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ジオン公国転生記

作者:正博
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第34話 宇宙戦艦ヤマト2199編

 ガミラス冥王星前線基地では、ジオン公国機動船団と違う別の報告が舞い込んで来た。
 地球に新たに艦らしき反応を、索敵機が感知したと言うものだった。


 シュルツ「これ以上失敗は出来ん。ゲール司令の機嫌を損ねると処刑だぞ。その艦らしき反応に巨大ミサイルを撃ち込め!」
 ガンツ「はっ! 目標に向って巨大ミサイル発射!」

 ガミラス冥王星前線基地よりヤマトに向って巨大ミサイルが打ち上げられた。



 ギレンの執務室では。

 ユーリ「ギレン兄、そろそろヤマトの発進だよ。巨大ミサイルが見られるよ」
 ギレン「さてジオン公国始まって以来初の外宇宙だな」
 ユーリ「ハマーン姉どうしたの?」
 ハマーン「ユーリ達には分かるまい、木星ですら暗く寂しい所だった。それすらはるかに越える等私は怖いのかもしれん」
 ユーリ「そうかもね、俺達って基本月の裏側までだったから。でも大丈夫だよ、マクロスFで太陽系を越えたじゃない。しかも今度は1人じゃない、ジオン全員が一緒に行くから寂しくないよ」
 ハマーン「そうだなみんなで行く、寂しくないか」


 ヤマトはショックカノン砲の一斉射撃で巨大ミサイルを撃破、その爆炎の中から宇宙へと旅立って行った。
往復37万6千光年と言う途方も無いそして本当にあるのか分からないコスモリバースシステムあると言うイスカンダル星へと。
謎の敵ガミラスの恐怖と戦いながら、地球を救う為に旅立って行った。



 ギレン「さて我々も行こうか片道16万8千光年、そしていると思われる『神の転生者』を倒しに」
 キシリア「いるのですか『神の転生者』が」
 ユーリ「ギレン兄と俺の推論だけどね。ガミラスの使っているビームがおかしいと言うだけの」
 ハマーン「ビームがおかしいというのは?」
 ユーリ「ガミラスの使うビームも陽電子なのに、陽電子リフレクターをすり抜けるんだ。これは普通じゃない何か仕掛がされているかも、ひょっとすると俺達の知らない未知のテクノロジーかもしれない。だから調べに行く未知のテクノロジーなら解析してジオンに役立てる、『神の転生者』なら見つけて倒す」
 ギレン「敵は強ければ強い程良い。ジオンが『神の転生者』と最終決戦で勝つ為の、レベルアップに役立ってもらう。何せ相手は銀河系同士で戦争をするほど巨大な帝国だからな、ジオン兵のレベルを一気に上げる贄になってもらう」




 ヤマトは順調に航海を続けていた。
 ワープテスト、木星に会ったガミラス浮遊大陸基地を波動砲により撃破。
 ヤマトはガミラス冥王星前線基地に近づきつつあった。



 ジオン公国機動船団はフォールド航法でヤマトより先を進んでいた。
 
 キシリア「兄上。ヤマトより先にガミラス冥王星前線基地を叩きましょう」
 ギレン「キシリアお前趣味で言っているのではないか?」
 キシリア「いえ全く無いと言えば嘘になりますが、ガミラス基地攻撃の演習の意味もあります」
 ユーリ「キシリア姉に1票、ガミラスの情報ももっと欲しい」
 ギレン「うむガミラスの情報収集と基地攻撃演習と意味で出撃を許可する」



 基地攻撃はキシリア姉、ハマーン姉、サスロ兄の3軍団に決まった。
 ガルマ兄は反射衛星砲対策で、衛星軌道で衛星のお掃除を命じられた。

 キシリア「未知の敵基地攻撃だ、皆恐れるな楽しめ」
 ハマーン「キシリアの言う通りだ楽しめ見た事の無い物ばかりだぞ」
 サスロ「新装備もある恐れる事は無い。勇気こそ勝利の道だ!」
 ハマーン「キシリア、サスロの奴はどうしたんだ? 最近何やら勇気だぁとよく聞くが」
 キシリア「ガオガイガーに乗っているせいで勇者に目覚めたらしい・・・」

 一方宇宙ではガルマ兄が戦闘指示を出していた。
 
 ガルマ「衛星を叩く! 動いた衛星は味方への攻撃の前兆だ素早く潰せ。衛星はこの星全体に無数にあるビグロ等の高速機は反対側へ回り衛星を叩け、中速機は側面低速機は周辺から始めよ出撃!」



 ガミラス冥王星前線基地ではジオン軍接近の情報が入り、迎撃機が続々発進していた。

 ガンツ「何処から現れたのでしょう。空間レーダーには突然現れたと言う事ですが」
 シュルツ「馬鹿な未開の星にゲシュタム航法等出来る筈が無い。レーダーの点検を後でさせておけ故障だ、故障」
 ヤレトラー「迎撃機は全機発進完了。反射衛星砲を使いますか?」
 シュルツ「馬鹿な! 迎撃機で充分だ」



