ヴァンガードG ネクステージジェネレーション degrade
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Turn:03 帰ってきたカオス
前書き
いつものようにカードキャピタルでヴァンガードを楽しむミライたち
そんな中突如海外にいるはずのユウカがやって来る
久々の再会をファイトを通じて喜ぶ二人
そんな中で暗い影が確実に迫りつつあった
「ストライドジェネレーション!聖黒熾天使 ガウリール!」
ガウリールの更なる可能性の姿
その姿になったシェンメイがクロノジェット・Gを見据えた
「行きますよ!」
Turn:03 帰ってきたカオス
トコハがミライとシェンメイのファイトを眺めていると店の扉が開いて新たな来客が
「いらっしゃい………あら?」
そこには大きなスポーツバッグを抱えたユウカの姿があった
「あ、やってるわね」
「あーん、また負けた」
「でも、シェンメイもどんどん強くなってるわね」
「本当ですか!嬉しい………あっ、もうこんな時間」
ファイトを終え時計を見たシェンメイは慌ててデッキを片付け始める
「なんだ、用事あんのか?」
「ええ、今日はお父さんが早く帰ってくる日なんです」
「そっか、それじゃあ早く帰らないとね」
小走りで帰っていくシェンメイと入れ替わりにユウカがこちらへやって来た
その姿に気付いたミライたちは驚いて声を上げた
「ユウカ!?どうして日本に」
「ちょっとこっちに用事があってね、で、そのついでに寄ってみたの」
「ユウカ………ユウカ………」
「本当に久しぶりですね」
「ミツキも、聞いたわよ、U-20じゃミライと一緒に大活躍だったんですってね」
「ユウカさんに言われるとなんか照れちゃいます」
女子3人が仲良く話している中一人唸るタツマ
「で、彼が?」
「うん、もう一人のチームメイトの東海林タツマ、ちょっと口悪くてずれてるところあるけど悪い人じゃないわ」
「うーん、どっかで………」
「それより、今のファイト見てたわよ、また一段と強くなったわね、どう?私とも一つ」
「いいわね、やろうか」
二人がファイティングテーブルに立つ中ミツキとタツマがその様子を見ていた
「あ!こないだ聞いた昔のチームメイト!」
「今頃思い出したんですか?」
「「スタンドアップ!」」
「ザ!」
「「ヴァンガード」」
ダークゾーンの工業地帯に二人のファイターが降り立った
「星輝兵 ブランク・ドラコキッド」
「クロノ・ドラン・G!」
互いのファーストヴァンガードが対峙しファイトが始まった
「ライド!クロノエトス・ジャッカル」
「ライド・ザ・ヴァンガード!混迷の星輝兵 ジンク!アタック」
ジンクの攻撃が真っ直ぐクロノエトス・ジャッカルに迫る
「チェック・ザ・ドライブトリガー」
【混迷の星輝兵 ジンク】トリガーなし
ジンクの放ったレーザーがクロノエトス・ジャッカルを貫いた
「ライド!クロノビート・バッファロー!更にクロノエトス・ジャッカルをコール、まずはクロノビートからアタック」
ジンクめがけて向かっていくクロノビート
【刻獣 リボルバー・ドラコキッド】トリガーなし
振り下ろされた腕の直撃を受けて吹っ飛ばされるジンク
【星輝兵 カオスブレイカー・ドラゴン】トリガーなし
続けてクロノエトス・ジャッカルが杖を振り下ろした
【星輝兵 コロニーメイカー】トリガーなし
「ライド・ザ・ヴァンガード!混濁の星輝兵 アイアン!更にアイアンをコール、リアガードのアイアンでアタック」
手に持った2つの刃を振り下ろし攻撃するアイアン
【刻獣 スピアヘッド・ユニコーン】トリガーなし
「続けてヴァンガードのアイアンでアタック」
リアガードのアイアンの背後からヴァンガードのアイアンが飛び出す
「チェック・ザ・ドライブトリガー」
