、特別だ………いいものを見せてやろう」
そう言ってドローしたカードを見せる対戦相手
「なっ!そのカードは!」
そのまま掲げられたカードにガイアールが驚きの声を上げる
「穢れし愚者の魂を消去せよ、ライド!」
不気味な黒い炎が相手のフィールドを包み込む
炎の中から現れたユニットのプレッシャーに思わずたじろぐユウカ
そしてそのユニットを………ガイヤールは知っていた
「威圧する根絶者 ヲクシズ!」

「ヲクシズ………あのユニットはあの時に」
「ジェネレーションゾーン開放」
「なっ!」
ガイヤールが驚く暇もなく手札から捨てられた招き入れる根絶者 ファルヲンの効果でジェネレーションゾーンが開かれた
「ストライドジェネレーション………終末根絶者 アヲダヰヱン」
「根絶者の………Gユニットだと!?」
「ファルヲンのスキル、カウンターブラストを払い、このユニットをリアガードへ、更にコール」
ヲクシズ、ドロヲンがリアガードにコールされる
「リアガードのファルヲンを退却、アヲダヰヱンのスキル発動」
アヲダヰヱンの鋭い爪でファルヲンが貫かれる
「Gゾーン裏のアヲダヰヱンを表に………デリートエンド!」
アヲダヰヱンの放った不気味な波動から身を庇うカオスブレイカー・クライシス
するとその姿が消えていきイメージの中には霊体となったユウカの姿だけが残った
「そんな………ヴァンガードのカードが裏向きに!?」
「それこそがデリート、デリートされたヴァンガードはテキストとパワーを失い、次のお前のターンが終わるまで戻ることはない………そしてアヲダヰヱンの更なるスキル、Gゾーン表のアヲダヰヱン1枚につき前列のユニットのパワーを+2000!ヲクシズでアタック!」
霊体のユウカに襲い掛かるヲクシズ
切り裂かれたユウカは自身も強烈な痛みに襲われた
【鉄壁の星輝兵 トリウム】トリガーなし
「くはははっ!無様だな、あのカオスブレイカーを従える今代の先導者がどれほどのものかと思ったが、この程度か!」
「そういうセリフは………勝ってから言うのね」
何とか立ち上がったユウカが相手を見据える
「いいだろう!アヲダヰヱンのアタックで終わりだ!」
「ジェネレーションガード!滅星輝兵 デモンマクスウェル!更にアポロネイル2枚でガード!」
「くっ、だがまだこれがある」
【威圧する根絶者 ヲクシズ】トリガーなし
【食い千切る根絶者 ギヰバ】クリティカルトリガー
【痙攣する根絶者 ヱディ】スタンドトリガー
「ドロヲンをソウルへ、相手のドロップゾーンをバニッシュデリートし、2枚ドロー、1枚捨てる」
相手はギアリを手札から捨ててスタンドしたヲクシズに手を重ねる
「スタンドしたヲクシズで今度こそとどめだ!」
「完全ガード!鉄壁の星輝兵 トリウム!」
ユウカに迫ったヲクシズの攻撃をトリウムが受け止めた
「くっ、凌いだか、だが一時的なこと、次のターンで決めてやる」
「次のターンなどないわ………ファイナルターン!」
ユウカのファイナルターン宣言にこれまで不安交じりにファイトを見守っていたガイヤールにも笑みがこぼれる
「ストライド・ザ・ジェネレーション!滅星輝兵 カオスブレイカー・デリュージ!」
カオスブレイカーの進化した姿
ユウカの新たなGユニットが牙を剥こうとしていた
デリートされていたことでカオスブレイカー・クライシスのストライドスキルは発動しない
だが………その必要もない
「デリュージのスキル!Gゾーン裏のカード1枚を表にし、手札のジンクをドロップ、相手の手札から2枚!呪縛カードとして別々のリアガードサークルに置く!」
「くっ、ギヰバとヱディを置く」
「さらに相手のダメージが4枚以下なので呪縛カード1枚を裏向きのままダメージゾーンへ!ヴァンガード後ろに置かれたヱディ!」
ヱディがダメージゾーンに置かれこれでダメージ5枚
「アイアンをコール!登場時効果!ロック・ザ・リアガード!」
アイアンの効果でリアガードのヲクシズが呪縛カードとなりこれで左右のリアガードも封じられる
「デリュージでヴァンガードにアタック!」
「(くっ、ここでガードしても残り2回のガードは不可能)」
デリュージの放った衝撃波が真っ直ぐヲクシズへと向かう
「トリプルドライブ!」
【混濁の星輝兵 アイアン】トリガーなし
【星輝兵 バラタイムシフト・ドラゴン】クリティカルトリガー
【星輝兵 バラタイムシフト・ドラゴン】クリティカルトリガー
「なんだと!?」
デリュージの攻撃に飲み込まれヲクシズの体が崩壊していく
【招き入れる根絶者 ファルヲン】

「勝ったか………」
「ぐあぁぁ」
ユウカが勝利したことでガイヤールが安堵していると突如として根絶者を使っていた少年が苦しみ始めた
「ぐぅ、がぁぁ!」
頭を押さえもがいていたかと思うと彼の使っていたカードが炎に包まれ消滅していく
「これは………」
驚く暇もないまま対戦相手の少年はその場に倒れて起き上がる様子はなかった
「一体………なにが起こっているの」 
 

 
後書き
次回予告
「根絶者………あのユニットは一体」
「調べてみる必要があるね」
「調べるって言っても」
「僕に心当たりがある」

turn:03 帰ってきたカオス

「その前に少し息抜きしてくると言い」
「息抜きか………」 
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