 キシリア姉達はミノフスキー粒子を散布しながら基地へと近づいていた。

 キシリア「あのオーロラの中に基地がある。だが忘れていたなミノフスキー粒子の存在を」
 サスロ「確かに以前は使って当たり前の物だったが、新しい技術が次々出て来るから忘れていたよ」
 ハマーン「何だ年寄り臭い会話だな。だが確かにユーリが言わねば、そのまま突撃していたな」 
 キシリア「ユーリは1番ジオンの伝統を覚えているのかもしれん」
 ジオン兵「敵機襲来!」
 サスロ「キシリア、ハマーン先に行け。ここは俺の部隊が受け持つ!」
 キシリア「分かった。ハマーン行くぞ」
 ハマーン「分かった」

 攻撃してきたのは、メランカ50機とDDG110ゼドラ―Ⅱ駆逐戦闘機100機の編隊だった。

 サスロ「蚊トンボばかり。手前らレベルを上げろ、俺は手を出さん」
 ジオン兵「隊長が任せてくれたぞ。みんなレベル上げだ!」

 サスロ軍は交戦に入った。

 ハマーン「サスロは大丈夫か」
 キシリア「遊びにもならんな、あの程度。気を付けねばならないのは戦闘艦だけよ。それより突入するぞ」
 ハマーン「分かった」

 キシリア姉とハマーン姉の両軍はガミラス冥王星前線基地へ突入を開始した。
 基地内へ侵入を許したシュルツ達は焦った、基地を失えば極刑は免れないからだ。

 シュルツ「戦車を全て出せ! 念の為だ戦闘艦をいつでも出せる様にしておけ」

 シュルツの指示により基地の各所からサルバーS-Ⅵ型重戦車が出て来た。

 キシリア「戦車が出て来たぞ。一応光子力バリアを張って攻撃力を見る。・・・・陽電子リフレクターで反射出来る。後は砲台か・・・・・これもリフレクターで跳ね返せる。戦闘艦が現れるまで光子力バリアは解除。行け好きに暴れよ」

 後はただの一方的な蹂躙であった、戦車も砲台も攻撃が全て反射されるのだ。
 基地の危機を知らされた戦闘機部隊が戻って来たが何も出来ずに撃ち落とされるだけだった。
 
 シュルツ「戦闘艦出撃せよ。基地に被害が及んでも構わん、敵を殲滅せよ!」

 だが指示を出すのが遅すぎた。
 戦闘艦が出て来ると気付いたハマーン姉達が、既に発進口で待ち構えていた。

 ケルカピア級高速巡洋艦が上昇を始めた時

 ハマーン「フフフ沈めぇ、ファンネル!」

 ハーマン姉達の攻撃を受け落ちていく艦が、次に上昇を始めたデストリア級重巡洋艦に激突した。
 2隻が落下し大爆発を起こすと、発進準備していた他の艦船に誘爆をもたらし戦闘艦部隊が発進出来なくなった。
 この報告を聞いたシュルツは呆然となり代わりにガンツが基地からの脱出を指示した。
 ガイデロール級戦艦は第2格納庫にあり無事だった。
 シュルツとガンツは戦艦に乗り込み何故か、ヤレトラーだけがデストリア級重巡洋艦に搭乗した。
 第2発進口は隠蔽されていた為、ジオン軍が気付いた時には宇宙を目指し高く上昇していた。
 しかし突然ヤレトラーの艦だけが反転し基地を目指していた。

 シュルツ「ヤレトラー何をする戻ってこい」
 ヤレトラー「司令お世話になりました。このまま戻っても極刑であれば、私は敵を道連れに自爆します。さらばです」

 通信は向こうから切れた、シュルツは大事な作戦参謀を失った。
 しかもヤレトラーの覚悟も実らなかった。
 特攻してくる艦をジオン部隊が見逃さず空中で散っていった。

 シュルツ「ヤレトラー仇は必ず」

 シュルツ達も閃光に消えて行った。
 ガルマがガウ攻撃空母(宙空両用)の光子力ビーム砲で撃ち落としたのであった。
 残りの艦5隻もガルマ部隊により沈んでいった。



 俺はラル部隊(陸戦装備)とユーリ研究所の研究者数名と共にガミラス冥王星前線基地の反射衛星砲の解析に来ていた。
 俺の能力で図面を出し詳しく解析した。
 俺は以前拿捕したガミラス艦を調査していたので、ガミラス科学知識も解析出来る様になっていた。

 ユーリ「ハーイ。解析終了っと、ラルさん爆破準備お願い」
 研究者「ユーリ様。これも見て頂けますか」
 ユーリ「いいけど何見つけたの?・・・これってガミロイドだね。良し解析完了、これお持ち帰りしようか」

 俺達は撤退し反射衛星砲は爆破破壊され、冥王星の氷の海へ沈んでいった。
 ジオン公国機動船団はミラージュコロイドを展開、出来る限り急いで冥王星を離れた。
 

 その後すぐに宇宙戦艦ヤマトが決死の覚悟で冥王星に乗り込んできた。
 ヤマトは艦載機を多数放ち偵察を行った所、ガミラス冥王星前線基地を発見急行した。
 しかしあるであろう攻撃も無く、偵察機からの分析結果破壊されていると判明した。
 ヤマトは基地上空で待機しコスモシーガルで真田、新見の分析班とアナライザー、古代達護衛部隊数名とがガミラス基地へと降り立った。
 基地は完全に破壊されており、何ら資料となる物もなかった。