【星輝兵 メトンアクス・ドラゴン】トリガーなし
よろめいたところにアイアンの追撃を受けて転倒するクロノビート
【スチームテイマー アルカ】トリガーなし
「4ターン終わってダメージ2、リアガードが2体ずつ」
「互角ですね、次のグレード3になる5ターン目からが勝負です」
「行くよユウカ、駆け抜けろ、共に進む新たな世界!ライド!クロノジェット・ドラゴン・G!」
姿を現したミライの分身
久しぶりに見るその姿に思わず笑みを零すユウカ
「さらに、リアガードにクロノジェット・Gをコール!」
空いていたリアガードの前列にもう1枚のクロノジェット・Gをコールする
「いきなり3列埋めるんだな」
「あれはきっと………」
「クロノジェット・Gでアタック」
「メトンアクスでガード」
リアガードへの攻撃をガードしたユウカはミライの意図に気付いていた
「(そう言うこと)」
「次はヴァンガードのクロノジェット・Gでアタック」
「ノーガード」
「ツインドライブ」
【ドキドキ・ワーカー】クリティカルトリガー
【時を刻む乙女 ウルル】ヒールトリガー
「ダブルトリガーか」
アイアンにクロノジェットの回し蹴りが直撃する
【鉄壁の星輝兵 トリウム】トリガーなし
【星輝兵 エーテル・ルーパー】ヒールトリガー
「こちらもヒールトリガー、ダメージを1枚回復」
「ドラン・Gのブーストしたクロノエトスでアタック」
「バラタイムシフトでガード!」
3回の攻撃で与えたダメージは実質1枚だけ
「また強くなったわね、ミライ、けど、私だって」
カードを引いたユウカはそのまま手札の1枚を掲げた
「ライド・ザ・ヴァンガード!混沌を統べる破滅の刃!星輝兵 カオスブレイカー・クライシス!」
鎌を振り上げるカオスブレイカーの姿に身構えるクロノジェット
「登場時効果!ロック・ザ・リアガード!」
クロノ・ドラン・Gが黒輪に縛られ赤黒い球体に閉じ込められた
後列ならば攻撃に影響は出ない
だがドランはミライが特に信頼しているカード
それを自ら選んで呪縛するのは心が痛んだ
「ストライド・ザ・ジェネレーション!滅星輝兵 グルーボール・ドラゴン!」
銃を掲げる銀の竜の姿に身構える
「ユウカの新しいGユニット………」
「ストライドスキル、ロック・ザ・リアガード」
今度はクロノジェット・Gが呪縛状態になり残っているのはヴァンガードとクロノエトス・ジャッカルのみ
「きついな………あれがリンクジョーカーの戦い方か」
「そういえばタツマさんは初めてですっけ、あのクランの戦いを見るの、私もリアガードが重要なデッキだから苦手なんですよねぇ」
「グルーボール・ドラゴンのスキルで相手のリアガードをGゾーンの表の枚数まで選び呪縛」
「って結局全部呪縛されてんじゃねーかっ!」
3体いたリアガードは全部裏向きに
思わず見ていたタツマも声を上げる
「まあ、列を空けても滅星輝兵 カオスユニバースの能力で結局呪縛されると思いますけどね」
カオスユニバースはユウカが以前より使っていたGユニットで空いているリアガード一つを選びそこに手札から1枚呪縛状態で置かせる能力を持つ
手札を削られるくらいならマシといった考えであろう
「ジンクをコール、ブランク・ドラコキッドのブースト、グルーボール・ドラゴンでアタック」
「ノーガード」
「チェック・ザ・ドライブトリガー」
【星輝兵 アポロネイル・ドラゴン】クリティカルトリガー
【星輝兵 メトンアクス・ドラゴン】トリガーなし
【星輝兵 カオスブレイカー・ドラゴン】トリガーなし
グルーボール・ドラゴンの砲身から放たれた光線がクロノジェット・Gに襲い掛かる
【クロノビート・バッファロー】トリガーなし
【刻獣使い ルガル・ウレ】トリガーなし
「(追いつかれたか………)」
「ジンクでブーストしたアイアンでアタック!」