 古代「ガミラス基地をこんなにするなんて何者でしょう。真田さん」
 真田「分からんがこれを見ろ古代」
 古代「これはひょっとして足跡ですか? でもこんな巨大な足跡っていったい」
 真田「これは仮説だがロボットとだと思っている。様々なロボット達が暴れたのではとね」
 古代「そんな力を持つ者と戦いたく無いですね」
 アナライザー「サナダサン。ヤマトト、シンゴウヲダス、コンテナヲ、ミツケマシタ」
 真田「行ってみよう古代」

 真田と古代はアナライザーが示す地点に1.5m四方のコンテナを見つけた。
 そして驚く事が表面に書いてあった、地球の言葉で。
 『ヤマトのみなさん長旅ご苦労様です。これは真田さんへ差し上げます。役立ててね。ジオン』とそう書いてあった。

 真田「ヤマトはまだ分かる。だが私の名前を知っている存在がいる」
 アナライザー「ソレハチガイマス、ノリクミイン、ゼンインヲ、ハアクシテマス」
 真田「何故分かる、アナライザー」
 アナライザー「コチラニ、キテミテクダサイ」

 真田と古代はアナライザーが呼ぶ側に回り再び驚愕した。
 そこにはヤマト全クルーのリストがあった。
 それも所属部署から身体的特徴まで細かく書かれてあった。、

 真田「少なくとも相手は、こちらの事を良く知っている様だ。恐ろしい程」
 古代「ジオンって書いてありましたね。名前・組織・国家・敵味方」
 真田「アナライザー! 爆発物の反応は、危険性は?」
 アナライザー「アリマセン。ゼンブ、カミノ、ヨオウデス」
 真田「ヤマトに持ち帰ろう。アナライザー、コスモシーガルへ積み込んでくれ」


 古代達はコスモシーガルでヤマトに帰還した、謎のコンテナと共に。
 古代達は持ち帰ったコンテナを艦長を始め主要メンバーに見せた。
 全員が驚愕で言葉も出ない様だった。
 まさか太陽系の端で自分の事を知っている存在がいるとは誰も思わないだろう。

 沖田「それでガミラス基地の様子は?」
 古代「完全に破壊されています」
 沖田「残るはこれか。真田君危険性は?」
 真田「分析結果では全くありません。紙が入っているだけの様です」
 沖田「・・・・開けてみよう。アナライザー開けてくれ」
 アナライザー「ハイ・・・・・ドウゾ」

 それは紙の束ばかりであった。

 真田「・・・・! みんな触るんじゃない!!」
 沖田「危険なのかね?」
 真田「すみません、驚かせてしまって。違うんです! これは宝の山なんです。だからバラバラにされたくないんです」
 古代「これが宝の山?」
 真田「これを見たまえ、新見君」
 新見「うそ! 凄い。これもこれも、本当に宝の山だわ」

 真田と新見は2人で子供の様に、はしゃいで他のメンバーは置き去りにされていた。

 沖田「真田君。わしらにも分かる様に説明してくれんか」
 真田「すみません艦長。これは全部あらゆる分野で研究されている事の解決方法なんです。しかもヤマトにとって利用価値の高い技術が山の様にあるんです。例えばワープの距離を10倍、通常航行の速度も10倍になるんです。つまりこの2束でヤマトの航海が飛躍的に短縮出来るんです。そんな物が詰まっているんです」
 島「真田さん! それではその改造をすれば」
 真田「島。改造では無いんだ。今の設備を調整し直す事だけで良いんだ」

 その時急に真田が銃を抜き、保安班リーダー伊藤に向けた。

 真田「島! 伊藤の銃を取り上げてくれ」
 伊藤「これはどういう事です。真田さん」
 真田「伊藤。お前は芹沢宙将の犬だ! イズモ計画の為ヤマト内部で混乱を起こし、失敗させる為に送り込まれたな」
 伊藤「そんな証拠も何もないのに」
 真田「お前のロッカーの2重底の中にある」

 伊藤の顔が驚きに変わったがすぐに笑い出した。

 伊藤「くっははははは。参りました、その通りですよ。宇宙人に助けてもらう正気ですか気味の悪い」
 真田「古代。このリストに書かれているメンバーを全員確保してくれ。こいつらも同じだ。そして新見君、銃を渡してくれ」
 新見「本当に凄い。私の事まで書いてある何て。ハイどうぞ真田さん」

 こうしてヤマトのクーデター実行犯は全て未然に捕まり、地球でも芹沢宙将が反逆罪で捕まった。




 ユーリ「ハッピーエンドの邪魔者は消えたかな」
 キシリア「ユーリ。お前何かしたの」
 ユーリ「クーデターの事をばらしただけだよ」
 キシリア「それならいいわ。私も嫌いだもの、あの糸目の奴」



 
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