「ジェネレーションガード、遡る時乙女 ウルル」
ドロップゾーンのカード2枚を山札に戻してウルルのスキルでシールドを上昇、何とかこのターンの攻撃を凌ぎ切った
「ターンエンドよ」
「スタンドアンドドロー、ストライドジェネレーション!クロノドラゴン・ネクステージ!」
「ネクステージか」
「ここはネクステージで正解ですよ、リアガードもいないですし少しでも差を詰めないと」
「コール!ドキドキ・ワーカー!スチームメイデン メスキア!ネクステージでヴァンガードにアタック!」
ネクステージの砲門が真っ直ぐカオスブレイカーに向けられる
「ノーガードよ」
「トリプルドライブ!」
【刻獣 リボルバー・ドラコキッド】トリガーなし
【クロノクロウ・モンキー】トリガーなし
【ラッキーポッド・ドラコキッド】ドロートリガー
「パワーはメスキアに、一枚ドロー」
ネクステージの砲門から放たれた攻撃がカオスブレイカーを直撃する
【混迷の星輝兵 ジンク】トリガーなし
「ネクステージのスキル!ハーツのクロノジェット・Gを再びヴァンガードに!メスキアのブーストでヴァンガードにアタック!ドキドキ・ワーカーのスキルでソウルへ、ヴァンガードにパワー+5000!1枚ドロー」
「ジェネレーションガード!創生機神 デストハーゲン!スキル発動、呪縛カードが3枚以上あるのでソウルブラストを支払い1枚ドロー、更にアポロネイルでガード、アイアンでインターセプト」
「ツインドライブ」
【刻獣 リボルバー・ドラコキッド】トリガーなし
【クロノファング・タイガー・G】トリガーなし
「ふぅ、ターンエンド、3枚の呪縛カードを解呪」
「なら、そのタイミングでカオスブレイカー・クライシスの効果、クロノエトス・ジャッカルを退却して1枚ドロー」
クロノエトス・ジャッカルの退却で前列が一つ空いた
これを見越してのグルーボール・ドラゴンだったのだろう
「やっぱりユウカは強いね」
「ふふっ、ありがとう、ミライもあれから腕を上げたわ、こうしてファイトしていると強くなったのがよくわかる、でも、勝つのは私よ、ストライド・ザ・ジェネレーション!滅星輝兵 カオスブレイカー・デリュージ!」
「カオスブレイカーのGユニットか!」
「あれは私も初めて見る………」
「クライシスのストライドスキル、一体選びなさい」
「メスキアを呪縛」
メスキアが驚愕の表情を浮かべながら黒輪に包まれていく
「ジンクのスキルでカウンターチャージ、ソウルチャージ、アイアンをコール、スキルでクロノジェット・Gを呪縛」
クロノジェット・Gが黒輪に包まれ前列のユニットが消えた、また攻撃回数が制限されてしまう
「ブランク・ドラコキッドのスキル、山札の上から7枚見て、カオスブレイカー・ドラゴンを手札に、クロノ・ドラン・Gを呪縛」
これでミライのリアガードはすべて呪縛されてしまった
「まだよ、デリュージのスキルでソウルブラスト、手札を1枚ドロップ、カオスブレイカー・ドラゴンを捨ててスキル発動、空いてるリアガードに手札から2枚、呪縛状態で置きなさい」
ミライはクロノファング・タイガー・Gとリボルバー・ドラコキッドをそれぞれ空いている前列、後列に置いた
「さらに相手のダメージが4枚以下なので呪縛カード1枚をダメージゾーンに裏向きのまま置く、リボルバー・ドラコキッド」
ダメージが裏の状態で増える
つまりこのターンノーガードで受けれる回数が減ったうえカウンターブラストも制限される
「ストレンジとメトンアクスをコール、アイアンでヴァンガードにアタック」
「ガード!」
向かってきたアイアンに向けてクロノビートが拳を振り下ろす
「デリュージでヴァンガードにアタック」
「ノーガード」
ミライはダメージ4、1枚でもクリティカルが出れば負けてしまう
「(のわりにノーガードって言いだすの早かったわね、それが最善だとわかっている………本当に強くなったわ、あの頃よりさらに)」
【星輝兵 ネビュラキャプター】ドロートリガー
【星輝兵 カオスブレイカー・クライシス】トリガーなし
【星輝兵 コロニーメイカー】トリガーなし
デリュージの鎌に切り裂かれるクロノジェット・G
しかしクリティカルが出なかったことで何とか持ちこたえた
【クロノエトス・ジャッカル】トリガーなし
「メトンアクスのブースト、ストレンジでアタック」
「ガード!」
ストレンジの槍を受け止めるドキドキ・ワーカーの両サイドをクロノボレー・ラビットが固める
これでユウカのターンは終了
「ユウカさんの手札は5枚………あれをヴァンガードだけで突破するなんて」
「まだわからねえ、あいつにはまだとっておきの切り札が残ってんだ!」
「見せてあげる、このチームで掴み取った私の可能性を!ストライドジェネレーション!クロノドラゴン・ギアネクスト!」
ギアネクストが咆哮を上げカオスブレイカー・クライシスを見据える
U-20の録画を見ていたユウカにはそのスキルが分かっていた
「(リアガードか手札から3枚の十二支刻獣を山札に戻すことでスタンド………手札の完全ガードを使えば2回目は止められる、1回目のバトルではパワー26000のまま、それならまだ止められる………)」
「ギアネクスト!カオスブレイカー・クライシスにアタック」
「バラタイムシフト、ネビュラキャプターでガード!更にアイアンとストレンジでインターセプト」
シールド合計25000、カオスブレイカー・クライシスと合わせて36000
「(さあ、勝負よミライ、ここでトリガーを2枚引ければ貴方の勝ち、引けなければ私の勝ち)」
ユウカの手札には完全ガード能力を持つトリウムがある
2回目のギアネクストの攻撃はこれで防げる、つまりミライが勝つにはこの一回目の攻撃で決めなくてはいけない
ただトリガーをめくるだけではだめだ、そのうち1枚はクリティカルでなければダメージ4のユウカを倒せない
「トリプルドライブ」
【ラッキーポッド・ドラコキッド】ドロートリガー
「1枚ドロー、パワーはギアネクストへ、セカンドチェック」
【刻獣 スピアヘッド・ユニコーン】トリガーなし
「サードチェック」
【クロノボレー・ラビット】クリティカルトリガー
「よっしゃ」
土壇場でのクリティカルトリガー
ミツキとタツマも思わずガッツポーズをとる
「効果はすべて………ギアネクストへ!」
ギアネクストの放った攻撃がガーディアンを貫きカオスブレイカー・クライシスへと届いた
【混濁の星輝兵 アイアン】
【星輝兵 カオスブレイカー・クライシス】
「ふぅ、負けちゃったわね」
「ううん、私もギリギリだったもの」
っファイトを終え互いに笑いあう二人
「なんかミライ、前より明るくなったわね」
「そうかな?自分じゃあんまりわからないけど」
親しげに話す二人を見てミツキとタツマも笑みを零した
「それじゃ、私もそろそろ行くわね」
片づけを終え帰っていくユウカ
店の入り口に立ったところで一度足を止めた
「そうだ、最後に一つだけ………根絶者に、気を付けて」
その忠告を残してユウカは立ち去っていく
同じ頃、ある場所で行われたファイトに決着がついた
敗れたファイターはその場に倒れデッキのカードが散らばっていた
そしてその中の1枚は………黒衣の戦慄 ガウリール
後書き
次回予告
「ユウカ、一体何をしに帰ってきたんだろう」
「さあな、本人に聞けばいいんじゃねえか」
「それにしても、二人のファイトを見てたらサーキットが楽しみになってきました」
turn:04 堕ちた天使
「もっと強くならなくちゃ」
「頑張りましょうね、ミツキ」
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